観劇日記(劇場編)2017年


自分で足を運んで劇場で見た芝居の感想です。(≠批評、ネタばれあり)

観劇日記(劇場編)2010年  観劇日記(劇場編)2000年
観劇日記(劇場編)2009年  観劇日記(劇場編)1999年
観劇日記(劇場編)2008年  観劇日記(劇場編)1998年
観劇日記(劇場編)2007年  観劇日記(劇場編)1997年
観劇日記(劇場編)2016年  観劇日記(劇場編)2006年  観劇日記(劇場編)1996年
観劇日記(劇場編)2015年  観劇日記(劇場編)2005年  観劇日記(劇場編)1995年
観劇日記(劇場編)2014年  観劇日記(劇場編)2004年  −−−−−−−−−−− 
観劇日記(劇場編)2013年  観劇日記(劇場編)2003年  観劇日記(劇場編)1993年
観劇日記(劇場編)2012年  観劇日記(劇場編)2002年  −−−−−−−−−−− 
観劇日記(劇場編)2011年  観劇日記(劇場編)2001年  −−−−−−−−−−− 


豚小屋/アー・ユー・ミー?/世界/エキスポ/鯨よ!私の手に乗れ
陥没/お勢登場/足跡姫/皆、シンデレラがやりたい。/ザ・ダーク
あたらしいエクスプロージョン/私はだれでしょう///


No:012  私はだれでしょう / こまつ座
Theater:紀伊國屋サザンシアター
Date:03/20 M
Sheet:8-16
Price:\6,600
作:井上ひさし
演出:栗山民也
出演:朝海ひかる、枝元萌、大鷹明良、尾上寛之、平埜生成、八幡みゆき、吉田栄作、朴勝哲(ピアノ奏者)
 昭和21年7月。日本はまだ混乱と困窮のただ中にあった。新番組「尋ね人」を担当する日本放送協会の一室、脚本班分室には、戦争で離ればなれになった肉親、知人の消息を尋ねる人々の"声"が積み上げられていた。「尋ね人」はこの無数の"声"をラジオを通して全国に送り届けるために始まった。占領下日本の放送を監督するCIE(民間情報教育局)のラジオ担当官・日系二世のフランク馬場と脚本班分室長の川北京子をはじめとする三人の女性分室員を中心に、組合のストライキ運動や放送用語問題も飛び交って、次から次へと騒動が巻き起こる。そこに登場した「ラジオで私をさがしてほしい」という不思議な男。なぜかは知らぬが歌もタップも武術もなんでもできる、でも自分自身がわからない男の「自分探し」を手伝ううち、ラジオ局の人びとも自分自身を見つめることになり、やがて、川北とフランクはある大きな決断をする―――。
 井上さん本も栗山さんの演出も自分の好みとの相性って良くないけど、比較的肩の力を抜いて観易い感じにだった。2幕3時間は長かったけど。笑いの部分の中心を枝元さんが担っていて、それがぴったりはまっているのは嬉しい限り。もう一人の目当ての尾上さんも熱演で、舞台好きの二人が出てたので観に行った分の元はとったかなぁ。吉田さんは、芝居への一生懸命さんが今回も好感、大鷹さんがちょっといつもと違う感じの役も良かった。今回は、戦争や戦後の占領下は背景として描かれるけど、物語の流れからすると、問いかけではなく有無を言わさず否定的視点になるこうぞうなので、してやったりなのかな。
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No:011  あたらしいエクスプロージョン / ベッド&メイキングス
Theater:浅草九劇
Date:03/12 M
Sheet:B-16
Price:\5,000
出演:八嶋智人、川島海荷、町田マリー、大鶴佐助、富岡晃一郎、山本亨
 終戦直後、映画を復活させようとする人々。今までタブーだったキスシーンを日本で初めて撮影しようと、大御所映画組みと、新進の監督。戦争での記憶や気持ち、映画への想いを持った人々の悲喜交々な物語。
 新しい劇場、ちょっと椅子が座り難いのと横幅広いのが残念だけど、正に小劇場なテイストで凄くいい。お芝居の内容も、八嶋さんの客いじりから始まって、舞台と客席の近さを体感できるし、しょっぱなから雨降ったり、引き戸みたいなセットなんかも素敵。みんな複数の役をこなすし早変わりも楽しい。あまり得意でない福原さんの本だけど、ベッド&メイキングスの芝居とこの前の月影は好きだなぁ。川島さんはちょっとつらいかな。
