●私が見たことのあるもののみです。

「探偵物語」
●夜汽車できたあいつ(第五話・ゲスト出演) 水谷さん演じる田村は、役所で「すぐやる課」を一人で担当する真面目な青年ですが、癌の診断を受けて金を横領、東京へ出てきて行方不明の妹を探そうとしますが、その時に出会った工藤ちゃんに依頼をします。
飲み屋で歌う陽水の曲は聞きどころ。真面目な、しかし自分の死を知って一世一代の大勝負に出た青年に、水谷さんがハマっています。
何かで読んだところでは、水谷さん用に書かれた役のようです。
軽快な物語、案外、驚きの職業を意外な理由でしている妹、工藤ちゃんを取り巻く日常、楽しめる一本。
妹の由美を、映画「青春の殺人者」で恋人をやった、原田美枝子さん、妹の恋人を、故古尾谷雅人さんが演じています。
ちなみに松田優作さんが亡くなってから作られたベストには、この話と、夫人の松田美由紀さんの出演した作品が収録されています。
「俺たちの勲章」
●孤独な殺し屋(第十五話・ゲスト出演) 水谷さんは殺し屋の坂田。
タイトル通りに孤独で、母親殺しの罪を犯した過去があります。とある組織のために働いていますが、そこの「親父さん」と呼ばれる親分とは、なんとなくあやしげな関係。
というか、当時のテレビの表現では「なんとなく」のところまでしか映せないだけで、きっとホモセクシュアルな関係であることが暗示されています。
「刑事マガジン」というムックで脚本の鎌田敏夫さんは、当時の水谷さんには女っぽい雰囲気があったから坂田とおやじさんにゲイっぽさを加えた、というようなことを答えていらっしゃいます。
とはいえ通っている定食屋の娘さんを好きになってもいるんですけれども、おやじさんに命令を受ければ、その娘さんも殺します。
すでに二十歳を越えているはずの坂田ですが、なにかに縋りたい少年のような雰囲気で、「おやじさん」だけが世界の中心であるかのようであるのに裏切られ、裏切られたから復讐するものの実は最後までおやじさんに忠実だった、というあたりが悲しい一本。
「太陽にほえろ」
●マカロニ登場(マカロニ刑事編第一話・ゲスト出演) かの「太陽にほえろ」第一回放映は、「傷だらけの天使」の名コンビが共演しているのです。
拳銃に憧れて刑事になったマカロニが七曲署で最初に関る事件です。
ちなみにマカロニというあだ名、マカロニウエスタンみたいだなぁ、なんていうので、今日からおまえはマカロニだ、なんて決められて、「太陽にほえろ」のあだ名はこんな風に決められていたのかと、軽く驚きました。そんなおかしな呼び名に、何の抵抗も示さないことも、一体!?でしたけれども、でも子供の頃は、刑事ってあだ名で呼びあうものなのだろうなぁとは思っていましたけれども。
さて、水谷さん演じる19歳の少年マモルは、拳銃に憧れてヤクザから拳銃を買ったものの、ちょっとしたいざこざでそのヤクザを殺し、警察にもヤクザにも追われる身。
拳銃に憧れていたくせに、いざマモルに拳銃を向けられるとひるんでしまうマカロニ、といった具合で話は進みます。
●また若者が死んだ(マカロニ刑事編第三十話・ゲスト出演) こちらではお兄さんや友達と一緒に、スーパーで強盗を働く次郎という男の子をやっています。
強盗には入ったものの、逃走の段になって巡回中の警官・野口に見付かってしまいます。野口は発砲、次郎の兄が負傷します。怒った次郎は野口を打ち殺してしまいました。そうして逃げ仰せ、みんなで南米に逃げよう、と思っています。
お兄ちゃんにべったりな感じでありながらも、やたらとキレやすい次郎。
「俺、時々、何をやっているか自分でも分かんなくなっちゃうもんね」みたいなことを本人もいいます。
実は強盗に入った理由も、鑑別所に入っていたものの所長を殺して脱走した次郎を南米に逃がしたくて、お兄さんが計画したもの。
常に次郎を守り続けて来たお兄さんですが、なぜか?というのが最後に明かされ、お兄さんは死に、次郎は憔悴しながら逮捕されます。
●汚れなき刑事魂(ジーパン刑事編第二話・ゲスト出演) とあるスナックで爆発事件が起こります。ママと客の信用金庫勤務の男、写真家の男が死亡します。俳優とコックが重症、ヤクザと見習いの店員である牧が軽症で、事情を聞かれるためにヤクザと牧は警察所に呼ばれていました。
牧の役を水谷さん。
ジーパンと知り合いの牧。警察所で会って、朗らかに挨拶します。
犯人のクセに結構図々しいような気もしますが、その後、ジーパンが執拗に庇い続けるだけの友情がそうさせるんでしょうな、とでもいう具合に、再会を喜びます。
牧も容疑者のひとりとされている中、あいつはそんなヤツではないと、ジーパンはかばい続けます。
牧は様々な事情と、結局のところ金が理由で、依頼された場所を爆破する事件を起こしたのでしたが、警察のほうでは被害者にヤクザがいることから、捜査を絞りきれずにいます。
しかし、やがて牧が犯人であることが明らかになっていきます。
そんな中でも牧を信じるジーパン、最後には牧の人質になりそうになりつつも、牧のほうがジーパンの、ちょっと驚きの純粋さに負けてしまいます。