観劇日記(劇場編)2012年

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自分で足を運んで劇場で見た芝居の感想です。(≠批評、ネタばれあり)

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観劇日記(劇場編)2002年  −−−−−−−−−−− 
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深呼吸する惑星/Yesterday/URASUJI/青春漂流記/ネガヒーロー
墓場、女子高生/火葬/ロゼット/龍を撫でた男/少しはみ出て殴られた
ベルが鳴る前に/持ち主登場/TurningPoint/ワンダー・ガーデン 四華/ワンダー・ガーデン 四獣
テキサス/一丁目ぞめき/ウェルカム・ニッポン/まほろば/私が欲しいカラダ
胸の谷間に蟻/百年の秘密/THE BEE/百年の秘密/シダの群れ 純情巡礼編
燕のいる駅/ロミオ&ジュリエット/飛び加藤/スピリチュアルな1日/フィッシュストーリー
シレンとラギ/ロイヤルをストレートでフラッシュ/コルセット/リンダ・リンダ/回廊
東京ノート/ポンポンお前の自意識に小刻みに振りたくなるんだポンポン/Woo!!man/いつか見た男達/くじけまみれ
鎌塚氏、すくい上げる/ふくすけ/僕は飛べるはず/ラ・マンチャの男/ナイアガラ
クールの誕生/A HALF CENTURY BOY/危険な女/そして母はキレイになった/阿呆の鼻毛で蜻蛉をつなぐ
鳴らす理由/エッグ/ボクの四谷怪談/遭難、/田舎の侍
女のみち2012/笑う巨塔/悼む人/エキスポ/こどもの一生
峠越えのチャンピオン/未遂の犯罪王/おじクロ/夢の城/引き出しの中のラブレター
月とスイートスポット/あつ苦しい兄弟/祈りと怪物-KERAバージョン-/ブレーメンの怪人/祈りと怪物-KERAバージョン-


No:070  祈りと怪物〜ウィルヴィルの三姉妹〜<KERAバージョン> / シアターコクーン・オンレパートリー
Theater:シアターコクーン
Date:12/30 M
Sheet:2F-D-5
Price:\8,500(okepi)
 ちょっと心が不安定な時に観ても、コクーンシートから席は変わっても、あまり印象は変わらなかった。群像劇で全員をしっかり描ききった印象は、4時間の時間も頷ける。蜷川さんの演出が楽しみ。特に大倉さんと犬山さんの役は誰がやるんだろう?
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No:069  ブレーメンの怪人 / ナ・ポリプロピレン
Theater:シアター711
Date:12/29 M
Sheet:自由
Price:\3,500
作:細見大輔
演出:大岩美智子
客演:陰山泰、野口かおる、加藤敦、生津徹
 商店街の餅つき大会の余興で始めた演劇、昨年の好評を受け、今年もな練習中に、ある国王女が乱入、すったもんだの大騒ぎ。
 これ観ないと年末な気がしなくなってきた。内容はさておき楽しければいいじゃないな企画。客演の野口さんはここでも大爆発。
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No:068  祈りと怪物〜ウィルヴィルの三姉妹〜<KERAバージョン> / シアターコクーン・オンレパートリー
Theater:シアターコクーン
Date:12/23 M
Sheet:2F-BR-10
Price:\5,000
 北回帰線と南回帰線の狭間にある架空の町に、祖母と二人で暮らす内気な青年。町を牛耳っているのは強欲で好色な町の権力者。彼の三人の娘は、それぞれに複雑な事情を抱え、やがて町を揺さぶる大事件に発展する―。 町の権力者の後妻と百歳を越える母親、子供を亡くした使用人夫婦、テロを企てる市民たち、怪しげな教会の司祭、謎の錬金術師と白痴の助手、そしてよその町からやってきた放浪の若者。幾多の登場人物が壮絶に絡み合う一大クロニクル。(シアターコクーンHPより)
飽きないけど長い。そして、どっと疲れが。コクーンシートだから? プロローグ的説明だけで1時間半はKERAさんらしい。消失、わが闇、百年の秘密といった作品と似た匂いを感じたけど、救 いを求める人とその救いとは、そして、人の業とは、みたいなもののやりきれなさを表現しているのかなって。KERAさんは、当て書きしないと言っていたが、犬山さんと大倉さんの役は当て書きにしか見えなく、蜷川版ではいったい誰がどんな風にやるんだろう。生瀬さんの迫力がすごく、犬山さんとマギーさんの夫婦のせつなさの雰囲気の出し方がいい。それにしても、もったいないくらい豪華なキャスト、原金太郎さん、楠見さん、皆戸さん、野中さん、日比さんとか、ほぼアンサンブル扱い、今のチケット高騰の中でよく¥10,000切ったなぁって(それでも、チケット代は高いけれど)。ロビーにおいてくれたキャスト表も含めて、KERAさんが観る側にスタンスを取ってくれている気がする。
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No:067  あつ苦しい兄弟 / 道学先生
Theater:座・高円寺
Date:12/16 M
Sheet:E-15
Price:\4,500
【あつい編】
作:桑原裕子
演出:青山勝
元妻と経営する映像製作会社の事務所を新たな場所に移した男。事務所を貸してくれたのは、長年確執のあった兄であった。傲慢な兄が、わざわざ物件を手配してくれたわけは、妻の浮気を疑い向かいのビルの自宅を監視するためであった。兄の妻は、弟の元恋人、そんなこんなや勘違いがあって、元妻の恋人、製作スタッフ、そして、兄弟を古くから知るオカマの従兄弟を巻き込んでの大騒ぎ。
【苦しい編】
作・演出:中島淳彦
二十年後くらい、製作会社の大当たりし、すっかり隠居気味の弟、兄にはアルツハイマーの疑いが。依頼されたドキュメンタリーに、兄の生活をテーマにしようとするが、クライアントと折り合わず、職を失ないオカマのホームレスとなった従兄弟の画を撮ることに。向かいに越してきたラジオ体操のインストラクター(上野公園で従兄弟を見つけた)を巻き込んでのてんやわんやと、死や貧困を背負ったシリアスを取り混ぜた物語
ずるいよ桑原さんな役どころ。肝心の脚本はあつい編担当(演出は、青山さん)で、苦しい編よりも、ライトで笑い多めに仕上げている。そして、クスリとするような場面も。中島さんの本は、笑いもちりばめながらも重いお話。登場人物の設定を共通にするという制約の中、2作ともうまく話をまとめている感じ。そして、お互いの脚本にそれぞれがスパイスとして出演、試みとしても楽しいです。桑原さんのスパイスは味濃すぎな気もするけど。まだまだ、私の桑原裕子ブームは終らなそう。
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No:066  月とスイートスポット / ヨーロッパ企画
Theater:本多劇場
Date:12/9 M
Sheet:補助-6
Price:\4,500
客演:加藤啓、望月綾乃
 香港マフィアに襲われたやくざたち、兄貴分の男は殺され、しもべの男は連れ去られ、傷をおった男が二人。一人が楽しかった過去の幻想が見える薬を打つと、なぜか壁の向こう側が10年前の過去に。チームでシンナーをさばいていた彼らが、やくざになる際の時間だった。そこにいたのは若き頃の連れ去られた男とやくざにならなかった男。過去と現在の人々がすったもんだしているうちに、過去の死んだ兄貴分が出てくるは、現在の香港マフィアが戻ってくるわの大騒ぎ。そこに、未来からのタイムパトロールも現れ、薬を売った男の過去がまた薬を打ち、過去の向こうに中学時代までが現れる。そして、そこには、未来を築いた男の秘密までもが隠されていた。
 笑いっぱなしのタイムトラベルチンピラストーリー。ヨーロッパ特有の屁理屈でずれてく会話と、過去と未来、成功者と死んでしまう人、やくざとマフィア、いろんな対比がまた笑いを生んで面白い。全体的にやわなメンバーのヨーロッパに加藤さん入れてちょっと雰囲気出すのもよし、そして、その加藤さんの切れっぷりも素敵。この手の話のヨーロッパは理屈抜きに面白い。
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No:065  引き出しの中のラブレター / 東京マハロ
Theater:駅前劇場
Date:11/24 M
Sheet:B-21
Price:\4,500
客演:梅宮万紗子、曽世海司、本間剛、種子、藤井びん、田口治他
 人気パーソナリティーの実家は、出て行ってしまった母の代わりに2女1男を育てた父親が営む小さな町の印刷所。長女は隣で喫茶店を営む男の下に嫁ぎ父を支え、パーソナリティーの次女はバツイチで家を出ていて、父とは著とした確執が。一番年下の長男は、同姓愛の気質を持ち、父から子として認められていない。そんな家族の下、母と会っている次女や、印刷所のお金の持ち逃げが起こっていた。次女の年末の特番で、ラブレターを読む企画、最後に呼んだのは父から家族へ向けたラブレターであった。
 お涙頂戴の部分はいかがかと思うけど、全体的にいいバランス。特に、繋ぎ役の婿役の本間さんが、でしゃばらずに上手に笑いを転がすので、舞台にメリハリが出てあきさせない。矢島さん、役者の集め方がじょうずだなぁ、ちょっと斉藤栄作さんと似た雰囲気にもなってきたかな。
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No:064  夢の城−CASTLE OF DREAMS− / ポツドール
Theater:東京芸術劇場 シアターイースト
Date:11/18 S
Sheet:自由
Price:\4,000
 ごみだらけアパートの一室を根城にする若者達、性に、食に、眠ることに本能のまま暮らしている姿を描いた無言劇。
 正直下心満載で行ったけど、食あたり。三浦さんの本は嫌いじゃないし、このお芝居自体も悪くは無いんだけど、ラッパ屋観た後には不向きだったかなぁ。生きるってどっちのことなんだろって思った。お芝居の中は、人間らしく生きていて、われわれが目指すべきは人らしくってことにした、自分は。
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No:063  おじクロ / ラッパ屋
Theater:紀伊國屋ホール
Date:11/18 M
Sheet:H-6
Price:\4,800
客演:浦川拓海、ともさと衣
 京浜の町工場、脱サラして幼馴染の工場を夫婦でてつだっている家族と社長の家族。大手メーカー一社に頼った経営で、不況のあおりを受けて会社は危機の状態に。ももクロの全力で歌って踊るのをみて感動し、みんなに気持ちを伝えようと、自分達もももクロを踊ることに。
 こんな愛すべきおじさんたちがいるだろうか。ラッパ屋、素敵過ぎ。踊ってる姿をみて、胸がキュってなって泣いた泣いた。弘中さんのおばさん役もいいし、いつもの調子の三鴨さんもいい、男性陣だけでなく、女優陣も素敵なラッパ屋。なんという劇団力、前日の猫ホテといい、素敵な中年たちにうっとり。欲を言えば、もうちょっと物語が欲しかったかな?
