観劇日記(劇場編)2022年


自分で足を運んで劇場で見た芝居の感想です。(≠批評、ネタばれあり)

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2019年2009年1999年
2018年2008年1998年
2017年2007年1997年
2016年2006年1996年
2015年2005年1995年
2014年2004年−−−
2013年2003年1993年
2012年2002年−−−
2021年2011年2001年−−−


九十九龍城/だからビリーは東京で/悪いのは私じゃない/S高原から/もはやしずか
広島ジャンゴ2022/ケダモノ/僕は歌う、青空とコーラと君のために/お勢、断行/関数ドミノ
ドライブイン カリフォルニア/パンドラの鐘/連結の子/室温/サンセットメン
鎌塚氏、羽を伸ばす/Q/世界は笑う/夜の女たち/天の敵
阿修羅のごとく/あんなに優しかったゴーレム/百日紅、午後四時/左手と右手/世襲戦隊カゾクマンU
しびれ雲/The VOICE/千一夜/歌わせたい男たち/君に贈るゲーム
君に贈るゲーム/ツダマンの世界/くちづけ

No:033  くちづけ / グランツプロデュース
Theater:シアタートップス
Date:12/24 M
Sheet:自由
Price:\5,000
Time:1幕 2:10
作:宅間孝行
演出:飯田浩志
出演:紀伊修平、小飯塚貴世江、藤原啓児、松本紀保、難波なう、内田健介、重田千穂子、佐藤亮太、大西あすか、宮崎恵治、山形敏之、水町レイコ、鈴村近雄、前田昌明(声の出演)
 東京セレソンDXにて上演され、映画化もされた作品。その後の宅間さんのユニット「タクフェス」で上演した作品を劇場で観劇。
 紀保さんが久々に観られるというので観劇。少し前のONEOR8で久々のトップスだったのに、同じ月にまたトップス。演出の方は障がい者支援などもしているらしい。泣くの分かってるけど、もう、後半は周りから洟すするのが聞こえてきて、余計にうわってなっちゃた。小飯塚さんと重田さん、紀保さん以外は初見かな。ちょっと役者さんの技量に差がある気がして、あれってなっちゃうシーンもあるかな。今年バラちゃんの「サンセットメン」で、印象のよかった小飯塚さんの主人公の娘役がめちゃくちゃはまり役でものすごくよかった。今年の一押し役者さんかな。紀保さんのおばさん然とした感じがある意味新鮮。
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No:032  ツダマンの世界 / COCOON PRODUCTION
Theater:シアターコクーン
Date:12/11 M
Sheet:1F P-17
Price:\11,000
Time:2幕 1:25 1:40
作・演出:松尾スズキ
出演:阿部サダヲ、間宮祥太朗、江口のりこ、村杉蝉之介、笠松はる、見上愛、皆川猿時、吉田羊、町田水城、井上尚、青山祥子、中井千聖、八木光太郎、橋本隆佑、河井克夫
 小説家・津田万治つだまんじ(阿部サダヲ)家の女中・オシダホキ(江口のりこ)や、縁ある人々からの視点で振り返る、津田万治=ツダマンの半生。それは昭和初期から戦後にかけての物語。生まれてすぐ母と離れ離れになり、義母に育てられた万治。十歳で父が他界すると、育ての母からいびられて何かと反省文を書かされたことが彼ののちの文章力につながっていく。万治の小説家人生はそこから始まった。地味に小説を書き続ける中、中年にさしかかった頃、ようやく新作が文壇最高峰の月田川賞の候補作に。それを機に、賞の選考委員でもある万治の幼なじみ、大名狂児だいなきょうじ(皆川猿時)が薦める戦争未亡人の数かず(吉田羊)と結婚することとなる。だが万治には、劇団の女優にしてカフェで歌も歌う神林房枝かんばやしふさえ(笠松はる)という愛人がいた。また、数との結婚話が進む中、弟子になりたいとやってきたのが佐賀の豪商の三男坊、長谷川葉蔵ようぞう(間宮祥太朗)で、彼のそばには常に世話係で番頭の強張一三つよばりいちぞう(村杉蝉之介)の姿もある。やがて大名に続き、万治のもとにも徴用令状が。戦地へと向かうことで人間関係は微妙に変貌し始め、そこに葉蔵と関係を持とうとする謎の文学少女、兼持栄恵けんもちさかえ(見上愛)なども現れ、万治と数と葉蔵を取り巻く人間たちの愛憎関係は、さらに複雑に絡み合っていく……。(コクーンHPより)
 松尾さんのドタバタしたハチャメチャな世界だけど、「キレイ」みたいなスケールの大きさはなく、かといって日総悲みたいな内に内にな感じもないエンターテインメント。皆川さんがいつも以上に(昔みたいに?)、暴れっぱなしなのは微妙な気がしたけど、自分的には嫌いじゃないから、まあいいか。間宮さんは初見だと思うけどめちゃめちゃはまってる気がした。江口さんが紙ちゃん的ポジション、さすがな百戦錬磨、最後の落ちももらってくし。羊さんは女性の業みないなの微妙な気がしたかな、もちろん、存在感は十分だけど。太宰がモチーフなのかな。
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No:031  君に贈るゲーム / ラッパ屋
Theater:紀伊國屋ホール
Date:12/10 M
Sheet:C-18
Price:\6,000
Time:1幕 1:30
客演:谷川清美、林大樹、ともさと衣
声の出演:柳家喬太郎
 ダブルキャストのジャンケンチーム
 同週水曜日に別キャストで観た舞台
 松村さんを除けばこっちのキャストの方がさらりとした感じ。一度観ている分、台詞がすいすいと入ってくる。基本的には、みんなはまり役だけど、弘中さん大草さん、宇納さんと中野さんは、歳の設定で大草さん、宇納さんがしっくり。鈴木さんの本はほんとキャッチーな台詞がいっぱい。ここでこう来るかぁって。「立派な決断だけが人生じゃない、縁みたいなもの〜」「悔やむこともあるけどそれもまた味」「平凡って、ダメなのかなぁ」「このゲームの難しさは勝ち方が分からないこと」「人生は1回じゃ足りない、でも一回しかない」「ゲームの充実と興奮が人生」、たまんない。
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No:030  君に贈るゲーム / ラッパ屋
Theater:紀伊國屋ホール
Date:12/07 S
Sheet:B-17
Price:\6,000
Time:1幕 1:30
客演:谷川清美、林大樹、ともさと衣
声の出演:柳家喬太郎
 ダブルキャストのサイコロチーム
 街のボードゲームカフェに集う人々。名前も素性もお互い知らない。「課長」「教授」「マダム」・・安直なあだ名で呼び合っている。このご時世、マスクをつけてるから素顔も知らない。そんな彼らが、雪のチラつく夜に、ボドゲ仲間の一人、「会長」から奇妙な依頼を受ける。「人生のややこしさと喜びをゲームにしてほしい。幼き孫に贈る私の遺言として」。そして仲間たちはマスクをはずし、それぞれの人生をぶつけ合いながらミッション遂行に向けて奮闘し始めるのだが・・。笑いとウイットとボドゲ愛たっぷりの大人の喜劇。(ラッパ屋HPより)
