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観劇日記(劇場編)2001年  −−−−−−−−−−− 


自分で足を運んで劇場で見た芝居の感想です。(≠批評、ネタばれあり)
★は、自分のお気に入り度

ブラジル/はるヲうるひと/パンク侍、斬られて候/URASUJI3/床下のほら吹き男
この世界にはない音楽/テーブル・マナー/パイパー/流れ姉妹/トワイライツ
その夜明け、嘘。/愛の渦/吸血鬼/この世界から消える魔球/お弔い
最後の文化祭/最後の文化祭/冬の入り口/日曜日の使者/その男
神様とその他の変種/戸惑い男、待ち女/神様とその他の変種/相思相愛/初夜と蓮根
その受話器はロバの耳/江戸の青空/ゼブラ/ボス・イン・ザ・スカイ/アンドゥ家の一夜
新宿ジャカジャカ//Cover/血縁/常に最高の状態
リボルバー/来来来来来/エブリ リトル シング/斉藤幸子/どうぞよろしくお願いします
静かじゃない大地/世田谷カフカ/home/黄色い湯気/印獣
傀儡の獣/奇跡の人/シケモクと猿股/曲がれ!スプーン/jam
リンゴ、リンゴ、リンゴ/Birthday!


No:052  Birthday! / G−up
★★★☆
Theater:サンモールスタジオ
Date:12/30 M
Sheet:自由
Price:\3,500
作:秋ノ桜子
演出:Peter.F.Pumpkinhead
出演:森啓一郎、瓜生和成、有川マコト、野本光一郎、有馬自由、恩田隆一、細見大輔、工藤潤矢他
 余命の無い誕生日の弟に十数年ぶりに再会した男、一年前の自分の誕生日に妻に死なれた男、誰にも覚えてもらえない影の薄い男、フリーターでコンビニの店長をしている男。高校の先生の葬儀に集まって昔を思い出す。それぞれの事情を持った男たちに、誕生日の息子に奔走する妻に出て行かれた男、謎のカメラマンと、会社の同僚が絡んで、誕生日をキーワードに物語がコラージュされる。雰囲気芝居
 好きな役者さんが年末にたくさん見られて、それだけで満足。瓜生さんは、ほんと佇まいが素敵。
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No:051  リンゴ、リンゴ、リンゴ / 道学先生
★☆
Theater:赤坂RED/THEATER
Date:12/20 M
Sheet:L-6
Price:\4,500
客演:あめくみちこ、六角精児、津村知与支他
売れない作詞家、五輪景気の後に借金を作って、枯れてしてしまった温泉の街の安下宿に逃げ込む。彼の元をたずねてくる妻、後輩作詞家、腹 違いの弟と下宿の住人のお話。
う〜ん、眠かった。津村さんや、六角さんと役者目当てで行ったけど・・・、前の道学先生笑いっぱなしだったけど・・・、残念。
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No:050  jam / グリング
★★★★
Theater:東京芸術劇場小ホール1
Date:12/13 M
Sheet:A3-19
Price:\4,000
客演:小松和重、廣川三憲、松本紀保他
 舞台はシーズンオフのペンション。年末に行われる地元コーラスの発表会のため指揮者やピアニストが宿泊したり常連客が婚約者のお披露目に訪れたりといつになく騒がしい。健二郎はそのペンションのオーナー、素子(そうこ)はその義理の妹だ。素子は姉の他界により健二郎と、その息子・康一、そしてペンションの面倒を見つづけて10年になる。彼らに必要とされ、ともに暮らすのをよしとしてきた素子は、いつしか必要とされるのを言い訳にいろいろなことを諦めるようになっていた。そして自分の望みを見失っていることに気づく素子。しかしもうそれほど若くもなく、新しい世界に踏み出す勇気も持てない。そんなとき、背中を押してくれたのは、彼女を必要としてくれていた周りの人々だった。ベートーヴェン交響曲第九番が旅立つであろう彼女を送り出す。(シアターガイド紹介文より)
 ペンションの二人の背景説明が薄く、他のキャラクタと芯のストーリーとの絡みが薄い感じがしたのが残念。ラストのシーンでも持ってかれちゃう。これで、グリングが休止なのは物凄い寂しさ。
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No:049  曲がれ!スプーン / ヨーロッパ企画
★★★★☆
Theater:紀伊國屋ホール
Date:12/12 S
Sheet:S-15
Price:\3,500
 超能力者だけが集まってひっそりパーティーをしようとした喫茶店。行き違いで入った男に、自分たちの能力を見せてしまう。その男は、びっくり人間的なテレビ番組のADと喫茶店で会う約束をしていて、てんやわんや。そんな顛末を描いたワンシュチュエーション・コメディ
 勢いだけじゃなく、構成がうまくって、話のベースは無理やりだけど、その後の展開は結構緻密に丁寧に作られてる気がする。諏訪さんの毒キャラがスパイス。永野さんが自分の思っているのと違う感じだけど、初演の時に永野さんに当て書きされたものらしい。
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No:048  シケモクと猿股 / ONEOR8
★★★★
Theater:シアターグリーンBOXinBOX
Date:12/6 M
Sheet:A-17
Price:\3,200
演出:松本祐子
客演:長嶺安奈、保倉大朔
 過疎の村の老婆が営んでいたタバコ屋、病に伏した祖母の代わりに、職のない孫息子が店を開ける。年の瀬、街で保育士をしている妹が帰ってくる。タバコ屋には、年中同級生たちが出入りしている。同級生夫婦の問題、学生時代のままの人間関係、街で妹と付き合っていた同級生、それぞれの人間模様を写しながら、孫たちの老婆への思いと切なく描く。
 雰囲気がいいお芝居、客演の長嶺さんと富塚さんの兄妹役がとってもよい、和田さんのふり幅の広さに関心。ブログで悩んでいたように見える伊藤さんの演技はちょっと見ていて辛い感じ。
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No:047  奇跡の人 / ホリプロ
★★★
Theater:シアターコクーン
Date:11/8 M
Sheet:M2F-ML-16
Price:\6,400
演出:鈴木裕美
出演:鈴木杏、高畑充希、中尾明慶、重田千穂子、七瀬なつみ、佐藤B作、武藤晃子、星野園美他
 2006年劇場で観た作品。
 杏ちゃんの目がいい。武藤ちゃんは、やっぱり武藤ちゃん。最後のシーンまでが長いんだよな
 この作品の稽古場公開になぜか当選し(応募してないけど)、1幕を観させて貰っていた。作る場面が見られたのは、めっけもの。
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No:046  傀儡の獣 / 東京ハートブレーカーズ
★★★
Theater:テアトルBONBON
Date:11/3 M
Sheet:F-6
Price:\4,500
作:石曽根有也
演出:斉藤栄作
出演:西ノ園達大、工藤潤矢、石川よしひろ、首藤健祐他
  着ぐるみショーの男達、夢や家庭やそれぞれを抱えて、遊園地で風船を配る。そこに起きた放火事件と、女子高生に金を騙し取られる事件、真相が解明されながら、男達のてんやわんやを描く。
 石曽根さん脚本、らくだに比べてどたばた感があるのは、斎藤さんの演出だから?この舞台も、役者が楽しそうでなにより。石川さんの曲を歌ってたからか、西ノ園さんの歌は雰囲気がう〜ん。
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No:045  印獣 / ねずみの三銃士
★★★★
Theater:PARCO劇場
Date:10/25 M
Sheet:X-23
Price:\8,400
作:宮藤官九郎