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No:062  未遂の犯罪王 / ベッド&メイキングス
Theater:すみだパークスタジオ 倉
Date:11/17 S
Sheet:D-5
Price:\4,500
出演:嘉安浩平、野口かおる、佐藤銀平、高山のえみ、吉川純広、小林顕作、山本亨他  山梨・須玉、「兄を知りませんか」とあらゆるところに主没する男、兄はテーマパークのギャング役から本物になり、そのまま全国の銀行を強盗しまわっているという。一方、町のドライブイン、裏風俗も営んでいて、町の人たちが集まる。そこできったはったの恋愛、小さな諍い、町おこし、そこへ兄がやってくると、弟は失踪。銀行強盗なんてしておらず、弟のおかげで、町から町へ逃げ回っているという。町の相変わらずの大騒ぎ。夢を抱けとのテーマに話はあちらこちらになドタバタコメディ。
 全く何のお話かわからなかった。でも、シーンシーンが、全部も白く、野口さん、小林さんのはじけっぷりが素敵。そして、混じってぶっ飛んでる山本さんがまた素敵。でも、やっぱり高山さんはなんか苦手。
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No:061  峠越えのチャンピオン / 猫のホテル
Theater:ザ・スズナリ
Date:11/17 M
Sheet:D-12
Price:\4,500
客演:前田悟、政岡泰志
 後妻として嫁いだ和菓子屋に、息子と先妻の娘残し、先妻の墓のある村に暮らす老女。町のチンピラたちとつるみ怠惰な生活。借金の為に、和菓子屋に火をつけ自身が焼死したことに。そんな女の周りのチンピラも手垢にまみれ、村は、やくざの支配下で、昔恩のある国会議員が村を訪れるが、受け入れようとしない。音信不通だった先妻のもう一人息子が、老女のいかさまに気づき、ゆする。荒廃する村を出し抜いて村を出ようとするチンピラと継母をゆする男、くずな人たちの物語。
 話はわかりにくいけど、どうしようもない人たちを描く千葉さんが素敵。そして、まことさん、しんぺーさん、ガンツさん、真弓さんが素敵過ぎ。あーなってしまう人々が世の中にいること、善や悪の前にある人の部分みたいなのがずし〜んって。
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No:060  こどもの一生 / PARCOプロデュース
Theater:PARCO劇場
Date:11/11 M
Sheet:X-13
Price:\8,000
作:中島らも 脚色:桝野幸宏 演出:G2 出演:谷原章介、中越典子、吉田鋼太郎、笹本玲奈、玉置玲央、山内圭哉、鈴木砂羽
 以前に映像で観たり、2003年駅前劇場で観た作品。
 キャストが豪華ねぇ。なんか怖さみたいなものがなくなった感じがする。携帯、PCなど現在風に所々変っている。なんか、最後のほうの説明 みたいなくだりがなくなっているような。なんかみんなそれなりにな感じで、特に目を引く人も無し。砂羽さんは、最初誰かと思った。
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No:059  エキスポ / ハイリンド
Theater:日暮里d−倉庫
Date:11/3 M
Sheet:E-7
Price:\3,500
作:中島敦彦
演出:高橋正徳
 大阪万博の年の大分の港のある町、昼は定食屋、夜は連れ込み旅館の経営と、女細腕繁盛記な母親の葬儀の日のお話。尻にしかれる長男と仕切り屋の嫁、出戻り長女と歳の離れた似てない次女。そして、不甲斐ない父親。そんな家族の中に一癖もふた癖もな弔問客が来ててんやわんや。母親が予約していた一人分少ない万博への家族旅行の意味は・・・
 ハイリンド、枝元さん、はざまさんがいないのはやっぱり寂しい。出られない二人は手弁当の裏方さんへ。男性達二人はあじがでてきなぁ、自信かな。勝平さんの長女は、ちょっと勝気さがうまく出てないような気がして、他の役で見たい自分の思いかな。三田村さんのお芝居をしていて楽しそうなのがほんといいです。
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No:058  悼む人 / PARCO & NELKE PLANNING
Theater:PARCO劇場
Date:10/27 S
Sheet:M-23
Price:\8,400
脚本:大森寿美男
演出:堤幸彦
出演:向井理、小西真奈美、手塚とおる、真野恵里菜菜、伊藤蘭
 天童荒太の原作を舞台化
実際の原作をはっきりと覚えてないけど、なんか違和感。母との距離感というか、最後のシーンなんかも原作とニュアンスが変っている?感覚的のそのラストが好きだったから、原作にいい印象を持っていた気がしたんだけど・・・ 読み返してみようかと思った。スクリーンに映し出される文が読めない、割り切ったのかもしれないけどいかがかと思う。なんか思わせぶりな感じがところどころ鼻につく。
役者さん、最初手塚さんの演技が肌に合わずな感じだったけど、後半とのつながりでなるほどと。向井さん、巧拙は分からないけど、なんかオーラを感じを感じなかった。対して小西さん、主役かと思わせるような存在感。で、笑いを一人で担う欄さんは、とってもキュート。でも、ラストの部分の切なさとうまくコントラストが出てないような気がするのは演出の問題?もうちょっと削って、2時間15分1幕の舞台にしたほうがいいなって思った。
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No:057  笑う巨塔 / 東京セレソンデラックス
Theater:サンシャイン劇場
Date:10/21 M
Sheet:8-10
Price:\7,000
客演:芦名星、斎藤工、金田明夫、デビット伊東、石井愃一、藤吉久美子、松本明子他
 舞台は、都内某所のハイソな「四王病院」。ここにはいろんなオモロい人達が絶賛入院中。アホなとび職の親方とそのファミリー、ドジな代 議士&おマヌケ秘書たち、うっかり医師に、おとぼけナース。ただでさえ問題を抱えてアップアップの奴らの元に、ハチャメチャな街の問題児 が紛れ込んできた。勘違い、行き違いのオンパレードで事態は大爆笑の連鎖を巻き起こす。〜劇団HPより〜
 終始笑いに徹したノンストップコメディー。でも、ちょっとほろっとさせるところもなのがセレソン。宅間さん、調子に乗ってキャストいじ りすぎ、時間15分押しぐらい。芦名さんがとってもコメディーに向いてる気がした、三枚目の役で映画や舞台が見てみたい人。アッコさんは あういう舞台はイキイキ。そういうのを、金田さんや、石井さん、藤吉さんが支えてるから、安心感もあっていい。
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No:056  女のみち2012 / ブス会
Theater:ザ・スズナリ
Date:10/14 S
Sheet:G-1
Price:\4,200
脚本・演出 ぺヤンヌマキ
出演:安藤玉恵、内田慈、もたい陽子、高野ゆらこ、松本まりか他
 AV撮影現場、アイドル上がりの女の子、6年間のブランクを経て復帰した元AV女優、子育てしながら事務所も経営するカリスマAV女 優。そんな方たちが織り成す、ガールズな、おばちゃんな舞台裏のお話。
それほどお色気にも走らず、淡々と女子ながら女子を斜に見た会話が楽し。内田慈さん、最高。あの間の表現が上手。自分が間が悪くては 入っていけないシーンとか、最後の落ちの部分の驚くところとか、くすくすしちゃう。
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No:055  田舎の侍 / 劇団鹿殺し
Theater:駅前劇場
Date:10/14 M
Sheet:E-15
Price:\4,200
客演:丸山厚人、山本 光二郎、美津乃 あわ
 乱世の時代、孤児、金髪で生まれ村八分にされた男は、幼馴染と道場の娘お竜をかけて争い、侍になろうとするも盗賊まがいのグループに吹 き溜まり。そこに現れた織田にお家を崩壊された美濃のお姫様、彼らと組んで織田を倒しに向かう。しかし、織田信長とは生まれ時に離れ離れ になった双子の兄、そして、兄と間違われて自分が首を取られることに。やっとのことで逃げ延びた百済の国から戻ると、幼馴染が秀吉となり 天下を取っていた。そして、二人はお竜をめぐって・・・なロックオペラ大河な侍物語。