 人にとって何が幸せなのかなんて、バカふざけしたおじさんとおばさんたちを見ながら考える。それって、素敵なことかも。少人数制としても、福本さん、俵木さん、三鴨さん抜きのダブルキャストで、十分見ごたえのある舞台作れるってさすがベテラン劇団。会長役で声の出演の喬太郎さんがすごくいい。
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No:029  歌わせたい男たち / 二兎社
Theater:東京劇術劇場 シアターイースト
Date:12/04 M
Sheet:E-11
Price:\6,000
Time:1幕 1:45
出演:キムラ緑子、相島一之、山中崇、大窪人衛、うらじぬの
 17年前にベニサンピットで観た作品
 問題提起はすれどもな永井愛さんらしい考えさせられる舞台、ただ、今この時かなぁって。奇しくもW杯で日本が躍進し、試合前に歌われる「君が代」、少し時代も変わったのかもしれない。いろいろなものを一つ一つ分けて考えた方がいいのかも。去年の加藤拓也さんが演出した舞台以来の小劇場のドリさん、その時はなんかちょっと違う感じの舞台だったからイーストで観られるのはすごく嬉しい、でもなんか商業演劇っぽくなっちゃった気が・・・。M.O.Pで観てたドリさん観たいなぁ、マキノさん受勲したことだし・・・。相島さんは、個人的になんとなく子狡さが出ちゃう感じがするので、校長先生に違和感。山中さんとうらじさん好感。大窪さんは、いつもと違う感じでちょっと面白みがあったかな。それにしても、17年前のおぼろげな記憶と全く違ってた。
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No:028  千一夜 / ONEOR8
Theater:シアタートップス
Date:12/03 M
Sheet:F-8
Price:\4,500
Time:1幕 1:55
客演:矢部太郎、成田沙織、高畑裕太、高畑こと美、奥田務
 私は彼の部屋に盗聴器を仕掛け、彼は先輩からの別れ話を察していて、先輩は部下に苛立ちと殺意を覚え、部下は先生にサヨナラが言えず、先生は彼女に救いを求めるも、彼女はとにかく踊り続けるだけで、男は彼女のダンスに思わず笑い、妻は男の笑顔に絆されてゆくと、夫は妻と離れたくなくて探偵になった、そして彼女だけが永遠の命を手に入れて、この惑星を離れようとしている、そんなある夜、いくつもの夜、千一夜……(劇団HPより)
 トップス、本多グループが復活させてくれてから初。それをワンオアで観られるなんて至福。少しずつつながった関係の人たちのそれぞれのある一夜を描く、切なく優しい群像劇。それぞれの物語が明かされていくと、最初と違った風景が見えてくるトリッキーな感じであっという間の2時間弱だった。「終われてよかった」「悶々としてたらろくな事は考えない」「知らなかったほうが良かった」とか、そのシーンで言うとぐっとくる台詞もいっぱい。優しさは弱さなのか、優しいがゆえにおかしな方に流れてしまう切なさがいい。ただ、「ゼブラ」「世界は嘘で出来ている」「そして母はキレイになった」などの超名作のイメージを求めちゃうので、どうしても物足りなさを感じちゃう。少し色んな物語を描いた分、役の人の動機やそこに至るまでがあまり見えて来ない感じがするのはちょっと残念かなぁ。スタッフでお手伝いしてたけど、和田さんは舞台で観たいなぁ、切に復帰希望。
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No:027  The VOICE / ブス会*
Theater:遊空間 がざびぃ
Date:11/26 M
Sheet:自由
Price:\3,500
Time:1幕 1:15
構成・演出:ペヤンヌマキ
演奏:向島ゆり子
出演:高野ゆらこ、罍陽子、異儀田夏葉、天羽尚吾、古澤裕介、金子清文
  これまで半径10メートル以内で起きたみみっちいことを題材に演劇を作ってきましたが、なんと私の半径10メートル以内で壮絶な「道路問題」が起きていました!70年以上も前の道路計画がゾンビのように蘇った「都市計画道路」。道路ができると私が住んでいる場所は立ち退きになってしまいます。自分のことに精一杯で社会問題のことなんてこれっぽっちも考えてこなかった私ですが、自分の住まいが奪われる危機に直面して初めて、社会や政治が私たちの生活に直結していることに気づきました。そして現在は、地域の運動に参加して「都市計画道路反対!」のハッシュタグで呟く毎日。本当は、猫とまったりお昼寝したり、お気に入りの川沿いを散歩してバードウォッチングを楽しんだりしていたいだけだった。だけど黙ってたらこのささやかな生活が奪われてしまう。もう黙っちゃいられない。気づいてしまったのだから。これは現在私に起きていることであり、杉並区で起きていることであり、どこでも誰にでも起こりうること。(ブス会HPより)
 そういった人たちの生の声をを断片的に描いた舞台、いまいち私には伝わらなかったけど。久々に3人が観られたので良かった。KERAさんのユニットなんかでも音楽を担当している向島ゆり子さんって方が生演奏は近くで聞くと音が大きく感じるけどやっぱりいい。罍さんがちょっと歌うシーンがあって、声が綺麗で上手い(私感)なあって。計画道路は、闇雲はよくないとは思うけど、必要性はどこかにあるんだろうなっても思う、人の気持ち、保証、安全、利便性そういったものも総合的に見てなのかな。芝居の感想じゃないけど。
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No:026  しびれ雲 / KERA・MAP
Theater:本多劇場
Date:11/20 M
Sheet:H-22
Price:\8,500
Time:2幕 1:45 1:30
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:井上芳雄、緒川たまき、ともさかりえ、松尾諭、安澤千草、菅原永二、清水葉月、富田望生、尾方宣久、森準人、石住昭彦、三宅弘城、三上市朗、萩原聖人
 昭和初期瀬戸内海の架空の島梟島。二人の姉妹の家族や島の人々の日常を描く。流れ着いた謎の青年。妹夫婦の夫婦の痴話げんかに、横恋慕する夫の友人の妹。姉の亡き夫の実家の義父の痴呆、結婚しない息子。姉の娘の結婚と亡き夫の浮気の疑い。姉に恋し続ける亡き夫の友人達、失踪する坊主に、藪医者なども登場して描かれる島の物語。
