ラトルズ

1978年・アメリカ
THE RUTLE: ALL YOU NEED IS CASH
エリック・アイドル:監督・脚本・出演(ダーク・マックイクリー、番組進行役)
マイケル・ペイリン:出演(エリック・マンチェスター)

 ジョン・クリーズの次にソロで世界的大成功をしたのが、エリック・アイドルでした。 
 「空飛ぶ〜」終了後、 BBC-2で始めた低予算コント番組がラトルズの始まりでした。

 エリック・アイドルが、アメリカのコメディ番組で、「空飛ぶ〜」を手本に作られたという「サタデー・ナイト・ライブ」へ招かれた時に、ラトルズを紹介してさらに大きな企画が産まれました。 
 押しも押されぬ大スター、時代の申し子ラトルズの伝記を、アメリカのNBCで、スペシャルを放映したのです。

 CDも発売し(エリックは演奏や歌は不参加)、彼等は本当に伝説のバンドとなったのでした。CDは映画のサントラに当るものと、ビートルズのアンソロジー発売に合わせて作られた2枚です。

 海外ではラトルズのトリビュートアルバムまで出ているそうです。曲作りは、7人目のパイソンと呼ばれる、ニール・イネスが担当。ビートルズの曲のような聞き心地。
 
 オノヨーコに当たる女性が女ナチだったり、インドにかぶれた話、立ち上げた会社、麻薬問題なんかや仲が悪くなってからの話を面白くパロディしていて、笑えます。

 ビートルズとは?というのを、あらかじめ知識として入れてから見たほうがさらに楽しめると思います。私はほとんどビートルズは聞いたことがなかったで、ネットと、いくつかの雑誌や文庫本で調べて、CDも数枚借り、昔録画していた映画を見てから見ました。

 ちなみにDVDの解説の大鷹俊一さんは、「ビートルズ以上にビートルズらしいバンドの物語であり、彼らへの愛情が深い人ほど楽しみ度が深くなるファンタジーである」と書いているので、十分楽しんだつもりではいるけれども、ああ、ビートルズにハマっておけば十二分に楽しめたのだと思うと、ビートルズのCDは、一応、調べようとする前から持っているものもあったのに、ハマっておかなかった自分が残念。

 ちなみにマイケル・ペイリンと、「サタデー・ナイト・ライブ」出演者たちも出演しています。
 さらに、ジョージ・ハリソン本人まで出て来るのです。
 ミック・ジャガー、ポール・サイモン等も出演しています。

 2005年、『ラトルズ2:キャント・バイ・ミー・ランチ』のDVDも発売されましたが、今のところ手に入るものは輸入版。リージョンフリーのものも出ているらしいです。