エネルギー溢れてて、汗が飛んできそうなお芝居。初期の新感線ってこんな感じだったのかなぁなんて思いながら見ていた。ちょっと破天荒 な物語も分かりやすくていい。やっぱり菜月さんはいいな。なんか雰囲気ある女優さん。忙しいだろうけど、別な舞台でも見たい。
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No:054  遭難、 / 劇団本谷有希子
Theater:東京芸術劇場 シアターイースト
Date:10/8 M
Sheet:H-17
Price:\5,800
出演:菅原永二、美波、佐津川愛美、松井周、片桐はいり
 年に劇場で観たお芝居。松永さんがやった役の女優さんが体調不良で降板、菅原永二さんが女役という荒業。
 円形でやった前回よりもセット豪華で仕掛けもあり。芝居自体は、コメディ色が強まっている感じ。松永さんのやっていたあの冷酷さがなくなっている感じで作品の好きな部分がそげちゃった感じ。菅原さんになった分、コメディタッチになっちゃうのは仕方ないことか。一番好きな本谷作品だけに残念。佐津川さんは、前回の吉本さんの役だけど、なんか前回をなぞっているような台詞回し、本谷作品常連なだけに新しいテイストが見たかったかな。佐藤真弓、吉本菜穂子と二人で担っていた笑いの部分を片桐さんが担っているため、前回まじめだった男の先生も松井さんで少し軽めのタッチ。
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No:053  ボクの四谷怪談 / シアターコクーン・オンレパートリー
Theater:シアターコクーン
Date:10/6 S
Sheet:E-20
Price:\9,500
脚本:橋本治
演出:蜷川幸雄
音楽:鈴木慶一
出演:佐藤隆太、小出恵介、勝地涼、栗山千明、三浦涼介、谷村美月、尾上松也、麻実れい、勝村政信、明星真由美、峯村リエ、新谷真弓、他
 四谷怪談を現代版にして、お岩の妹とその許婚が忠義の仇討ちもするっていう忠臣蔵も詰め込んだお話。
 まあ豪華なキャスト、そして、もったいない位の使い方。目当てだった、峯村さんや、明星さんもちょっとだけの出演なんて。テンポ良く飽きさせませんが、可もなく不可もなく。アンサンブルの人が、脇で色んな芝居しててうざったし。小出君があの役なのはちょっと面白い。
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No:052  エッグ / NODA・MAP
Theater:東京芸術劇場 プレイハウス
Date:9/30 M
Sheet:O-26
Price:\9,500
出演:妻夫木聡、深津絵里、大倉孝二、秋山奈津子、藤井隆、橋爪功
見つかった寺山修二の書きかけの戯曲「エッグ」、そこに書かれていたのはこの世にないスポーツ「エッグ」でオリンピックを目指す人々の 話、すすんでいく話は「エッグ」のなぜ生まれたか、そして、それにかかわる人たちにまで話は及び、その時代すらも錯誤されて行く。「エッ グ」なんだったのか、誰のために生まれ、誰のために作り変えられ、誰を守り、誰を葬ってしまったのか。
 大戦時の中国侵略、核兵器、原子力開発、オウム、震災後の東電、北朝鮮など、さまざまな暗示がコラージュされていたのではないかと思い ながら、物語全体はいつものように自分には把握できず。でも、それでいいと思っている。だた、受け止めてその後何を想うかが重要な気がす るけど、今の自分は全くそれができない。いつもよりも言葉遊びが少なめに感じたり、若干砕けたシーンが多かったけれど、相変わらずものす ごいテンポですすむ話と意味ありげなせりふの雨。セットをキャストが動かしながら舞台転換されていく演出、そして、堀尾さんの美術とひび のさんの衣装がマッチして瞬間々々舞台が一枚のカンバスにみえるのもいつもながら素敵で胸キュン。個人的には、満州の夕日のくだりと、透 明人間の〜を思わせるような舞台裏からかけてくるラストと、その後のスポットライトが2人を照らしたままの止まった時間が印象的。
深津さん、妻夫木君は華があるなぁ。大倉さんは存在だけで笑わせる、すでに大御所だね。仲村さんムキムキっぷりにびっくり。
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No:051  鳴らす理由 / おかぼれ
Theater:駅前劇場
Date:9/29 S
Sheet:R-17
Price:\3,300
音楽:新井弘毅
 高校時代につるんでいた男2人と女1人、高校時代からの回想が描かれる。女を巡る二人の気持ちがつづられたラスト、女が死んだことが明かされる。思い出をキャスト自ら生演奏に乗せて物語が作られていく。
 最初はあれって思ったけど、ラストの持って行き方でぐっと引き込まれる。ラストの曲は、客演の新井さんをリードGに、尾上さんG,Vo、松居さんB、安藤さんDr,Voで素敵な演奏。安藤さんが一生懸命で楽しそうに叩いている姿にニコリ。役者がたのしそうな舞台は観ていて幸せになれます。当然、自己満足の放出だけだったら、げんなりだけどね。
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No:050  阿呆の鼻毛で蜻蛉をつなぐ / アミューズ/プラグマックス & エンタテインメント
Theater:本多劇場
Date:9/23 M
Sheet:D-23
Price:\5,500
脚本:赤堀雅秋
演出:河原雅彦
出演:植原卓也、橋本淳、平田裕一郎、柳澤貴彦、板橋駿谷、田島ゆみか、瀧内公美、加藤啓、吉本菜穂子、駒木根隆介、市川しんぺー、伊藤 正之
 ある田舎町、日ごと主婦が刺される怪事件。夢遊病のように徘徊し、罪を犯す入院中の青年、それを知りつつ、自分の中に隠す医師と父。小さな町社会の中の人々が苛立ちを覚えながらも過ぎていく日常の中、事件を発端にゆがみが広がって行く。
 自分の持っている赤堀さんの印象とちょっと違った感じの本だった。芝居観ているときに感じるガラスを爪で引っかくようなざわつきとそれでいて終演後に不快感が残らない妙技が見られなかった気がする。そして、河原さんのテンポある演出も影を潜めていて、昨年末のトラムを思い出させる。登場人物の関係性が希薄で、すべての事柄に対する動機が曖昧に感じる。舞台セットもすべてのシーンが一度に現れているのは面白いけれども、それぞれのシーンに対してはリアリティが薄くなる。役者としては、しんぺーさんは良かったけれども、吉本さん、加藤さんを飛び道具として使わないのは勿体無い。若手の人は特に注目する人はいなかったかな。
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No:049  そして母はキレイになった / ONEOR8
Theater:赤坂RED/THEATER
Date:9/17 M
Sheet:D-8
Price:\3,800
客演:高橋恵子、保倉大朔、瀧川英次、小野健太郎、成田沙織
姉妹で営む海のある町の喫茶店。父は他界し、母は小さいことに男を作って出て行ってしまっていた。妹は妊娠し常連の会社員との結婚を間 近に控え、姉は妹の夫になる男の同僚と不倫関係にあった。ある日、二人の元に突然母が現れる。母を受け入れようとする姉と拒絶する妹、過 去との回想を行き来しながら、母娘の確執を描いた作品。
高橋さんの立振る舞い、和田さんのいじらしさ、とみねえの母を受け入れようとしながらもな葛藤、三者の演技ががっちりタッグ。そして、 脇を固める人たちの芝居を壊さず、面白くすること面白くすること。演出の上手なずるさによる笑いは、ところどころにある切なさをよりリア ルに仕上げている気が。あの空間にずっといたい、そんな充実感をもらえるお芝居。ラスト直前の食器棚が水槽になる演出がこれまた美しい。
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No:048  危険な女 / good morning N°5.
