消し具で描く!

もちろん描く道具は絵の具です。
けれども1枚の絵としての効果でみるならば
やっぱりこの作品は「消し具で描いた作品」なんです。


実はこの作品では消し具として活用しているスポンジの役割が大きいのです。
そうです。8割方塗ったところで、全面をスポンジでゴシゴシ!
ものの輪郭がわかる程度に消し込みました。
輪郭がわかるといってもディティールは消え、あるいはぼかされているので
描かれたものが何なのかはわからない状態です。

で、そのうちの一番描きたかった葡萄だけを
消した上から丁寧に上塗りして、いかにもみずみずしいおいしさを表現してみたわけです。

ちなみに消されてぼかされて、何がなんだかわからなくなった背景には
ピエロの人形やら、向こう正面で絵を描いている教室の生徒やら 笑・・・・・

葡萄だけが引き立っているのは、まさにスポンジのおかげです。


ちなみに、消し具で描くということは特別なことではなくて、
木炭画とか鉛筆デッサンなどではよくやることです。



〔戻る〕