観劇日記(劇場編)2001年


観劇日記(劇場編)に戻る

自分で足を運んで劇場で見た芝居の感想です。(≠批評)
☆は、自分のお気に入り度

今日までどうもありがとう/だってもさってもあさっても/直撃!ドラゴンロック3
水の記憶/ストロベリーハウス/サクラパパオー/ノーアートノーライフ/ばら色の人生
ゴメンンバー・デ・ショウ/肌の融点/世にも不思議なネバーエンディングストーリー/約三十の嘘/大江戸ロケット
悪魔人間について知っている2、3の事柄/SHOW BOY(S)/窪面戦/その鉄塔に男たちはいるという/BigBiz
斉藤幸子/すべての犬は天国へ行く//野獣郎見参/惑星「Re−born」
何もしない冬/バルカン動物園/犬夜叉/カフカズ・ディック/センゴクプー

観劇日記(劇場編)2000年
観劇日記(劇場編)1999年
観劇日記(劇場編)1998年
観劇日記(劇場編)1997年
観劇日記(劇場編)1996年
観劇日記(劇場編)1995年

観劇日記(劇場編)1993年



No:028  カクスコ / 今日までどうもありがとう
☆☆☆☆
Theater:THEATER TOPS
Date:12/26 S
Sheet:F-1
Price:\4,500
 サツキ荘をベースにして過去の話をごちゃ混ぜにした最終公演の為の脚本。一つ一つの会話すべてが面白く。テンポと間が抜群。大の大人が馬鹿馬鹿しいまでの会話を繰り返して進む話とアカペラは本当に確立されたエンターテイメント。この劇団がなくなっちゃうのは本当に惜しいな。。。
このページの頭へ

No:027  企画ジョッパラ / だってもさってもあさっても
☆☆☆
Theater:ザムザ阿佐ヶ谷
Date:12/22M
Sheet:F-8
Price:\3,500
 完全に遊び感覚の企画もの。夫が不倫をして離婚を迫られている長女。すでに結婚してしまっている憧れの人が忘れられずに、自分の結婚に踏み切れない次女。二人の間の亡き長男の嫁は、年下の男と同棲し始めた。そんな女三人が、長男の墓参りに別荘に集まった時の会話劇。話のすべてがそれぞれの恋愛にまつわる話。そのためちょっとくどい。エチュードから出来上がったような話の割にはよくできている感じ。三鴨さん、弘中さん間近で観ているだけでも、楽しいので○。
このページの頭へ

No:026  新感線 / 直撃!ドラゴンロック3 轟天VSエイリアン
☆☆☆
Theater:赤坂ACTシアター
Date:12/16
Sheet:26-6
Price:\6,800
 政府組織に捕らえられた轟天は、宇宙自衛隊と共にパンダが進化したエイリアンと戦う、というだけの話を3時間。コントづくめ。飽きずに観れるし、後には何も残らない。これが新感線、これぞ、新感線。客演の新谷真弓。一人飛びぬけて◎。
このページの頭へ

No:025  X-QUEST / 水の記憶
☆☆☆☆
Theater:OFFOFFシアター
Date:12/9
Sheet:自由
Price:\3,000
 オリジナルメンバー5人のみでの公演、シンプルで好感。増えすぎた人間を間引く為の工場、近未来の破滅しかけた人類の足跡を求め探している集団、幼いころ溺れかけて河童に助けられる少年などのシーンが、次々と入れかわり立ちかわりにコラージュされる。そして、最後にはそれらの話が融合され、水と人間の営みをかけて、話をしめる。いつものように途中話はそれて、コント、言葉遊び等々に脱線していくが、ちゃんと戻ってくる。話も比較的分かり易い。QUESTテイスト満載の作品。
このページの頭へ