Theater:駅前劇場
Date:9/15 M
Sheet:自由
Price:\3,900
作・演出:澤田育子
客演:小椋あずき、野口かおる他
 付き合っていた男と分かれた女は、男の子を妊娠していて、生まれてくる娘を女らしく育てる為に、自分は男装して戦って生きる。って話は とりあえずあるけど、あれもやったり、これもやったりの、脱いだり、パンチラしたりの大騒ぎな舞台。そもそも、おしゃべりありの、飲食自 由、携帯も緊急なのは可です。
お祭りです。いいです、アラフォー女子が、ぶよぶよのお腹見せても、度胸がよければ、かっこいいかも。ただ、もっともっと壊れた藤田さ んが見たいけどね。
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No:047  A HALF CENTURY BOY / 久ヶ沢牛乳Presents
Theater:本多劇場
Date:9/9 M
Sheet:N-9
Price:\5,500
脚本:岩井秀人、ケラリーノ・サンドロヴィッチ他
演出:福原充則
出演:久ヶ沢徹、いしのようこ、小宮孝泰、永野宗典、平田敦子
 ダンサーを志した男のゆる〜い半生を時代ごとにオムニバスに。
 時間を1時間間違えて40分遅れで入場。オムニバス形式なのであんまり影響なし。お祭りです。平田さんとのアドリブのやり取りに大爆笑。ゲストが木村多江さんなんて、素敵過ぎ。
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No:046  クールの誕生 / Dステ
Theater:紀伊國屋ホール
Date:9/8 S
Sheet:N-18
Price:okepi優待\6,500
出演:D−BOYS、俵木藤汰、三鴨絵里子、弘中麻紀、永井秀樹
 東京オリンピック前年、オリンピック景気に乗ろうと製造業者を設定三昧の商社。設定に使うキャバレーはビルの隣という立地。ライバル会社の出現と商標の獲得を巡っての大騒動。そこに、恋愛や同期の出世争いも絡めたドタバタコメディ。
 ラッパ屋の役者さん見たさに観劇。ラッパ屋よりもはじけて、より楽し。主役の方達はというとちょっと残念な感じ。本はちょっと雑な気がするなぁ。
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No:045  ナイアガラ / HOBO
Theater:駅前劇場
Date:9/8 M
Sheet:A-8
Price:\3,800
 新宿の公園の滝の近くを住処にするホームレスのお話。リストラで当たらし加わる人、巣立っていく人、逝ってしまう人、きちんと働きながらも帰らない人々のお話。
 役者さんたちが楽しそう。今回出てない有川さんと高橋さんがチョイ役ででる回もあるみたいだけど、自分の観た回には出ていないのが残念。本間さんは、前回の傑作ハロルコからつながった役だったのにもにやり。もちろん つながり自体は本編に何も関係ないけど。キーワードになっている「繋がっていろ」が、ただ群れていろとは違って描かれていて○。ほんと、この人たちの舞台観てると幸せ感がいっぱい。
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No:044  ラ・マンチャの男 / 東宝
Theater:帝国劇場
Date:8/18 M
Sheet:2-A-48
Price:e+招待\
 e+貸切公演の招待で、全くの予備知識無しに初の本格ミュージカル。やっぱりミュージカルはってのはあるけど、得した感はあります。思ったよりも話が複雑で概念的なのに驚き。幸四郎さんの包み込むような優しさが伝わってくる、松さんはオーラはあるんだけど、紀保さんの歌声のほうがよかったかな?
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No:043  僕は飛べるはず / マイキープロデュース
Theater:新宿ゴールデン街劇場
Date:8/17 M
Sheet:自由
Price:\3,300
作・演出:矢島弘一
出演:有川マコト、武藤晃子他
 擬人化された精子達、発射されて子宮にたどり着くと、そこで卵子に巡りあり、誰が選ばれるかで一悶着。際になって現れる人間性、本能とたてまえってなお話。
 結局一番かっこいいところに落ち着く終わり方はいかがなのかしら。全体的に、空回り感。武藤ちゃんも有川さんも、期待されての持ち味発揮。主催したやまださんは、感無量でいっぱいいっぱいでも、一生懸命さが可愛い。
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No:042  ふくすけ / シアターコクーン・オンレパートリー+大人計画
Theater:シアターコクーン
Date:8/16 S
Sheet:M-15
Price:\9,500
作・演出:松尾スズキ
出演:阿部サダヲ、大竹しのぶ、古田新太、松尾スズキ、多部美華子、オクイシュージ、小松和重、江本純子、皆川猿時他
 製薬会社の薬害で、頭部が肥大して生まれてしまったふくすけ。他の薬害被害者の子供達にかくまわれていたが、盲目の妻と暮らす病院の職員に連れ出されよのなかにでてしまう。夫婦はふくすけを利用し、宗教団体を設立し金儲けを始める。一方、九州の町工場の経営者と妻マス。ますは、十数年前に夫の前から姿を消し、夫はそれを追って東京でてきていた。夫は風俗嬢を伝にマスを探すが、マスは歌舞伎町を牛耳る三姉妹と一緒に組織を大きくし、都知事選に打って出ようとしていた。そして、マスとふくすけをつなぐ過去とは。
 松尾節全開のネガティブで、障害やマイノリティを笑いにしてしまう舞台であるが、テンポのよさと役者の個性でガンガンと芝居が進んでゆく。安部さんは得意な役柄で当然持ち味発揮、古田さん、皆川さん、オクイさん、紙ちゃん、小松さんあたりの出すぎずな脇っぷりが素敵。多部さんがなんかエロくて素敵。なにがあっても生きて行かなきゃいけない人たちの、負のパワー炸裂さ、そして、それも現実なのだということを再認識させる松尾さん。
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No:041  鎌塚氏、すくい上げる / M&Oplays
Theater:本多劇場
Date:8/12 M
Sheet:B-6
Price:\6,800
 公爵家の執事長鎌塚氏、息子の見合いに付き添い豪華客船に乗船。相手の女性は乗り気でなく、お付のお手伝いを入れ替わってしまう。入れ替わったお手伝いは、鎌塚氏にぞっこん、息子はお手伝いが気に入ってしまい、令嬢は鎌塚氏にお手伝いの再教育されられるはの大騒動。このページの頭へ

No:040  くじけまみれ / 月影十番勝負番外編
Theater:ザ・スズナリ
Date:8/11 M
Sheet:A-12
Price:\4,500(okepi)
 20年間赤羽駅前でティッシュ配りをしていた女は、野良ねこに話しかける毎日。ある日、違法にラジオ放送をしている男と出会い、幸せを掴みかける。男はネガティブな女の為に、赤羽中の不幸な人々を奮起させるように仕向けると赤羽は大パニック。
 話が飛んでてついていけない部分もちらほら。脇の人たちが面白く、セットの転換が変っていて楽しい。席の前が役者さんの移動の導線になっていて何度も目の前を通ってくれるのもおまけ。ただ、木野さんの演出はなんとなく肌にあわない。
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No:039  いつか見た男達 / 劇団500歳の会
Theater:本多劇場
Date:8/5 M
Sheet:B-18
Price:\6,000
 50歳を迎えた幼馴染の男達。みんなに届いたなぞの手紙で温泉旅館に来てみると、高校時代の転校生のマドンナが、同級生だった男と旅館を経営していた。訳あり夫婦、男達それぞれと関係の会った女はそれぞれに旦那を殺せと内緒の話を。そして、当時に妊娠して学校を去った女の子供の秘密も明かされて、なドタバタ劇。
 楽しんでいるおじさんたち。いいですそれで。好きな役者さんが笑顔で舞台に。昔の作品だそうだけど、話はいまいち。
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No:038  Woo!!man / LEMON LIVE
Theater:紀伊國屋ホール
Date:8/4 M
Sheet:M-14
Price:\5,500
 借金が返せず窮地のオカマバーを救おうと、ママの元同僚の社員達が画策するお話と、社員のオカンたちが老舗の温泉旅館に招かれてドタバタなお話が平行して進む舞台。同じ役者さんたちが女装してオカンを演じる早替え芝居。
 客席3分の2位。駅前はいつも満席なのに。芝居自体は、可も無く不可も無くで、そこそこ笑えるけど爆笑もない。でも、LEMON LIVEはいろんな所から役者さんが集まって楽しいね。