 しびれ雲が出ると島に何かが起こるというファンタジックさと記憶喪失の青年が出てくる以外はほぼ日常の群像劇、それを3時間半観せ切るケラさんのセンスはすごい。今回のプロジェクションはカッコはいいけどいつもよりはじみなで残念。チラシのコメントから小津安二郎や岸田國士などをモチーフにしている感がありところどころにそんな雰囲気がある気がするけど、オズ映画はほどんど見てないし(東京物語は大好きだけど)、岸田國士の戯曲もあまり観ていない、知ってたらクスってしちゃう場面があるんだろうなって。劇中に、「ごめんちゃい」って台詞がたくさん出てくるのには意味があるのかな。穏やかに過ごすにはお互い自分を顧みるっていうメッセージだったら素敵だと思ったけど、そんなわけないか。でも、とっても温かい気持ちになる舞台だった。架空の方言は、MONOでやっている尾方さんにとってはお手の物。緒川さんとともさかさんのかけあいが最高だし、歌は最後にちょっとだけの井上さんも歌わなくてもとってもいい。清水さんが若いころの村岡さんっぽくって面白かった。あと、今NHKで、自伝のドラマをやってる松尾さんの出番が少ないのは残念かなぁ。
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No:025  世襲戦隊カゾクマンU / プリエール
Theater:赤坂RED/THEATER
Date:11/12 M
Sheet:I-3
Price:\6,000
Time:1幕 2:00
作・演出:田村孝裕
出演:山口良一、熊谷真実、芋洗坂係長、西山水木、曽世海司、岡田達也、梨澤慧以子、上田桃子、山口智恵、鈴木裕樹
 好評だった三部作をプリエールの20周年記念で一挙上演。全部見たかったけど、日程・お財布等を考えて2017年に観たの2作目を観劇。
 相も変わらずのポンコツ家族戦隊もの、ベテラン役者たちが大はしゃぎなコメディ。1作目からすると8年たっていて、老けたり太ったりもご愛敬。毎回書いているけど、上田桃子さんが可愛すぎ。鈴木裕樹さんとか主役張ってもいいような人が脇役だったりするものこの芝居のいいとこかな。田中真弓さんが声の出演になっちゃったのは残念かな。
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No:024  左手と右手 / 小松台東
Theater:駅前劇場
Date:11/03 M
Sheet:C-10
Price:\4,500
Time:1幕 1:50
客演:吉田久美、桜まゆみ、藤堂日向、佐藤達
 宮崎の片田舎で、東京から戻った男と幼いころからの縁があった男のために夫と別れた女を中心に、姉を心配し宗教団体を勧める妹、男の勤めている電気工事店の社長と息子、東京にいた頃のバイト仲間の男女の物語。行き場を求めたり、動けずその場で待ち続けたりな心の葛藤とそれぞれの関係性を描く。
 久々の駅前劇場サイズの小劇場で、心のひだひだを丁寧にめくっていくようなお芝居。何でもないんだけど、それぞれが持っているような葛藤や嫉妬や人を愛しく思いを丁寧に描く。社長と息子との関係性も元妻との関係からくるものだったりして、男と女の関係の対比にもなっている。吉田さん演じる女性が男の東京の友達を受け入れないシーンの気持ちの行き所が分からなかったかな。小劇場の密度の濃いお芝居は素敵。佐藤達さん演じる男のいやなこと嫌なこと。今村さんの役どころ(衣装や小道具?)がちょっと違和感。瓜生さんがここにいないのはとても残念。
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No:023  百日紅、午後四時 / 可児市文化創造センター
Theater:吉祥寺シアター
Date:10/21 S
Sheet:I-11
Price:\5,000
Time:1幕 2:00
作・演出:鈴木聡
出演:市毛良枝、陰山泰、福本伸一、朝倉伸二 岩橋道子、弘中麻紀、瓜生和成、平体まひろ
 夏。東京郊外。庭に百日紅が咲く今村家。夫を亡くし三年、六十六歳となった一美が息子や弟、妹たちを呼び寄せた。はしゃいだ様子で家族をもてなす一美は一人の男を紹介する。「結婚しようと思ってるの」「え、六十六歳で?」そこに何やら訳ありの見知らぬ若い女も現れて・・・。人生の後半を迎える人々が新たな一歩を踏み出す、ひと夏の物語。夏から秋への移ろいの中で、人々の心の移ろいと決意を、可笑しく愛おしく描きます。(吉祥寺シアターHPより)
 ラッパ屋のお芝居テイストはありながらもドタバタは少ない感じ。大好きな「ゼブラ」で夫婦役だった麻紀ちゃんと瓜生さんは、叔母と甥、やっぱり麻紀ちゃんおばちゃん役でも最高、そして、瓜生さん、たまんない名優だよなぁ。岩橋さんと福本さんもホームグラウンドと同じような役柄。小劇場感が満々のキャストで市毛さんが浮いちゃうのかと思ったけどなんのその、しっくりの長女役。いつものようにコピーライターだった鈴木さんの舞台はいい台詞がいっぱい。何気ない台詞なんだけど、この場面でこの人がって言うところが絶妙。瓜生さんの「よろしく」なんて台詞ですら、ぐっとくる。そして、歳をとるのも悪くないかなって思えるような素敵さも。人生に100年になったら、66歳はまだ午後四時、最後のシーンはその四時の夕陽が「まだ、まぶしい」、素敵。
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No:022  あんなに優しかったゴーレム / ヨーロッパ企画
Theater:あうるすぽっと
Date:10/09 M
Sheet:G-18
Price:\6,000
Time:1幕 2:00
客演:金丸慎太郎、亀島一徳
 14年前に観た作品
前回の内容は、おぼろげにしか覚えてないけど、大筋変わらなくてもずいぶんといじっる感じがした。スマホとか出てくるけど、ヨーロッパ企画なのでもっと今のものを取り入れてるかと思ったらそうでもなかったかな。ずっと残っていた印象はこの劇団なのにカタルシスだったんだけど、今回はコメディーの印象が強かったかも。藤谷理子さんはもう完全にヨーロッパ企画の人、本多力さんが出てなかったのがとても残念。やはり、西村さんと酒井さんは、飛び道具的に出てくるのが好きなんだけどなぁ。14年前に同じ劇場で\3,300、時代は変わったなぁ。
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No:021  阿修羅のごとく / モチロンプロデュース
Theater:シアタートラム
Date:09/23 S
Sheet:J-4
Price:\8,000
Time:1幕 2:00
脚色:倉持裕
演出:木野花
出演:小泉今日子、小林聡美、安藤玉恵、夏帆、岩井秀人、山崎一
 とある日、三女・滝子(安藤)の、話したいことがあるという連絡により、四姉妹が集まることに。数日前、70才を迎える父親が愛人らしき人物といるところを目撃した滝子は、興信所に父の身辺調査を依頼したのだ。四人は、母親に知られることなく父に浮気を解消してもらうための作戦を練る。そんな姉妹だが、実は自身の生活にもそれぞれ悩みを抱えていた。長女・綱子(小泉)は仕事先の妻子ある男性と不倫関係、次女・巻子(小林)は夫の浮気の予感にもやもやした日々を過ごし、三女・滝子はその堅い潔癖さで男との出会いもなく、四女・咲子(夏帆)はボクサーの彼との不安定な生活に疲弊していた。ままならない現実をあたふたと、それぞれの業を抱えて正直に生きようとする四姉妹の闘いの日々は続く、阿修羅のごとく・・・
