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冬に降る温もり

忘れてた素直さに 気付かせた存在に
  呼ぶ声が 触れる手が 近付けば 色が変わる
  今日も街は 変化を続け
  いつか 何もかも消えて 記憶の中

  冬の破片(かけら) 散り始めた
  手のひらにすくって
  白いため息に すぐ溶けてく
  呼びかけても 思い出には
  重なったりはできない
  空が流れる早さ 見つめていた


  喜びの数以上 悲しみが共にある
  映し出すフレームに 背負うのはどっちの僕
  今ならもう一度 手を強くにぎって・・・
  悔やむことだけが 生きる意味になった

  冬の破片(かけら) 街を彩る
  廃れた景色 隠して
  君はひとりじゃないと 諭した
  君が笑って 僕も笑って
  それだけができれば
  きっと 失うことはなかったのに


  冬の破片(かけら) かき集めて
  丸い形にしてみた
  大切なものがやっと わかった
  戻らぬ時が 無情なほど
白い結晶になるなら
冬に降る温もりを 見つめていた


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05/01/22
no.209

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