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No:037  ポンポンお前の自意識に小刻みに振りたくなるんだポンポン / ハイバイ
Theater:駒場アゴラ劇場
Date:7/29 M
Sheet:自由
Price:\3,500
客演:荒川良々、安藤聖
 友達の家でファミコン、本体持たずも割り勘で新発売のカセットを買いに行って、どうでもいいソフトを買わされちゃう子。友達の母親は、小劇団に属しているが、その座長がうそ臭い男。それぞれをオムニバス的に描いた芝居。
 よくわかんないけど、雰囲気好き。岩井さんの冷めた客観的な視点の笑いが随所で楽し。荒川さんのキャラで強引にいかないところもいいです。
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No:036  東京ノート / 青年団
Theater:東京都美術館
Date:7/21 S
Sheet:自由
Price:\4,000
 これから先、この舞台の再演をするときにもう観なくていいやと思う自分がいるのだろうか。現代美術館のときよりも奥行きがあり過ぎるのがちょっと残念。ほんとのフェルメールが来ている美術館での東京ノートなんて贅沢すぎ。近未来のヨーロッパの戦争、ここの辺りは再演に当たってどういじっていくのだろうか。大塚さんの学芸員、ほのぼのした仲から出す凶器ににやり。
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No:035  回廊 / 空想組曲
Theater:OFF・OFF・シアター
Date:7/21 M
Sheet:自由
Price:\3,500
出演:武藤晃子、川田希他
 時空を捻じ曲げて、人生の中で数度の出会いをする男と女。おんなが歳をとった時、逆に男は若くなっている。二人のファンタジーを軸に、いくつかの話がオムニバスに。貧乏兄妹、妄想のフリでアタックする女、呪いをかけられた詩人、バーの店員と常連の人妻など
 主の話はちょっと強引過ぎるし、薄過ぎな感じ、途中はさんでくる話も脈略が無く、つながりも無い。最初始まったときは、作者の自己満足だけって思ったけど、とりあえずメインの話があってとりあえず形に。女性陣はそれぞれがいいけど、男性陣ちょっと華が無いかな。武藤ちゃんは、コメディ抜きの珍しい役どころでちょっと寂しい。川田さんの妄想押しがすごく面白い、かわいい女性がそれほどでもない男にアタックっていうキャスティングはわざとなの?
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No:034  リンダ・リンダ / KOKAMI@netwrk
Theater:紀伊國屋サザンシアター
Date:7/14 M
Sheet:13-15
Price:\8,400
作・演出:鴻上尚史 出演:松岡充、伊礼彼方、星野真理、丸尾丸一郎、高橋由美子、大高洋夫他
 ボーカルだけ引き抜かれたプロを目指すパンクバンド。同時期にやめてしまったドラムの帰郷先は放射能で隔離された街、その立ち入り禁止区域に放置された牛を助けることとバンドをよみがえらせることをかぶらせメンバーとマネージャーは行動を起こす。バンド間のメンバーの恋愛と、プロになれないことの葛藤を織り込みながら描く。革命家、警官も加わり、ブルーハーツの音楽と共に話が進む。
 結構べたな感じの話なんだけど。正しいことをしているのに、目的がだんだんずれてきてしまう、風刺的な部分もあって、うまいなぁって部分も。松岡さんとブルーハーツがいまいち合っていない気もするけど、それはそれでいいかな。高橋さんの抑揚がうまく来ていて、ぶたいしめているなぁって。音楽劇もたまにはいいね。次の下北タウンホールの高木珠里演劇100人組み手に間に合わなそうで、カーテンコール2度目の途中で抜けてきちゃった。
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No:033  コルセット / オフィスコットーネ
Theater:ザ・スズナリ
Date:7/8 M
Sheet:B-10
Price:\4,200
脚本・演出:前川麻子
出演:伊佐山ひろ子、明星真由美、松永玲子、有薗芳記他
 アメリカで実際に起こったメアリ・ケイ・ルトーノー事件を ヒントに、孤独に心を蝕まれたひとりの中年女教師の妄想と暴走を描く。学校という閉鎖的な場所で、教師たちがが抱える孤独と脅迫観念、 嫉妬、妄想が錯綜するサスペンスフルな人間ドラマです。
 メンバーが作っておいて、最後に伊佐山さんが持っていく展開。途中標的にされる明星さんも、そこまでに至る経緯がなんかぼやけてて、消化不良。少人数なのに、すべての人が書ききれていない感じ。
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No:032  ロイヤルをストレートでフラッシュ / 表現・さわやか
Theater:本多劇場
Date:6/30 M
Sheet:L-3
Price:\4,800
客演:及川奈央他
 おくての定時制の高校生、クラスの女子高生と近づけたら吸血鬼だった。自分も回りも吸血鬼に。周りの出来事もシュールなコント風に混ぜながらのお話。  所々面白いトコもあったけど、終始ウトウト。佐藤真弓がキュート過ぎ。
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No:031  シレンとラギ / 劇団新感線
Theater:青山劇場
Date:6/24 M
Sheet:R-10
Price:\12,500
客演:藤原竜也、永作博美、三宅弘城、北村有起或、石橋杏奈、高橋克実
 南北に分かれた王国。南の王国は独裁の国王が倒れ20年、衰退しかけていた。北は、知恵の無い国王の下、策者達が思いをめぐらせている。南の国王は北の女によって、暗殺されたはずであったが生きていて国を復活させようと立ち上がる。再び、暗殺しようと南に向かう女シレン、そして、共に着いてゆく侍所の官僚の息子ラギ。もともとシレンにあこがれていたラギ、南で待っていた事実は。二つの国の中の陰謀が渦巻く中、二人の行く末は。
 エンターテイメント。チケット代考えなければ、いうことなしの圧巻の舞台。客演陣の華やかさと、劇団員の強かさ、見事な具合にマッチ。三宅さんの阿呆さとアクション、高橋さんの普段のイメージと舞台での強さ、そんなギャップも楽しめたり、北村さん沸きあがるような感情表現、言わずもがなな永作さんの存在感。素敵。
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No:030  フィッシュストーリー / 東京ハートブレーカーズ
Theater:テアトルBONBON
Date:6/23 M
Sheet:J-12
Price:\4,800
脚本:瀬戸山美咲 演出:登米裕一 出演:西川浩幸、岡田達也、みのすけ、石川よしひろ、平野薫人他
 ある本の一説を引用し、画期的な曲をリリースして解散してしまったバンドのエピソードと、正義の見方になるには準備をしておけと父から言われた男は、ハイジャックから乗客を救い、その中の乗客はのち世界を救う。男の父親は、昔助けた女性を妻にしていた。
 薫人さんが、筋少のドラマーだったみのすけさんを脇にドラムを楽しそうにたたいているのが素敵でもうそれだけでいいです。首藤さんがやりたくてやっている感も、小劇場ならではでいいのではないでしょうか。
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No:029  スピリチュアルな1日 / アミューズ
Theater:あうるすぽっと
Date:6/17 S
Sheet:F-16
Price:\5,500
脚本:小峯裕之 演出:板垣恭一 出演:石田明、須藤理彩、片桐仁、吉本菜穂子、諏訪雅他
 テレビマンの男と上司の女、男片思いのルームシェアな二人。ヒョンナ勘違いから怒って家を飛び出した女は事故で命を失う。天国に行くため、天使に連れられ部屋に戻ってくると、エセ霊能師の撮影。ご近所さん交えての幽霊が見えただの見えないだの大騒動。結局、お互いの気持ちを確認して無事に天国へなコメディ。
 吉本さん大爆発な勘違いご近所さん。だんな役の諏訪さんも最初抑え気味なのに次第にパワーアップ。石田さんは、コントの乗りだけどそれもまた良し。テンポがあって、楽しく見られるお芝居。
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No:028  飛び加藤 / シアタークリエ
Theater:シアタークリエ
Date:6/17 M
Sheet:15-11
Price:\8,800
脚本:蒔田光治 演出:河原雅彦 出演:筧利夫、涼風真世、三上市朗、佐津川愛美、西ノ園達大、六角慎司、俵木他