No:024  星屑の会 / ストロベリーハウス
☆☆☆
Theater:はしもと杜のホール
Date:12/2
Sheet:8-9
Price:\4,000(えんぺ\3,000)
etc:松永玲子、麿赤児
 様々な国の外国人留学生達の暮らしているストロベリーハウス、そこは一人の老人が、学生達のためにボランティアの様に運営している家であった。一人のブルネイの会社を経営している留学生が、日本人の女性と結婚すると言い出すが、周りの留学生達は疑いをもって女の素行調査をしてしまう。そして、女は子持ちであることが判明し、詐欺師の疑いをかける。学生達の父親代わりの老人は、女に父親を呼ばせるが、やってきた男は戦争時代の部下であった。女の嘘はばれるが、同時に老人の行ってきた戦争時代の行為もあばかれてしまう。
 いままで映像で観てきた星屑の会の印象とはちょっと印象の違う作品。外国人の設定なのにセリフに難しい日本語が出てきて、リアリティがない。詐欺師の松永さんの使い方ももったいない感じ。個性のある役者集めすぎて、それぞれのいいところが出し切れてない感じ。
このページの頭へ

No:023  パルコ企画 / サクラパパオー
☆☆☆
Theater:パルコ劇場
Date:11/24M
Sheet:I-27
Price:\6,000
etc:桜井淳子、羽場裕一、角替和枝、福本伸一、おかやまはじめ
若松武史、小林隆、小林愛
 女に貢ぎすぎて金を横領したエリートの男。失った金を取り戻そうと来た競馬場。そこには、婚約中のカップル、夫の面影を追って競馬をはじめた未亡人、予想屋、そして、男を狂わせてしまった女。それぞれが、己の事情で馬券を買う。カップルの男が魔性の女に誘惑されたり、その女が未亡人の亡き夫の愛人だったりと。そして、最後にその亡き夫が、サクラパパオーに降臨するが暴れすぎて、出走停止、安楽死に。しかし、レースはパパオーの霊が、引退する馬を勝たせてくれて、ハッピーエンド。
 ラッパ屋の本は、やっぱりTOPSのような見たほうが面白い?魔性の女演じる桜井淳子がメインなのかもしれないけど、この話だとお互いが損している感じ。あれだったら、いっそ岩橋さんの方が舞台は面白くなったかもみんな巧いし、面白いんだけど期待しすぎた分、?。愛ちゃんのキャラは、何処に行っても同じ。
このページの頭へ

No:022  NYLON100℃ / ノーアートノーライフ
☆☆☆☆
Theater:本多劇場
Date:11/10 M
Sheet:J-2
Price:\4,500
 70年代のパリに住む日本人の自称芸術家達が集まるバー。画家、作家、画商、贋作作家が集まる。1幕、友人に絵を破られた画家と友人達、作品を店に置き忘れた贋作作家と新人の日本人バーテンダーそして、作家とテレビ局のディレクターの組み合わせで、話が始まり、店全体に話が広がり、ナンセンスな会話を繰り広げる。2幕は2年後、捕まって保釈された贋作作家が、店に戻ってくると画家は売れっ子に、一人は薬物中毒に、そして、他のものは詐欺師になっていた。そんな状況で話は進む。
 とにかくナンセンスな会話の連続なのに話が全然それない。役者もそれぞれに持ち味を出している。自分の好みは、大倉さん、三宅さん。客演の温水さんも◎。
このページの頭へ

No:021  鷺沢萠プロデュース / ばら色の人生
☆☆☆
Theater:ザムザ阿佐ヶ谷
Date:11/3 S
Sheet:自由
Price:\3,000
 在日朝鮮人の親子の営む食品会社は不渡りを出し、倒産の危機に、そして、社長の父親は金庫の200万円を持って逃げてしまう。従業員達は倉庫の在庫のキムチ味のまいたけを作る作業する。そこへ社長が195万円分の馬券を持って帰ってくるが、外れてしまう。しかし、結局土壇場で在庫のまいたけの処分先ができて、一件落着。
 一人一人のキャラクタの描き方は細かくていいんだけど、本の話だったりいいんだけど、舞台に乗っけちゃうと大雑把な感じ。客席も鷺沢さんファンが多く、ちょっと異質な雰囲気。BQの高瀬さん、ちょっといい感じ。その他、イルカ団の主宰の小林さん◎。
このページの頭へ

