軽い疲れが 心地よくなる夜
向かい側にすわる君にも
少し酔ったおじさんにも
それぞれの生活がある
窓は 闇だけを変わらずに映す
聞き慣れたアナウンスだけが響く
ただすれ違うだけの関係さえ 愛おしい
行く車両の光 見送った静けさ
何かを失くした気持ち
ここに 自分だけが取り残される焦り
連鎖する光 遙か
夜空に散る いくつもの星たち
誰かのために在るんじゃない
在る意味などないんだろう
それでも 僕は見出す
全ての生けるものに 存在理由を
祈ることで 君の気が済むと言うのなら
僕は無駄だと説いたり きっと 今ならしないよ
ヘッドライトの光 一瞬の明るさ
何かを手にした強さ
光線はたちまち 影となり消え行く
連鎖する光 果てに
街灯の光 涙ぐむ瞳に
1本の線に見える
自分らしい速度で ただ あの場所に行け
連鎖する光 そこに
いつかは誰もが
溢れる光に導かれて
それは
連鎖して
連鎖して
ひとすじの光となる
words
05/01/14
no.208