含浸とは

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  1. 真空引き
    部品を真空容器の中に入れ真空ポンプで引きます。
    充分な真空度を一定時間保つと鋳物の表面にまで達
    している欠陥の内部も真空状態になります。内部の
    ガスが放出されるのです。
  2. 浸漬(しんせき)
    真空を保ったまま部品を含浸液に浸します。
    コップをさかさまにしたままお風呂にいれた経験は
    あると思います。コップの中には空気が入っていま
    すが、これを真空中で行うと液に漬けてもコップの
    内と外で液面は変わりません。コップを沈めると、
    内部にも液が満たされます。
    これと同じことが部品にも起きています。全面に液
    が満たされ空気が残っている事はありません。
  3. 大気開放
    部品を漬けたまま真空ポンプの運転を止めさらにバ
    ルブを開け外気を導入し真空を壊します。これで含
    浸液表面には大気圧がかかる事になり欠陥の奥深く
    にまで含浸液が浸透します。
    実際の工程では常圧になったところからの浸漬時間
    の最低時間を管理しています。
  4. 加圧(オプション工程)
    この後再びバルブを閉じ今度はコンプレッサーで加
    圧します。さらに含浸液が浸透します。
  5. 洗浄
    常圧に戻し部品を取り出します。余分な含浸液を振
    り切り洗浄します。
  6. 硬化
    乾燥炉にて乾燥します。ここで含浸液は液体から固
    体へと硬化します。
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