平成25年9月1日
妙心寺教会
老尼のお話の部屋
仏教とは(32) 葬儀の後でⅡ

(1)挨拶まわり
  ご近所や世話役の方には、世間一般で行われている
挨拶まわりを参考にすれば良いと思います。
 故人の勤め先への挨拶は、各種の手続きなどもあると
考えられますので、訪問の前にあらかじめ連絡をします。
生前の御礼などを述べ、個人の私物を持ち帰ります。お
礼の品を持参する場合は、職場の人数に応じて分けられ
る品物にし、菓子などが小袋入りが望ましいです。
 会葬に来られなかった方で香典などを送ってくださる方
がいます。葬儀が済んだら、早く会葬礼状と返礼品を送る
のを忘れないことです。

(2)死亡通知
 葬儀を知らせなかった方に、後で死亡通知を出す場合
があります。人に応じてですが、年賀状を参考にしてお知
らせするとよいでしょう。できれば葬儀後の1~2週間のう
ちに出したいものです。
また、知らせを聞いて香典や供物を送ってくださる方もい
ます。お断りする場合は、その旨を死亡通知と一緒に記し
ておくと良いでしょう。
(3)香典返し
 一般には、七七忌(四十九日忌)を「忌明」と言って、親族や近しい方々を招いて法要を行います。
この日に納骨・埋葬するのが一般的です。そして葬儀の時に香典や供物をいただいた方に「忌明」
を知らせる挨拶状とともに、御礼の気持ちとして品物を送ることを「香典返し」と言います。
 「香典返し」の金額の目安は「三割返し・半返し」と言って、頂いた香典の額の3割から5割を目安
に考えるところが多いようです。
 現在では、葬儀の時に「香典返し」の品を一律で手渡す「当日返し」が増えています。その場合は
挨拶状も添えられますが、いただいた香典の金額の多い場合(2万円以上)は、「忌明」の際に別の
品物と「忌明」の挨拶状を添えてお送りします。
 「忌明の挨拶状」は、先方への感謝の気持ちを表すことが大事です。業者に頼むことも良いのです
が、白封筒に「御挨拶」と表書きをし、①故人の俗名・続柄②戒名③会葬・香典の御礼④七七忌を
済ませた報告⑤御礼の品をお送りしたこと⑥書面で挨拶を済ませる非礼のお詫び⑦日付⑧施主名
を書きます。


 香典返しをしない場合もあります。香典返しは御礼の気持ちです
から必ずするべきとは言い切れません。事情により止めた場合は、
一言、御厚情に甘える等の言葉を挨拶状に記して送れば良いと思
います。
 香典を社会福祉団体等に寄付する場合もあります。その場合も
「故人の遺志により・・・」といった文章を挨拶状に添えることを忘れ
ないように気をつけます。