No:020  TEAM 発砲・B・Zin / ゴメンバー・デ・ショウ
☆☆☆☆
Theater:スペース・ゼロ
Date:10/7 M
Sheet:B-10
Price:\4,000
 ゴメンバーの放送から10年後、青山ニコ率いる一座は、田舎のデパートの屋上のゴメンバーショウに向かう。しかし、夜中にそこにつくと、ゴメンバーの衣装をまとったデパートの占拠犯が。。。ここで、いつものようなどたばた劇で、店員、警備員を交え、普通の人たちが、ヒーローになって、悪者と戦う話。テーマは、正義とは何か?
 発砲らしいヒーローもの、若手を前に出した中、武藤ちゃんのポジションを脅かしてきたタケウチヤスコが、全然違うイメージで好演。カムカムからの客演の山崎樹範もとてもよい。ベテラン陣は安定。ただ、ビルを占拠するあたりは”ホワイトアウト”の、主人公の後ろに現れるゴメンバーの赤木一番の幻影はキャラメルの”また逢おうと竜馬はいった”のパクリかと思った。”せんごくぷー”は、1つひねったヒーローものだったのに対し、発砲の中では一番ストレートなヒーローもの。
このページの頭へ

No:019  CAB DRIVER / 肌の融点
☆☆
Theater:中野ザ・ポケット
Date:10/6
Sheet:自由(L-5)
Price:\2,800(当日)
 ネット上で知り合った男を捜しにショコラはオフ会へ。そこには、青森から出てきた男、ショコラと同じ婦人科の看護婦、風俗嬢、SOHOで働く男、鍋を売る女、暇な探偵、そして、主催者。偶然にも主催者はショコラの探していた男だった。ショコラは、その男と同棲をする。男はハンドルネームしか名乗らず、身の上を明かそうとしない。ショコラは妊娠するが、男は出て行く。男はヒモ同然の詐欺師で、同じように美人局のようなことをしている鍋を売る女の同居人であった。そして、ショコラは男の居場所を探し当てる。。。途中、他の参加者の生活や背景を描きながら話は進む。
 ゲーム感覚の出会いや恋愛と、人が人の暖かさを求めるみたいなところの間を狙ったのか。一人一人の人物設定がちょっと大雑把な感じで、その人たちの行動の必然性みたいなのがピンとこない。全体的に、暗いトーンのままで、男と女のからみや風俗店のシーンなどでスパイスを入れるが抑揚がない。
このページの頭へ

No:018  月影十番勝負 / 世にも不思議なネバーエンディングストーリー
☆☆☆
Theater:青山円形劇場
Date:9/30M
Sheet:F-14
Price:\4,500
etc:高田聖子、木野花、河原雅彦
作・演出:河原雅彦
 ある裕福な家庭の娘は、盲目で、耳が聞こえず、口もきけなかった。両親は家庭教師を雇い、娘を回復させようとする。しかし、家庭教師は虐待するばかりで、娘は元のまま。ある日家庭教師が腹話術を使い、娘がしゃべれるようになったことを装う。その後も、その嘘をついたがためにどんどん嘘を重ねていくが、最後にはばれてしまう。そのとき、娘は、回復の兆しを見せるが。。。
 河原さんの本、演出、話自体は全然面白いものではないが、色々な仕掛けが、面白い。両親は、マネキンで録音の声と一緒に話を進行させたり、タイミングよく全く無意味なダンス入れたり。高田さんと木野さんがやりたい放題で面白いが、その分がなりたてている感が気になる。
このページの頭へ

No:017  MONO / 約三十の嘘
☆☆☆☆☆
Theater:シアタートラム
Date:9/29S
Sheet:D-15
Price:\3,000
 5年前まで組んでいた詐欺師達が再び集まり、詐欺商法で一儲けしようと北海道へ。その行き帰りの列車の中を描く作品。
 5年前だました金を2人のメンバーに持ち逃げされた詐欺師達の4人は、、また一山儲けようと北海道行きの列車に集う。一人の女は仲間の男を連れ、持逃げをした片割れの女も自分の無実を訴え、合計6人のメンバーを乗せ、列車は北へ。メンバーが集ういきさつや昔の話、登場人物を描くために行きの3幕がテンポ良い会話で進む。最終幕は帰りの列車、儲けた金がまたもや消える。6人はお互いを疑いあうが、結局最初に疑われた男が、盛岡で消え、残された人々は。
 とにかく会話のテンポ、間、妙なチグハグさと笑いが素晴らしい。女優陣は、特にキレイだったり、華があったりするわけでもないのにすっごく魅力的に映る。こんな上質の舞台で3千円、しかも、チケット取りに苦労しないのが不思議でしょうがない。
このページの頭へ

