骨肉腫とは?

化学療法の副作用
 化学療法(抗癌剤)の副作用は、厳しいです。生易しいものでは、ありません。
 
(1)頭髪の抜け
  本人は、あまり気にしていなかった様子。完全に抜けて、ピカピカ状態。看護婦さんによると、「オレも頭(髪の毛)洗いたい」と言っていた時もあったそうです。思春期の女の子だったら、精神的にとても気になると思います。
 
(2)悪心、嘔吐、倦怠感、食欲の低下
  よくぞ耐えた。と思います。これは、体験した本人のみが知る辛さだと思います。
 どうしても食べられない場合は、胃まで管を通して、流動食?を入れるらしいです。そこまでは、至らなかったのですが、”エンシュア”(製品名なのか一般にそう呼ばれるのか、不明ですが)、要は、業務用カロリーメイト?(飲むタイプのもの)の様なものが食事の時出てくる様になりました。ひどい時には、これすらも、全く食べられない状態でした。
 栄養供給のための点滴はしていますが、
大きな点滴一袋よりも、ご飯半膳の方が栄養価が高いのだそうです。食べられる時に出来るだけ食べる事が必要です。
 入院していた小児病棟では、基本的に食事の持込は禁止。ただでなくても、冷めた病院食は美味しいわけもなく、食事がほとんで進まなくなってきた時点からは、許可をもらって一部食事の持ち込みをしました。持ち込んだものは、ひどい時でも割と食べられました。
 特に”りょう”のお姉が作る玉子焼きは、絶品で(親が言うのも何ですが、本当に綺麗な仕上がりで美味しい)、これだけは、”うまい!!”と食べていました。
 
(3)白血球の低下
  白血球が低下すると、免疫力が低下するため、感染症を防ぐために、個室行きとなります。(個室は1週間程、治療が進んで行くと、白血球の上昇の要する期間も長くなって行き個室にいる期間も長くなります)
 白血球が低下している間は、食事、飲み水は「生禁」となり、必ず熱を通したもの、又、ヤクルト、ヨーグルトなどの乳酸菌食品なども禁止となります。
 白血球を上げるために、筋肉注射(薬名は?覚えていません)を行います。子供にとっては、点滴を入れる、注射をするという事は、とても嫌な事です。(大人だって嫌に決まってる)
 ”りょう”の血管は、同年齢の子と比較すると血管が細かった様子で、点滴の針を入れる時は、大騒ぎ状態だったそうです。うまい先生だと、一発で入るのですが、たまたま、点滴が漏れて入れ直しの時、下手な先生にあたると、これはもう、大騒ぎ。
ただ、この白血球を上げるための筋肉注射は、結構平気?で受けていました。
 が、とにかく個室は寂しいので、個室行きが大嫌い。
 体調の良い時に、病棟で仲良しになったお友達と遊ぶのが唯一の楽しみだったのですから。(悪ガキ3トリオみたいな感じのお友達がいました。看護婦さん泣かせ!?)
 
(4)血小板の低下
 血小板は、白血球の様に自己増殖出来ないので、成分輸血を行います。
化学療法の終盤で、数回行いました。
 輸血の場合、通常の薬品の点滴と違い、複雑な形状をしたフィルタを通して行われます。理由は、聞きそびれてしまいました。
 
(5)聴覚異常
 先生から聞いてはいましたが、シスプラチンの副作用で、周波数の高い音が聞き取れなくなりました。実生活には、ほとんど支障ありませんが、家庭の台所で使われるクッキングタイマーの高い音とか、電子体温計の音は、聞こえていなかったみたいです。
 
(6)その他
 化学療法中は、血液の状態など、様々な面で注意を払って行われますが、それでも思わぬ所で副作用が大きく出る場合がありました。
 
・血液中のナトリウムのバランスが崩れて、痙攣、意識混濁という極めて危険な状態になりました。幸い、看護婦さんが、早い時点で、痙攣状態に気がつき、無事意識が戻りました。
 
・1年中点滴を入れている様なものなので、点滴可能な、いたる所の皮膚及び血管がぼろぼろ状態。皮膚は、カチカチに固まった感じで、最後まで残りました。
 
・ついに、点滴が入らなくなったので、置留針を入れる事になりました。首の付け根あたりの太い血管から、管を入れます。この方法だと、管理が良いと、最低でも1ヶ月以上もちます。
 
 しかし、ある意味この方法も稀ですが、不具合が生じる場合があります。
 
・肺胸膜にキズがつき、肺気胸(肺がしぼむ状態)、となってしまいました。(1ヶ月程で回復)

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