演出:河原雅彦
出演:三田佳子、岡田義徳、上地春奈、生瀬勝久、池田成志、古田新太
 編集者に拉致され、山奥の邸宅に連れてこられた3人もの書き(小説家、絵本作家、風俗ライター)。拉致したのは、名も知らぬ自称大女優で、自伝を3人に書けという。窮地で仕方なく搾り出す作り物のエピソードは、もの書き達の過去と女優との接点にクロスオーバーしていく。知らないはずの女優が、実は過去のある点において、彼らの人生に関わっていた。作家達の描く名のない大女優の半生。
 クドカンと河原さんの組み合わせのためか、ダイナミックに進む舞台が時間を感じさせない。3人の掛け合いも「鈍獣」にもまして楽し。三田さんは、創造の域を飛び出さない脱線っぷり。役者が楽しそうな舞台は、観ていても楽しい。
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No:044  黄色い湯気 / らくだ工務店
★★★★
Theater:シアター711
Date:10/18 M
Sheet:B-6
Price:\3,500
客演:林和義、古川悦史、清水宏、松本紀保
 舞台は町の風呂屋、妻に逃げられた男が両親を無くし、一人で切り盛りする。父の死んだ後の家の整理にやってきている妹夫婦。だらしない同級生の旦那は、ちょっと隠し事ががありそう。そこに出入りする妹夫婦と同級生の売れない芸人とその後輩。芸人は、昔妹のことが好きだった。父の遺品の中から、知らない女性からの手紙が見つかり、なぜか芸人から妹へのラブレターも出てくる。兄と妹、妹夫婦、芸人と妹、それぞれの男と女の気持ちのすれ違いを日常の中に丁寧に描いた作品。
 色物の部分を封印した清水さんが怪演、小さな心の動きまで丁寧に。松本さんは、最初商業演劇な感じが気になったんだけど、後半の気持ちをぶつけるシーンは流石。近所の総菜屋の抜けた娘演じる瓜田、いつもの清楚な感じと打って変わって、それも楽し。なんと言っても、林さんと古川さん、ここの劇団員みたい。素敵な空気の雰囲気芝居が、観るたびに魅力的になるだるま。
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No:043  home / 三田村組
★★★★
Theater:ザ・ポケット
Date:10/11 M
Sheet:D-9
Price:\3,800
作・演出:田村孝裕
客演:松永玲子、西條義将、坂本あきら他
 障害を持たない者だけが暮らす老人ホーム。遊び人風の入居者の老人、昔の不倫相手の女が入居してくる。ホーム内に彼女がいるにも関わらず、女の部屋に出え入りしているという噂が。ある日小さな悪戯をしたことにより、絶縁した娘が訪れてくる。その娘は男の彼女に、男は手術が必要な病気であることを告げる。そんなことから、不倫相手との過去の事や、親子の関係が明らかになって行く。高齢化を含めた老いること、恋愛、親子、夫婦など、他の老人達やホームの職員を交えて描く。
 ちょっと辻褄が合わないところがあるような気がするのが残念。職員達の人物像や背景も雑な感じがする。裏っ方にある悲しさみたいなのを描くのがうまい人なので、そのあたりも、老人のみならず丁寧にして欲しかった感。当然楽しめて、三田村さんと田村さんの相性の良さも感じる。松永さんの強かさが今の舞台でも発揮される。小さな劇場はいいなぁ。
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No:042  世田谷カフカ / NYLON100℃
★★★☆
Theater:本多劇場
Date:10/4 M
Sheet:J-21
Price:\6,800
客演:中村靖日、横町慶子
 カフカの「城」「審判」「失踪者」の話を軸に、カフカズ・ディックの時の話と日常の理不尽な話をミックスさせたお話。
終始ウトウトで全然覚えていない。あれだけの数のメインが抜けても、公演を打てることがすごいけど、やっぱり物足りなさが残るし、犬山さん、峯村さん、大倉さんなんかは、ケラさんの世界を体現してる人なんだろうな。って思った。
最近、疲れて眠くなることが多い、お金の無駄な気がする・・・
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No:041  静かじゃない大地 / G2produce
★★★☆
Theater:本多劇場
Date:9/20 M
Sheet:D-7
Price:\6,000
出演:佐藤アツヒロ、田中美里、久ヶ沢徹、福田転球、辻修、内田慈、浜田信也、諏訪雅、池谷のぶえ、久保酎吉
 ある農村、政府公認で幻覚を起こす薬の元となる大ヌサ(育てているのは、別種で幻覚を起こす成分が少ない)を村ぐるみで育てている。村おこしに集まったもの、研究者、畑を貸す夫婦、逃亡中の暴力団員と誘拐された女子高生、スポンサーとの橋渡しをしている広告代理店の男、大ヌサを合法化しようとする男、農業雑誌の記者と、それぞれが、訳ありで何か裏にある。記者の詮索から、色々なことが明らかになって行く。
 全員においしいとこ与えた分で、ミステリー感がどっかいっちゃった感じ。G2っぽい、スピード感やダイナミックさがなくなっている。池谷さんがなんからしくなく感じてしまう。内田さんと転球さんのコンビがいい感じ。
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No:040  どうぞよろしくお願いします / SAKASU ZAKASU
★★★★
Theater:サンモールスタジオ
Date:8/30 M
Sheet:自由
Price:\3,000
作:松坂早苗/演出:福島三郎
出演:辻親八、恩田隆一他
 食肉加工をしている父と長男夫婦は同居して暮らしている。台風の夜、才色兼備の妹が建築士のフィアンセとやってくる。おせっかいな酒屋の息子がなぜか居ついて帰らないでいると、フィアンセの男は会社を辞めて、農業を始めベジタリアンになると言い出す。父は、水商売のフィリピン人の女にプロポーズしたと言い出し、てんやわんや。父と娘の確執、長男の浮気と妻の不妊、酒屋の息子は嫁に逃げられるなど、出て繰る出てくる。フィリピン人の女の手紙が発見され、父をみんながサポートしようとし、娘の妊娠が分かったことから、みんなの心が再び通じ合う。ハートフルコメディ。
 恩田さんと辻さんが出ていたので観にいったが意外にめっけもん。ただ、話し詰め込みすぎで散漫になっちゃう気が。酒屋の息子の権藤さん、最初のキャラ作りがいかがなものかと思ってたけど、後半になってなんとなく納得。ユニット組んでいる主宰2人のタイプが全然違うのがなんか不思議な感じ。
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No:039  斉藤幸子 / パルコ・プロデュース
★★★★☆
Theater:ル テアトル銀座
Date:8/16 M
Sheet:3-24
Price:\7,000
作:鈴木聡/演出:河原雅彦
出演:斉藤由貴、きたろう、粟根まこと、千葉雅子、名星真由美、中山祐一朗、柿丸美智恵
 2001年劇場で観た作品。
 電飾キラキラのダンス、喬太郎さんのお好み焼き講座と河原さんらしい遊びも満載。TOPSの舞台のセットも路地から、街へな感じで大きくなっていた。斉藤さんはまじめさがあって、岩橋さんのようなパープーさが無いのが残念。三鴨さんの役を名星さんがやっているのがしっくり。なんかオリジナルのほうがしっくりくるキャラクタが多いけど、ダイナミックになっている分で感じが違うのかも、それはそれでテアトル版で楽しい。千葉さん、松村さんのコンビは息ぴったり、きたろうさんは、おかやまさんのあたふた感が無いけど、上手。唯一のオリジナルキャストの弘中さんは、6月クリエのゼブラで斉藤さんが演じた役をオリジナルでやっていて、こんかいは斉藤さんの姉。ちょっと面白い 配役。
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No:038  エブリ リトル シング’09 / ネルケプランニング
