南天(ナンテン)

後ろの家の庭に植えてある

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ナンテン(南天)

野生よりも庭木や生け花でなじみのある、メギ科の常緑低木。中国からインドにかけて分布し、日本では、関東北部から九州の林内の、半日陰の場所などに自生する。

枝は根元から多数わかれ、高さ1〜2mになる。葉は茎の先にあつまってつく複葉で、小葉の先がするどくとがり、表面ににぶい光沢がある。5〜6月に、茎の先の円錐花序に小さい白花を多数つける。果実は直径約7mmの球形で、11〜12月に真っ赤に熟し、冬になっても観賞できる。

果実を乾燥させたものを南天実(なんてんじつ)とよび、風邪のせきどめに煎(せん)じて服用する。古くから、赤飯の折り詰めにナンテンの葉をのせる風習があるが、これは赤飯の色どり用だけではない。ナンテンの葉にふくまれるナンジニンという物質が、赤飯の温度と水分で変化し、微量のチアン水素が発生して腐敗防止の役目をするからという。

ナンテンは難転に通じるとされ、門前や戸口などに災難よけとしてよく植えられている。ナンテンの園芸種には、果実が白いシロミナンテン、赤い果実に小さい葉のシナナンテンなどがあり、庭木や花材につかわれる。
分類:メギ科ナンテン属。ナンテンの学名はNandina domestica。

Microsoft(R) Encarta(R) 97 Encyclopedia.より

 ■南天実のエキスが、のどに作用してせきを鎮め、のどのあれにすぐれた効果があるようです→南天のど飴