平成25年10月1日
妙心寺教会
老尼のお話の部屋
仏教とは(33) 葬儀の後でV
葬儀の後に遺族がすべき事が残っています。
故人によって違いますが、一つには名義変更等の手続きがあります。

(1)名義変更等の手続き
@年金受給停止の申告。
A電気・ガス・水道等の公共料金。
B電話の名義変更。
C老人医療受給者証の返納。
Dパスポートの返納。
Eクレジットカード等の返却。
F預貯金の名義変更。
G故人の所得税等についての申告等。
H高額医療費の還付申請。
I生命保険の死亡保険金の支払い申請。
J公的年金で遺族が受給出来るものの申請。(寡婦年金・遺族年金・死亡一時金等)
K健康保険証の返納。埋葬料の支給申請。
L国民健康保険証の返納。葬祭費の支給申請。
M世帯主変更届の提出。
N遺族の健康保険の加入手続き。(遺族が故人の扶養家族の場合)
O介護保険の資格喪失届。
 上記のように様々な手続きが必要です。よく調べて必要事項の手続きを、できるだけ早めに済ませましょう。
 届け出には、故人の死亡診断書が必要になります。コピーで済みますから、何通か用意しておくと良いです。
届け出に行く前に役所等に電話をして、必要な書類等を準備しておくと良いでしょう。代理人が手続きに行く場
合は、委任状が必要になる場合があります。
(3)遺品の整理と形見分け
 
遺品の整理の時に、気をつけたい品々があります。
 故人が生前に使用していた書類・住所録・手紙・年賀状等は、葬儀の後でも必要になる場合があります。1年
ぐらいは保存しておきましょう。
 「形見分け」は、四十九日忌に行われます。故人が生前愛用していた品などを近親者・親友等に贈る事、また
は、遺族に相続人から贈られる品を言います。
 この時に「故人が生前に与えると言っていた」と言い出す者が出て、争いになることが多いものです。そのよう
な争いが起こらぬよう心がけるべきです。
 川柳に「泣く泣くも 良い方を取る 形見分け」と詠まれています。
 
(2)遺産について
 遺言書には、公正証書遺言・自筆証書遺言・秘密証書遺言の3種類あります。遺言書に封がしてある場合は、
開封せずに「遺言が有効であるか」を家庭裁判所で判定してもらわなくてはなりません。
 遺産相続については、法律で定められたように分配が行われます。しかし、現実には遺族が遺産の分配で争っ
ている話が多く聞かれます。
 故人の心を継いで、争いなどしないよう心がけることが大切です。
 
(4)相続税
 相続人が決まって遺産分与が済んだら、相続税の申告・納付を10ヶ月以内に行います。