マイケル・ペイリン(Michael Palin)

珊塔の見ているソロ映画・TV

未来世紀ブラジル(テリー・ギリアムの項と重複しています)
ワンダとダイヤと優しい奴ら(ジョン・クリーズの項と重複しています)
危険な動物たち(ジョン・クリーズの項と重複しています)
ラトルズ(エリック・アイドルの項と重複しています)

Mr.Toad's Wild Ride(テリー・ジョーンズの項と重複しています)

 オックスフォード大学で歴史を専攻。
 5月5日は男の子の節句、とは日本の話ながら、この誕生日がとても似合う人なのじゃないかと私は思ってます。子供っぽいというわけではなく、人が少年に抱く良いイメージを持ったまま大人になった人、というイメージ。
 
 実際、メンバーの誰もが口を揃えて「いい奴」だと評価しています。
 グループが出来上がったきっかけは、繰り返しマイケルを褒めているジョンが、TVの話に誘ったからだったのだし、テリー・Gはマイケルとの仕事が一番やり易いと言い(『バンテッドQ』を共同執筆、『ジャバーウォッキー』、『未来世紀ブラジル』にはマイケルが出演)、エリックの『ラトルズ』にも出演、相方のテリー・Jはといえば、他の人と組んでいたマイケルを説得して相方にし、笑いの道へ進ませたのだし。

 テリー・Gは、「本質的にマイクは、誰にでも好かれる人物なんだ。彼は我々全員が、文句なしに好きになれる唯一の人物なんだ」と言っています。さらに、「彼は楽しかったことと、良かったことだけを覚えているタイプなんだ」、とも言っています。
 
  ジョンが語るところによれば、「マイケルは嫌われたくないあまりに、断るべきことをすぐに断らない」という、部分もあるらしいのですが、勿論、みんなに好かれまくっているのですから、ヘンだというほどではないのでしょう。
 とはいえ、後で元に戻るとはいえ、ひどい仲違いに発展した場合もあったようです。
 
 ジョンは、マイケルを一番面白いと言っていて、バカ話にも惚れ惚れする、と言っています。DVDのおまけ映像などで作品について語ったり、映画製作のメイキングなどに映る彼は確かに、いい人全開に見えます。暖かい人柄だと、見ただけで思ってもらえるようなタイプ。

 TVシリーズでは、開始当初からの番組の顔、イッツマンを演じています。
 その後、相方のテリーと共に、『リッピング・ヤーン』というコメディをやったり、BBCの旅番組をやっていて、それで王室から勲章を貰ったはず。うちでは観られないのですが、BS朝日で時々放映してます。

 ちなみに相方のテリーはネタの会議の時には、必ずネタをマイケルに読んでもらいたがったそうで、マイケルが読むと受けるから、だそうです。
  
 太平洋を一周する旅の『フルサークル』、小説と同じように(もちろん気球ではないものの)世界を周る『80日間世界旅行』、東経30度の旅、という『ポール・トゥ・ポール』など、様々な国を回っていて、番組の旅の中で日本へ来たこともあります。 
 
 マイケルはアーネスト・ヘミングウェイが好きで、ヘミングウェイを愛するもの静かな郵便局員を主人公にした、『ヘミングウェイの椅子』という小説を書いており、また、『ヘミングウェイ・アドベンチャー』という企画で、ヘミングウェイの人生を辿る旅もしています。ヘミングウェイに出会ったのは、大学受験の課題図書だったからなのですが、読後は、ロスト・ヴァージンと言ってもいいほどの衝撃だったのだそう。
 
 「誰よりもたくさん釣果を上げ、鴨を仕留め、妻の数を誇るなど、僕にはたいして興味のないことだ」、「ヘミングウェイと親友になれたとは思えない」、としながらも、「僕たちには冒険心という共通点があった」と、番組後本にまとめた『ヘミングウェイ・アドベンチャー』に書いています。
 彼の文章を読んでいて思うのは、「いい人」に見せようとしているのではなく、飾らずに正直な気持ちを綴るところが結果的に「いい人」に繋がっているのだろう、ということ。

 他に、戯曲や子供向けの童話の執筆もしています。
 
 『ワンダとダイヤと優しい奴ら』で詰音者を演じたことがきっかけで、詰音の子供のために支援団体を設立してもいます。ちなみに彼の父親も吃音を持っていたそうです。

 16歳の時に休暇で行った海辺で出会った初恋の人が奥さんで、子供は3人。
 そのあたりもまた、好人物らしさ溢れるような気が。

参考資料
「モンティ・パイソン大全」
「モンティ・パイソン・スピークス!」
「パイソン・ナイト」
「テリーギリアム映像大全」  など