某年 7月    長野市のお嬢様



ヽ(∴`┏Д┓´)ノ彡☆コラーッ!

ちゃんと小樽殺人事件を読め!!!!!!

読んでからもう一度来い!!!!!!
 







 わたくしが大学4年のとき、お嬢様は短大2年生。
その時、わたくしたちはアーチェリー部のOB・OGとして長野県木島村の合宿所へ遊びにいったのでした。

もちろん、二人で遊びに行ったわけではありません。

大勢の人と遊びに行ったのです。

1〜3年生は、一生懸命?アーチェリーをしていたのですが、引退組は気楽なものです。

わたくしとお嬢様の関係は「単なる、部活の先輩・後輩」の関係でしかありません。

当時、わたくしは長野県が好きで、合宿帰りに一人で長野見物をしようと思っていました。

が、お嬢様が長野市に住んでいるので、帰りに送っていくことになったのです。

先に、なぜお嬢様かといいますと、

一族の本家・地元の有力者・大地主。加えて、3人姉妹の長女です。

銀行にもコネのある名門です。

絵に描いたようなお嬢様です。

ここまでなら、小樽殺人事件を読め、とは言いません。

なぜなら、お嬢様の父親は婿養子なのです。

立場上は一族の主です。

小樽殺人事件の主役の父も婿養子。もちろん、名門家です。

ですが、肩身の狭い父は家出をしたのです。

ここで説明を入れる必要もないですね。

ちゃんと小説を読んでから、ここに来ているのだから。


 
 さて、帰りにお嬢様を送っていく事になりました。

上記のことは、以前聞いていたので、とりあえず

お嬢様の「家」を見たかったのです。

どんな豪邸なのかと・・・。

もちろん家には入りたくもありません。

本当に見物したかっただけです。

わかってくれるよね?

さて、家に到着です。

外にカローラが止まってます。

それを、お嬢様が、

「あれは父の車です」

ヾ(--;)ぉぃぉぃ わたくしの乗っている車は サニー だぞ。。。

一族の主が 貧乏サラリーマンの大学生と同じレベルの車かよ。。。

婿養子って肩身が狭いって本当なんだな、、、

実感します。

当時わたくしは、名字が嫌いで(今も嫌いだけど)婿養子にいって、名字を変えたいと思っていたのです。

ですから、ちょっと考えが変わりそう・・・。

と、思っていると、お嬢様が

「せっかく着たのだから、家で冷たいものでも・・・」

わたくし

「やだやだ!家を見れたから満足だよ」

お嬢様

「遠慮しないで下さいよ」

 別に遠慮しているわけではありません。

本気で家の中に入りたくなかったのです。

一人で逃げ出そうかと、真剣に考えました、が、

お嬢様の荷物はまだ車の中。

そうです、車は少し離れたとこに置き、歩いて家「だけ」を見に来たのです。

で、逃げるわけにもいかず、度胸を決め庭に入ります。

すると、

ワンワンワン!!!

犬が吠えます。

わたくしは なぜか犬と相性が悪く、すぐに吠えられるのです。

ばか!吠えるな!わたくしが来た事が家の人にばれるだろ!

まあ、家の中に入ればバレるのは当然ですが・・・。

先ほども述べた通り、お嬢様は3人姉妹の長女です。

つまり、婿養子を取るのです。

小樽殺人事件で、婿養子たる姿を頭に思い浮かべ、、というか、読んだばかりで

そのことばかり頭に浮かびます。

それに、娘が久しぶりに実家に帰ってきて、さらに男を連れているとなれば

誰でも、彼氏だと思われるじゃん。

残念ながら、お嬢様の彼氏でもなんでもないです。

もう、ドキドキものです。

ま、話は長くなりましたが、玄関に入り、

「ただいま〜」

お嬢様が声を発する。

奥から、おばあさんが出てくる。

すると、、、、、、

玄関で土下座の格好をして、(つまり両手をついて)

「ようこそいらっしゃいました」

と、わたくしに挨拶をする。。。。

あせりまくりです。

孫と同じ程の青二才のわたくしに 人生の年長者が土下座で挨拶してくるんですよ!

わたくしも、玄関で土下座をしようかと思いました。

が、そんな挨拶は聞いた事がないな、と思い、

「突然お邪魔して申し訳ございません」

と、返すのが精一杯。

まあ、家に入ると、

次はお母さんが出てくるのかな?

それとも、夏休みだから妹が興味本位で出てくるのかな?と思っていると、

わたくしの空想とは別のことをお嬢様が言う。

「わたしが短大に入ってから、家に連れてきたのって、初めてなんです」

やばいやばい・・・なんかしらんがやばい。

緊張しまくりです。

正座で、部屋内を見渡すと、お爺様が書かれた水墨画が一面にあります。

池には鯉や金魚。 壁には一族の写真。

父親はなぜか、最前列ではあるが、端っこ。

オレには婿養子にはなれない、心臓に悪い。

思いなおす。

まあ、アイスと麦茶をもらい、市内を案内してもらうという、意外な展開になります。

先に玄関を出て待っていると、井戸がありました。

神奈川では井戸は珍しいので、面白半分に井戸の水を出します。

それで、おばあさんに

「この井戸の水って飲めるんですか?」  と聞く。

「飲めないけど、野菜を洗ったりするのに使うんですよ」とおばあさん。

そこで奥に引っ込む。

引っ込んだのは全く気にしてはいなかったのだが、

その入れ違いにお嬢様が出てくる。

しかも、片手には麦茶を持って、

そしてそれを わたくしに差し出す。

なんで麦茶が出てくるんだ?今飲んだばっかだぞ???

なんでも、井戸の水を飲めるかどうかを聞いたことが原因らしい。

気のきく、おばあさんはわたくしが喉が渇いていると思ったそうだ。

はっきり言って、お腹はガボガボだったのだが、飲まないわけにはいかず、飲みました。

いや〜非常に気が利くおばあさんだ。

1を聞いて10を知る ではないけど、、、

でも、ちょっと先を読みすぎたような。。。

ちなみに、家には おばあさん以外はいませんでした。

それと、家は昔の農家の家って感じでしたなあ・・・。




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