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仏像法話 不動三尊とご縁


不動三尊像   制吐迦童子(向かって左)と不動明王、矜羯羅童子
不動三尊像2012型
(瑞雲作)
商品番号 fu3zon12-1
一体型
瑞雲流の不動明王fu1、fu2は右肘を張らせて剣を持ち、左手は垂らして羂索(けんじゃく)を持つ姿であり、お顔は目が天地眼の半分見開いた眼、口から牙を上下に出したお顔が特徴です。髪は総髪でくしけずり頭上に蓮華を乗せています。大日如来の化身であり恐ろしい忿怒形(ふんぬぎょう)ですがお顔に丸みがあり瑞雲流独特の優しさもあります。二童子とともに癒されるかわいいお顔お姿です。

 

お釈迦様が祇園精舎にいらしたときのお話です。酔っぱらいのバラモン(インド、バラモン教の僧)がやってきて、俺を仏教の坊主にしてくれと頼みました。酔っぱらいの頼みなので弟子たちは相手にしなかったのですが、お釈迦様は侍者に命じてその男の頭を剃って僧衣を着せました。
 次の日、男は酔いが醒めて、自分の頭が丸坊主になっているのに気づいて、逃げ帰った。弟子たちはお釈迦様に「どうして、出家する意志のない酔っぱらいを出家させたのですか」と問いました。
 お釈迦様は「たとえ冗談でも酔った勢いで、はじめて出家したいと、男の心に仏性が芽生えた。これまで生まれ変わり死に変わりする輪廻の間に、はじめてその気になった、これが縁で、いつの日か本当に出家することになろう。」と、ちょっとした縁が大事であることを教えられました。
 不動三尊も二童子像は、この矜羯羅童子、制吐迦童子の対比がおもしろく、「不動明王図巻(醍醐寺 平安時代)」における円心や玄朝、延円、良秀などの白描があるようにそれぞれ個性豊かに表現してあり、不像明王とご縁があって不動三尊像としてあがめられています。
  長い人生の間には、お寺巡りをしてみたい、法話をきいてみたい、仏像を彫ってみたいと殊勝な心、仏心を起こすときがあります。そこで、ご縁が出来て、本当に尊い仏の教えに浴せた人は幸福です。人間に生を受けるのは難しい。「無量寿経」に「仏に会うことは難しく、聞き難いこの教えを説く人に会うことも難しく、その教えを信じることは更に難しい。」とあります。
 ですから、当方のホームページにご縁があっていらした人は、大きなご利益を失わないように仏を信じ喜べる人になれるよう、お祈り申し上げます。お盆が近づいて来ました。次回はお盆の話もしたいと思います。瑞雲は僧侶ではありますがお寺に住んでるわけではなくご信者からのお布施を主体として生活しているわけでもありません。これまで、仏師として仏像彫刻作家として東洋仏所という仏像制作所を運営してきて生きて参りました。何でもご縁があってこそ始まり成就するものです。仏像彫刻を志す方も、このページをご縁としてがんばってもらいたいものです。

関連サイト
仏像ドットコム
仏師、松田瑞雲の手作り仏像作品を解説販売しています。仏像質問回答、仕上げ方解説など多彩なサイトです。
仏像販売
リピーターの多いお店です。初めて仏像を購入してお祀りされた方が、不思議にも良いことが起こるので、また仏像が欲しくなってしまうんです。