★★★
Theater:銀河劇場
Date:8/12 M
Sheet:N-26
Price:\4,500
出演:酒井敏也、保田圭、長田奈麻、西ノ園達大
 義足の少年が昆虫ショップで足のないクワガタを買い求め、与えた得た環境で頑張るという「クワガタと少年」。クラスに溶け込めない父のない子が、友達を助け、恥ずかしながら、コンビニののり弁を詰めた弁当箱を開ける「ランチボックス」。お互い奥手な男の子と女の子が、そこに昔同じような状況だった幽霊が現れ告白し、二人もうまく行く「アフタ^・ザ・プロム」。ピアノに挫折しそうになる女の子を救う「ボクは薬箱」。の4編のオムニバスで少し話がつながっている。
 さわやかないいお話の集まり。西ノ園くん、長田さん目当てで観る。2人の掛け合いのシーンが合ったのがよかったでした。
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No:037  来来来来来 / 劇団、本谷有希子
★★★★
Theater:本多劇場
Date:8/11 S
Sheet:B-7
Price:\5,800
出演:りょう、佐津川愛美、松永玲子、羽鳥名美子、吉本菜穂子、木野花
 ある農村、野鳥園と油麩をつくる農家。姑、兄夫婦のいる次男に嫁いだ女。次男は、愛する父に逃げられ、その代償にと母から溺愛され、それが元で新婚一ヶ月で嫁を人質に逃げ出してしまった。その母の恨みは長男へ、長男から兄嫁へ、そして、女へと。兄嫁のいじめはエスカレート、ついには、母に仕返しをしようとするが、煮えたぎる油の中に、自分が足を入れてしまい車椅子の生活に。女は、もはや兄嫁の奴隷。そんな時、ある事件から、母がじいさんを撃ってしまい(ほんとは空砲)、それが元で狂ってしまう。足が治っても、車椅子の生活を続けていた兄嫁が、自分の足で立ち、母に仕返しをするのを見て、ついに女も逆上、兄嫁に脅しをかける。車椅子の母に、頭をなでられることから、唯一の救いを見出す女は、じいさんの葬式で村人に毒をもり、母の車椅子を押し村をでる。
 不遇の女が留まっている動機は、挫けて逃げ出すのがいやだからって言うのは、あまりにも、希薄ではないか。また、殺されてしまうじいさんを義父なのに愛してしまう油麩作りを手伝う女と、不遇な女を慕う高校生の微かな狂気以外、主人公を除きほぼ全員狂っている設定はどうなのだろう。黒い部分を浮き立たせるあまり、ストーリーや心理的な移り変わりが蔑ろにされている感じ。松永さんの強かさと狂気、吉本さんの能天気さは、芝居をうまくもりあげる。りょうさんは、毅然としている態度とおとぼけの間が素敵。木野さんはどうしても、肌に合わない。「腑抜け〜」の映画版で、妹を演じてた子は、う〜ん。同じような作品ばかりと批判の多い本谷さん、自分はそれでもいいと思う。ただ、設定やキャストの心情の移り変わる裏付けが雑になっちゃってないのかな?
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No:036  リボルバー / 劇団M.O.P.
★★★☆
Theater:紀伊國屋ホール
Date:8/1 M
Sheet:G-2
Price:\5,500
客演:北村有起哉、岡田達也
 文明開化の時代の横浜のホテル、気丈な女主人が経営している。主人は、ヒモのように暮らす浪士上がりの男と住み。過去には、桂小五郎と恋仲になっていたこともある。そんなホテルには、民権運動に身を注ぐ若者や、政府となった桂小五郎など、さまざまな人が出入りし、生活の為に外国人相手の売春もしていた。そんな人々の時代の中での志や、主人と男たちの恋を描いた作品。
 いつもに比べてストーリー展開が少なく、どんでん返しのない心のお芝居。でも、劇団の色は失わず、ドリさん素敵だし、小市さん、三上さんかっこいい。客演の岡田さんはなじんでる感、北村さんはあえてなのかちょっと壊れ気味のキャラ作り。奥田さんは、観るたびに渋さが増してる感じ。
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No:035  常に最高の状態 / 劇団、江本純子
★★★★☆
Theater:ギャラリー ルデコ
Date:7/31 S
Sheet:自由
Price:\3,300
作・演出:江本純子
出演:池谷のぶえ、内田慈、内田亜希子、安藤聖、柿丸美智恵
 グループ展をやっている小さなギャラリー。ファンシーな作風の娘の作品を見にきた母と母親のマイペースな妹。ギャラリーの展示物は統一性がなく、作風、作風がまったくかぶらない。そこにいたのは、ちょっといっちゃった女の子で、死をイメージしたオブジェを作る。まずは人悶着。客として現れた女は、工業デザイナーで展示はしていないが、作者たちみんなと友達。そして、一人の作者にあからさまな敵意。会話から娘が浮いているのを感じる母。呼び出される敵対視された女は可愛く常識的。作品を壊され挙句の果てに隠れられて、残されて犯人にされちゃう母と対峙。その後、みんな出てきて、すったもんだ。女の子たちの些細な諍いと罵り合い、常識人なのにおかしくなっちゃう母と暴走する叔母。結局、敵意は胸が見えちゃってそうな酔っ払ったときの画像をブログに載せられたから。
 若い子のキャラクタが話の途中で変わっちゃうのは残念だけど。楽しい女優祭り、池谷さんは素敵だし、内田慈さん、安藤聖さん、内田亜希子さんって綺麗どころ。キャラ対決みたいなところもあって、笑いもテンポのいいし、とってもお得感。
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No:034  血縁〜飛んで火にいる五兄弟〜 / モダンスイマーズ
★★★☆
Theater:赤坂RED/THEATER
Date:7/26 M
Sheet:F-5
Price:\3,500
客演:古川悦史
 あの5兄弟のその後。あいも変わらずやりたい放題の5兄弟、ある日、町内会長の出戻り娘が町のクレームを代表して言いに来る。彼女に長兄が一目惚れ、家族旅行のハワイにすらついてくる。しかし、戻ってくると赤木家は、嫌がらせのされ放題。近所の男に諭され、兄弟は町を出る決心をする。
 話は別にして、あの兄弟に会えるがまた楽し。5男を演じていた客演の恩田さんの変わりに、蓬莱さんが役者に。当然物足りないのだけれど、なかなかです。客演の古川さんの色んなキャラ演じていて、それも良し。
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No:033  Cover / ペンギンプルペイルパイルズ
★★★☆
Theater:本多劇場
Date:7/20 M
Sheet:G-4
Price:\4,700
客演:鈴木砂羽、谷川昭一郎
 30年前に行方がわからなくなった姉の手紙を釣りあげた男の元に手紙を受け取りにいった年の離れた兄弟。少し前に受けた電話が元で、あるところに向けて男は逃げてしまう。追いかける兄弟であるが、カーチェイスの結果、男が鹿をはねたことで、2台はクラッシュ。兄が昔の愛人がお手伝いをしていた家に助けてもらうと、そこは男の向かっていた先。女と年の近い弟と離れた弟の3人が暮らす昔華やかな暮らしをしていただろう家。末の弟は、尋常ではなく箪笥の中に隠れて何かをしている。女とすぐ下の弟の関係も何かおかしな関係。そんな中で右往左往していると、箪笥の下には地下の人工池が、おかしな末の弟がそこで鯉を飼っていた。そして、崩れかけそうな家から救うため、その鯉たちを逃がしていた。それを手伝う追っ手の兄弟と男、不思議な連帯が生まれる。女のエピソードから、追っ手の兄弟に姉であることがわかる。そして、気のふれかけた弟は、女と弟の息子ではないかと、家を出た理由が垣間見れる。
 途中の重要そうなところでちょっと居眠り。全体的に飽きさせないし、いつものペンギン感も満載。砂羽さんも違和感ないし、みんなもいつもどおり。ちょっと、もったいなかったかな?