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No:010  ザ・ダーク / オフィスコットーネプロデュース
Theater:吉祥寺シアター
Date:03/05 M
Sheet:C-7
Price:\4,800
作:シャーロット・ジョーンズ
翻訳:小田島恒志・小田島則子
演出:高橋正徳(文学座)
出演:中山祐一朗、小林タカ鹿 、松本紀保、碓井将大、ハマカワフミエ、福士惠二、山本道子
 舞台はイギリスの典型的なテラスハウス。同じ間取りの三軒の家に、三つの家族が生活している。それぞれの家族には秘密があり、ある日突然訪れた「闇」を境に、それは徐々に明るみに出る。家族だからこそ、近しい相手だからこそ、正直に話せなかった想い。「The DARK(闇)」の中で少しずつ自分をさらけ出していく家族の、崩壊と再生の物語。
 翻訳劇はやっぱり肌に合わないなぁ。なんか心情の移り変わりがピンと来なかったり、習慣や常識の違いから来る台詞の違和感だったり、意図したウィットの意味が日本語になってそれをなさなくなってるようだったりと。紀保さん、中山さん、タカ鹿ってメンバーだから観てみたけど、ちょっとピンとこなかった。場によって同じセットを3家族それぞれの家として使っているなど、趣向的に面白いものもあったし、中山さんの懇願するような説得するシーンの演技とかも良かった。
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No:009  皆、シンデレラがやりたい。 / M&Oplays
Theater:本多劇場
Date:02/25 M
Sheet:J-16
Price:\5,500
作・演出・出演:根本宗子
出演:高田聖子、猫背椿、新谷真弓、新垣理沙、小沢道成
 とあるアイドル「りっくん」の追っかけで知り合った40代の3人組女性、りっくんの彼女がSNSにしたことで炎上。そこに3人が必要に油を注ぐと、デビューを控える彼女が押しかけてくる。駄目おとこりっくんを支えて、妊娠を告白した彼女、彼のホストのバイト、風俗通いもばらしてしまうと、女たちはそろって隠れてホスト通いをしたいたことがばれる。そして、熱を入れあげていた風俗嬢は、3人の内の一人の血のつながっていない娘。そんなこんなのてんやわんやな舞台。
 人気出るのもうなずける。今っぽい台詞でがんがん攻めて来るんだけど、本質的な部分をついてくるし、お客さんを置いてかない。機械音痴一人舞台にそえることで、「エゴサ」とかSNSのわかり難い表現をフォローしたりとか凄く上手。斜めから見た視線でぐさりとするところなんかは、ヨーロッパ企画なんかに似たものを感じた。キャラクタもバランスがいいし、その見せ所のちりばめ方も上手な感じ。筋読ませておいて(たぶん意図的)、最後に意外さのある華やなんだけどカタルシスな演出も好き。3人の女優陣はあてが気的なとこもあるんだとろうけど、もう天晴。
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No:008  足跡姫 時代錯誤冬幽霊 / 野田地図
Theater:東京劇術劇場 プレイハウス
Date:02/19 M
Sheet:A-18
Price:\9,800
出演:妻舞木聡、宮沢りえ、古田新太、佐藤竜太、鈴木杏、池谷のぶえ、中村扇雀  江戸の時代、女歌舞伎が取り締まられている中、花形の役者出雲の阿国を中心に興行を続ける一座。そこに由井正雪と幕府を討とうとしている輩たちが現れる。由井正雪の幽霊は阿国の弟サルワカのゴーストライターとなって、戯曲足跡姫を書き、興行は好評を博すが役人が入って、役者の一人のやわはだが捕らえられてしまう。阿国とサルワカは一時身を隠すが、役人に取り付いがやわはだが戻ってきて、一座を乗っ取ってしまう。殿中での公演に呼ばれたやわはだの一座に、伝統を継ぐ本物とし乗り込もうとする阿国、そして、公演を利用して殿中に入り込む正雪のしもべたち。