No:016  ホリプロ / 大江戸ロケット
☆☆☆
Theater:青山劇場
Date:9/8
Sheet:E-34
Price:\9,000
etc:山崎裕太、奥菜恵、藤村俊二、峰岸徹、他新感線メンバー
 石田壱成が、逮捕されて降板になった舞台。
 江戸の東に流れ星が落ちた1月後、江戸の長屋の花火師の元に若い女が現れる。女は遊び事が禁じられている江戸で、月まで届く花火を打ち上げてくれと頼む。女は宇宙の警備で、悪い宇宙人を追いかけて地球につき、女に化けたのだった。その頃、江戸は2匹の空からの獣で大騒ぎになっていたが、悪の獣をしとめられた。しかし、それに乗じて武家役人は人殺しつづけ街を乱していた。結局、役人はつかまり、花火(ロケット)を打ち上げる許可は出るが、今度は政府が異国からの防御のために、花火師にミサイルを作れと。。。最後にはハッピーエンドで花火師と女は、使者の力で月に行く。
 前半だれだれ、後半ちょっと持ち直すけど、豪華という他には自分にはあまり面白みの無い芝居。長屋の長老役の藤村さんは所々で笑わせてくれて、つぼを心得ている。古田さんはやっつけ仕事って感じ。奥菜さんも、”キレイ”では評判だったので、期待したんだけど?山崎君は、急の登板では、すごくよくやっている感じだが、やっぱり華が無い。でも、器用そうだったので、将来以外の方向で化けるかも?
このページの頭へ

No:015  X-QUEST / 悪魔人間について知っている2、3の事柄
☆☆☆
Theater:中野ザ・ポケット
Date:8/18
Sheet:G-5
Price:\3,000
 娘ミキと息子タレに親を失ったアキラといっしょに暮らす牧村夫妻。その元へ悪魔が現れる。悪魔の目的はミキを連れ去ること。人間と悪魔の2つの体をもつアキラは戦う。基本的なデビルマンの構成を元にして、人間の心の中にある悪魔や人間の2面性なんかをディテールにした話がコラージュされて話が展開する。
 スケールが大きすぎて、まるでピントこなかった。途中の野田秀樹チックな演出もなんかぱくりって感じ。とにかく笑わせるところは抜群に面白いのだけれど、何かつかみ所が無いって感じ。客演していた政木さんは上手い。徳永氏いつもより、セリフがちゃんといえていた。
このページの頭へ

No:014  夏の大三角形 / SHOW BOY(S)

Theater:シアターサンモール
Date:6/30
Sheet:K-12
Price:\3,000
 赤坂の消防士6人は、消化中のガス爆発により幕末の江戸にタイムトリップ。勝海舟と旅回りの劇団の中に。倒幕闘争の中に巻き込まれて話の進む中、消防士の1人の幼い頃の恋とオーバーラップするという話。
 とにかく長い。やりたいことを整理せずにすべて詰め込んだ感じ。6人の描き方もぼやけていて、話もすべて唐突。途中の演出も新感線の真似事みたいなところがあって興ざめ。
このページの頭へ

No:013  花歌マジックトラベラープロデュース / 窪面戦

Theater:ビプランシアター
Date:6/16
Sheet:
Price:\2,500
etc:トクナガヒデカツ、町田誠也
 なんか色々のコントオムニバス。
トクナガヒデカツ他、X−QUEST客演陣が出演するというので観にいったが、所々面白いところもあったが笑いも中途半端で、窪田あつこが好きな事やっているだけという感じ。客席にいたきだつよしは結構笑っていた。
このページの頭へ

