観劇日記(劇場編)2017年


自分で足を運んで劇場で見た芝居の感想です。(≠批評、ネタばれあり)

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豚小屋/アー・ユー・ミー?/世界//


No:003  世界 / シアターコクーン・オンレパートリー
Theater:シアターコクーン
Date:1/22 M
Sheet:B-20
Price:\10,000
作・演出・出演:赤堀雅秋
出演:風間杜夫、大倉孝二、梅沢昌代、青木さやか、鈴木砂羽、早乙女太一、福田転球、和田正人、広瀬アリス
 千葉県船橋市。郊外のうら寂れた一角のとある家族を中心とした物語。足立家の人々。誰彼構わず噛みつく父・義男(風間杜夫)は工場を経営しているが、実質は息子の健二(大倉孝二)にまかせている。愚痴や噂話を喋り続けるばかりの義男の妻・節子(梅沢昌代)は、ある日突然に離婚を切り出し、家を出る準備を進めている。健二は8年前に妻・美紀(青木さやか)と結婚したが、スナックのママ宏子(鈴木砂羽)と浮気中。自宅に隣接する工場では、義男が知人の親に頼まれ、預かった引きこもり青年・辺見(早乙女太一)と、工場同様くたびれた風情の服部(福田転球)が働いている。彼らが仕事終わりにたむろするのは、宏子と夫・坂崎(赤堀雅秋)が営むスナックである。一方、美紀のパート先であるスーパーの店員・諸星(和田正人)は風俗嬢のあずみ(広瀬アリス)に片思いをしている。親子の確執、夫婦の問題、浮気、離婚、嘘など様々な波紋が広がっていく中、逃れられない小さな人間関係の機微、生々しい日常は、細い糸で結び合い絡まって・・・(コクーンHPより)
 前回のコクーンで自分にとって遠くに行っちゃったかなと思った赤堀さんの作風が戻ってきてくれた感じ。暴力や狂気は表に出てこないが、ほんとに日常になる小さな家族やコミュニティーの葛藤、すれ違い、苛立ち、愛情そういったものを丁寧に描いていた。そして、終盤でそれを昇華させて、シャンプーの作品よりもよりカタルシスな感情を呼び寄せた、小屋が大きくなったコクーンなのに。場面を区切った回転舞台で、こじんまりちまちますることなく、シーンをコラージュさせたことによって、上手に小さな空間を表現した感じ。早乙女さんの使い方なんかは、ニヤリだし。青木さんの細かで丁寧な演技は関心。そして、なにより大倉さん、風間さんと対峙するときの終盤なんかの色んな感情がごちゃ混ぜになっちゃうような場面の演技は秀逸。みんなどこかで他人に寄りかかりながら、生きている人達でその中の一番依存度が強い母の離婚、別居という老いてから日常からの脱皮が家族を動かし、その人達を描き物語を紡いでいくことで繋がりと言うものを考えさせてくれる舞台。赤堀さん、戻ってきてくれてありがとう!
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No:002  ユー・アー・ミー? / ラッパ屋
Theater:紀伊國屋ホール
Date:1/21 M
Sheet:Q-15
Price:\4,980
客演:松村武、谷川清美、ともさと衣他
 「ユー・アー・ミー?」は、サエないサラリーマンのおっさんが、キャラ変したもう一人の自分に出会う物語。ヤツは自分よりカッコよくて出世している。「人生はつくるものだよ。君はまだ何者にもなっていない」なんてふざけたことを言う。サエないおっさんは反発しながらも一念発起、キャラ変にトライしてみるのだが・・。深ーいような、馬鹿馬鹿しいような、大人のお伽噺。(ラッパ屋HPより)
 ちょっとパラレルワールドな世界と言うテイストでいつもとちょっとだけ違うのに、やっぱりラッパ屋。馬鹿笑いしながらも、シニカルになったり、ほっこりしたりと、上手にくすぐる。同じサラリーマンにとって、共感やグサッとくる台詞もいっぱい。劇場にいる時間がほんとに素敵な時間に思えてくるこの劇団、いつまでも続けてほしいなぁ。
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No:001  豚小屋 /
Theater:新国立劇場 小劇場
Date:1/8 M
Sheet:D2-10
Price:\6,500
作:アソル・フガード
翻訳・演出:栗山民也
出演:北村有起哉、田畑智子
 軍より脱走して10年。パーヴェル・イワーノヴィッチ(北村有起哉)は湿っぽくうすら寒い家畜小屋で、豚と隣り合わせに暮らしている。「戦勝記念の日」、その場に出て自分の存在を明らかにしようとするパーヴェル。しかし着ていくつもりだった軍服がぼろぼろだ。そこで、妻・プラスコーヴィア(田畑智子)に未亡人として出席するよう頼む。どちらにしても二人が「この場所」を出る事は危険であり、この先の運命がかかっているのだ。長い長い時が流れた。美しい蝶が舞い込み、それを豚が食べる。その豚をパーヴェルが殺す。外の空気が吸いたい!パーヴェルは女装し、二人は夜中の町に出る。風・大地の匂い・満天の星・コオロギさえも二人にとっては感動なのだ。そしてもっと先まで…あのポプラの木の先に…。「結婚式の時に着たあんたのスーツ、いつかきっと必要な時が来るかもって気がして」(新国立劇場HPより)
 二人芝居なので、心の動きみたいなもが細かく伝わらないと面白みが出ないんだと思うんだけど、いまいち状況にシンクロできないからなのか、それが伝わらない。北村さんの心が病んでゆく演技と、ラストの影の演出は素敵で、二人のその立ち姿も素敵。コメディ部分も作られてるんだけど、なんか空回りな気がして、そこが自分と合うと観やすくなるのかなぁ。
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