 初演、再演、企画公演ともう何回も観ている大好きなONEOR8の「ゼブラ」はこの作品のオマージュ、そして、このキャスト、もう観ないわけにはいかないでしょ。演出的には、作り込まないセット、ちょっと激しさを強調している部分など、あまり好みでない部分もあって、木野さんのお芝居と自分の相性はあんまりよくないのかなぁと毎度思う。とはいえ、この本は前に2回()観たことあるけど、どちらも商業演劇っぽかったので、やはり小劇場でこのキャストはたまらない。気持ちをすり減らすようなひりひりとした部分や人の心の内を抉り出すような部分もあるけど、一人一人が繊細でずっと観ていたいような舞台。あえて昭和な舞台をそのままで、時代を超えてもゾクッとするような台詞。小泉さん堂々、小林さん強か、安藤さんちょっとちがう真面目な役柄がまた上手く、夏帆さんちょっと荒っぽくもまた意外。岩井さん、山崎さんのサポートもまたいい。ただ、一人二役は別々の役者さんで観たかったかも。
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No:020  天の敵 / イキウメ
Theater:本多劇場
Date:09/23 M
Sheet:K-13
Price:\6,000
Time:1幕 2:15
客演:瀧内公美、豊田エリー、大久保祥太郎、橋佳子、牧凌平、澤田育子、市川しんぺー
 ジャーナリストの寺泊は、食事療法の取材中、戦後まもない1947年に「完全食と不食」について論文を書いた医師、長谷川卯太郎を知る。卯太郎の写真が菜食の人気料理家、橋本和夫に酷似していたことで、寺泊は二人の血縁を疑い、橋本に取材を申し込む。菜食の料理家として人気を博す橋本のルーツは、食事療法を推進していた医師、卯太郎にあると考えたのだ。橋本はそれを聞いて否定した。実は橋本は偽名で、自分は長谷川卯太郎本人だと言う。「長谷川卯太郎は私です。今年で122歳になる」。(イキウメHPより)
 前回観た「関数ドミノ」よりも作り込んだセットは、自宅にキッチンスタジオを併設したもの。ここで、2本柱の浜田信也さんと安井順平さんの二人の会話から、長谷川卯太郎の終わらない半生が明かされていく。二人と前川さんの本が良い相性なんだなぁって思う。飲血という重く怖い話だけど、どんどん引き込まれていく。その中で、しんペーさんと澤田さんはいいスパイス。瀧内さんはいい味だしてるなぁ。
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No:019  夜の女たち / KAAT神奈川芸術劇場プロデュース
Theater:KAAT 神奈川芸術劇場 ホール
Date:09/18 M
Sheet:1F-5-31
Price:\10,000
Time:2幕 1:05 1:15
上演台本・演出:長塚圭史
音楽:荻野清子
出演:江口のりこ、前田敦子、伊原六花、前田旺志郎、北村岳子、福田転球、大東駿介、北村有起哉他
 戦後すぐの大阪、釜ヶ崎。「日没後、この付近で停立または徘徊する女性は闇の女と認め、検挙する場合があります」と札が立っている。大和田房子は焼け出された後、病気の子を抱えて困窮していた。夫は戦地からまだ帰っておらず、両親や妹・夏子は終戦を迎えたものの消息不明になっている。姑や義理の妹・久美子と同居しながら、着物を売り払ってなんとか暮らしている。そこに届いたある知らせに絶望する房子。その後、ダンサーとなった夏子と偶然再会する。房子、夏子、久美子、3人の女たちの壮絶な人生と、凄まじい生命力を描いた人間ドラマ。(KAAT HPより)
 今の時代にあえての戦後の混乱期の女性たちのお話。60年前以上の映画の舞台化、しかもミュージカル、「十一ぴきのネコ」でミュージカルはやっている長塚さんだけれども、今回は本格的なミュージカルと銘打っての公演。音楽に荻野清子さんって方を起用しているけど、それ以外はミュージカルが専門の人はほぼいないキャスト。なので歌はそれはそれでって感じ、その中で伊原六花さんが声楽やっていたみたいな雰囲気、初見かと思ったけど、去年の有村架純さんが出てた「友達」で観たことあった女優さんだった。JAZZYな雰囲気の生演奏がとてもよく、最初の合唱部分や、最後の有起哉さんの語りの部分は圧巻。最近引く手あまたな江口さんは堂々、前田あっちゃん、やっぱりなんか好きだなぁ。初見の旺志郎さんはもうちょっと見たかったかな。
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No:018  世界は笑う / シアターコクーン&Cube
Theater:シアターコクーン
Date:08/14 M
Sheet:O-6
Price:\11,000
Time:2幕 2:05 1:20
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:瀬戸康史、千葉雄大、勝地涼、伊藤沙莉、大倉孝二、緒川たまき、山内圭哉、マギー、伊勢志摩、廣川三憲、神谷圭介、犬山イヌコ、温水洋一、山西 惇、ラサール石井、銀粉蝶、松雪泰子
 舞台は、昭和30年代初頭の東京・新宿。敗戦から10年強の月日が流れ、巷に「もはや戦後ではない」というフレーズが飛び交い、“太陽族”と呼ばれる若者の出現など解放感に活気づく人々の一方で、戦争の傷跡から立ち上がれぬ人間がそこかしこに蠢く…。そんな殺伐と喧騒を背景にKERAが描くのは、笑いに取り憑かれた人々の決して喜劇とは言い切れない人間ドラマ。戦前から舞台や映画で人気を博しながらも、時代の流れによる世相の変化と自身の衰え、そして若手の台頭に、内心不安を抱えるベテラン喜劇俳優たち。新しい笑いを求めながらもままならぬ若手コメディアンたちなど、混沌とした時代を生きる喜劇人と、彼らを取り巻く人々が、高度経済成長前夜の新宿という街で織りなす、哀しくて可笑しい群像劇。(コクーンHPより)
 幕前の音楽は昭和30年代のCMソング、看板建築の新宿の路地のセットが置かれている、幕が開き導入部が終わるといつものプロジェクションのオープニング、今回は「陥没」の時に新幹線を走らせたバルコニーに昭和な看板、そして、ステージはなんともまた素敵なマッピング。これでもかというくらい役者さんそろえての舞台は、昭和30年代の新宿の喜劇劇団の人々の群像劇。大きな事件や出来事も起こることのない、喜劇と恋愛とを悲哀と笑いを休憩挟んで4時間弱、これを見せきるんだからさすがとしか言いようがない。全体的に普段観ないような役が振られているのも面白く、若手でも舞台慣れした瀬戸さん、勝地さんに引っ張られて、千葉さんも一生懸命、そして、沙莉さんはたまんなくキュート。山内さん、マギーさん、廣川さん、犬山さん、温水さん、山西さんとKERAさんの笑いを支える人がいっぱいなので、笑うとこはある意味鉄板。大倉さんのドスを聞かせた役どころや緒川さんのちょっと狡猾な役どころは、いつもとちょっと雰囲気違うけど、それもまたよし。廣川さんが若い役者をインタビューするシーンで、全く関係のない門外漢のラーメン屋のマギーさんが脇から質問に答えちゃうシーンは「ナイスエイジ」のオープニングを思わせてニヤリ。