 身を潜めて手品を生業にしている元忍者、昔助けた侍を追いかける小娘にそそのかされ、様々立ち回る。娘は、侍を助ける事と引き換えに妖術にかけられていた。妖術をかけたのは忍者とはいわくつきの女。見つけた侍は、上杉系の城主に仕えていて、二人は城に潜り込む。そこには、娘をいつわり妖術使いの女が侍を助けたいって現れていた。そして、常に忍者を追っていた影の男も。そんな沙汰をしているうちに、城は武田陣営によって、兵糧攻めに。忍者の過去とは、二人は城から抜け出せるのか。 ウトウトして関係性のところがわからなかった。西ノ園さんいい役もらっていたけど、特に目立つとこなし。俵木さん出ているの忘れてて、最後まで気がつかず、いい役者さんだなぁって観てた。まあ、お祭り芝居。 このページの頭へ

No:027  ロミオ&ジュリエット / アミューズ
Theater:赤坂ACTシアター
Date:5/27 M
Sheet:2F-F-38
Price:\7,000(okepi)
演出:ジョナサン・マンビィ
出演:佐藤健、石原さとみ、石野真子、長谷川初範、楠見薫、コング桑田、玉置孝匡、キムラ緑子、橋本さとし
 ドリさん、楠見さん、コングさん、玉置さん出演で迷っていて、千秋楽前日おけぴで手に入れて観劇。健氏にオーラを感じなかった。石原さんもしかり。でも、二人ともまじめにおしばいに取り組んでいる感じで、周りの方達がうまく支えている。いい感じのコメディエンヌっぷりのドリさんやっぱり素敵。コングさんの使い方はもったいなく、玉置さんがちょとおいしい役どころで、客いじりでにやり。カーテンコール、大はしゃぎのドリさん、橋本さんにキスしながら登場、素敵。
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No:026  燕のいる駅 / 土田英生セレクション
Theater:三鷹芸術文化センター 星のホール
Date:5/26 M
Sheet:A-7
Price:\4,500
出演:酒井美紀、内田滋、千葉雅子、土屋裕一、尾方宣久、中島ひろ子、久ヶ沢徹
 色々なユニットの上演で何度か観たことのある作品。オリジナルは映像のみ。
 オリジナルから若干の改編ありで、酒井さん演じる役がちょっと前へ。意図せず、ご時勢の合った作品になっていて、ちょっと怖さが増した感じ。最初久ヶ沢さんの役作りに違和感があったけど、最後のシーンを観てなるほどって。土田さんの作品は最後の切なさが、ぐってくる。
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No:025  シダの群れ 純情巡礼編 / コクーンプロデュース・オンレパートリー
Theater:シアターコクーン
Date:5/13 M
Sheet:L-7
Price:\9,500
作・演出:岩松了
出演:堤真一、松雪泰子、市川実和子、小池徹平、倉科かな、荒川良々、風間杜夫他
ギター演奏:村治佳織
 やくざの抗争、相手の組長を狙った男を差し出すことで手打ちにしようとしていた矢先に、兄貴分が元組の幹部に男とその女を匿ってもらう。それが元で抗争が悪化 相手の組長の女は、昔は組の男の女であり、その女が兄貴分をたぶらかし、女が一枚からみ、より話が複雑に。
 場面がよく変わり、いつもより少なめだけど難しい長台詞が多くて、ちょっとついて行かなかった。でも、堤さんの格好よさ、村治さんのギターが素敵。そして、荒川さんがいい意味での箸休め。 このページの頭へ

No:024  百年の秘密 / NYLON 100℃
Theater:本多劇場
Date:5/5 M
Sheet:H-21
Price:\6,900
 疲れがでたのかウトウト。タイトル映像が、引きで見られたのが良かった。ホントかっこいい上田さんの映像。
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No:023  THE BEE / NODA・MAP番外公演
Theater:水天宮ピット 大ステージ
Date:5/2 M
Sheet:C-5
Price:\7,500
 妻と子供を人質にとられたサラリーマンは、犯人の妻と子を人質にとって立てこもる。その終わらない報復合戦。
 う〜ん、なんにも感じなく自分には退屈だった。
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No:022  百年の秘密 / NYLON 100℃
Theater:本多劇場
Date:5/1 S
Sheet:D-16
Price:\6,900
 古木の楡の木が庭にあるベイカー家の大邸宅に住むティルダと貧しく父母がいない同級生のコナの二人のひ孫の代までの物語。同じ時期に結婚して、子供を持った二人は、途中音信が途絶えるも、同じ時に死ぬ。二人の血を継いだ、ひ孫たちは、楡の木を切り倒すことを拒む。ティルダの兄は、才能のあるバスケット選手であったが、父との確執から、過ちを犯し続ける人生を送る。ティルダが恋焦がれていた兄の友人カレルは、学生時代に年上の女教師と恋に落ちるが実らずに、コナと結ばれる。しかし、間に生まれた娘は、ティルダの旦那との子かもしれないという疑惑のまま、月日を重ね、ティルダの息子と恋をするが、そんな事情も両親にあり引き裂かれる。ティルダの家は、浮き沈みを繰り返し、息子の老年時に家を売らなければ羽目になってしまう。そして、ひ孫達は、楡の木の周りを掘り返す。次第に、明かされていく、過去の秘密、時間を行き来しながら物語が語られていく。
 濃厚、見ごたえ十分、コメディーで無いのに飽きさせない3時間半。「わが闇」、「あれから」を思わせるテイストに、「消失」のような愚直に対する切なさ。太宰治の「斜陽」の雰囲気あったり。主役の犬山さん、峯村さん2人の掛け合いはもちろんのこと、松永さん、廣川さん、山西さんらの掛け合いもまたたまらず。大倉さんのダメ男の嘆きも、いつものテンションからの陰陽があっていい。出番少ないなって思っていたみのすけさんが重要な役割。そして、今回なんと言ってもよかったのが、ストリーテラーとなる長田さん。屋敷に仕え続けるメイド役で、若い頃の可愛らしさ、老けたときの積み重ねてきたベイカー家を悲哀みたいなものの吐き出し方がいい。対して、松永さんと峯村さんの老人はちょっと残念だった。犬山さん、長田さんのおばあちゃん役が、すごくよかっただけに。
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No:021  胸の谷間に蟻 / 演劇集団円
Theater:ステージ円
Date:4/30 M
Sheet:E-13
Price:\4,500
 父から下着会社を長女、雑誌に取り上げられたことをきっかけに、行方がわからなくなっていた異母妹弟が会社に集まってくる。そして、共に働くことになるのだが、会社は悪い方向に向かってゆく。彼らは、悪意を持って、戻ってきたのだった。
 前半いいテンポ。笑いも、間もよく、楽しめる。後半、物語が読めすぎて、ウェルメイドになっちゃったので、ちょっとさめる。役者さんにちょっと華が無いかなぁ。
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No:020  私が欲しいカラダ / 東京マハロ
Theater:駅前劇場
Date:4/29 M
Sheet:D-3
Price:\4,500
 白血病が発症してしまった女の子。薬の治療もうまくいかず、骨髄移植を決断しなければならなくなる。一番のドナーは兄であるが、2年前の両親の死から、二人の仲は断絶状態になっていた。兄との確執から、兄からの移植を拒むが・・・
 ちょっと物語に偏りすぎな感じがあって、兄妹の内面をもうちょっと切り込んで欲しい感じ。婦長役の武藤ちゃんは、何時も通りなんだけど浮き気味。兄役の有川さんが最後に手紙を読むシーン、ストレートに泣くんじゃなくて、もうちょっと違う演出が欲しかったかな。彼なら、そういう見せ所をつくれる役者さんだと思うから。
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No:019  まほろば / 新国立劇場
Theater:新国立劇場小劇場
Date:4/7 M
Sheet:4-1
Price:\5,250
 長女であるミドリは結婚もせずに東京暮らし、次女のキョウコは自由奔放な女で、その娘・ユリアの父親は誰だかわからない、当のユリアもどこにいるのかわからない。本家の血を絶やす気か、と怒り心頭の母ヒロコを本家の「大母様」であるタマエと、村の娘・マオが二人の間に入り、なだめてくれるのだが、ヒロコの耳には入らない。そこに突然、ユリアが帰って来る。不倫の果てにお腹に子どもがいると、そして、恋人と縁を切ったはずのミドリも大いに酔っ払った日、別の男と関係を持ったような記憶があるような、ないようなで、結果妊娠。妊娠と血と女の物語。(新国立劇場HPより抜粋)  ちょっと前半のテンション高めの演出が好みじゃないんだけど、お話は比較的好き。子役のこの演技がこなれ過ぎてて、商業演劇感が強くて残念。 このページの頭へ

No:018  ウェルカム・ニッポン / 大人計画
Theater:本多劇場
Date:4/1 M
Sheet:O-12
Price:\6,500
