「法味」ってなんのこと
 一言でいえば、神様や仏様に 感謝し、御守りする力を倍増していただく為に、お唱えする御経のことを言います。
 古来から家を新築いたしますと多くの家では、神棚や佛壇を造ります。その神棚には、日本人の 大先祖である「天照大神」(伊勢に祀られる皇大神官)が祀られ、人々は「大神宮様」と称し、月の、1日、15日、には御燈明を灯し、 酒、水、塩、米、榊等をお供えして敬い尊んでいます。
 又、稲荷様、八幡様、氏神、恵比須大黒天、弁才天等がお祀りしてあるお家も数多くあります。
 通常は神様の前で手をあわせ、「家内安全」「子孫長久」「商売繁昌」等をお願いしてをります。
 ところが最近は、招かれて、お宅へ伺いますと、神棚や佛壇には埃がつもり、枯れた榊がそのままにおかれ、又、外に祀られた神様方もその社へ行くことが大変で、御神体は壊れ、無くなり、どんな神様をお祀りしてあるのか解らないお家も少なくありません。
 家とは住む人々が、心も身体も安心できる場所であると思います。御先祖様も、それを願い、神を祀り、佛壇を備えたことでしょう。
 沢山のお願い事をした神様方に感謝し御礼の心を伝えるために御経を唱え、おそなえすることを「法味」言上と申します、この御経は、神様方に とっては御飯であります。人は食すれば、力がつくように神様方も法味を言上すれば守って下さる力は一層強くなります。
 例年、7月第三土曜日に私共では「守護神祭」として神様方に法味言上し無病息災の祈祷会を行ってをります。
ほう み
老尼のお話の部屋
妙心寺教会