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毘羯羅大将(びから) 子、招杜羅大将(しょうとら)丑、真達羅大将(しんだら)寅、摩虎羅大将(まこら) 卯 |
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波夷羅大将(はいら)辰、因達羅大将(いんだら)巳、珊底羅大将(さんてら) 午、額爾羅大将(あにら) 未 |
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安底羅大将(あんてら)申、迷企羅大将(めきら)酉、伐折羅大将(ばさら)戌、宮毘羅大将(くびら)亥 |
最近、毘沙門天像の制作依頼がありました。この仏像は某仏教系大学生が一生、お祭りしていく守護仏としての制作です。彼は、始め国立理工系の進学を希望して、何回も受験しました。解答はほぼ全部、分かるほどの頭の良い人ですが、答えが分かっていて、いざ、答案用紙に答えを書こうとしますと手が動かなくなるのです。こうしたことが何回かあり、結局、宗教に携わるほど信仰深い家系の長男ということもあって仏教を学ぶ事になったわけです。霊感師の霊視によると毘沙門天様が彼と共にこの世に修行に来ておられるとのこと、ご尊像をお祭りして仏像の中に魂をご安置されるようにとの助言を得て、彫らせていただくことになったわけです。
私達が毎日を無事に過ごせるのは、目には見えませんがこうした因縁のある神仏、ご先祖また、誰も持っている左右の肩の守護神のおかげです。仏教は「因果応報」と「輪廻転生」を教えています。人は生まれ変わり死に変わりして積み上げた善行悪徳により、その報いを受けて、それぞれ、因縁のある世界に生を受け、あるいは苦しみの多い、あるいは恵まれた人生を歩んでいるのです。仏像ドットコムの作品はそうした方々のために造られているのです。 。薬師三尊を囲んで八方方位と十二支に配される薬師如来を信仰するものを守る十二神将像は武器を持った甲冑姿。持ち物、十二支、お姿は必ずしも一定していない。と頭上に十二支の動物を乗せています。鎌倉時代神将像の傑作として著名で国宝に指定されています興福寺東金堂に安置される十二神将像は写実的でリアルな像に熟練した彫刻技術を感じます。「薬師瑠璃光如来本願功徳経」に薬師如来が菩薩で修行していたとき、十二の大願を立てられました。その内容は病気を治し衣食を与えるというような現世利益の強いもので薬師三尊や十二神将がその大願を手助けなさるのです。 食物によって私たちの体が動くように、守護神、ご先祖や本人の功徳によって幸せが来ます、幸せとは、守護神の威光やご先祖、本人の功徳が輝く状態をいいます。 悪い因果を絶ち、良い境遇に変化するのは実に大変なことで、本人の努力や信仰、そして護神のお導きによって可能となるものです。人が生をこの世に受けたのは、輪廻転生の道理を知り、再び迷いの世界にもどらない境地に至るため、魂を向上させるために他なりません。十二神将のような守護神はいつもかげとなり日向となって、共に修行をしています。 父母を等しくして同じ境遇に生まれても、片方は金銭に恵まれた一生を送り、もう片方はお金と縁のない一生を送るのは、因縁と守護神の違いに依るものです。 私が僧侶になったのは、真実の姿を見極めたかったから、煩悩が燃える迷いのこの世にあっては、欲望の虜にならず、人は悟りを求めなければいけません。
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