 いつもより分りやすい台詞のお芝居になっているんだけど、ちょっと圧倒されるような世界観が影を潜めている感じ。世襲とか文化とか時代の変化とか色々暗示しているのかも知れないけど、オマージュと言うことでちょっとこじんまり感。最前列、役者さんの迫力はあったけど、セット全体として全く見られないのは残念。役者さんは、特に取り立ててと言う人はないけど、みんな素敵。そして、アンサンブルの人達の使いかたや、一つ間違えば下品になっちゃう衣装、メイクも凄く好感。あの現実味のない眉毛の色とか、うまいなぁって思った。
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No:007  お勢登場 / 世田谷文化財団
Theater:シアタートラム
Date:02/12 M
Sheet:I-1
Price:\6,800
原作:江戸川乱歩
作・演出:倉持裕
出演:黒木華、片桐はいり、水田航生、川口覚、粕谷吉洋、千葉雅子、寺十吾、梶原善
 江戸川乱歩の短編世界をモチーフとし、『二銭銅貨』『二癈人』『D坂の殺人事件』<本格推理もの3編>と、『お勢登場』『押絵と旅する男』『木馬は廻る』『赤い部屋』『一人二役』<怪奇・幻想もの5編>の短編小説を、1本の演劇作品として再構成した舞台。(トラムHPより抜粋)
 上段下段に別れたセットの下段側は、三つの引き出しのように部屋ができるするセット。相変わらず、倉持さんの舞台はセットでも楽しませてくれる。お勢演じる黒木さんは、ちょっと違った年代を描くんだけど、若い頃の可愛さとしたたかさ、そして、年を重ねての悪女な感じがいい具合。映像ではぞっこんの黒木さんだけど、舞台は野田さんの「南へ」以外は、いまいちピンと来なかったけど、今回はなんか凄さが伝わってきた。男性陣はそつなくこなし、女優陣が変化をつける流れにも、片桐さんも千葉さんも飛び道具に走らずきっちり魅せる。千葉さんの哀愁がたまらないなぁ。物語的にはあまり興味が湧かないけど、最後に用意された場面で後味は悪くなし。
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No:006  陥没 / シアターコクーン・オンレポートリー+キューブ
Theater:シアターコクーン
Date:02/11 M
Sheet:S-21
Price:\10,000
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 出演:井上芳雄、小池栄子、瀬戸康史、松岡茉優、山西惇、犬山イヌコ、山内圭哉、近藤公園、趣里、緒川たまき、山崎一、高橋惠子、生瀬勝久  約50年前の日本を、空前の高揚感で包んだ東京オリンピック。それは、わずかな年月で敗戦から復活を遂げたこの国が、輝かしい成果を世界に示す晴れの舞台だった。メインであるスポーツ競技とは別のところで、道路の拡張と舗装、区画整理、さまざまな施設やビルの建設、新幹線の走行など、真新しく、立派になっていく街の様子を、当時の人々の大半は誇らしい想いで眺め、興奮したはずだ。それを機に一攫千金を目論んだ人も、実際に豊かになった人も少なくない。さまざまな向上心、野心、情熱、欲望が、工事の音ともにこの街に渦巻いただろう。だが一方で、その時代、その場所に居合わせながら、なぜか時流に乗り遅れた人々もいた。この作品は、それでも捨て切れないオリンピックとの因縁に翻弄される人々の群像劇である。(コクーンHPより)
 いきなり幕開きの雨のからクレジット映像までのマッピングにやられる。なんなのあのかっこ良さ、今回は二階、中二階のバルコーニーの壁まで使った映像は必見。「キネマと恋人」続きの恋愛物と意外性も。ここのところ大活躍の小池さんは、贅肉削った感じの演技(演出?)だけど、緒川さんとの掛け合いなんか至福。イヌコさんの悲哀、生瀬さんの狡猾さ、山西さんの純朴さ、山崎さんのとぼけた感じ、山内さんの威圧と矮小さ、そういった手連れの役者さんたちの中で瀬戸さんがいい味出してたなぁ。ちょっと前だったら、大倉さんやみのすけさんの信頼できる役者さんに振った役だと思うけど、ケラさんの冒険?にきっちり答えたんじゃないかな。趣里さんは初めて観た時はどうだろうって思ったけど、どんどん舞台役者っぽくなっていっている。神様が連れ戻しに来る設定やほれ薬なんて、一つ間違えば大怪我しちゃいそうなものを陳腐に魅せないのもうまさだよな。当初東京オリンピックに翻弄される人々を描くと言う触れだったけど、開催前に亡くなる父とそれを利用する男と言う以外は恋愛物だったので、もうちょっと群像劇っぽさを期待したかな、あまりにも贅沢な注文だけど。