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No:032  躾 / ONEOR8
★★★★☆
Theater:吉祥寺シアター
Date:7/19 M
Sheet:A-10
Price:\3,800
客演:岡本麗、山本裕典他
 幼い頃離婚により、父と兄と別れて田舎に暮らす青年。DVを受けながらも、病気になった母親の面倒を見ながら、中学校を卒業してから真面目に暮らしてきた。ある日、近所の中学生の女の子の家出を助け家に匿ってしまう。また、世話になっていた仕事も不況のために失ってしまう。そして、母の状態を聞きつけ突然兄が現れることにより、周囲との関係性に変化が出てくる。母親は、兄の下に行く事になり、やけになった青年は、少女に暴力を振るってしまう。
 依存しあって切れない関係とお互いの為に切るきっかけを探す二人の葛藤が色々な風にドラマを見させてくれる。誰の立場の心象で見るかによって、楽しみ方が幾重にも。山本さん人気でいっぱいの客席であるが、ただの客寄せではないと思える演技。途中、台詞で心のうちを説明しすぎる感があるが、堂々としたもの。「猿股の行方」以来の岡本さんと田村さんの相性はばっちりなのでは。和田さん、富塚さん演じるヤンキー夫婦は抜群。とぼけたキャラクタ演じる伊藤さんの頑張りもよし。
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No:031  新宿ジャカジャカ / 椿組
★★★
Theater:花園神社境内特設ステージ
Date:7/18 S
Sheet:自由
Price:\4,000
作・演出:中島敦彦
出演:春風亭昇太、山田まりや、浅野雅博、草野徹、福島まり子、辻親八、外波山文明
 69年新宿西口に集まったフォークゲリラは、終電のさったホームを占拠する。意気たかがかな彼らであるが、公安に無視され、ホームにいた悩みを持つ一般人と関ることにより、集団の気持ちがバラバラになってくる。最後には、線路が未来とつながり、ホームレスたちが、後のおまえたちの姿だとやってくる。生きてゆくこととは何なのか、そこの見える小さな希望。
 昇太さん、草野さん、山田さんにアテ書きされた部分が多く、なんかしらける。選曲もマニアなものが多く、肩透かし感。
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No:030  アンドゥ家の一夜 / さいたまゴールド・シアター
★★★☆
Theater:さいたま芸術劇場 小ホール
Date:6/28 M
Sheet:K-41
Price:\3,000
 ポルトガルのある街に住んでいる日本人の学者は、死期が迫っている。そこに集まってくる教え子、家族達。1人の女性の教え子を探すように頼み、その他の教え子には会わないという学者。そこに集まった人々の積み重ねてきた人生と老いを描く。
 たどたどしくも一生懸命なお年寄りたちににんまり。大きなことが起こらない物語も何か引き込まれる、やさしさいっぱい。最近のケラさんって、ほんとすごい。
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No:029  ボス・イン・ザ・スカイ / ヨーロッパ企画
★★★☆
Theater:青山円形劇場
Date:6/27 S
Sheet:A-47
Price:\3,500
 地球に襲ってくるドラゴンを送り返す役目を背負ったドラゴン戦士。一時期は、もてはやされたがドラゴンが害虫程度の扱いになり、普通の人たちに。山奥のある村に退治に来るが、送り返す空間のゆがみが、混乱しているために夜を越すことに。そこに現れた一人の少女は、近くで開催されているロックフェスに来ていた。メンバーはロックフェスに興味を抱き、各々仕事もそっちのけ。そんなメンバーたちのかけあいコメディー。
 中途半端、コントなら笑い足りないし、芝居なら群像劇でもないのに展開が無さ過ぎ。
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No:028  ゼブラ / 東宝
★★★★☆
Theater:シアタークリエ
Date:6/21 M
Sheet:1-14
Price:\9,000
演出:田村隆裕
出演:斉藤由貴、星野真里、山崎静代、大沢あかね、入江雅人、江口のりこ、村杉蝉之介、野本光一郎、和田ひろこ他
 ONEOR8のオリジナルをTOPSで、初演、再演とも観ているお芝居。次女役壇れいさん降板で星野真里さん。
 三女のしずちゃんとその婚約者が肌に合わない以外は、素敵なお芝居。TOPSでやった芝居でクリエでどう舞台作るかなと思ったけど、庭、玄関などをうまく作って違和感なし。斉藤さんに何度かうるって。ラストの次女と父の関係ってオリジナルと違うのでは?
