秋吉光雄氏

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1998年12月21日ロサンゼルスで亡くなられた、秋吉光雄氏は、「カリフォルニアだより」の発案者であり、協力者でありました。日本とロサンゼルスの精神保健関係者・当事者の架け橋といえるでしょう。秋吉氏の東京での告別式には300人以上の方が出席し、早過ぎる死を悼みました。ロサンゼルス精神保健協会の最高責任者であり、司祭でもあるリチャード・ヴァン・ホン氏が告別式で行った説教から、秋吉光雄氏の活動について掲載します。


引用

(1991年から)秋吉氏はL..ミッションでボランティアを始めた。ロサンゼルス中心街最貧民地区でのホームレスの人々に奉仕する大規模な活動である。秋吉氏がアメリカ文化から取り入れ、広めることを望んだものの一つがヴォランティア精神であった。LAミッションにおける彼のプロジェクトは日本のビジネス社会とロサンゼルスのホームレス救済活動との関係を取り持つことであった。このプロジェクトの目的は単にホームレス救済のためにとどまらず、日本のビジネス社会と一般の人々に身近な地域でのヴォランティア活動の社会的、倫理的重要性を理解してもらうことにまで広がっていった。この努力に対し1994年、LAミッションは秋吉氏に年間最優秀ヴォランティア賞を授与した。受賞に際し、秋吉氏の家族の依頼で、LAミッションのマイク・ターナー氏が祝福のスピーチをした。マイク氏は自身を以前はドラッグの中毒者であり、今は、LAミッションのおかげでドラッグから離れた生活をしていると述べ、秋吉氏は人々を励まし、本当に人の面倒を良く見る人物だと述べた。ターナー氏はホームレス救済に対する秋吉氏の献身についてスピーチをし、また、秋吉氏との日本への報告旅行と、その旅での秋吉氏の並外れた周囲への気遣いについて物語った。秋吉氏のおかげで、必要な物事はすべて満たされたのである。私達一人一人が隣人の必要をまず優先しますように。

 


この四年間、秋吉氏が最後の病気に倒れるまで、秋吉氏と私は厳しくそして充実した体験を共有してきた。ロサンゼルス精神保健協会での仕事。それは日本のやどかりの里---埼玉県大宮にある重度精神障害者のための心理社会リハビリテイション施設---との共同プロジェクトである。私達の最終目標は、リハビリテイションとコミュニティ・インテグレーション*の重度精神障害者にどれだけ大切な意味をもつのか、日本のいわゆる精神保健に携わる人々に理解してもらうことだった。(*訳注:インテグレーション;フルメンバーシップを持ってコミュニティに入っていくこと)何度か私達は日本を一緒に訪れ、秋吉氏は日本における精神保健改革のヒーローになっていた。そのせいもあって、この11月と、12月の初旬にも、単に病身の秋吉氏の御見舞いをするためだけに、日本から4人の専門家達がロサンゼルスを訪れた。他にも6名の方々が、もしも許されることなら、御見舞いに行きたいと申し出ていたが、秋吉氏はもはや、面会できないほど衰弱していると感じていた。

患者同士の交流プログラムを成功させていることが、やどかりの里との長期にわたる胸踊る出来事のうちで、最高に魅きつけられるところである。秋吉氏の助けでプロジェクトリターン(ロサンゼルスのクライエント自助組織)のメンバー達は日本を訪れ、日本の患者たちと交流し、エンパワーメント、希望、回復についてセミナーを開いた。また日本からの患者もロサンゼルスに迎え、アメリカにおける精神病回復者の生活を体験してもらった。秋吉光雄基金はこの交流プログラムにささげられる。

 


ロサンゼルスで行われた追悼式では、プロジェクトリターンのディレクターであるビルコンプトンがスピーチをささげた。ビルコンプトンは、現在もなお統合失調症の薬を投与されてはいるが、すばらしいリーダーシップと組織運営能力をを発揮している。プロジェクトリターンは、アメリカ合衆国における最大級のクライエント運営組織である。ビルコンプトンはスピーチで、秋吉氏が精神に病気のある人々の世界を広げ、社会にリ・インテグレイションすることに、どれほど身を捧げたのかについて話した。プロジェクトリターンのメンバーが、日本の患者に希望と回復についての話しをする上で、どれほど秋吉氏が重要な役割を果たしたのかを、彼は強調した。スピーチの締めくくりに、彼が述べたのは、プロジェクトリターンのメンバーの秋吉氏に対する愛情、そして秋吉氏はどれほど分け隔てなく、メンバー全員を愛したのか、であった。

引用終わり


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