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No:017  Q:A Night At Kabuki / NODA・MAP
Theater:東京劇術劇場 プレイハウス
Date:08/12 S
Sheet:Q-15
Price:\12,000
Time:2幕 1:25 1:05
出演:松たか子、上川隆也、広瀬すず、志尊淳、竹中直人、羽野晶紀、橋本さとし、小松和重、伊勢佳世、野田秀樹、アンサンブル
 2019年に観た作品の同キャストでの再演。
 前回から、物語も少しシンプルに、演出などはダイナミックになって観やすくなっているような気がした。個人的には初演のほうが好きかも。前回は、舞台に席が近かった分、臨場感はよりあったように感じたのかも、前回一番良かった松さんと広瀬さんが合わせ鏡のように見えるような感覚が今回は得られなかったかも。ただ、俯瞰して見られた分、舞台の綺麗さが余計に伝わった感もあるかも。仮死させる薬を飲むシーンが一番変わった気がするけど、そこも前回のほうが好きかなぁ。それと、松さん、広瀬さんと上川さん、志尊さんのそれぞれが前のほうが距離が近かった感じがした。さとしさん、羽野さんの元新感線コンビは、雰囲気壊さず大暴れも、伊勢さんの不気味さも前回同様健在。舞台の余韻を引きずったままカーテンコール5回とスタンディングオベーションは頷けます。なぜ、QUEENなのか、KABUKIなのかは、まるでピンとこないけど・・・
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No:016  鎌塚氏、羽を伸ばす / M&OPlays
Theater:本多劇場
Date:07/31 M
Sheet:F-18
Price:\7,500
Time:1幕 1:55
作・演出:倉持裕
出演:三宅弘城、二階堂ふみ、櫻井海音、玉置孝匡、マキタスポーツ、西田尚美
 『完璧なる執事』として名高い鎌塚アカシ(三宅弘城)は、密かに思いを寄せていた女中の上見ケシキに失恋したことから、すっかり元気をなくし、それを見かねた主人から休暇を言い渡された。 しかしこれまで仕事一筋だったアカシは休み方を知らない。どうしたものかと途方に暮れていたところ、ひょんなことから豪華寝台特急『アルビオン』の切符が舞い込んできた。自分には分不相応だと迷いながらもアカシは乗車する。と、その車内で、かつて仕えていた綿小路家の令嬢チタル(二階堂ふみ)と再会を果たす。チタルは若くして両親を亡くしていた(『鎌塚氏、腹におさめる』より)。そんなチタルの従者は憂い顔の若い青年、真鍋リョウスケ(櫻井海音)。聞けば、彼はつい先日綿小路家で起きた殺人事件の犯人として容疑をかけられているという。名家の令嬢でありながら探偵に憧れているチタルは真相究明に燃えている。この列車に乗り込んだらしい真犯人をつきとめるべく、アカシに協力を要請する。本音を言えば休息が苦痛だったアカシは、結局乗客の身辺調査を開始する。裏の顔は詐欺師である実業家・柳平トクジ(マキタスポーツ)や、クイズ好きの侯爵夫人、諏訪ノギク(西田尚美)など、ひとクセもふたクセもある乗客や、アカシとは旧知の仲、宇佐スミキチ(玉置孝匡)など、賑やかな登場人物が入り乱れ、またしても面倒な騒動に巻き込まれていくアカシ。 そして、列車の中でも第二の事件が勃発! 疾走する列車の中、アカシの活躍によってハッピーエンドの大団円を迎えることができるのか、果たして、結末はいかに―――!(M&OPlays HPより)
 このシリーズも第六弾。いつものごとく終始笑いっぱなし、伏線回収もまた楽し。倉持さんらしい、ちょっとトリッキーなセットも魅力。二階堂さん はじけるように大きな声、西田さん、知らぬ間に成人のお母さん役、でも、いい感じのコメディエンヌっぷり。マキタスポーツさんはドラマとかのテイストが好きだったので舞台で初めて観られてうれしい。玉置さん、鉄板の毎度のおまぬけライバル。櫻井さん、初見、桜井和寿さんの息子さんなのね。
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No:015  サンセットメン / プリエール
Theater:東京劇術劇場 シアターウェスト
Date:07/18 M
Sheet:D-7
Price:\5,500
Time:1幕 2:10
作・演出:桑原裕子
出演:モロ師岡、川野太郎、デビット伊東、山本芳樹、三津谷亮、松村泰一郎、小飯塚貴世江、岩橋道子、山野海、山口森広、吉田紗也美
 地域のキャバレーで歌っていた男たち、一人は成功して東京へ、しかし今はパッとしない。そして、一緒に歌っていた兄は父のキャバレーを継いで経営者へ、そして、もう一人は酒屋、他のメンバーは連絡取れずとなって数十年。キャバレーの最後の日に呼ばれるも、同じく地域初の人気歌手に人集めをもらっての再結成。妻や子供との確執もあったり。その当日、男たちはうまくいかず、次の朝目覚めるとまた同じ最後の日に・・・。何度も繰り返す最後の日。前に進めない男たちに明日は来るのかなウェルメイド。
 商業演劇ベースのウェルメイドでご都合主義な部分もあるけど、桑原さんの魅力が出たお話。それぞれのエピソードもしっかり。ちょっと、チームとしてのグルーブ感がない感じだったのは残念。岩橋さんは、ラッパ屋のまんまなんだけどこれがまたいい味。小飯塚さんがうまく舞台のテンポを作っていて、山口さんがギター弾いてるのも良かったかな。なんともよかったのは、変幻自在な山本さん、歌もまたよし。山野さんは双子の姉妹を演じるけれど、妹側のキャラがすごく苦手、主役三人になんか華のないのも残念。川野さんは本人と話がなんかリアルに一致しちゃう部分があって書くほうもやるほうも勇気があるなって。
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No:014  室温〜夜の音楽〜 / 関西テレビ
Theater:世田谷パブリックシアター
Date:07/3 M
Sheet:G-7
Price:\9,500
Time:2幕 1:05 1:10
作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
演出:河原雅彦
出演:古川雄輝、平野綾、坪倉由幸、堀部圭亮、長井短、浜野謙太
演奏:在日ファンク、伊藤ヨタロウ
 田舎でふたり暮らしをしているホラー作家・海老沢十三(堀部圭亮)と娘・キオリ(平野綾)。12年前、拉致・監禁の末、集団暴行を受け殺害されたキオリの双子の妹・サオリの命日の日に、様々な人々が海老沢家に集まってくる。巡回中の近所の警察官・下平(坪倉由幸)、海老沢の熱心なファンだという女・赤井(長井短)。タクシー運転手・木村(浜野謙太)が腹痛を訴えて転がり込み、そこへ加害者の少年のひとり、間宮(古川雄輝)が焼香をしたいと訪ねてくる。偶然か…、必然か…、バラバラに集まってきたそれぞれの奇妙な関係は物語が進むに連れ、死者と生者、虚構と現実、善と悪との境が曖昧になっていき、やがて過去の真相が浮かびあがってくる…。(関西テレビHPより)
