2019 年末から世界的流行を起こしている COVID-19 の病原体,SARS-CoV-2 については, 未だに自然界における宿主が判明していません。 しかしその由来や成り立ちを理解することは COVID-19 や今後の新規感染症の防除に不可欠と考えられます。 Li et al. (2020) は SARS-CoV-2 のゲノム構造を領域ごとに比較し, ヒトへの感染に関わる遺伝子の一部が他のコロナウイルスに由来することを示しました。 ・・・・・・(→全文)
絶滅した動物の生態系における役割を想像することは重要であり,困難な試みでもあります。 Boast et al. (2018) は絶滅したモアの仲間と絶滅危惧種のフクロウオウムの糞石(糞化石)に残された DNA から彼らの餌や寄生虫を調べ,ニュージーランドにおける生態的な役割について考察しています。 ・・・・・・(→全文)
弱肉強食の昆虫の世界では,顎や腕にのこぎり状の突起が進化してハサミのように働くことは珍しくありません。 しかし Bai et al. (2018) が報告した白亜紀の昆虫は,頭部と胸部がハサミのように働くという, 他に類を見ない構造を持っていたようです。 ・・・・・・(→全文)