 9・11で、倒れていた女子高生は、ある日本人に助けられた。その男をたずねて始めて日本に来た女。しかし、女の訪れたワダチ区の住民はおかしなやつらばかり、女を食い物にしようとまとわり付く、その上、探していた男は3・11の地震の日を境に姿を消していた。
 大人計画キャラ祭り。毒もありで、楽しい楽しい。アジアの果てまで行ったり、ナチスドイツが出てきたりと、行き過ぎ感があるし、内面に切り込むよりはブラックと勢いの舞台。阿部さん、宮藤さん、松尾さんは言わずもがな、村杉さん、宮崎さんの気持ち悪さ、荒川さんのはちゃめちゃなのに作り上げちゃう技、紙ちゃん壊れっぷりと楽しさ満開です。猫背さんが、降板になっちゃったのがすごく残念。大人計画のチケット取れるようになったんだぁ、震災の影響・・・
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No:017  一丁目ぞめき / THE SHAMPOO HAT
Theater:ザ・スズナリ
Date:3/24 M
Sheet:F-1
Price:\4,000
 父の通夜の日の男の家のダイニング。父から継いだスーパーを営む男、そこに訳ありの兄が戻ってきていた。寝たきりで部屋から出てこない母、従兄弟夫婦、近所の電気屋、葬儀屋が一緒。飼い犬が殺される、幼い娘を兄が連れたまま帰ってこない、従兄弟夫婦の不和、電気屋と妻の不倫。そんなものが舞台の中で淡々と湿気を持って描かれる。
 すべてのキャラクタにイライラ。しかし、みんな持っているような邪悪な部分のあぶり出し。ひとみな、何かを背負って生きているな話。赤堀さんの演じる兄の気持ち悪さが秀逸。イライラや嫌悪感が渦巻く舞台なのに、観終わって充実感。SAMPOOの魅力かも。
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No:016  テキサス / PARCO PRODUCE
Theater:PARCO劇場
Date:3/18 M
Sheet:F-23
Price:\7,350
作:長塚圭史
演出、出演:河原雅彦
出演:星野源、木南晴夏、野波真帆、岡田義徳、福田転球、伊達暁、吉本菜穂子、山岸門人、湯沢幸一郎、、高橋和也、松澤一之
 借金を作り彼女と田舎に帰ってきた男。しかし、姉を始め村の人間は東京から来た医者の手でみんな整形していた。大きな卵を産む鶏を持つことで村を牛耳れる約束事で、以前は街で一番の男であったが、いつしかルールが闘鶏に変わり、持ち帰ってきた鶏を始め、すべてを失ってしまう。やっとの思い出すべてを取り返した時、姉が自殺、街の人々の目や鼻が崩れ落ちてしまう異変が。東京から来た医者に村人は騙されていた。
 当時の長塚さんは、やっぱり面白かったなぁ。はちゃめちゃさと物語のバランスがいい感じ。河原さんの演出は、こういったガヤガヤした感じのお芝居のほうが好感。ただ、スマホも知らない人々がいる村で、携帯が通じるってのは話が矛盾しすぎで残念。岡田さんは、見る度にいい役者さんになっている感じ。そして、なんとも吉本嬢、最高です。
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No:015  ワンダー・ガーデン 四獣 / 玉造小劇場店
Theater:座・高円寺
Date:3/17 M
Sheet:I-18
Price:\4,500
出演:大井靖彦、桂憲一、植本潤、八代進一
 四華の男性バージョン。
 役者のキャラ作りは女性版の方が強烈な印象。けれど、舞台の上で自由々々。どこまでアドリブなのか全然わかんない。衣装替えが間に合わないのもわざとなのか何なのか。植本さん演じる伯爵家の男が、女性版ではステッキを持って入ってくるのに、持っていなかった。後に、想いを寄せる次女はそのステッキを持っていた。植本さんは忘れたのかしら、それともそういう本?
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No:014  ワンダー・ガーデン 四華 / 玉造小劇場店
Theater:座・高円寺
Date:3/9 S
Sheet:D-7
Price:\4,500
出演:大森美紀子、高橋由美子、小椋あづき、澤田育子
 時は、明治が終わって対象が始まる時から、昭和の始めまで、三人の姉妹とその義妹の恋愛や彼女達の関係を描いた作品。
 澤田さんと小椋さんの際物芸がいとおかし。ふっこさんならでわのやさしさと暖かさの詰ったお芝居。大森さんは、過剰な感じがどうかと思ったけど、最後の方はすんなり。しかし、これほど色の違う役者さん集めると、それだけで何が起こるか楽しみな舞台。
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No:013  TurningPoint / KAKUTA
Theater:ザ・スズナリ
Date:3/4 M
Sheet:Y-5
Price:\3,800
 二人の女性の15年のそれぞれの軌跡を3場、同じ場所で描いた作品。プロローグ、二人で買収詐欺をして薬を飲ませすぎてしまったホテル。1〜3場は同じ家屋の中。絵画家をしている男と付き合っていた、しかしに奪われる、甘酸っぱい学生時代。有機栽培の野菜を斡旋する会に入って奮闘する 。栽培農家のカリスマとできてしまう。 は、女社長になっている。廃屋となっていた館を新たな事務所にしようと下見に来る 、そこには不法滞在の男とホームレス同然の暮らしをしている が。エピローグ、確執のあった二人、拭い去るものではないことを暗示して、二人で扉に体当たりをしようとして幕。
 KAKUTAはたのしいなぁ。2幕に、ヨガのカリスマインストラクターで豊満な女性を演じる桑原さん、ズル過ぎで、笑いが止まらない。笑いに包まれながらも、しっとりさは欠かさないKAKUTA、一年充電は寂しいなぁ。もっと、早く観に行ってればよかった。
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No:012  持ち主登場 / ナイロン100℃ SideSession
Theater:CBGKシブゲキ
Date:2/26 M
Sheet:H-6
Price:\4,800
出演:峯村リエ、大倉孝二、村岡希美、ブルースカイ、ケンタロウ
 とりあえずなんかの持ち主が勝手にピックアップされ、雇い主の昔関係の会った女を捜しに行かされる超ナンセンスコメディ。
 やりたいことやったんだって、それだけ。当然、大倉さんと峯村さんは面白い。
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No:011  ベルが鳴る前に / ペンギンプルペイルパイルス
Theater:本多劇場
Date:2/19 S
Sheet:D-14
Price:\5,000
客演:奥菜恵、皆戸麻衣他
 エブン粒子が降ってくる村の村民を逃がすために機械を運んでいた男。機械を他の村に落としてしまい、持ち上げるための道具を取りに戻った帰り、あると男にヒッチハイクされる。その男は、最初に粒子の落ちる村に向かえというが、婚約者も待たせている機械を運ぶ男は現場に急ぐという。一方、現場では落とした機械を巡り、おいて行かれた婚約者と村の人々が云々かんぬん。ヒッチハイクした男は、エブン粒子に体制のある生命体を研究施設から運び出すために、度重なる検査を受けた人間の中の選ばれた男で、その生命体を村に届けようとしていた。村の人々を救うのは、機会なのか生命体なのか。
 設定がよくできている。方法は違うが、どちらも村を救おうとする二人が、我先にを言ってもめる。待たされている人々や、研究施設での検査を受ける人々などが、理不尽を訴える。エゴや、善意の入り混じった面白さ。皆戸さんがアンサンブル的なキャストだけれどいい感じの役立った。
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No:010  少しはみ出て殴られた / MONO
Theater:吉祥寺シアター
Date:2/19 M
Sheet:E-9
Price:\4,000
客演:諏訪雅、中川晴樹他
 マナヒラという国の刑務所。看守は、受刑者に手厚い保護で、ほのぼのとした暮らしがされていた。そのマナヒラが、二つに分割されることにより、出身により受刑者と看守が2つに別れていき、諍いが起こる。刑務所内の領地争い差別の果てに、最後はけが人が。しかし、そんな状態もつかの間、マナヒラは他の国に吸収されてしまうと、彼らには新しい生活が。
 「きゅうりの花」「橋を渡ったら泣け」などの土田さんっぽい作品。ちょっと安易な感じがして物足りなさ。諏訪さんもヨーロッパのときの突っ込みキャラが見られなくて残念。冒頭の土田さんと水沼さんの掛け合いいは秀逸。
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No:009  龍を撫でた男 / オリガト・プラスティコ
Theater:本多劇場
Date:2/12 M
Sheet:E-18
Price:\5,500
