『立春の卵』書誌

○岩波『世界』昭和22年4月1日第16号に発表
(昭和22.2.12 著作日)
○随筆集『立春の卵』昭和25年3月(書林新甲鳥)
○創元文庫版『立春の卵』昭和26年9月(創元社)
○『中谷宇吉郎随筆選集』昭和41年(岡潔、茅誠司、藤岡由夫編・朝日新聞社)
○『中谷宇吉郎集』平成12年(樋口敬二、池内了編・岩波書店)
他にも『立春の卵』を所収した本はあるかもしれないが、上記を含め古書店以外ではいずれも入手困難。現在新刊書として入手できるのは次の2冊のみである。
○『中谷宇吉郎随筆集』昭和63年(樋口敬二編・岩波文庫)
○『雪は天からの手紙・中谷宇吉郎エッセイ集』平成14年(池内了編・岩波少年文庫)*本書は少年少女向けにひらがな化、ふりがなの追加が施されている。
著者自身が年少女向けに書き直した作品『たまごの立つ話』昭和25年(『霧退治』所収)は、全国学校図書館協議会から集団読書テキストA13として発行されている。こちらは立卵騒動の顛末は簡略化し、つりあいの力学をていねいに解説した。また、『立春の卵』が“人類の盲点”と表現した社会現象としての問題を提起したのに対し、『たまごの立つ話』では、“学校でならう物象でぜんぶわかってしまったと思うことがいちばんいけない”と結んでいる。