JIJIBABA 体験なんていうセミナーをやるなんて思ってもいなかった。そもそも介護職が介護を受けてみないと介護がわからないと思ってもいなかった。9年前に初めてこのセミナーを開催した時はこんなふうに思っていた。
実際やってみると、参加した人が口をそろえていった。
「こんなにつらいと思わな かった……」
「自分も気づかずやっていた…」
「オムツに排泄できなかった……」
「孤 独が人をだめにすることがわかった」
「スタッフのやさしい声かけをむなしく感じた」
「ちょっと待ってねが多すぎる」……などなど。
介護をやっていても気づかないことや、感じないことがこんなにあったんだ。さまざまな教育を受けてきても相手の気持ちを感じることは教育ではできないということをつくづく感じた瞬間だった。三好さんや高口さんがこれだけ講演で言っているのに、この世界がなかなか変わらないわけだ。
このセミナーをやってきてわかったことは、嫌なことやつらいことは人それぞれ感 じ方が違うんだということと、よい介護なんて存在しないのではないかということ。
つまり、介護を受けること自体が、人はつらいのだということだ。人に依存しなければ生活できないこと自体がつらい。こう言ってしまうと身も蓋もないんだけど、介護って何かしてあげるのではなく、障害や老いをもって生きていくことを邪魔しないで、ちょっと支えてあげることなのかな、なんて思ってきた。
「よい介護」なんて実体のないものを探すより、悪い介護を体験して、嫌な介護、つらい介護、人をだめにする介護……、これらに気づいて、それを行わないようにして後は老人の生きる気持ちにお任せするのがいい
のではないかなんて思っている。
このセミナーはそれぞれが気づく、感じる、考えるセミナーです。1人か2人での参加をお勧めします。
少人数で行うので仲間もすぐにできます。情報交換もたくさんできます。
新設や改築の相談もぜひしてください。
富士山を見ながらの露天風呂も最高です。お持ちしてます。
詳細はこちらをお読みください。
HOME | もどる |
次号へ
Back Number 01