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No:027  江戸の青空 / 北九州芸術劇場Produce
★★★★☆
Theater:世田谷パブリックシアター
Date:6/7 M
Sheet:B-11
Price:\6,500
脚本:千葉雅子/演出:G2
出演:西岡徳馬、須藤理彩、中村まこと、松永玲子、戸次重幸、いとうあいこ、松尾貴史、柳家家緑、植本潤、吉田鋼太郎
 「文七元結」「芝浜」「井戸の茶碗」「三軒長屋」「厩火事」などの落語をちりばめたお話。
 適材適所が素敵。その中で、吉田鋼太郎さんの茶目っ気振りが意外性を持っていてアクセント、そこを突っ込む植木さんがまたよし。仲良し感満々で観ていて楽しい。 このページの頭へ

No:026  その受話器はロバの耳 / 青年座
★★★☆
Theater:本多劇場
Date:5/31 M
Sheet:F-5
Price:\4,500
作:土田英生/演出:須藤黄英
 離島にある製菓会社のコールセンター。だらだらと過ごす毎日に、本社の敏腕営業が室長として赴任してくる。本人は建て直しという名目で島に来たが、実はクレーム処理係。ヒット商品に有害物質疑惑が起こると、暇だったコールセンターは、電話の嵐になる。労働時間の延長を言い出した時、社員のバランスが崩れ始め、人間関係がおかしくなって行き、本音をぶつけ合うようになる。そして、それぞれが新しい自分をスタートさせていこうとする。
 最後が尻すぼみ感。役者の人も卒がないけど、華がない感じ。本音と建前という事だけど、もうちょっと、突っ込んで欲しいかな。
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No:025  初夜と蓮根 / 演劇集団円
★★★★
Theater:ステージ円
Date:5/24 M
Sheet:D-4
Price:\5,000
作:土田英生/演出:内藤裕子
出演:金田明夫他
 長女の結婚を控えた中年夫婦。突然、娘に性交渉をしたことがあるのかと尋ねられる。成り行きから、そういった関係にならなかった夫婦の長女とその弟は養子である。息子は幼女いたずらの疑いをかけられた引きこもり、長女の相手は一見好青年の問題ありな男。長女の婚約者の空気の読めない軽率さから、妻が夫の右腕である部下と15年前に一度だけ間違いを犯したことが明らかになり、夫婦、長女と婚約者、息子と様々な関係性がリセットされていく。日々人生を誤魔化しながら生きてしまう人間たち、そんな人たちの修復の物語。
 MONOの本公演でも、最近戻ってきた感のある土田節。とっても雰囲気に合っていた。金田さんの台詞回しが土田さんに似ていてなんか不思議な感じだった。長女の婚約者の描き方がどうかなって気になったけど、花はないも役者さんそつなし。妻役の磯西さんって人が素敵。
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No:024  相思相愛 / バンダラコッチャ
★★★
Theater:紀伊國屋ホール
Date:5/10 M
Sheet:B-11
Price:\6,500
脚本:倉持裕、前川知大/演出:近藤芳正、桑原裕子
出演:坂井真紀、辺見えみり、榎木孝明、近藤芳正
 売れない翻訳家の元、死んだ妻にそっくりな妹が冬眠にやってくる。妹は、冬になると心の病を発症し、冬眠状態になる。そんな兄と妹が、新たな愛をつむいでいく話。
 病床に伏す女のわがままとともに書き物を続ける作家の献身の愛の話。
 どちらの主役も近藤さんで、二つのお話が交互に展開する。  なんでわざわざ2つの話しなのって感じ。心情的にも伝わりにくいし、時代も違う時代で話に関連性がないので、う〜ん。
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No:023  神様とその他の変種 / NYLON100℃
★★★★☆
Theater:本多劇場
Date:5/4 M
Sheet:G-4
Price:\6,800
 もう一度観てみたくて、再び。なのに、疲れてうとうと。席が遠くなった分、セットの美しさがよくわかった。やはり、途中の山内さんの本として設定がぶれている気がする。
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No:022  戸惑い男、待ち女 / 福田転球×平田敦子÷土田英生
★★★☆
Theater:駅前劇場
Date:5/1 S
Sheet:C-9
Price:\3,500
 世の中の人々が一度に倒れていなくなってしまい、他に生き残っている人を探していた男は、ある町のスーパーで太った女を見つけて大喜び。しかし、女はしらけたまま、男を受け入れない。旦那にぞっこんの女は、旦那がまだ生きていると言い張る。現実を見ろという男の言葉も中々受け入れず、二人の距離は近づきかけても、また離れ。そんなうち、二人も死んでいってしまう。
 土田さんらしさがあるんだけど、二人芝居は難しい。笑いに走らない分、二人の魅力も中途半端に。
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No:021  神様とその他の変種 / NYLON100℃
★★★★☆
Theater:本多劇場
Date:4/26 M
Sheet:D-12
Price:\6,800
客演:水野美紀、山崎一、山内圭哉
 訪れる人間が行方不明になってしまうという家、過保護な母親の元に育つ引きこもりがちな息子。家庭教師も行方不明になり、新しい家庭教師がやってくるが近い過去の記憶がない。その息子が同級生を怪我をさせてしまう。話し合いに訪れてくる被害者の子の両親。わが子を思うそれぞれの両親の温度差や価値観からお互い合い受け入れない。そして、被害者の父は、家庭教師と不倫をしていたが、家庭教師は気付かない。向かいにある動物園の話をしながら、息子の心を開こうとする家庭教師は、怪我をさせてしまったのは、いじめられた結果であることを暴く。母親は気に入らない人間に毒を飲ませて殺し、夫がその死体を処理していたと思っていたが、夫はお金を渡し、二度と目の前に現れないように逃がしていた。ゆがんだ愛と我がまま、随所に出てくる救いを求めるべき神は、非道を尽くしている。
 不条理劇を前に出しているが、ものすごく骨太で風刺性も強い作品だと感じる。笑いと緊張のバランスもすごい。それを演じきる役者さんって、やっぱり、ナイロンの底力。これでも、三宅さん、松永さん、村岡さん、新谷さんがいない状態。大人計画と匹敵、それ以上のナイロンの役者の充実。峯村さんと犬山さんが凄い。客演は、山内さんがちょっとどうかなって。
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No:020  その男 / テレビ東京
★★★☆
Theater:東京芸術劇場中ホール
Date:4/25 M
Sheet:K-4
Price:\11,000(\9,000:okepi)
脚本:鈴木聡
演出:ラサール石井
出演:上川孝也、内山理名、平幹二郎、キムラ緑子、池田成志、波岡一喜、六平直政、弘中麻紀他
 幕末、不遇な生まれで川に飛び込んだ少年。一人の幕府の隠密に救われ育てられる。生まれ変わって剣士に育った男であるが、時代の中で隠密の役に立ちたいと懇願するが、時代を生き抜けと諭される。折れ合った妻、恩師を幕末の騒乱で失い、時代は明治へと変わる。ある日、仲のよかった浪士は、少佐になっていたが、恩師を殺した本人だと知り、殺しに行く。しかし、お互い共になさぬ仲になった女に止められる。そして、男は昭和まで生きる。