No:012  OMSプロデュース / その鉄塔に男たちはいるという
☆☆☆☆
Theater:中野ザ・ポケット
Date:5/18
Sheet:自由B列中央
Price:\2,500
Member:
etc:役者はすべてMONOの男優陣
 OMS戯曲賞を獲得した土田英生@MONOのプロデュース作品。
 戦線に慰問に行ったコメディグループ「コミックメンズ」は、戦争に荷担する事に疑問を感じ座長を残し逃亡。山間にある鉄塔の小屋に身をおき、終わりそうな戦いを待つ。佳境の中でそれぞれに起こる小さなエゴを衝突させる中に、同じように戦線から離脱してきた兵士が現れる。その鉄塔の中での、人々の生活を描いた作品。
 とにかく土田作品は、こずるいと思わせるまでの絶妙な会話劇。そして、一人一人が細かくしっかりと描かれた人物像。それを、演じる俳優達は、見ていて安心。これは、もうひとつのエンターテイメントとして確立していると思う。残念なのは、脚本のせいでMONOの女性陣が見られなかったこと。外部での仕事の多い土田が劇団を大切にしている理由がわかる気がするし、ある種のマンネリに陥ろうともこのまま続けて欲しい。
このページの頭へ

No:011  AGAPE STORE / Big Biz 〜宮原木材危機一髪〜
☆☆☆☆☆
Theater:SPACE ZERO
Date:5/5
Sheet:I10
Price:\4,000
 脱税のための幽霊会社”宮原木材”が、事務所を訪れる人によりビッグビジネスをする会社になってしまう様子を描く、松尾貴史のためにあるような芝居。事務所の番をしている結城の元へ、同級生の健三が訪ねてくる。その健三が事務所へかかってきた電話に出てしまったことから話は始まり、事務所を間借りしている多国語を操る画家神崎や、盗聴マニアの女皿袋、リストラされて職を探していた木太郎などが様々に絡み、電話の商談を本物にしてしまう話。
 とにかく笑った。事務所の電話を声色を変えて健三(松尾)が応対するシーンをメインに繰り広げられるのだが、登場人物の設定も面白く、ちょっと御都合主義なストーリーも全然気にならない。松尾さん、松永さんの芸達者振りは期待通り。粟根さんは、切れ役を演じて、面白いんだけど、もっととことん切れて欲しかった。
このページの頭へ

No:010  ラッパ屋 / 斉藤幸子
☆☆☆☆☆
Theater:THEATER TOPS
Date:4/21
Sheet:F-7->F-5
Price:\4,000
 月島のもんじゃ焼き屋「さいとう」の茶の間を舞台に、次女幸子をを軸に周囲の人々を描く作品。おじいちゃんの病気のためにソープで働く美奈子にもらった毒ガエルのおかげで、入院した幸子は、入院中に普通に高校に通っていることに疑問を感じ、登校しない。そして、説得にきた担任と大阪に駆け落ち。7年後には、詐欺師と一緒に帰京する。そんな幸子に翻弄されながら暮らしている家族や周りの人々をどたばたに、なんかベタな恋愛や家族愛と共に描く。
 こういう芝居のラッパ屋の役者達は活き活きしている。特に、美奈子役の三鴨さん、最高にいい。ここに出てくる人のうすら馬鹿さ加減が、素晴らしい!
このページの頭へ

No:009  NYLON 100℃ / すべての犬は天国へ行く
☆☆☆☆
Theater:本多劇場
Date:4/14
Sheet:最後部補助席31
Price:\4,500
etc:明星真由美、戸川純、他客演
 男が一人もいない村の娼館を備える酒場で、娼婦、主人の娘2人、まかないの親子、村の人々、早撃ちエルザ等の人々がまきおこすサスペンスコメディ西部劇?人々は自分の利害関係のまま、殺しあってしまう。人々が殺しあううちに明かされていく村には、男がいないという事実。ちょっと、フローズンと似てるかな?
 とにかくみんな芸達者で、休憩はさんで3時間もある舞台なのに息つく場面がない。もうちょっと、狂気みたいなもの激しく描いてもらうと、笑う場面がもっと笑えるような。話の筋とは、ほとんど関係ない場面で出てくる村岡さんすっごい際者の役なのにとても器用にこなす。
 マチネをソワレ間違って、劇場へ。当日券と替えてもらう。
このページの頭へ

