ルリルラ小説 光魔騎士団 〜シリウス〜



この街はいつでも平和だった。
いつものようにしていれば、いつものように時間が過ぎていく。
ここはそういうとこだった。
――だが、今日は違った。

俺の名はシリウス=ライト。
親父がどっかの血を引いてるらしいのだが覚えていない。
ただ、名字からもわかるとおり日本人ではなく、金髪、碧眼。
その割には英語がまるで話せないから困りものなんだけどな。
おかげで今回は苦労したよ。
・・・おっと、俺は今年、大学を受験した。
周りからはランクを一つ落とせと言われたが、そこに行きたいのだから仕様がない。
その結果は・・・これから見に行くんだけどな。
朝から気分が高揚して落ち着かないが、悪くはない。
とりあえず朝食を流し込み、コートを羽織って外に出る。
「・・・ん?」
一瞬、周りの景色が揺らいだ気がするが、多分気のせいだろう。
それとも結果が気になって体が休めてないのだろうか?
いずれにせよ、単なる立ちくらみと判断して先を急ぐことにする。

それが・・・こんな事になるなんてな・・・。

正直に言えば、今回は出来が良かった気がする。
あくまで自分としては、だけどな。
自己採点も悪くなかったはずだが、どんなケアレスミスがあるかわからない。
そうこう考えている内に目的の場所に辿り着いたようだ。
案の定、人だかりができている。
すれ違う人の顔が多種多様なのが面白い。
まあ、あと10分後ぐらいには俺も似たような顔をするのだろう。
少々顔がこわばってるのが自覚できる、最も緊張する一瞬だ。
ちなみに俺の番号は427、最低の番号だがそれでも探すしかない。
(401・・・407・・・412・・・422・・・427!)

あるお偉いさんが言うには、人は全て運命という名の下に人生が決まっているんだそうだ。
無神論者ってわけではないが、こういう考えには賛成できない。
だってそうだろ?
例えば、今犯罪しようとすればできる。俺に可能な範囲ならなんだってできるんだ。
これすらも予測して人生が決められているっていうのなら・・・。
最も、だからこそ「運命」と言うのかも知れないが。
話を戻すと、この時ばかりは「運命」とか「神」信じそうになったよ。
この状況が現実に起こるわけはないし、夢かとも思ったさ。
でもそうすると合格も夢か、とか考える余裕があった自分を今では不思議に思ってるよ。

――何故か温泉の中で一人ガッツポーズをとってたんだからな。

つづく