 上川さんいつからこんなに遠慮がなくなったんだろう(いい意味で)。堂々。ミドリ子さん色っぽし、成志さん自由。麻紀ちゃんがいい役で、4人の場面は感動。
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No:019  日曜日の使者 / らくだ工務店
★★★☆
Theater:OFF・OFFシアター
Date:4/19 M
Sheet:D-6
Price:\3,500
客演:林和義、古川悦史、もたい陽子、山口森広
 日曜日の幼稚園の教室。父親たちの催し物の打ち合わせに集まった父親4人とシングルマザー、演目を決めようとするが中々決まらず。議論の合間に出てくる、世代や環境の違い、子育ての方法論、子供たちの諍いなどから、距離を置いていながらも、ぶつかり合う大人たち。毎日見る子供たちなのに、他の親のほうが知っていることがあったり、人の子供の言葉にどきりとさせられたりと。そんな中でもみんな親なのである。
 保母さん役の瓜田さんと年長の父兄の林さんはちょっとキャラ作りすぎな感じ。山口さんの顔のでかさが気になってしょうがなかった。ひょうきんさがうかがえる古川さんに好感。子育てを通してぶつかり合うくだりが唐突過ぎる感じ。
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No:018  冬の入り口 / ウォーキング・スタッフ
★★★☆
Theater:赤坂RED/THEATER
Date:4/12 M
Sheet:C-9
Price:\4,000
脚本:長谷川孝治
演出:和田憲明
 中小書店事業を営む社長の葬儀。火葬場の待合室。店を任されている長男と、仕出料理屋を営む次男。世話好きな父は、俳句の世界でも先生と呼ばれていた。そこに現われる、隠し子。兄弟やまわりの人々の細かな心の動きを描いた作品。
 怒鳴らない愛ちゃん、久しぶり、初めて? 夫で隠し子役のシャンプーハットの多門さんが好演。植本さん、星野さんは脇の役なのに作りすぎな感じ。なんかメリハリのない演出。雰囲気は好きなんだけど。
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No:017  最後の文化祭 / THEATHER/TOPS
★★★★
Theater:THEATER/TOPS
Date:3/29 M
Sheet:L-4
Price:\3,500
-中村トーイズ- なみだ目銀座
 玩具メーカーの社員、潰れる会社に玩具作りをあきらめていた。娘のおもちゃ箱の中から中から出てきた玩具たちが再び彼に夢を与えるお話。
 村田雄浩さんがアキレス腱を切られて、一部朗読劇になるハプニング。その分、面白みが減り、よりメルヘンな感じに。ここでも、おかやまさん活躍。
-僕の好きな先生- グリング
 短編集ピースの中の一編。ラストが少し変えてある。
 終わりがちょっと尻すぼみになっている感じ。待合室に、松葉杖の村田さんとおかやまさんのゲストがちょっとおいしい。
-村田さん- ラッパ屋
 前回総務弘中さん、謎の女三鴨さん。今回の岩橋、三鴨コンビだともう一度、謎の女は三鴨さんかと思いきや、あらびっくり。ちょっとお得感。大草さんと宇納さんが見られなかったのは残念。
 サンシャインボーイズのオオトリを除けば、最後のステージ。おかやまさん全ステージ登場。カーテンコールには、当日で劇団も、そして、三谷さんも登場。うるっとくるラストショウ。TOPSありがとうだけど、ここに変わるいい劇場がないので残念。RED/THEATERに流れないでほしいんだよな。
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No:016  最後の文化祭 / THEATHER/TOPS
★★★★
Theater:THEATER/TOPS
Date:3/22 M
Sheet:A-12
Price:\3,500
-バイエル- ONEOR8
 妻に先立たれた父、一人暮らしをやめて次男夫婦と住むことになっていたが、突然拒みだす。何年かぶり、相談に集まった三兄弟と次男の妻子。尻に敷かれる次男、リストラで妻に出て行かれた長男、バイト生活の三男と、久々にも関わらずいがみ合う。父不在の家に現われた若い女性は、父親のピアノ教室の先生であるという。教室に通っていたことさえ知らない兄弟は、父が家を離れたがらない理由を知る。
 見事にまとめた感。もうちょっとキャストに遊びを持たせて、意外な配役にしてもらいたかったけど、好みのお話。
-- ペテカン
 TOPSに出られるようになるまでと、それからの小劇団の飲み屋話で綴るセミドキュメンタリー。
 勢いあるけど、楽屋ねたは。
-村田さん- ラッパ屋
 さえないサラリーマンの葬儀、受付の同僚は哀れみ、そして、自分はまだましと。そこへ現われる訳あり風な女。清らかな交際を続けてきたと女は言う。同様の同僚。
 ラッパ屋らしい作品。もう一ひねりほしく、きれいにまとめすぎ感が。
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No:015  お弔い / ラックシステム
★★★★
Theater:ザ・スズナリ
Date:3/20 S
Sheet:G-6
Price:\4,000
 ある日交通事故で死んだ身寄りの無い経理の女。会社から雇われた男が、ボロアパートに荷物整理に来ると、有毛皮からなくなっている伝説の女優の衣装やらがたくさん詰まった隠し部屋が。そこから映画会社、大家、詐欺師達が、出たり入ったりの大騒動。詐欺師の集団に、遺品の一つを持っていかれるも、結局女は、昔に映画会社で針子をしていた女と分かり、そこで仲良くなった女優からもらっていたものだった。ある日、物語の中心となる会社社長の甥っ子が、暗い部屋で、弔いに来たという隣の部屋の詐欺師の女だと思っていた女は、本当は彼方からきた女優だったのでは、と彼の回想。
 ふっこさんの本はいつもあったかい。最後にばたばたって話しつめたり、多い客演陣に見せ場作ったりとした感があるけど、最後に優しい気持にさせてくれるので良し。武藤ちゃんもキャラ発揮、詐欺師グループの女の中道さんの色っぽさ、そのグループの一人でちょい役の小草若の茂山さん、詐欺師役の奥田さんの語りの一人芝居、最後ちょっとしか出ないコングさんとふっこさん。贅沢の極み。
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No:014  この世界から消える魔球 / DuckSoup produce
★★★☆
Theater:ザ・スズナリ
Date:3/15 S
Sheet:ロ-2
Price:\3,800
 親は無く兄が刑務所か看守をしている極貧の兄弟。刑務所は、死刑を公開してお金を集めていたが、客が集まらずカツカツ。兄弟の食うものも商品の死刑囚に回すような状態。ある日刑務所に入ってきた薄幸の女、息子は母探して刑務所にやって来て、死刑公開のチケットを売りさばけたら中に入れてもらえるために、完売させる。母親は、昔から刑務所に入る男となさぬ仲になり妊娠。兄弟の弟は、路上の虫を食べ死の寸前に。客が集まったために、死刑が執り行われるが、妊娠させた男は父親としての役目があると、もうすぐ死ぬ弟が代わりに死刑にされる。
 救いの無いお話に、ナンセンスな笑い。とっても割り切って作ってあって、観るほうはいやにならずにただ笑える。最近、小さい劇場で観られない池谷さんも大爆発。楽し。
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No:013  吸血鬼 / グリング