 この頃からのケラさん関連の作品で観てないのは、3,4作品位でその中の一つ。浜野さんがやってる在日ファンクの生演奏、舞台とあってるかは?だけど、なんかかっこいい。感覚的に、お話と音楽、役者さんがなんか違和感(初演の演奏はタマ)。救いようのない話は、結局、最初の時点で、一番悪かった人間がまともにみえてくるようなだまし絵。どのパーツもみんないいんだけど、なんかアンバランス。「今の世の中、人殺しじゃなくても人を殺す」って台詞はぞっとする。平野さんは、カーテンコールで歌ってるのが一番カッコ良かったし、古川さんはドラマなんかの優しい感じ演技がすごく好感だけど、今回の役はあまり好みじゃないかなぁ。
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No:013  連結の子 / ONEOR8
Theater:すみだパークシアター倉
Date:07/2 M
Sheet:自由
Price:\4,000
Time:1幕 1:55
客演:高橋長英、藤田弓子、小林美江、竹井亮介、上脇結友、佛淵和哉、大瀬さゆり、鹿島涼、薩川朋子
 2011年に文学座での公演を観た作品。作は、田村孝裕さん。
 コロナで家族の在り方もちょっと変わったかもなで今の上演。
 引き取る祖父の気持ちの描き方も繊細で田村さんらしいし、キャラクタの各々がしっかりしているのもいい。賑やかしのキャラたちも生き生き。茶の間好きな田村さん、この空間大好き。幕間の音楽がJAZZYで何となく今までと違う感じ、なんかラッパ屋っぽくてにやり。座長や富姉が成人の親の役なんて、ONEOR8も長いんだなぁってしみじみ。
電車が人身事故で遅れ、数分遅刻。
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No:012  パンドラの鐘 / シアターコクーンオンレパートリー
Theater:シアターコクーン
Date:06/18 M
Sheet:D-18
Price:\11,000
Time:1幕 2:20
作:野田秀樹
演出:杉原邦生
出演:成田凌、葵わかな、前田敦子、玉置玲央、大鶴佐助、柄本時生、片岡亀蔵、南果歩、白石加代子他
 太平洋戦争開戦前夜の長崎。ピンカートン財団による古代遺跡の発掘作業が行われている。考古学者カナクギ教授の助手オズは、土深く埋もれていた数々の発掘物から、遠く忘れ去られていた古代王国の姿を、鮮やかによみがえらせていく。王の葬儀が行われている古代王国。兄の狂王を幽閉し、妹ヒメ女が王位を継ごうとしているのだ。従者たちは、棺桶と一緒に葬式屋も埋葬してしまおうとするが、ヒメ女はその中の一人ミズヲに魅かれ、命を助ける。ヒメ女の王国は栄え、各国からの略奪品が運び込まれている。あるとき、ミズヲは異国の都市で掘り出した巨大な鐘を、ヒメ女のもとへ持ち帰るが……。決して覗いてはならなかった「パンドラの鐘」に記された、王国滅亡の秘密とは? そして、古代の閃光の中に浮かび上がった<未来>の行方とは……?(コクーンHPより)
 何かいまいち暗喩的な部分がピンとこなかった。でも、野田さんのお話は寓話的な部分と比喩的に描く部分の融合がいつもひきこまれる。舞台の使い方も面白かったし、照明も素敵だったけど、野田さんのお芝居に比べたら少しスピード感がないかなぁとか、語呂合わせ的な台詞も抑えてるかなって感じた。成田さんは存在感もあったけどそつない感じでもう一つなんか華みたいなものが欲しかったかな、映画での成田さんが好きすぎるから期待し過ぎか。葵さんも華がない感じはしなくもないけどこちらもそつなく。ラストの2人のシーンはとても素敵。白石さんと前田あっちゃんのフェイクスピアコンビはさすがの安定。玉置さんと大鶴さんが意外にもいい役なのは小劇場好きにはにんまり。時生さん、南さんの出番が少ないのはちょっともったいない感じ。亀蔵さんはちょっと自分的には役とイメージが違ったかな。
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No:011  ドライブイン カリフォルニア / 日本総合悲劇協会
Theater:本多劇場
Date:05/28 M
Sheet:O-9
Price:\7,800
Time:1幕 2:15
出演:阿部サダヲ、麻生久美子、谷原章介、皆川猿時、小松和重、猫背椿、村杉蝉之介、田村たがめ、川上友里、河合優実、東野良平
 舞台は、裏手に古い竹林が広がるとある田舎町のドライブ イン。経営者のアキオ(阿部サダヲ)は妹に対して、兄妹愛と 括ってしまうにはあまりにも純粋な思いを抱いていた。妹 マリエ(麻生久美子)は14年前、店にたまたま訪れた芸能マネージャー若松(谷原章介)にスカウトされ、東京でアイドルデビューするも結婚を機に 引退。その後、夫の自殺など数々の経験を重ね、中学生の息子ユキヲ(田村たがめ)と共に地元に帰ってくる。このカリフォルニアという名のドラ イブインには、腹違いの弟ケイスケ(小松和重)、アルバイトのエミコ(河合優実)が働いていた。そして兄妹の父親ショウゾウ(村杉蝉之介)、高校教師の大辻(皆川猿時)、アキオの恋人マリア(川上友里)、若松の妻クリコ(猫背椿)、クリコの不倫相手ヤマグチ(東野良平)などを巻き込み、複雑に 時が流れだす・・・・・(本多劇場HPより)
 松尾作品の中ではストーリーが通ってて観やすいのかも、その分、少し荒っぽい感じもしなくもない。阿部さん、猿時さん、小松さんなどなど手練の役者達が暴れる暴れる。で、こういうコメディに麻生さんはめちゃくちゃはまる、意外にも谷原さんの壊れっぷりがまた最高。川上さんも壊れキャラで生き生き。理不尽の固まりのような世界を描きながら、まいた伏線も回収は見事な構成力。松尾さんの世界はなんかファンタジック、自身の弱さなのか優しさなのか、そういうのが伝わる芝居。たがめさんは本作品で唯一同じ役で3回出演らしい、作品ではストーリーテラー的役割、紙ちゃんのポジションって、昔はたがめさんだったのって思う、昔は「大人計画」を観てない芝居好き。
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No:010  関数ドミノ / イキウメ
Theater:東京劇術劇場 シアターイースト
Date:05/27 S
Sheet:G-4
Price:\5,800
Time:1幕 2:00
客演:温水洋一、小野ゆり子、太田緑ロランス、川嶋由莉
 ある地方都市で奇妙な交通事故が起こる。見渡しの悪い交差点、車の運転手は歩行者を発見するが、既に停止できる距離ではない。しかし車は歩行者の数センチ手前で、まるで透明な壁に衝突するように大破した。歩行者は無傷。幸い運転手は軽傷だったが、助手席の同乗者は重傷。目撃者は六人。保険調査員の横道はこの不可解な事故の再調査を依頼される。改めて当事者と目撃者が集められた。そこで目撃者の一人が、これはある特別な人間「ドミノ」が起こした奇跡であると主張する。彼の発言は荒唐無稽なものだったが、次第にその考えを裏付けるような出来事が起こっていく_。(東京芸術劇場HPより)
