平成24年12月1日
仏教とは(23) 法事
法事をするには手順があります。この手順を踏まないと折角の法事に支障が起きます。大事
なことですので、これだけは知っておいて下さい。
(1)まず第一に菩提寺さんに都合を聞く
最近は日曜日に法事を行う方が増えています。直
前になってお願いしても、他の家と日が重なっている
こともあり希望の日時に行えるとは限りません。
ですから、お寺にお願いするときは少なくとも1ヶ月
以上前、お寺によっては2,3ヶ月前に連絡をとるべき
です。また、お願いするときはおよその人数もお知ら
せしましょう。
寺にご供養の花や果物などをお供えになる時は、
遅くとも前日までに寺にお届けすることも大切です。
(3)お斎(とき)、清餐(せいさん)について
法要が終わると、参席者にお斎をお出しします。法事参席のお願いをする手紙に、お斎出欠
の有無をお聞きしておくと良いでしょう。寺や自宅で行う場合はよいのですが、会場を使用する
場合には会場名と簡単な地図を入れると親切です。
以上、法事を行う場合に知っていただきたい手順についてお話しいたしました。
一番大切なことは、法事の目的をはっきりと知ることです。
菩提寺の住職に回向供養のお経を唱えていただき、親族や知人とともに故人の御冥福を祈る
ことが何よりの目的です。
ところが、施主は参席してくださった方々に対する接待にばかり心が向いて、故人の冥福をお
祈りする心のゆとりを持つことが出来なくなってしまうことが多いのです。
沢山の方が参席してくださることだけが、良いとは思いません。本当に故人の冥福をお祈り下さ
る方にお出かけ願うようにしたいものです。
現代では、仏事に対する考え方が随分と変わってきているようです。
しかし、私たちが今在る事は「ご先祖様あっての事」であることは確かです。
故人の徳を偲び、御冥福をお祈りできることの幸せに感謝し、慎んで心のこもった法事ができま
すよう心がけたいものです。
(2)参席者について
@お寺との交渉が終わったら、出席していただきたい
方に早めに参席のお願いをしましょう。電話で済ませ
る方もいますが、それは礼を失します。往復はがきで
もよいですから「法事の目的、日時、場所」をはっきり
書いて出欠の御返事をいただきましょう。
もちろん1ヶ月以上前にお願いすることは常識です。
A御塔婆を建立して下さる方もいます。塔婆建立の希
望がありましたら、早めにお寺にお願いしましょう。
また、直接お寺に塔婆建立をお願いなさる方もいる
ので、重ならないよう気をつけましょう。