東洋医学のお話

乳少
「おっぱいが良く出るツボはないですか?」
と、乳飲み子を抱えたお母さんからのリクエストにお答え。

おっぱいの出が良くない事を、「乳少」と言うそうです。
決して、Aカップの事ではありません。。。
本を読むと大きき分けて理由は2つ。
一つは、元々体質が弱い、また出産で出血が多かった場合。
これは、「虚症」であるから、治療の法則は「補血益気」
ようは、血と気を補う治療。
もう一つは、産後のストレスによるもの。
こっちは、「実証」であるから、原因を取り除くのが目的。「疏肝解鬱」と言われる。

この2つは、本人がなんとなくどっちだか分かると思うが、大きな差は「痛み」である。
虚症は、乳房の張痛感はない。
実証は、乳房は脹満して痛む。
となっている。他にも色々診るべき所はあるのだけど、自覚的な大きな差でしょう。

治療に使う目的とツボ。
虚症・・・
気を充実させ、血を補う、そして通乳させる。
ツボは「益気補血」に脾愈・足三里。「通乳」に乳根・だん中を使う。
さらに、少食、やわらかい便のある人には、中カン・天枢を使う。
出血の多かった人には、肝愈・膈愈を使う。

実証・・・
「通乳」に乳根・だん中を使うのは同じ理由。
「疏肝解鬱」には内関・太衝。ストレスの緩和ですね。
あと、経験的に「少沢」と言うツボが知られているようだ。
さらに、横の腹が張った痛みには期門を
胃のあたりが張るようなら、中カン・足三里を加える。

ツボの位置。
乳根…乳首のちょっと下。第5肋間。
だん中…左右の乳首の真ん中、第4肋間の中央。
足三里…すねを下からさすって指が止まった所の外側。
中カン…へそと左右の肋骨が混じるところを結んだ真ん中。
天枢…乳頭のラインとへそのラインの真ん中でへその高さ。
膈愈・肝愈・脾愈…背骨と肩甲骨の内側の中央のラインで、
膈愈…肩甲骨の下の高さ。
肝愈…膈愈から背骨2個下。
脾愈…さらに、背骨2個下。
内関…手首の中央から、ひじの中央を10等分して、下から2の高さ。手の平側。
太衝…足の親指と人差し指の間を指で軽くさすりながら上に向かい止まった所。
少沢…手の小指の爪の付け根の外側(内側は親指側)

はり灸治療を自分ですることは無いと思うので、大体こんな場所。
乳根・だん中はちょっと手が出せませんから、他のツボで代用するしかないですね。

で漢方薬の話になりそうですが、
僕には仮に免許を取った後でもなんの権限もありません。
でも、一応本に書いてある名前だけ紹介。
虚症には、通乳丹。
実証には、下乳湧泉散
だそうです。
私は薬は詳しくないので、質問等は答えられません。あしからず。。。
この薬が日本で買えるかも分かりません。。。
耳ツボの治療もあります。
こっちはあまり抵抗なくできそうですね。ピアスしてる人は特に。。。

乳少とハリ治療は相性がいいみたいで、効果は3〜5回の治療で効果がでるそうです。
で、生活指導として、
虚症タイプには、栄養ですね。
魚のスープや豚足が良いそうです。
実証タイプにはストレスの除去、リラックスできる環境が良いそうです。




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