当工房で製作したモデルや作業のご紹介です。
R.A.F. S.E.5a 1/8 scale 機体編 4/4
12.組立(翼の取付け)
胴体に左右の下翼を取付け、エルロンケーブルを張り、エルロンの動作確認しましたが
下翼だけでは動作がいまいちで、調整に手間取りそうです。
上翼を取付けて、エルロンケーブルをループ状にして再度エルロンの動作確認をしたところ、
操縦桿側に遊びがあることが判り、修正は後回しにして、主翼回りの張り線作業を先行する
ことにしました。
主翼回りの張り線作業はピンと張るのが難しいです。何回か試行錯誤の結果、天地を逆にして張ると
比較的弛みが少なく張れるようです。
燃料タンクとエンジンの間に実機に合わせバルクヘッドを取り付けました。これはエンジン上部の
ボンネットカバーの受けになります。、
←バルクヘッド
13.全体の仕上げ
13-1 底板の取り付け
エンジン下部の底板は、キットのパーツがシナ合板だったので真鍮板に変更しましたが、燃料タンクと
コックピットの底板はキットのアルミ板を使いました。キットのアルミ板は薄くて撓むので、使用
しないキットのアルミ板を使って裏打ちしてあります。
取り付けは底面の横梁に取り付けた4箇所のブラケットにM1.4mmのネジで固定しました。
13-2 ボンネットの取り付け
エンジン上部、ボ左右のボンネットは0.3mmの真鍮板から切り出し、中央でヒンジで結合してあります。
ボンネットにはエンジン上部にある冷却水排出時の通気コック用の穴が4箇所あいています。
コック
(キット)
13-3 ルイス機関銃の組み立て、取り付け
機体前側の外装プラン検討中に、ルイス機関銃と架台の製作を始めました。
キットはプラスチックなので、全て真鍮の板材のミーリング加工や薄板の曲げ加工でパーツを製作し、
この後ハンダ付けで組上げます。
銃身部分にはケーシングを追加しました。
*黒はキットパーツ
第一次対戦機の座席は籐籠やプライウッド、メタルと材質は様々です。
「Scale Aircraft Drawings volume 1」(ISBN:0-911295-02-X)の図面では
S.E.5a の座席はメタルとなっていますが、キットのモデルになったミュージアムの写真では
プライウッドの様ですので、プライウッドとしました。
背板部分はキットの板材を使用し、座面はプラスティックから木材(シナベニア)に変更し、
座面の革張りもレザーを張って表現しました。
13-4 コックピット回りのディティールアップ
(2) 手動マグネトー、信号弾格納箱をコックピット右側に設置しました。
手動マグネトー
↓
↑
信号弾格納箱
13-5プロペラの作成
第一次対戦機S.E.5a のプロペラ、キットは一本物ですが、実機はラミネート(貼合せ)です
貼合せの表現を塗装でするのは難しいので、薄板貼合せ構造にしました。
ノコ盤で薄板に切出し、ミーリング仕上げの後、翼型に合わせ重ね合わせ、表側の整形を
します。
色の薄い部分は木目が目立たないアガチスを、濃い部分は紫檀を使用しました。
翼型に合わせ表面を削り、裏面を厚さを測りながら、鉋(バイオリン用)、ヤスリ、
スクレイパーなどで削り、成形しました。
フランジを取り付け、エンジンのスピンドルに取り付け確認します。問題なければ
仕上げの研磨をして、塗装します。
13-6ラジエターシャッターの作成
シャッターのパーツはプラ製なので、これも0.3mmの洋白板を使って金属製にしました。
シャッターのフラップ部分が可動する構造で部品構成しましたが連動が無理なので固定
に変更しました。
←キットプラ製
13-7エンジンの排気管の取付け
エンジンの排気ヘッダーは0.3mmの真鍮板を丸め、両端を真鍮引物で挟む形です。
排気管の出口は排気孔の成型部分があるので0,3mmと0.5mmのの銅版を焼きなまして成型しました。
中間のパイプはキットの物を使用しました。
。
←キットのパーツ
↑ヘッダー
↑排気管出口
排気管出口
ヘッダー部分