倉田真奈美さん

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ロスアンゼルス紀行倉田真奈美

今回、日米の精神障害者の交流事業(プロジェクト リターン ザ ネクスト ステップ)で10/23〜11/5の間2週間、アメリカのロスアンゼルスに行ってきました。最初、論文のスピーチ文と自己紹介文をメールで送って審査されて合格したのに、合格通知の電話を母が詐欺の電話と思い込んで、切ってしまったので、もう少しで合格を取り消されるところで、後で親子喧嘩してしまいました。お金がなかったけれど、父に借りて何とか間にあいました。

ロスアンゼルスではディズニーランドやハリウッドにも観光に行きました。スペースマウンテンは超こわくて死にそうでした。お買い物やジャングルクルーズやカリブの海賊は楽しかったです。ハリウッドでは州知事になったシュワルツネッガーの手形と足型の前で写真を撮ったりしました。

10月31日はハロウィーンで、昼間はプロジェクトリターンのオフィスを会場にダンスしたり(私は優勝して賞品にTシャツをもらいました)カラオケをしたりゲームをしました。その後夜になってウエストハリウッドの歩行者天国で2万人が集まる夜通しの仮装パーティーにみんなで行きました。ぬいぐるみやデビルや女装やらもうむちゃくちゃ凝った格好の人がいっぱいでした。その人混みの中で、68歳の日本人のメンバーのおじいさんがいなくなってしまい、大変なことに!!みんなで手分けして探しても全く見つからず、警察に届け、一晩中ホテルでみんな眠れず朝を迎えました。重い気持ちで朝食を食べ、大使館に届けようと話していたら、ひょっこりタクシーで本人が自力でホテルに帰ってきて、みんなで泣いて喜び合いました。ギャングやマリファナ吸ってる連中がうろうろしてたから、五体満足では帰ってこれまいと思っていたのに、お金もパスポートも帰りの旅券もとられず、誘拐も殺されもせず無事帰ってきたのは奇跡でした。タクシーに100ドル(1万円くらい)ふんだくられたそうだけど、命の値段だと思えば安いです。警察にヘルプミーと言っても、後の英語が全くしゃべれなかったため相手にされず、一晩中建物の陰に隠れていたそうです。本当に心配しました。

アリゾナ州のフェニックスという砂漠の中のオアシスの街で全米精神障害者大会(2005.オルタナティブ)があり、そこでハイアットホテルの会場のワークショップ(分科会)の1つで、10分間英語でスピーチをしました。Oさんが訳してくれてサイモン先生のレッスンの成果でパーフェクトに話せました。大会期間中、Sちゃんという女の子といろんなワークショップを聞きに行きました。Sちゃんが同時通訳してくれたので、だいたいわかりました。ひとつのデモンストレーションを紹介します。ある女性がポケットから20ドル札(日本円なら五千円札くらいかな)を出して、「これ欲しい人!」とききます。ハイハイハイと手がすぐ上がりました。次に手でくしゃくしゃっとして、また「これ欲しい人!」とききます。ノリのいいアメリカ人はまたハイハイと手を上げます。次になんとお札を床に落として踏んづけて、腋にこすりつけて(!!)そうしてまた「これ欲しい人!!」ときくのです。ぱらぱらとやっぱり手が上がりました。そこで彼女はこう言いました。「このお札こそが私たち精神障害者なのです。しわになって見た目も悪く、蔑まれ痛めつけられても、本来私たちは価値があり、大切な存在なのです。」と。とてもわかりやすくいい例えだと思いました。 アリゾナの支援センターにも見学に行きました。そこでは食事の無料提供をしていて、朝20食、昼40食、夕20食くらい出しているそうです。(ただし登録者のみ、ホームレスにはサービス提供していない)お金は福祉からと企業の寄付金でまかなっているそうです。私たちもホットドックとサラダとフルーツとフリードリンクの同じものを食べました。生活保護の人や一人暮らしの人は助かるだろうなぁと思いました。他にセンターの中で仕事を提供していて、トイレ掃除や床掃きとかを自発的にすれば10ドルとかその人に支払われるシステムです。本人がやりたいときに気軽におこづかいが稼げるとあって、私たちが行った時も数人が食事の後、せっせとセンターの床を掃いて掃除していました。

ホームステイも1泊2日あり、私は当事者のEさんの家に行きました。一緒にスーパーに行って、一緒に料理して、台所にたまったてんこもりのお鍋やお皿や冷蔵庫のなかの腐ったものを片付けて、私はアメリカに行ってもホームヘルパーしていました。カリフォルニアライス(細くてぱらぱらした米)とチキンのグリルとじゃがいもと玉葱の蒸し焼きと豆腐とオレンジジュースが夕食でした。私の好きなものをわざわざ買ってくれて感激しました。お礼に栗のお饅頭でお抹茶をたててあげました。お土産の日本の民芸玩具(紙風船、竹とんぼ、こま、折り紙など)も喜んでくれました。夜は山に車で登って、素晴らしいロスの夜景を見せてくれました。

面白い話@ 日本人だけで夜ホテルで酒盛りをしようということになり、ホテル近くのスーパーに行きました。男性陣は首尾よくハイネケンビールをゲット。私はSちゃんと2人でライムのカクテルの小瓶を買おうとしたら、「プリーズ ショウ ユア パスポート オア IDカード(身分証明書を見せてください)」というではありませんか。横で聞いていた英語のわかるKさんが、「すごいじゃん、ティーン(10代)に見られたってことじゃん!!」と驚いて言って、笑うのです。私は少し怒って「アイ アム サーティシックス イヤーズ オールド!(私は36よっ!)」と言うと、OK、OKと言って売ってくれました。若くみられるにも程がある?!

面白い話A アメリカに行ったらやたら声をかけられてびっくりしました。オーキュートとか、どこから来たのとか合計20人にはナンパされました。日本では全くうけないのに、アメリカに永住しようかと思いました。

面白い話B アメリカの食事は量が多い。日本の2〜3人前出てくる。食べる前からそのど迫力のボリュームに圧倒されそうにされそうになる。でも戦って全部食べてたら3キロも太ってしまった。食事に関しては負けるが勝ち、残した方が体に良いです。

アメリカは良いところでした。また行ってみたいです。みなさんも機会があれば海外デビューしましょう。

2005.11.18. 倉田真奈美


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