 精神科医の夫婦にはちょっとし歪み、そんな中にたずねてくる友人の兄妹。妻が兄と、夫が妹と微妙な駆け引き。彼らの心の中は、病んでいて、ヒステリックになったり、支離滅裂になったりは、お芝居。
 「キチガイ」をすべての役者が連発。話にも引き込まれず、共感もできず、終始ウトウト。
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No:008  ロゼット〜春を待つ草〜 / ハイリンド
Theater:「劇」小劇場
Date:2/11
Sheet:2-4
Price:\3,500
作:早船聡
演出:水下きよし
客演:岡内喜美子他
 上司との不倫がきっかけで独立をして植木のレンタル会社を営む女。手伝ってくれる旧友、女を慕う内気な男。上昇志向の女と生活を抱える旧友には小さな歪、内気な男には引きこもりの妹。女は、乳がんにかかっていることが判明し、心が揺れる、そして、旧友とも衝突。そんな春を待つ人たちが小さな明かりを見つける物語。
 岡内さんもそれなりにお年を召したなぁって。もうちょっと、春が見える過程を丁寧に描いてくれると、ほっとするんだけど。 このページの頭へ

No:007  火葬 / らくだ工務店
Theater:OFF・OFF・シアター
Date:2/5
Sheet:A-8
Price:\3,800
客演:岡まゆみ、大路恵美、河相我門、古川悦史、林和義他
 タバコの吸殻を見つけたことによって体育倉庫に集まった教師達は誰かの仕業で閉じ込められてしまう。いったい誰が犯人なのか、どうやって脱出をするのか。立場や都合でまとまらない中、抜け出す方法も見つからない。会話の中で明らかになってくる私情や校内のいじめ、翌朝までの時間を、時間を行き来しながら綴った物語。そして、最後に残っていたものとは。
 ちょっとなぞが多くて?なところが。古川さんと林さん掛け合いは、遊びがあって素敵。岡さんは「ひとよ」のときの肝っ玉母さんのほうが好印象。
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No:006  墓場、女子高生 / ベッド&メイキングス
Theater:座・高円寺
Date:2/4 S
Sheet:D-12
Price:\4,500
出演:安藤聖、松本まりか、吉本菜穂子、町田マリー、植本潤他
 授業をさぼり学校の隣の墓場に集まる女子高生達。一人の娘が桜の木で首つり自殺。引きずりながらも明るく過ごす彼女たち、ある日彼女の墓からよみがえらせてしまう。しかし、戻りたく無かった女の子、失った人たちと、去っていた人たちの気持ちのつながりや心の中を、コメディータッチで描いた作品。
 福原さんの作品はあまりピンとこなかったんだけど、このテイストは好き。理不尽な会話や行動なんだけど、ちょっと間違うと日常に転がっていそうな場面。女子高生って言うある意味特権階級で描くことで、嘘くさくならなかったりするのかなって。具体的に覚えてないけど、そこらかしこに好きって思う演出があった。前半のスピード感で切ない物語をより切なくさせる後半もうまいなぁって。吉本さんはさすがに女子高生はつらいけど、こういう場にこそ彼女の魅了が生きる。
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No:005  ネガヒーロー / プロペラ犬
Theater:CBGKシブゲキ
Date:1/29 S
Sheet:J-5
Price:\5,500
作:水野美紀
演出:入江雅人
出演:オクイシュージ、福本伸一、前田悟、池谷のぶえ
 足立区で3代続く街を守る戦隊ヒーロー、父からの敵を倒すために他のメンバーを探すが集まってきたのは、人の好意の恩返しのために街を守ろうとする普通の夫婦と空手をやっていたもと売れないアイドル。戦う相手も悪の組織なのに目指すは世界の平和、総統は病床に着き命もあとわずか。なんともダメダメなヒーローと悪の組織(一人)、総統の死の前にと決戦を早めるが、メンバーの仕事に都合でなぜか長野。そんな人たちも生きていくのであるな物語。
 う〜ん。設定がくだらなくて好きなんだけど、なんか・・・。水野さんのはっちゃけぶりも痛々しく感じてしまう。池谷さんも抑え気味でちょと寂しい。
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No:004  青春漂流記 / 劇団鹿殺し
Theater:紀伊國屋ホール
Date:1/29 M
Sheet:Q-11
Price:\5,000
客演:高田聖子、廣川三憲、村木仁
 神戸元町高架下の商店街を活性化しようと作られた子供達のアイドルグループ「モトコー5」。一気に人気は全国区になるが、リーダーで年長の女の子の不祥事でたちまち表舞台から姿を消す。同時に街からも姿を消してしまったリーダーが、過去を振り返る番組の出演依頼をお土産に20数年ぶりにみんなの前に戻ってきた。しかし、体はぼろぼろになっていた。活気を失った街で、過去を引きずりながら生きてきたメンバー、メンバーの内でリーダーの妹だったとの確執。切なさと甘酸っぱさの混じったお話。
 鹿殺しの勢いと聖子さんの存在感がうまく組み合わさって、村木さんや廣川さんのサポートで若い人がやるとちょっと無理がある役もすんなり。挿入歌、菜月さんと聖子さんツインボーカルがかっこいい。機材の故障で開演が1時間遅れも、舞台へのまじめな気持ちで謝る劇団員が素敵。
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No:003  URASUJI−幕末編U−仇花 / 敦−杏子 PRODUCE
Theater:ザ・スズナリ
Date:1/28 M
Sheet:I-20
Price:\5,800
客演:木の実ナナ
 倒幕を終え、新しい時代を築こうとする中、岩倉具視は私欲に走り出そうとする。そのために、父を殺された娘は、裏筋チームに岩倉の殺害を依頼する。しかし、未来から来た医師の力で岩倉は再生。依頼した娘の恋人は、金貸しの女の息子。金貸しの女は、昔倒幕のために戦った高杉を慕い続けた女で、拾った子供に幼少の頃の高杉の名前をつけて育てていたのだった。そして、彼らは再び岩倉を射ちに行く。
 久しぶりのURASUJI復活で楽し。木の実さんの参戦で、ちょっと主軸がそっちに持ってかれているのは残念。杏子さんの歌は相変わらずの雰囲気あり、プリタさんはちょっと控え目、草野さんは「仁」ネタと「嫁」ネタで変化球の連続なのはいかがでしょうか。でも、とっても楽しいしです。
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No:002  Yesterday / ブラジル
Theater:座・高円寺
Date:1/21 M
Sheet:E-23
Price:\3,800
客演:柿丸美智恵、桑原裕子、櫻井智也他
 妻を亡くし、詐欺師の男と女に被災した兄妹と偽られ、妹を家政婦として働かせ、2人を家に住まわせている男。家を出ていた3人の娘達が、同じ日に帰ってくる。会社を破産させ、友人にも負債を負わせ、逃げ帰ってきた長女。離婚をして帰ってきた、薬に頼る次女。彼氏を刺して刑務所に入っていた三女。次女と三女の愛憎と家族の絆、詐欺をしながらも父親に心を寄せて行き、それが狂気にかわっていく女の心を描いた作品。
 むやみに包丁振り回したり、チェーンソーが出てきたりと、人の繊細な気持ちをデフォルメさせている部分があんまり合わない。主役的なクレジットの書かれ方の次女でありながら、描かれ方が雑な気もする。桑原さん目当てで、今回出てない辰巳さんがいる劇団ってことで観てみたけど、可も無く不可もなくな感。
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No:001  深呼吸する惑星 / 第三舞台
Theater:サンシャイン劇場
Date:1/7 S
Sheet:15-6
Price:\8,400
客演:高橋一生
 地球に支配された星にやってきた研究者であり地球軍の少尉の女。目的は、移民してきた地球人におこる幻覚の原因を調べること、そして、原因不明となれば星を手放し、他の星との交換となる。星では、ある男が独立を叫んでいるがこっけいですらあるような状態で、星の原住民は耳を貸さない。その男は、記憶を亡くし、星に住む女に拾われた男だった。物語の中、男の過去が明らかになっていくと、少尉との女との関係も。それぞれの見る幻覚が、それぞれの過去を移しながら、物語が進行していく。
 初第三舞台、新鮮。「朝日〜」は映像で、「トランス」は企画公演で観たけど、物語の軸をしっかりとしていて、遊びに余裕があって、テンポもいい。地球人に幻覚を見させる原因の花粉が、原子力を暗示させたり、するようなくだりもあり、盛り沢山。役者さんたちは言わずもがなで、長野さんはほんとに素敵。シリアスとコメディーがバランスよく配合された、とってもいい舞台。
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