No:008  オーツーコーポレーションプロデュース / 鬼

Theater:SPACE ZERO
Date:4/7
Sheet:B-8
Price:\4,000
etc:松村武演出、小田茜、みのすけ、平野くんじ、工藤順矢
池谷のぶえ、松下好他
 夕方の通り雨をしのぐためにある門の下で雨宿りをするカップル。ひょんな事から門の裏側に行くとそこには老婆、死体、盗人と大男。カップルは大男の隠していた角を出してしまい、大男は鬼となって凶暴に。この鬼を生み出した背景を老婆と盗人と死体を絡めて描く。この鬼を退治に出てくる昔話の主人公達(桃太郎、金太郎、一寸法師など)を交えながら話が進む。
 ちょっと自分には話が難しすぎた。松村さんらしい演出や場面展開が、余計に話を分からなくする。役者も出過ぎ。工藤さんは浮いてる感じ。くんじさんはよかったけど、下ネタはやらせないで欲しい。カムカムの二人(山崎樹範、藤田記子)いい味出していて、最初はいまいちの感のあったみのすけさんもやっぱりうまい。ただ、小田さんの立ち回りはどうなのかなあ?日替わりゲストは、伊東由美子さん。
このページの頭へ

No:007  INOUE KABUKI / 野獣郎見参

☆☆☆☆
Theater:青山劇場
Date:3/20
Sheet:P-25
Price:8400
etc:堤真一、高橋由美子、前田美波里、松井誠、新感線、他
 阿部晴明死後250年の世界、晴明のかけた封印が解かれ、妖怪達が、都に踊り出る。妖怪達を牛耳るドーマ王を倒すためにやってきた野獣郎、そして、晴明の残した永遠の命を授ける生命柱を手にしようとする芥蛮嶽と母が妖怪の美泥。しかし、妖怪を解き放ったのは生命柱を手にする晴明の末裔阿部西門であった。そして、ドーマ王の正体は西門、野獣郎と蛮嶽はドーマ王をたおす。蛮嶽は倒した隙に生命柱が宿ったことにして、一波乱をおこす。
美泥の母の過去、西門に監禁される姫、姫を助けようとする宮大工などを交え話は進む。新感線らしさいっぱいの上に、客演陣が好演。殺陣も派手だし、長い割に飽きさせない。劇場が広すぎるのと、高橋さんの殺陣を除けば本当に、エンターテイメントとしては最高。
しかし、これから新感線はどこに向かっていくのか?
このページの頭へ

No:006  X-QUEST / 惑星「Re−born」
☆☆☆
Theater:池袋芸術劇場 小ホール2
Date:3/17
Sheet:K-10
Price:\3,000
 21世紀末新たな居住できる星を求めて旅立った宇宙船は、トラブルで惑星”R”トビーを残して帰還する。トビーの妻リオは、子を宿していてその子リトは父を探すために宇宙船の乗組員になろうとするが失敗。そして、隠密に宇宙へ出ようとするがそれも失敗。後に、妻リナと間の子リコが、宇宙船を旅立たせ惑星”R”へ。しかし、惑星には、石になったトビーが。。。
 何かもう最後のほうは訳わからなかった。リコが生まれた辺りから話が脇にそれたまま戻ってこない。構成をすっきりして欲しい。やりたい事がいっぱいあるんだろうけれど、進む方向はちゃんと見せて欲しい。佐藤さん、市川さんは相変わらずいいけど、どうなんだろう?最初の1時間とっても引き込まれただけに、ちょっと不満。野田秀樹みたいな言葉遊びも、途切れ途切れで破綻している。
このページの頭へ

No:005  MONO / 何もしない冬
☆☆☆☆
Theater:ザ・スズナリ
Date:3/3
Sheet:自由中段真中
Price:\3,000
 OLだった真知子(増田記子)が、宝くじの賞金5千万で作ったサーカス団。そこには、芸のできる団員はいなく、スタッフもみな中途半端なプロばかり。興行先の高根町では、雇いの芸人も呼べず幕を開けられない。そんなサーカス団の人々のそれぞれの内なる葛藤を、コミカルでどこかギクシャクした会話で描く。
 土田英生の描く日常と非日常の狭間の絶妙さと、馬鹿々々しいまでに間の外れた会話は変な充実感を与えてくれる。増田さんの役がちょっと前に出すぎる役だったので魅力が半減。描きたかったのは人の内面なのかちょっと中途半端な感。もっとぼかしてもらった方が よかったかも。
しかし、MONOの役者たちは観ていても不安を感じさせない。
このページの頭へ