★★★★
Theater:青山円形劇場
Date:3/3 M
Sheet:H-13
Price:\4,300
客演:みのすけ、平田敦子、高橋理恵子他
 ある劇作家の男、取材して書いた内容は、アパートで死体で発見された女の話。大学時代の仲の良い女友達で、キャリアで働く傍ら、孤独をから始めた売春の為のアパートで、変質者に殺されてしまう。過去に彼女に会ったとき、もし、自分と一夜を過ごせたら、その人生が変わっていたかもしれない。女の孤独を描いた劇作を残し、男は一人アパートで死んでいた。そして、アパートを見上げ、彼女は思う、もし、彼の誘いで、あの日アパートに行っていたらと。
 また、夢落ちみたいな感もあるのだけれども、その地点から俄然面白くなる。みのすけさん、七変化もよし。清純な役ばかりの印象の高橋さんも、影のある女でいい感じ。平田さんの出番が少なめなのが残念なんだけど、実は、サイドストーリーとして、結構重要な役。
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No:012  愛の渦 / ポツドール
★★★★
Theater:THEATER/TOPS
Date:2/28 M
Sheet:C-12
Price:\4,000
 ある夜、乱交パーティーをする会員制のお店。男と女が入り乱れた1夜を描く。見ず知らずの人間同士が行為に及ぶまで、そんな短い間にもおこる妬みや嫌悪に小さな諍い。細々とした若者達を描いた作品。
 単純に興味本位で観に行く。TOPS最後のお芝居だし。そのわりには、お話にのめりこめる。遠藤留奈さんや内田慈さんというほかの好きな劇団に出ていた人たちもいて観やすくなったかも。最初の大音量10分くらいのプロローグは嫌になったけど、かなり楽しめた舞台。キャラクタをバランスよく、細かく設定してあるので、話自体も破綻した感じがしない。米村さん好印象。
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No:011  その夜明け、嘘。 / TBS
★★★
Theater:横浜BLITZ
Date:2/27 S
Sheet:P-7
Price:\7,000
脚本・演出:福原光則
出演:宮崎あおい、六角精児、吉本菜穂子
 締め切り間際の漫画家。担当者から逃げ出し、アシスタントを従えて、盗んだ自転車で逃亡。世田谷辺りから、環七を失踪。その間にネタとして思い浮かぶどうにもなら無いような話や、担当者の家族の話がコラージュされて、物語が進んでゆく。明け方、葛西までたどり着いた漫画家は、自らの死をアシスタントに漫画にしろとトラックに飛び込む、しかし、以前盗まれた自分の自転車の神様に蘇生され生き返る。
 福原さんのお話は、どうも肌に合わず。でも、吉本さんは、本当につぼ。恐らく、円形から代わったBLITZの舞台で、きっちり演技を変えてきていると思われる。あおいさんは、最初しっくり来なかったけど、最後の方は吉本さんとの掛け合いもいい感じ、笑顔も素敵。六角さんは自分の役目をしっかりと。
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No:010  トワイライツ / モダンスイマーズ
★★★☆
Theater:吉祥寺シアター
Date:2/22 M
Sheet:F-9
Price:\4,800
客演:鶴田真由、山本亨、菅原永二、梨澤彗以子
 床に臥している父とくらす兄妹。ある日ぐれて家を出て行った兄。妹は近所の小学生達に憧れられている中学生。そんな彼女が隣に住む小学生の男の子との交流から、結婚し、兄に翻弄させられ、その後が描かれた物語が、隣の子が
・のび太君のような駄目男君だった時
・やり手で自己顕示欲の強い男だった時
・道化で自分の意思が伝えられず、他の同級生に譲ってしまう時
の3パターンが描かれる。昔日、そんな夢を立て続けに見る兄、妹を家族という以上にに溺愛しそうな兄、妹を置いて家を出る。
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No:009  流れ姉妹 たつことかつこ〜獣たちの夜〜 / 真心一座身も心も
★★★★
Theater:本多劇場
Date:2/21 S
Sheet:D-19
Price:\6,000
客演:高橋和也、中村倫也、木野花
 姉妹で大阪でついに確執の母に会える直前、母を対決しなければならない姉たつこのカバンがひったくられる。姉は、それを追って窃盗団にもぐりこみ幼いリーダーの男の気まぐれにあちこちに。胴には3人の過去をとりなそうとする妹は、流れてきた姉のカバンをもった男と和歌山へ。和歌山で農業を営む純朴であるが裏のある男といい仲に。そこになぜか追っ手から追われる母が現われる。母が男の外国人の元妻の服を着ると男が豹変、過去のトラウマから心乱れて妹かつこを襲ってしまい焼身自殺。妹は母と暮すことを決意し、思い出の地福島へ、姉を呼び出すが、そこで後を追ってきた母と姉が会い、対決に。しかし、母に止めを刺そうとする直前、母親が偽者だと分かる。保護司の男の陰謀をにおわせ物語は終わる・・・
 がや陣あっぱれ。木野さん、千葉さんのおばちゃん達のバスタオル対決もあっぱれ。2時間半近くの舞台なのに飽きさせない。ゲストがやは、マギーさん、出番少ないと思いきや、もの凄く活躍。どこまで続くこのお話、第4話はどうなるの。楽しみ〜。
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No:008  パイパー / NODA・MAP
★★★☆
Theater:シアターコクーン
Date:2/11 M
Sheet:J-4
Price:\9,500
出演:松たか子、宮沢りえ、橋爪功、大倉孝二、田中哲司、小松和重、北村有起哉、佐藤江梨子、コンドルズ、野田秀樹
 ロボット「パイパー」と共に地球から移住して行って1000年経った火星。荒れ果てた中のスーパーの跡地に住む姉妹と父。父が若い女とその息子を連れ込んできたことから、姉妹は反発する。父は、女の息子に、鎖骨に当てると、その人の歴史が見えるという人体に埋め込まれていた石を使い、星の歴史を教え込む。しかし、彼の話すことは全てではなかった。奔放な姉としっかり者の妹、しかし、妹は複数の男と関係を持ち、誰の子か分からぬ子を宿す。そこで語られる、母と姉の過去。
 火星は、移住後から500年経った後、パイパーはリワンドをいうキーワードを元に、人間を襲い始めていた。荒れ果てた30年前、金星からの使者により、ほとんどの人間は移住してしまっていた。パイパーから逃げ、星の果てまで逃げた妹を腹に宿した母子は、屍を食らいて生き延びていた。そして、そのことは話さずにいた父は、そのときに母子とであった養父であった。
 なんか色々な要素が詰め込まれていて消化不良。風刺だったり、警鐘だったりと色々取れる内容がそこらかしこにあるんだけど、なんか一つになって繋がってこない。コンドルズである必要があったのかなパイパー。アンサンブルも結構豪華みたいなんだけど、それも必然性がありなのかな。松さんと宮沢さんの姉妹はいいんだけど、宮沢さんの声が低いのはわざとなの? エンディングの荒れ果てた地に転々と咲き出す花の舞台で持って行っちゃうのは上手いなって思う。
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No:007  テーブル・マナー / AGAPE store
★★★
Theater:紀伊國屋サザンシアター
Date:2/8 M
Sheet:2-12