 SFチックなお話だけれども、日常の会話の積み上げとそこから人の本質みたいなものを浮き出す感じが面白い。なので会話の一つ一つは普通の中にドミノという考え方をちりばめながら、話が後半に進むにつれて、ドミノという考え方から観念的な話になっていく。そこでの安井さん、圧倒的な存在感。受け入れる者と入れない信じることと信じられないことがメビウスの輪のように表裏一体になって問いかけてくる面白さ。温水さんや女性陣はちょっと客演的な立ち位置の割にはこじんまりかなぁ。
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No:009  お勢、断行 / 世田谷パブリックシアター
Theater:世田谷パブリックシアター
Date:05/14 M
Sheet:L-24
Price:\7,500
Time:1幕 2:00
 大正末期、資産家の松成千代吉の屋敷に身を寄せた女流作家、 お勢(倉科カナ)がいる。その屋敷には、千代吉の娘(福本莉子)と住み込みの女中(江口のりこ)、そして千代吉と小姑(池谷のぶえ)からの圧力に苦しむ後妻(大空ゆうひ)がいた。ある日、千代吉に屈辱を受けた代議士(梶原善)は、 後妻と結託し、松成家の財産をすべて奪い去ろうと、千代吉を狂人に仕立て上げる計画を練る。女中、精神病院の医院長(正名僕蔵)、貧しい電灯工事夫(堀井新太)らを巻き込み、首尾よく進むかに見えたが、第一の殺人がおき、計画は思わぬ惨劇へと突き進む−−−(パブリックシアターHPより)
 最初に途中の印象的なシーンがコラージュされていたり、どこか問答のようなシーンだったり、小さな箱を組み合わせて縦横に動いたりするのは倉持さんっぽい感じ。お勢がいるから物語が大きく動くのかと思ったんだけど、その辺がピンとこなかったかな。大空さんは台詞がやっぱりなんか宝塚っぽい。倉科さんは清楚な感じがしちゃって、どこか怪しさが足りない感じ。江口さん、池谷さん、千葉さんってもういてくれるだけで至福。ぴあの半館貸し切りL列より前方でL列だけどなんかおかしくないかな。3より小さいって言ったら、2か1な気がするんだけど・・・
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No:008  僕は歌う、青空とコーラと君のために / ヒトハダ
Theater:浅草九劇
Date:04/30 M
Sheet:C-12
Price:\5,500
Time:1幕 2:10
 戦後間もない東京近郊にある、米軍御用達のキャバレー「エンド・オブ・ザ・ワールド」。そこを拠点に、いつか日劇アーニーパイルの舞台に立つことを夢に見る、ロッキー(浅野雅博)、ファッティー(桜井章喜)、ハッピー(大鶴佐助)の三人組男性コーラスグループ「スリー・ハーツ」。ある日、「エンド・オブ・ザ・ワールド」のママ(梅沢昌代)が連れてきた若い男(尾上寛之)が新たに加入して「スリー・ハーツ」から「フォー・ハーツ」として活動を開始する。順調にグループ活動を続ける中、朝鮮戦争がはじまり、ハワイの日系二世であるハッピーが朝鮮に出兵することになり四人組の絆を大きくゆるがすことになる−。1950年代のアメリカンポップスのヒット曲に乗せて、歌あり、踊りあり、笑いあり、涙ありの第一回公演。
 とてもシリアスなお話だけど鄭さんらしくからっと笑いもちりばめて、生ピアノや歌も交えて描かれる鄭さんらしいお話。アメリカ兵のまえでクリスマスソングを歌う在日。日本の戦に駆り出される朝鮮人。アメリカ兵が語る朝鮮戦争。当時の理不尽さと今のロシアウクライナ情勢が重なってやるせなさたけど、それを越えた人同士みたいなものが描かれて救い。「時間を戻せないから、忘れるしかない」って切ない台詞だなぁ。生ピアノがすごくいい。大鶴さんとても器用な感じ、尾上さんはほんと舞台が好きなんだなぁって、だから、尾上さん出てるとついチケット買っちゃうんだよなぁ。
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No:007  ケダモノ / 赤堀雅秋プロデュース
Theater:本多劇場
Date:04/24 M
Sheet:K-13
Price:\7,800
Time:1幕 1:55
 神奈川県のはずれ。駅前の繁華街以外は寂れ、奥には山ばかりが広がる田舎町。真夏。リサイクルショップを経営する手島(大森南朋)は、アヤしげな自称・映画プロデューサーのマルセル小林(田中哲司)とつるむ以外、特に楽しいこともなく、日々しけた店を切り盛りしている。従業員は態度のでかい出口(荒川良々)と、やる気ばかりで空回りの木村(清水優)の二人。彼らの楽しみは飲みに出て、キャバクラでマイカ(門脇麦)や美由紀(新井郁)ら女の子をからかうことくらいしかない。ある日、郵便局員の節子(あめくみちこ)から「父が死んだので家を整理し、不用品を引き取って欲しい」という依頼が。手島たちは節子の家と蔵を物色するが、木村が蔵から意外な「もの」を見つける。山から時折聞こえる銃声。増え過ぎた鹿が農家の作物を荒らし、その被害が深刻化しているため、他県からも猟師を募って害獣駆除をしているのだという。手島とマルセルの抱えた「事情」と木村がみつけた「もの」、そしてマイカの切実な望み。退屈な日常はふとしたはずみで軋み、歪み、彼らは暴走し始めた。(コムレイドHPより)
 いつものように、人の業と滑稽さを容赦なく描く。赤堀さんの舞台は人の欲や弱さを執拗に描いてくるけど、あまり嫌な気持ちにならない。哲司さんの狡猾さ、大森さんの放蕩さ、良々さんの壊れた感じが最高。麦ちゃんは、どんな役でもこなすから、逆に役が麦ちゃんに寄っちゃう感じ。どうしようもなさの中で、いつもどこかになんとなく救いがあるんだけど、今回は麦ちゃんの「あの時と同じ空」って台詞なのかなぁ。人の嫌な部分を演じるのって難しいのかも、赤堀さんの舞台はそれをこなす役者さんたちが観られるから、充実感があるのかも。
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No:006  広島ジャンゴ2022 / コクーンプロダクション
Theater:シアターコクーン
Date:04/17 M
Sheet:2F-B-11
Price:\11,000
Time:2幕 1:10 1:20
作・演出:蓬莱竜太
出演:天海祐希、鈴木亮平、仲村トオル、野村周平、中村ゆり、藤井隆、宮下今日子、北香那、芋生悠、池津祥子、土居志央梨、川面千晶、辰巳智秋、小野寺ずる他
舞台は現代の広島の牡蠣工場。周囲に合わせることをまったくしないシングルマザーのパートタイマー山本(天海祐希)に、シフト担当の木村(鈴木亮平)は、手を焼いていた。ある日木村が目覚めると、そこはワンマンな町長(仲村トオル)が牛耳る西部の町「ヒロシマ」だった!山本は、子連れガンマンの「ジャンゴ」として現れ、木村はなぜかジャンゴの愛馬「ディカプリオ」として、わけもわからぬまま、ともにこの町の騒動に巻き込まれていく―――!
