塗り!いろいろ

 前に紹介したブレンディングとハッチングというはパステル独自の描き方なんですが、実は大きな分類ではパステル以外にも共通することがあります。それは、線で描く(drawing)と色を塗る(painting)ということです。ブレンディングはある意味paintingの一つの方法だし、ハッチングというのはdrawingの応用だと思っています。

 さて、ここではパステルでの色の塗り方の違いについてです。
 塗るのにどう塗るかは自由ですが、パステルという絵の具の特性や紙との相性などからその効果をみると
 1)濃くしっかり塗る
   つまり、紙の目地まで絵の具をいきわたらせて、絵の具そのものの色だけを見せる
 2)薄くしっかり塗る
   絵の具を目地まで埋めるけれども、薄塗りなので紙の地色が透けてみえる。
 3)粗く塗る
   粗く塗ることによって、絵の具が見えるところと紙の目地がそのまま見えるところが分かれてくる。
                                                というようになるかと思っています。
1)での塗り方です
 紙色は白ですが、モチーフが黒だったので黒の軽いデッサンをとった上から黒を全面に軽く擦りこみました。その上から背景になる明るい色(黄、赤、青、黄土色などの白系の絵の具による)を塗っていったわけです。これにより完全に紙の目地は埋め尽くされました。この描き方では明るい色の使い方がポイントかと思います。
      
2)の塗り方です
 この作品では繰り返しくりかえし塗っては余計な絵の具は払い落として、かなり細やかに絵の具を擦り込んでいます。少量の絵の具を薄く伸ばしているために、色の変化をつけながらも紙の地の色がいかされて全体として白っぽい絵になっています。
      
3)の塗り方です
 この説明のためにいっさい擦り込むことはせずに、パステルの腹でただ塗り重ねただけの状態です。
塗られたところは濃いのですが、擦り込んでいないために紙の凹部分はそのまま出現しています。
      

      

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