12モンキーズ

1995年・アメリカ
TWELVE MONKEYS
テリー・ギリアム:監督

 度重なる自作撮影時のトラブルに自作を撮影することが困難になり、やとわれ監督となったテリーのやとわれ2作目となる作品。
 
 2035年の地球は、細菌によって地上に住むことが出来なくなっていた、という恐ろしいお話。その世界から、過去へ原因を探りに行き取り除く使命を持たさ れたのが、囚人ジェームズ・コール(ブルース・ウィリス)。

 何かが起こった1996年に旅立つはずが、手違いで1990年に辿り着いてしまったジェームズ は、入院させられてしまった精神病院で、ジェフリー・ゴインズ(ブラット・ピット)という青年と、なぜかどこかで会った気のする女性と出会います。

 複線が一杯あってドキドキします。
 あんまし内容を書かないほうが良いと思うので、ストーリーはこのへんで。
 実は未来ものは「スターウォーズ」さえ見ていない私ですが、これは面白かったです。

 ブラッド・ピットって、小汚い格好で殺人鬼なんかもやったけど、でもずっと、ただ のキラキラ兄さんだと思っていました。でもこの作品の彼、なんだか鬼気迫ってました。キラキラ兄さんなだけではないのだなぁと思ったのでした。

 ちなみにブルース・ウィリスを主演に据えることについては、テリー・Gもブルースも双方の希望がかなった形だったそうですが、ブラッドはといえば、彼のほうではものすごくギリアム作品に出たかったものの、テリーのほうではそれほど熱心でもなく、しかも演者として決定してからもしばらくは、指導を頼んだDJに喋り方がトロくて呼吸法も出来ていないとダメ出しされて失敗したと思っていたそうです。
 しかし最終的にはきちんとしたところまでヘトヘトになって辿り着いたのだそうで、彼にとっての分岐点映画でもあるのかな、と。