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No:005  鯨よ!私の手に乗れ / オフィス3〇〇
Theater:シアタートラム
Date:02/05 M
Sheet:J-16
Price:6,800
客演:銀粉蝶、木野花、鷲尾真知子、久野綾希子、広岡由里子、桑原裕子他
 東北の山村の養護施設、昔、劇団をやっていた女性たちが入所していて、もう一度舞台をやろうと稽古を始めていた。過去に訳ありだった台本は、残りの部分が破り捨て去られていた。入所者の一人の娘は、東京で劇団を主宰している有名女優で、一念発起し残りの脚本を仕上げることに。朦朧とした女性たちの記憶と、今がクロスオーバーして舞台が織成される。
 あまり足を向けようと思わなかった渡辺さんの舞台だけど、バラちゃん出るので観てみた。比較的入り込みやすいけど、劇中劇中劇になっている構造とか、話の芯がつかみにくかったかなぁ。女性蔑視的なこともストレートにかかれてたけど、この舞台のキャストや客席を観ても、今や女性が社会や経済を動かしていると言ってもいい部分はあるのでなんかピンと来ない。バラちゃんは、還暦の劇団主宰の女優(渡辺さんを暗示?)を演じて、KAKUTAに比べて抑えながらも大奮闘。それにしても、贅沢な女優陣。
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No:004  エキスポ / トローチ
Theater:赤坂RED/THEATER
Date:1/29 M
Sheet:D-5
Price:\4,500
作:中島敦彦
演出:青山勝
客演:山野史人、前田こうしん、山口雅義、石橋祐、宮地大介、細見大輔、永山智啓、遠藤弘章、浅野千鶴、納葉
 2004年道学先生によって初演された舞台。2012年ハイリンドによって上演されたものを自分は観劇している。
 当時も結構面白いと思ったけど、今回はより面白く感じた。手練の役者さんたちもあり、2時間以上の舞台だけどあっという間だった。母の葬儀の家族の物語で、母親は出てこないのだけれども、その姿がはっきりと想像できる。同級生同士と言う設定の葬儀屋の永山さんと出戻りの長女の浅野さんのシーンが自分にとっては気持ちとしてシンクロしているのか凄く素敵に思えた。全体的に、役と年齢が会っていない人が結構いるのは残念かな。細見さんの使い方なんか、超贅沢。
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No:003  世界 / シアターコクーン・オンレパートリー
Theater:シアターコクーン
Date:1/22 M
Sheet:B-20
Price:\10,000
作・演出・出演:赤堀雅秋
出演:風間杜夫、大倉孝二、梅沢昌代、青木さやか、鈴木砂羽、早乙女太一、福田転球、和田正人、広瀬アリス
 千葉県船橋市。郊外のうら寂れた一角のとある家族を中心とした物語。足立家の人々。誰彼構わず噛みつく父・義男(風間杜夫)は工場を経営しているが、実質は息子の健二(大倉孝二)にまかせている。愚痴や噂話を喋り続けるばかりの義男の妻・節子(梅沢昌代)は、ある日突然に離婚を切り出し、家を出る準備を進めている。健二は8年前に妻・美紀(青木さやか)と結婚したが、スナックのママ宏子(鈴木砂羽)と浮気中。自宅に隣接する工場では、義男が知人の親に頼まれ、預かった引きこもり青年・辺見(早乙女太一)と、工場同様くたびれた風情の服部(福田転球)が働いている。彼らが仕事終わりにたむろするのは、宏子と夫・坂崎(赤堀雅秋)が営むスナックである。一方、美紀のパート先であるスーパーの店員・諸星(和田正人)は風俗嬢のあずみ(広瀬アリス)に片思いをしている。親子の確執、夫婦の問題、浮気、離婚、嘘など様々な波紋が広がっていく中、逃れられない小さな人間関係の機微、生々しい日常は、細い糸で結び合い絡まって・・・(コクーンHPより)