 広島を舞台にした西部劇って、いったいどんな舞台だろうって・・・。今まで観てきた蓬莱さんのお芝居とも違って、ちょっとエンターテイメント性が高い感じ。とは言っても、人の尊厳みたいなところに触れてくるのは蓬莱さんポイのかなぁ。あと、日々の苦しみに不平不満を漏らして、人のせいにするなんて台詞もそれっぽい。広島の工場と西部劇が交互の構成になるのかと思ってたら、西部劇側の時間が多かった。仲村トオルさんがワンマン社長だったりして、ちょっと意外な配役もまた妙。鈴木さんの歌が舞台の肝心なところで効果的、上手いのかは自分にはわからないけど。天海さんのカーテンコールのサービスがとても好感。2階席から観ても、中村ゆりさんは美しい。
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No:005  もはやしずか / アミューズ
Theater:シアタートラム
Date:04/10 M
Sheet:XF-7
Price:\7,000
Time:1幕 2:00
作・演出:加藤拓也
出演:橋本敦、黒木華、安達祐実、平原テツ、藤谷理子、天野はな、上田遥
  康二と麻衣は長い期間の不妊に悩んでいる。やがて治療を経て子供を授かるが、出生前診断によって、生まれてくる子供が障がいを持っている可能性を示される。康二は過去のとある経験から出産に反対するが、その事を知らない麻衣はその反対を押し切り出産を決意し…。(アミューズHPより)
 トラムで舞台を中心のおく配置は初めて。ナーバスでヒリヒリするような緊張感のある舞台、とてもずっしりだけど、嫌な感触は全然残らない。オブラートにくるんだような会話で、すれ違う気持ちと思いやり。日常の食器を洗うシーンやお茶を入れるシーンなどが、台詞と一緒にリアルに演じられていてとても新鮮。役者さんがすごくよく、こだわりシェフのお店で素材にこだわったシンプルな料理を堪能してるような気分。笑いが全くないのかと思ったら、意外にも上田さんが出てくるシーンはクスクスの連続。ヨーロッパの藤谷さんが嫌〜なやつを怪演。平原さん、滅茶苦茶声いいし、気持ち爆発させるとこ上手すぎ。舞台の華さんいっぱい観てるけど、なんか好みは映像だったので、やっと舞台での素敵な華さんに出会えた。
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No:004  S高原から / 青年団
Theater:駒場アゴラ劇場
Date:04/03 M
Sheet:自由
Price:\\3,000
Time:1幕 1:45
 2005年の本公演2014年の若手公演を劇場で観た作品。
 大好きな「東京ノート」や「バルカン動物園」なんかと比べると粗削りな感じがしちゃう。ただ、90年代の作品はなんか自分も舞台の中に入り込んでるような感覚があって好き。なにか時代に左右されない普遍性みたいなものも好き。見始めた頃はすごく若手感のあった島田耀蔵さんもなんかベテラン感。井上みなみさんの役も子供っぽさがなくて新鮮。アゴラ満席、最後列は座ってても天井すれすれなのはちとつらい。
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No:003  悪いのは私じゃない / MONO
Theater:吉祥寺シアター
Date:03/13 M
Sheet:C-5
Price:\4,400
Time:1幕 2:05
 山奥の小さな会社で問題が起きた。解決を迫られる総務部部長。けれど誰が悪いのかは分からない。それぞれに言い分があって誰もが正しい。真っ向から意見は対立し会社内の人間関係は最悪だ。ああ、このままでは会社の先行きすら危ない。ねえ、みんな仲良くしようよー!(MONO HPより)
 オフィスものってことで、「のぞき穴、哀愁」みたな感じのコメディかなと思ったけど、よりMONOらしい、集団にありがちな歪み、ちょっとだけずれちゃってる人、誰にでもある小さな隠し事そんなものをちりばめられた作品。いつものようにテンポのいいずれた会話でクスクス笑いっぱなし。そして、自分の日常と重なったりしてグサリな部分も。奥村さんの無責任な感じの社長がまたいいし、それぞれのキャラがとてもいい。最近、上演時間が長くなってるのが残念かなぁ。前みたいに100分暗いが丁度いいんだけどなぁ。
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No:002  だからビリーは東京で / モダンスイマーズ
Theater:東京劇術劇場 シアターイースト
Date:01/22 M
Sheet:自由(F-7)
Price:\3,000
Time:1幕 1:45
客演:名村辰、伊東沙保、成田亜佑美
  ミュージカルに心震えて、芝居を志した青年と、終わりに向かっていく劇団のお話
 終わっていく劇団の確執の中で、まっすぐに演じることの楽しさを体感していく青年、そこに訪れる感染症の禍。変な風刺じゃなく、世の中の行き場をなくした人たち、同じ方向を向いていたつもりが見ている風景の違っている人たちの描き方がとても良い。田舎に住むアル中から立ち直りかける父にも降りかかる感染症、そこから青年との関係性をも描き出すのも上手。そこに出演者の熱量も加わって、最後のカタルシスを迎える。シリアスさの中も笑いを挟む軽妙さも。前半、青年が街を自転車で走る背景に鉛筆のスケッチのアニメーションが流れタイトルが映される。そして、ラストは幕開けのオーディションの場面がもう一度繰り返され独白のスポットライトの後ろにタイトルが映される。この二つの映像の使い方が物凄く素敵。優しさを描きたいと言っていた蓬莱さん、どういうところが優しさかはわからなかったけど、ほのかな光が見えるような見えないようなラストはトーンの暗い舞台が少し暖色になったような気がする。とにもかくにも、こんな芝居を\3,000で見せてくれるモダンスイマーズにあっぱれ。
前途洋々な青年のことを「前しかなくて、その前には何があるのかわからなくて」、書けなくなった劇作家の最後の作品は劇団員のエピソードを書くといった時の「だからこそ書く意味がある」、そんなセリフも素敵でした。
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No:001  九十九龍城 / ヨーロッパ企画
Theater:本多劇場
Date:01/16 M
Sheet:G-22
Price:\5,500
Time:1幕 2:00
客演:金丸慎太郎、早織
 香港の魔窟九十九龍城の屋上、違法な食品加工、バッタもの製作、雀荘、ショーパブと怪しげな人々が暮らす中に香港警察の警官が入り込みある事件の真相を暴こうとするが・・・。その世界は仮想現実のゲームの中、人々はみなゲームの中のキャラクタとなり宇宙から来たプレーヤーと戦うなコメディー。
 ちょっと最初に、魔窟の人々の紹介的コントみたいな始まりで話広がるのかなぁって思ったら、潜入捜査でそう来たかと思ったら、最後はヨーロッパらしくゲームの世界。ちょっと無理矢理すぎる感があるのはいつものこと。夢落ちな感じはどうかなぁって思ったけど。新規の藤谷理子さんも前から出てたし、他の客演の二人も常連なので、とってもファミリー感。中心人物の何人かが物語を引っ張っていった昔に比べて、全員が同じくらいの出番な感じの最近、ただ、酒井さんと西村直子ちゃんは後半の隠しキャラや飛び道具的なポジションのほうが自分は好きかなぁ。というか、その仕掛けみたいなものが好きだったのかも。
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