当工房で製作したモデルや作業のご紹介です。
R.A.F. S.E.5a 1/8 scale 機体編 3/3
11.胴体の外装(キットQアルミ外板の取り付け、21 コックピット周りの組み立て)
胴体の外装はキットではアルミ板を貼るようになっていますが、実機、レプリカや図面ではエンジン
回りは金属板(アルミ?)が、コックピット回りはプライウッド(合板)が使われています。ここでは
0.6mm厚のスライスウッドを使いました。ヘッドレストフェアリングは「Scale Aircraft Drawings
volume 1」(ISBN:0-911295-02-X)の図面ではプライウッドの指定でしたが、実機の写真では
金属(アルミ?)板が使われている場合もあるようでしたので、ここでは0.2mm真鍮板を使用しました。
コックピット周りのパッドはキットのゴムが劣化していたので、実機同様レザーを貼りました。
その他、ディティールアップとしてコックピット右側に手動のマグネトー、無線機用のコンパート
メント(ドア開閉)を取り付けました。
←マグネトー
ハンドル
↑
ワイヤレス
コンパートメント
↑マシンガン
点検口
アミュニッション用
ドア →
※空ベルト(弾帯)
排出口→
点検窓
↓
燃料タンクとコックピットの間もプライウッドの外装ですが、金属枠の点検窓と金属板の
保守用ドアが付います。これも0.2mm真鍮板を使用しました。アミュニッション用ドアと
ヴィッカースマシンガン上部のドアは両側ヒンジで取外し可能にしてあります。また、
ヴィッカースマシンガン上部のドアにはマシンガンのリアカバー部分に点検用のドアがあります。
※ハセガワのキットの説明書には薬莢排出口と記載されていますが、弾帯の空ベルト放出口です。
多くの場合、莢排出口はコックピットの床面中央にあります。
ヴィッカースマシンガン前部のカウリングは0.2mm真鍮板の打出しです。
アミュニッション
装填口 ↓
点検窓
↓
↑
マシンガンカウリング
↑ 空ベルト(弾帯)
排出口
組立て済みのランディングギアを胴体にエポキシ系接着剤で取り付けました。車軸はキットの
手順書では回転するようですが、実機の車軸は主脚柱に固定で回転しません。車軸は主脚柱に
直にゴム紐で縛りつける方式にしました。
車輪はリムとハブをスポークを張って固定する、いわゆる自転車型で、布のカバーが付けられて
います。キットではプラ部品でファブリックカバーが表現されていますが、スポーク部分は表現されて
いません。実機同様にスポークを張った表現に挑戦しました。スポークの張り方はクロス状に組んだり、
ペアで平行に組んだりとパターンは色々ありますが、工作の都合で実機とは異なりますがシンプルに
18本のスポークを張りました(本数は少なくなっています)。ファブリックカバーは検討中です。
12.ランディングギアの取付け(キット S-B主脚柱の取付け)
↑
薬莢排出口
↑
車軸
ゴム紐→
12 ラジエターの製作
キットのラジエターはプラ部品なので、真鍮板などで作り直します。
SE5aからラジエターは自動車型の左右分割型になりました。ヘッドの部分は3次曲面なので木型を作り、
銅版の打ち出しで作成しました。ラジエターの枠部分は0.3mmの真鍮板の曲げ加工し、半田付けで
くみ上げます。
フィンの外見はハニカム型や格子型があるようですが、当時の写真からハニカム型にしました。
ハニカム部分はラジカセのカバー板から切り出しました。内部の目隠し用にキットのメッシュ素材を
使用しました。
↑
メッシュ部分
←ハニカム
パターン
← 木型
左右のラジエターを機体の横幅にあわせ連結します。
給水口は真鍮丸棒から削りだしました。給水口のキャップはキットのソフトメタル部品がありますが
上面の形状が違うのでミーリング加工で真鍮材から削りだしました。
ラジエターは下側のパイプと側面のステーで胴体へ固定します。
下側の結合は真鍮パイプが無かったので、しかたなく銅パイプを使用しました。
胴体取り付け用のステーはラジエターを胴体に取り付けた上で現物合わせでラジエターにハンダ
付けしました。
この後、ラジエター前面のカバーとシャッターを取り付けル予定です。
↑給水ヘッダー
↓ 給水口
キットの部品
↓
仮取り付けし、位置関係を確認
↑取り付け用ステー
↑取り付けブラケット
ハセガワのキットのヴィッカース機銃はプラ製なので、真鍮材で作直してありましたが
(コッキングレバーとかも可動です)、上翼中央の位置修正をしたので、胴体にヴィッカース
機銃を取付けました。
ラジエターカバーの検討の間、組み立て済みの上翼中央を機体に仮取り付けし、
位置関係の整合性を確認します。取り付けに苦労しました。
実機同様、支柱は金属パイプで、木でフェアリングを施しクロスを巻いています。
風防の製作
キットの風防はスチロール製なのでガラス板で作り直しました。ガラスの枠は洋白、フェアリング部分は
真鍮板で製作しました。風防は可動で蝶ネジ止めしてあります。
スコープ、風防を胴体に仮取付けし、位置を確認します。この後、塗装後エポキシで固定します。
キットの部品
↓
ガラス
↓
スコープ
↓
風防
↓
ラジエターに前面のカバーを仮取り付けしました(3/1)
給水ヘッダー、ドレンヘッダーの部品があるので、取り外し可能にしたかったのですが、結局半田付け
で固定することになりました。
ドレンヘッダーはキットのソフトメタル部品を使いました。
塗装後、ハニカムパターンの部分を固定します。前面カバーはエンジン取り付け時に再度調整してから
固定の予定です。
この後、シャッターを製作予定です。
前面
裏面
↑ドレンヘッダー
胴体取り付け用
のパイプ
↓
↑前面カバーー
←ラジエター本体
13 外装(エンジン部分パネル)の製作
エンジン部分のパネルを製作、取り付けます(3/2)
底面パネルはキットではシナベニアですが、実機どおりに金属製ということで、0.3mmの真鍮板を
使用します。孔あ位置はキット部品に倣います。
底面パネルの固定は胴体下部の左右に取り付けるL字型のパネルで 挟み込む形になります。
このL字型のパネルは0.3mmの真鍮板を使用します。L字型のパネルは胴体へ接着する3箇所のヒンジで
固定されます。