 前回のコクーンで自分にとって遠くに行っちゃったかなと思った赤堀さんの作風が戻ってきてくれた感じ。暴力や狂気は表に出てこないが、ほんとに日常になる小さな家族やコミュニティーの葛藤、すれ違い、苛立ち、愛情そういったものを丁寧に描いていた。そして、終盤でそれを昇華させて、シャンプーの作品よりもよりカタルシスな感情を呼び寄せた、小屋が大きくなったコクーンなのに。場面を区切った回転舞台で、こじんまりちまちますることなく、シーンをコラージュさせたことによって、上手に小さな空間を表現した感じ。早乙女さんの使い方なんかは、ニヤリだし。青木さんの細かで丁寧な演技は関心。そして、なにより大倉さん、風間さんと対峙するときの終盤なんかの色んな感情がごちゃ混ぜになっちゃうような場面の演技は秀逸。みんなどこかで他人に寄りかかりながら、生きている人達でその中の一番依存度が強い母の離婚、別居という老いてから日常からの脱皮が家族を動かし、その人達を描き物語を紡いでいくことで繋がりと言うものを考えさせてくれる舞台。赤堀さん、戻ってきてくれてありがとう!
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No:002  ユー・アー・ミー? / ラッパ屋
Theater:紀伊國屋ホール
Date:1/21 M
Sheet:Q-15
Price:\4,980
客演:松村武、谷川清美、ともさと衣他
 「ユー・アー・ミー?」は、サエないサラリーマンのおっさんが、キャラ変したもう一人の自分に出会う物語。ヤツは自分よりカッコよくて出世している。「人生はつくるものだよ。君はまだ何者にもなっていない」なんてふざけたことを言う。サエないおっさんは反発しながらも一念発起、キャラ変にトライしてみるのだが・・。深ーいような、馬鹿馬鹿しいような、大人のお伽噺。(ラッパ屋HPより)
 ちょっとパラレルワールドな世界と言うテイストでいつもとちょっとだけ違うのに、やっぱりラッパ屋。馬鹿笑いしながらも、シニカルになったり、ほっこりしたりと、上手にくすぐる。同じサラリーマンにとって、共感やグサッとくる台詞もいっぱい。劇場にいる時間がほんとに素敵な時間に思えてくるこの劇団、いつまでも続けてほしいなぁ。
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No:001  豚小屋 /
Theater:新国立劇場 小劇場
Date:1/8 M
Sheet:D2-10
Price:\6,500
作:アソル・フガード
翻訳・演出:栗山民也
出演:北村有起哉、田畑智子
 軍より脱走して10年。パーヴェル・イワーノヴィッチ(北村有起哉)は湿っぽくうすら寒い家畜小屋で、豚と隣り合わせに暮らしている。「戦勝記念の日」、その場に出て自分の存在を明らかにしようとするパーヴェル。しかし着ていくつもりだった軍服がぼろぼろだ。そこで、妻・プラスコーヴィア(田畑智子)に未亡人として出席するよう頼む。どちらにしても二人が「この場所」を出る事は危険であり、この先の運命がかかっているのだ。長い長い時が流れた。美しい蝶が舞い込み、それを豚が食べる。その豚をパーヴェルが殺す。外の空気が吸いたい!パーヴェルは女装し、二人は夜中の町に出る。風・大地の匂い・満天の星・コオロギさえも二人にとっては感動なのだ。そしてもっと先まで…あのポプラの木の先に…。「結婚式の時に着たあんたのスーツ、いつかきっと必要な時が来るかもって気がして」(新国立劇場HPより)
 二人芝居なので、心の動きみたいなもが細かく伝わらないと面白みが出ないんだと思うんだけど、いまいち状況にシンクロできないからなのか、それが伝わらない。北村さんの心が病んでゆく演技と、ラストの影の演出は素敵で、二人のその立ち姿も素敵。コメディ部分も作られてるんだけど、なんか空回りな気がして、そこが自分と合うと観やすくなるのかなぁ。
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