含浸処理
含浸とは、固体のすき間に別の物質を浸透させることです。工業的に含浸処理と言うと、鋳造品の巣穴をふさぐ技術を指します。
エンジンブロックや水道コックなど身の周りには鋳造品が数多くあります。
鋳造工程では内部に巣穴ができることが多く、耐圧部品では、圧漏れ、水漏れを起こし、不良となることがあります。この様な部品に含浸処理を施し、巣内部に含浸液を浸透させて固め、圧漏れを防止することが出来ます。
写真の透明チューブは
含浸硬化物がよく判るように特別に作ったもので、中央部分が硬化物です。コチコチになります。
含浸工程がよく判る動画作成しました。クリックしてご覧ください。
適用実績
シリンダブロック、シリンダヘッドなど | エンジン関連部品 |
電磁弁、フィルタケースなど | 油空圧機器部品 |
バルブ、ブッシングなど | 水道用配管部品 |
ポンプハウジング、インペラなど | ポンプ部品 |
適応(実績)材質 : |
- ADC10 ADC12等アルミダイカスト
- AC4A AC4B AC4C等アルミ鋳物
- ZDC2等亜鉛ダイカスト
- FC20 FC25 FCD400等鋳鉄 ステンレス鋳鋼
- BC6 BC7(CAC407)等青銅鋳物(ほう金)
- ABS樹脂等樹脂インジェクション
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含浸の成分表・装置詳細はこちら
3価クロメート処理(ALT-610)
アルミ、亜鉛合金のワークに適応します。表面に化成皮膜を形成して耐食性を高め、塗装下地としても高い効果を発揮します。
アロジン処理(六価クロム)の代替処理として導入しました。耐食性は#1200(有色クロメート)以上あります。又、仕上がり色は、展伸材の場合は無色から青紫がかった色に、鋳造材の場合は青紫がかったグレーになります。
写真のビーカーの中身は処理液です。濃い緑色をしています。
完全クローズドシステムなのでクロムの排出はありません。
適応材質 : |
- ADC材 AC材 アルミ展伸材
- ZDC材等アルミ亜鉛合金
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粉体塗装
粉体塗装をレシプロ機構を用いて自動にて行っています。
主にバネを塗装しているのでトリボ方式を採用しました。
一粒一粒が強く帯電するためバネの内側まで良く塗ることができます。
焼付けには遠赤外線バーナーを装備して、加熱昇温時間を短縮しています。
又、一度塗装して塗着しなかった塗料を回収再利用し、塗料の消費量を抑えています。
溶剤塗装からの移行によってVOC・CO2を削減することにも成りました。
焼付塗装
メラミン、アクリル、エポキシ等の各種溶剤塗装を行っています。
スピンドル自動塗装機では量産物を、手吹きラインでは複雑形状の物を塗装しています。
加熱焼付することによりベース樹脂の架橋反応が起き強固な皮膜となります。加熱温度は140℃〜200℃です。
パーカーライジング処理
パーカー処理とは鉄鋼表面に燐酸塩皮膜で生成させる表面処理法の総称です。
燐酸マンガン系と燐酸亜鉛系がありますが、当社は塗装下地として亜鉛系の処理を行っています。灰色〜黒色の皮膜です。
塗装又は油分を塗布することで優れた防錆効果を発揮します。
使用薬品(イルコボンド8)
ちなみに黒染めは四三酸化鉄皮膜で別の処理です。
シルク印刷
シルク印刷とはシルクなどの布に印刷したい絵をのこして目止めして「版」を作り、その上からゴムベラでインクをこすりつける印刷方法です。
「プリントごっこ」を思い出してもらうと近いかもしれません。
但し、印刷対象が曲面だと特殊な機械が必要になります。
板金→塗装→印刷 までの一貫生産
図面一枚から筐体の製作、焼付塗装、パネル面印刷までを一貫して請け負うことが出来ます。(板金は協力工場にて)
在庫管理(パソコン管理)
お客様からお預かりしているワークをパソコンにて管理しています。
お客様の生産方式に合わせて管理アプリを作成しました。膨大な量の預かり品を管理する為の在庫管理・進捗管理からはじまってEDIデータ受信、写真・図面閲覧機能などあると便利な機能を後から追加して今の形になりました。
特徴
- EDIデータをメールにて受領し管理システムに取り込みます。
- 在庫管理票、作業指示書は写真をのせて印刷します。
- 入荷処理、進捗管理にバーコードリーダーを活用しています。
- 納品書・出荷看板・現品ラベルをまとめて印刷します。
- 納品書印刷時に登録アドレスにお知らせメールを配信します。
- 現場PCで変更した内容が事務所PCですぐに反映されます。
- EXCELでは不可能な同時作業が可能です。
- すべて社内作成アプリです。(リレーショナルデータ―ベース使用)