8月4日

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1997年8月3日から8月12日までの10日間カルフォルニア州ロングビーチにある精神障害者社会復帰施設the villageの見学旅行に行ってきました。ロサンゼルスに本部を置くセルフヘルプグループである"プロジェクトリターン;ザネクストステップ”のメンバーがいろいろお世話をしてくれて大変助かりました。これからも交流を続けていきたいと願っています


8月4日午前;the village の見学 

the village の内部を見学した。The villageは地上3階、地下1階の建物で、一階には、一般に公開しているレストラン、売店、があった。銀行もあり、これもメンバーによって運営されている。また地下には、ホームレスの為のベッドがあった。アメリカにはホームレスが100万とも200万とも居るといわれているが、その約15%が精神病で約25%が薬物中毒者だと言われている。昼間訓練を受けるホームレスの為のベッドとロッカーがあった。3階で自己紹介のためのミーティングを行った。どの当事者も「自分は__と診断されていて、___という薬を飲んでいる。」ということを言っていた。自分の病名さえ知らない日本人とはずいぶん違うと思った。

 


<インフォームドコンセントについて>

日本人の医者任せの態度とはずいぶん違うアメリカの当事者(コンシューマー)であるが、the villageのスタッフの中には医者がいて、当事者と、まずなぜ自分が症状をおさえたいのかを、相談する。数種類の薬について作用、副作用を説明して、当事者が何をしたいためにどの薬を選択するか、を決める。何を目的に治療するのかを当事者が自覚し、薬を選択する。ただ良くなりたいから、前の状態に戻りたいから医者のいうことを聞くというのではない。何かするためにはこういう状態になる必要があるので、この薬を選択するという態度である。つまりインフォームドコンセントとは直訳の”説明ある同意”ではなく”説明、選択、同意”である


午後;公園にピクニック

午後はバスで池のある公園(名前もこうだったと思う)にピクニックに行った。ケーキの当たるゲームで当たりになったり、パイの大食い競争で優勝してブタの置物をもらったり、水ふうせんでキャッチボールをしたり、早撃ちの決闘(水ふうせん)したり、面白かったのはプロジェクトリターンのディレクターのビルさんが、ビニールシートにくるまって照る照るぼーずになり、それに水のスポンジを当てるコーナーがあったりして、その企画のバラエティには、驚かされた。


 

<何が障害かについて>

自己紹介のミーティングではずいぶん回復している人でも幻聴がまだある(おばあさんの声が聞こえる)しかしフルタイムで働いている人がいた。病気が治るまで医者にかかって待つのではなく、ある程度回復したら社会に参加できるエスカレーターがthe villageのようだ。精神病にかかってはいるがこんなに元気で堂々としている人は障害者とは見えない。


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