相続人確定と相続分の確定

相 続 人 の 調 査
相続関係確定する書類: 戸籍謄本・除籍謄本 被相続人の出生時から死亡に至までの全戸籍を揃える
住民票 相続人が生存しているのを確認する為に、相続人全員の住民票を揃える
相続人になれる者: 常に相続人 被相続人の配偶者(全て戸籍で決まる)
第一順位(直系卑属) 子供など(胎児は生まれたものとみなされ相続人になる)
認知を受けた非嫡出子、養子(実子プラス養子1人)(実子がいない時養子2人)
代襲相続人(養子の連れ子は代襲できない)
第二順位(直系尊属) 父母など
代襲相続人(祖父母)
第三順位 兄弟姉妹
代襲相続人(甥や姪まで)
代襲相続: 相続人の死亡、廃除、欠格の場合その相続人の子などが相続する
相続人になれない人: 1、被相続人を殺したり、自分より先順位や同順位にある相続人を殺したり、殺そうとして刑を受けた者
2、被相続人が殺されたのを知っていて、告訴・告発をしなかった者(但し、判断能力がない者、殺害者の配偶者、直系血族は除く)
3、脅迫、詐欺により被相続人が遺言を書いたり変更したりする事を妨げた者
4、脅迫・詐欺により被相続人に遺言を書かせり変更させた者
5、被相続人の遺言を偽造したり、隠匿した者
6、相続人の廃除者
相続人がいないとき 1、相続財産は法人扱いになる
2、相続財産管理人を選任(利害関係者、検察官が家庭裁判所に選任申立
3、相続人探査公告
4、特別縁故者の財産分与申立(公告3回目(最終探査公告)をだしても相続人が現れない場合)他、債権者や受遺者に弁済
5、残れば国庫に引き継がれる
相 続 分 の 確 定
配偶者相続
(配偶者は常に相続人)
法 定 相 続 分 血族相続 遺留分
2分の1 第一順位 2分の1 4分の1
3分の2 第二順位 3分の1 6分の1
4分の3 第三順位 4分の1 なし
●配偶者がいなければ、血族の順位に従って、その相続人の数で均等相続となる
●代襲相続:相続人の死亡、廃除、欠格の場合その相続人の子などが相続する
●子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。
 ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の2分の1とする。
●指定相続分:遺言によって相続分が指定してあればそれに従う
●特別受益者の相続分:生前の財産贈与や遺贈された相続人は相続分が修正される
但し、2019年7月1日施行から婚姻期間が20年以上である配偶者の一方が他方に対し、その居の用に供する建物又はその敷地(居住用不動産)を遺贈または贈与した場合について、原則として、計算上遺産の先渡し(特別受益)受けたものとして取り扱わなくてもよいこととされた。
●寄与分:遺産の維持形成に特別の尽力があった相続人に別途与えられる
      @家事従事型 A金銭出資型 B療養看護型 C扶養型 D財産管理型
  相続分=相続開始時財産価格−寄与分×相続分+寄与分
 注:寄与分は、被相続人が相続開始時に有した財産価格から遺贈価格を控除した額を超えることはできない。 

●特別の寄与:2019年7月1日施行より、被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした被相続人の親族は、寄与に応じた額の金銭「特別寄与料」の支払いを請求できます。(相続を知った時から6カ月、相続開始から1年)

●遺留分:遺留分=相続開始時財産価格+相続人が受けた贈与額
            +不相当対価の財産価格(有償行為)-債務×遺留分率


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本山行政法務事務所