Price:\5,800
作:アラン・エイクボーン
演出:G2
 一男二女の兄妹、末妹が寝たきりの母を看ていて、互いに思いあう幼なじみがいるが、はっきりせず距離が縮まらない。そんな中で気の迷いから姉の旦那と過ちを犯し、旅行にも行こうと兄夫婦を呼んだ日。本当は気の無い妹、上手くいっていない姉夫婦、でしゃばりの兄嫁と話はこんがらがって行く。
 松尾さんが活きるでもなく、猫ホテの役者さんも、特に、美味しいとこともなく。翻訳劇の性かもしれないけど、話もうやむやな感じで終わる。病を患った柳君もあえて舞台にって気もするし。ただただ、大和田美帆さんの健気さだけが印象に残った作品。
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No:006  この世界にはない音楽 / むーとぴあ
★★★☆
Theater:シアターモリエール
Date:2/7 S
Sheet:E-3
Price:\4,000
作:ほさかよう
演出:斉藤栄作
出演:西川浩幸、澤田育子、富岡晃一郎、我善導、武藤晃子
 うだつの上がらない落ちこぼれの悪魔、明け方までに、死のうとしている人間の魂をとってこないと人間界で仕事が出来なくなる。偶然見つけた自殺しようとしていた作曲家。一つの願いを叶えれば、魂と引き換えられるが、作曲家は願い事など無いという。男はピアノが弾けなくなり、仕事もろくに出来なくなっていた、しかし、音楽好きの悪魔と接することで、ピアノが弾けるように、そして、悪魔は人間に・・・
 武藤ちゃんの一生懸命さが伝わってくる作品。話がベタなのを演出で上手いこと見せてる気がするけど、いい役者さん集めているのでなんか色が違っていて違和感。ファンタジーじゃない武藤ちゃんが観たいな。
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No:005  床下のほら吹き男 / MONO
★★★★
Theater:吉祥寺シアター
Date:2/7 M
Sheet:B-14
Price:\3,800
客演:ぼくもとさきこ、亀井妙子、松田青子、山岡徳貴子
 4姉妹の住む崖に建つ一軒家。ある日閉じられた通風孔を開けると、そこには地下室が。リフォーム業者を雇い修復しようとすると、詐欺まがいの社長に騙され、基礎が弱っていると偽り高額の費用を請求される。そんな地下室にある扉のむこうには、口から出る言葉が全て出任せな見知らぬ男が潜んでいた。信じ込み易い長女を残して、リフォーム業者の悪行を暴こうとする姉妹達。出任せ男の言ったことがなぜか次々と本当になって行き、事態が次々と変わっていく。詐欺行為に疑問を感じる社員と社長、次女の婚約者と関係を持ってしまう引き込みこもり気味の四女。それぞれの関係性がゆがんできてしまう。結局、社長は失踪、残りの社員が真っ当な仕事に建て直し、姉妹は家を手放し手放しそれぞれ別々になる。
 やっぱり女性キャストがいたほうが断然面白いMONO。キャストが多い分で、幾分話が長くなった気がする。奥村さん、金替さんと普通じゃないキャラを2人作ったのもくどい感じがする。姉妹の恋愛話よりも、もうちょっと違う部分で話を城気手欲しかった感もあり。
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No:004  URASUJI3 寵愛−大陸編− / 敦×杏子プロデュース
★★★★
Theater:ザ・スズナリ
Date:1/31 M
Sheet:J-9
Price:\4,800
 西太后の独裁から清の国を守ろうとし、日本に追いやられた姉と皇帝の恋人であった妹と知り合った四人組み。密使により連れ戻された二人を負って大陸へ。溺愛する甥の皇帝と西太后のすれ違いや、軍部の裏の動きで揺れる清の国。西太后に殺されていく人々の為に、四人は戦い、幼い溥儀による新たな清の国へと変えていく。
 相変わらずの大活劇に、藤田さんの深沢さんのおふざけ。杏子姉さんと今回ゲストの明星さんのかっこよさ。カムカムに比べてわかり易いお話の松村さんで小劇場堪能。
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No:003  パンク侍、斬られて候 / wat mayhem
★★★
Theater:本多劇場
Date:1/25 M
Sheet:A-5
Price:\5,800
原作:町田康
脚本・演出:山内圭哉
出演:山内圭哉、大谷亮介、宇梶剛士、小島聖、中山祐一朗、廣川三憲、福田転球、腹筋善之介、加藤啓助他
 茶屋に入ろうとした老人を殺し、新興宗教を流行らせに来たからだと言う侍。しかし、宗教は下火になっていて、この事件が城内の武士達の権力争いに利用される。宗教は、流行りだし、町は収拾がつかなくなりかける。裏では、武士達の寝返りや、騙しあい、そこに入り込む侍。騒ぎは収まり町はすさむ、侍は老人と一緒にいた町娘にさされて死ぬ。
 所々役者は面白いけど、良く分からなかった。ん?腹筋さんとか広川さんとか、もったいないし、宇梶さんもあんな使い方。大谷さんと加藤啓さんは、役に徹して役者の勝利。
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No:002  はるヲうるひと / ちからわざ
★★★
Theater:THEATER/TOPS
Date:1/24 M
Sheet:G-7
Price:\3,800
 置屋が密集する売春島。三人兄妹の長兄が経営する置屋には、それぞれ事情を持った女達が。店を手伝って兄に言いなりの次男と病気で薬物依存になりかけている妹は母が妾で、父と妾は心中をしていた。幼い頃の経験から長兄は、弟達や妾と同じ置屋の女達を奴隷のように扱う。彼らにとって地獄のような日々の中、本当の愛や幸せなどと考える事も出来ない。妹に薬物を常用させ、自分の性処理に使ったことから、ひびが入り、弟が過去を告白。心中したのは、妾と母で、最後に関係を持っていたのも二人だったと。
 前回のムコウカタに比べると、観易い芝居。置屋の女達というよりは、3人の兄妹のお話だった。野口さん目当てでいったけど、今藤洋子さんって役者に気を引かれる。笹野さんは、相変わらず苦手。
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No:001  ブラジル / ラッパ屋
★★★★
Theater:紀伊國屋ホール
Date:1/18 M
Sheet:C-5
Price:\4,800
 世代を超えた大学のボサノバサークルの同窓会が行われた。元のメンバーが営む千葉の海岸のペンション。プロデューサーになった創設者、スカウトされ、一曲ヒットを放ったミュージシャン。ペンションの経営者はミュージシャンのバンドの元相方で、妻も同級生。他にも、OB/OGのカップルがいて、一組は子供も独立し離婚して他のOBのもとへ、もう一組は、夫がドックで再検査になり不安絶頂の倦怠期気味の夫婦。不倫を続ける医師と四十路手前の美女。日常に追われるサラリーマンと母の介護に身を費やす幹事の二人。それぞれの事情を抱えながら、懐かしさと危うさと確執が入り乱れて、大人になるって、幸せってを問いかけながら話が進むコメディ。
 紀伊國屋は、ラッパ屋の芝居には大きい。鈴木さんの話も、ちょっと散漫な感じがする。でも、キャラクタはしっかりしてるし、主要のメンバーは、始まって間もないために手探り感があるも、個性を生かして演じきっている。なんといっても、この劇団は芝居を観ているだけでも幸せになれる。三鴨さんのラストに大笑いも、途中では三鴨さん、弘中さんにほろっとさせられる。いい観劇始め。 このページの頭へ