No:004  青年団若手公演 / バルカン動物園
☆☆☆☆☆
Theater:駒場アゴラ劇場
Date:2/15
Sheet:自由2列目右側
Price:\1,500
 近未来のある総合大学の研究室。室員は様々な専門家たちで構成される。そこに戦争で脳だけになった世界的な科学者の妻が、夫の脳を預けるために訪れる日を描いた作品。自閉症の子を持ち、自閉症のサルを作っては研究している講師。それと対立する霊長類研究員。教育実習に行っている学生など、科学の進歩の矛盾と人間の倫理などを奥に秘めながら、実時間の1時間25分を描く。
科学者の妻のシェーキンスの役の人違和感あり。この作品は、ビデオで何度も観ているが、何度観ても充実感がある。個人的にものすごく好きな作品。
このページの頭へ

No:003  パルコ+新感線プロデュース / 犬夜叉
☆☆☆
Theater:赤坂ACTシアター
Date:2/11
Sheet:22-18
Price:\7,500(\5,500えんぺ)
etc:佐藤アツヒロ、遠山景織子
巫女の桔梗と半妖の犬夜叉、四魂の玉を使って人になったら結ばれようとするが。。。550年ほど前のある小さな村で、四魂の玉を盗んだとして巫女に殺される犬夜叉、そして、玉を封印するために自らの命を絶った巫女。そんな夢を見た現代に生きるかごめは、タイムトリップして500年前へ。かごめは桔梗の生まれ変わり、封印をといて犬夜叉をよみがえらせる。そして、四魂の玉も粉々になってよみがえる。実は影で仕組んで、約束しあった夜叉と桔梗を殺してしまった妖怪”奈落”、”奈落”に祖父を殺されてしまった僧侶と魑魅魍魎を交え、四魂の玉の奪い合いとあだ討ち。犬夜叉とかごめの恋も描きながら進む話。
 新感線は、こういったエンターテイメント芝居の王道を走る。理屈なく楽しめる。かごめ役の馬渕さん好演、他の舞台も観てみたい。僧侶役の京さん◎。
このページの頭へ

No:002  オリガト・プラスティコ(ケラ&広岡由里子) / カフカズ・ディック
☆☆
Theater:本多劇場
Date:1/28
Sheet:H-18
Price:\4,500
etc:小須田康人・山崎一・三上市郎・松永玲子・内田春菊他
 カフカの半生とそれを取り巻く女性たち4人と友人作家をともに描いた作品。
 タイトルバックにはコメディーとあったが、あまり笑いの多い作品ではない。カフカの内面的な人間像みたいなものにも触れた感じがせず、なんとなく中途半端な感じ。前半の台詞もなんとなく心地悪い間が多い。ただ、松永さんだけは、今までの印象だけではなく、器用な演技で◎。一人でおいしいとこ持っていっている。
このページの頭へ

No:001  TEAM発砲B・Zin / センゴクプー
☆☆☆☆
Theater:本多劇場
Date:1/13
Sheet:B-9
Price:\4,000
 ”ダンダラ・・”以来の時代劇。きだつよしテイスト満載の本に武藤、平野好演。笑って泣けるヒーローものの王道がゴメンバー他であれば、これはその覇道をいったヒーローもの。今まで失われていた泣ける(実際に涙する訳ではないが)部分が蘇って来た感じ。やっぱり発砲はいい。
 時代は戦国、小さな国の武将”天城”の国の中で、人々を力でなく口でたぶらかしてきた風助。天城嵐山の元で反乱を企む側近の雪那(愛)、部下の竜巻(順矢)、そして、宣教師のヌゥベン(くんじ)を交えて、自分の口を信じて生きる風助(きだ)。一緒になりセンゴクプーを名のる雷蔵(西の園)と雷蔵を追いかける雪那の元子分のしぐれ(武藤)。最後に、嵐山に敗れ声を失なったあとの風助の芝居、きだが好演。
このページの頭へ