空飛ぶモンティ・パイソン
MONTY PYTHON'S FLYING CIRCUS

 
 1969年〜1974年。日本上陸は本放送終了後の1977年、東京12チャンネル(テレビ東京)。
 グレアム・チャップマンを山田康夫、ジョン・クリーズを納谷悟朗 、エリック・アイドルを広川太一郎、テリー・ジョーンズを飯塚昭三、マイケル・ペイリンを青野武、テリー・ギリアムを古川登志夫が吹き替えて放映しました。
 日本語吹き替えは本国の人たちには興味深いものであったらしく(文化の違う日本人に受けたということ自体もでしょうが)、『ホーリー・グレイル』がLDになった時には、あちらで売りだされた商品にも日本語吹き替えバージョンが収録されることとなったそうです。

こちら、感想ではなく内容紹介をば。
1回ごとの30分が、まるでひとつにつながっているように書いてますが、
内容紹介というよりは、「プルースト要約選手権」(第3シーズン5回目)みたいな気分です。
彼らの番組の作り方は「意識の流れ」を表現するように、製作されたそうです。

この説明が果たして一体、どういうことなのか、まあ本物を見て下さい、ということで。
ちなみにあちらでは、コントをスケッチというそうです。

 
第1シリーズ
 
 BBCは若手コメディアンで番組を作ろうと、若手一番手だったジョン・クリーズに話を持ちかけました。
 しかし話をもちかけられたジョンは、自分の名前を看板にする番組に興味がなく、相方のグレアムは当然として、前から気に入っていたマイケルにも話を持ちかけ、マイケルの相方テリー・J、一緒に仕事をしていたエリック、テリー・Gも加わることになって、MONTY PYTHONは誕生します。

 予算は1本5000ポンド。私は向こうのお金の換算が出来ませんが、かなりの低予算だったそうで、金を巡る議論が絶えなかったそう。1話目と13話目に出てくる海岸のシーンを一度に撮影するために、撮影に取り掛かる前には13本全ての台本を揃えてありました。

 番組は、観客を入れて公開する形で行われましたが、初回撮影時、Circusという言葉のせいで、文字通りサーカスを見るような層の年金暮らしのおばあちゃんなどがやってきて、恐ろしいほどウケなかったそう。ちなみに番組中に流れる笑い声は、公開録画や出来上がったものを見ている観客のものです。
 しかし徐々に若者層にカルト的人気を得、さらに知的な層にも人気が出てきます。

 ビートルズのジョージ・ハリソン(のちに映画「ライフ・オブ・ブライアン」を彼の持つハンドメイドフィルムで製作)は、放送を見て興奮してBBCへ電話をしたらしいです。

 今までに無い斬新な番組だったせいで苦情が殺到し、第4回放送のあとには番組ワクを取り上げられさえし、全国放送から地域放送になりましたが、シーズン終了時には人気番組になり、全国放送へ返り咲きました。
 
第1回放映:1969年10月5日『Whither Canada?』 
 といって、カナダは関係ありません。
 豚と人間の戦いという不思議なものが常に横にある感じで、番組は進みます。
 イタリア人がイタリア語をイギリス人に習い、芸術の時間もあって、有名人の死に方のご紹介。
 で、時は第二次大戦中、ドイツ人との戦争に勝つためにイギリスは「敵を笑い死にさせる兵器」を開発、ヒトラーもそれに対抗してきますが・・・。戦争の顛末は?

第2回放映:1969年10月12日『Sex and violence 』
 フランス人はおかしな乗り物を発明し、結婚カウンセラーが人妻を寝取り、アメリカのならず者も登場。労働者階級の息子と知的な層に属する父親は喧嘩をし、神は存在するのかを大司教と学者が戦って決定。

第3回放映:1969年10月19日『How to recognize different types of from puite a long way away』
 遠くから木を見分ける事にこだわる一本。素敵な技能を持ったスーパーマンが出てきて、素敵なレストランではふいにカップルを襲う恐ろしいハプニング。有名な「ナッジナッジ」はこの回。

第4回放映:1996年10月26日『Owl-stretching time』
 男の生きがいとは? ストリップする男あり、果物で敵を倒そうとする男あり、女の子に囲まれて、ギターで歌う男あり。そうして英国歯科協会は、陰謀を秘めていたのだった。

(一旦、放映が中止)

第5回放映:1969年11月16日『Man's crisis of identity in the latter half of the twentieth century』
 悩んで引きこもったネコを助けるために結成された会社に、人を馬鹿にした面接官、職業紹介所の所長には苦悩があるのか?・・・犯罪について考えてみたりして。

第6回放映:1969年11月23日
 恐ろしく長い名前の著名な芸術家の生涯が語られ、ダビデ像には魔の手が迫り、ベルギー人は自信のチョコを持ってやってくる。スコットランド人は『卒業』のような愛を見せ、ベビーカーは人間を襲う。

第7回放映:1969年11月30日『You're no fan any more』
 ラクダを観察する男、ドラキュラに襲われる女が!
 しかしUFOがやってきて、イングランド人がスコットランド人に変身!ウインブルドンを巨大なブラマンジェが襲う!

第8回放映:1969年12月7日『Full frontal nudity』
 真正面を向いたヌード。
 軍人のところへは、イタリアン・マフィアの兄弟がやってきて、新婚夫婦が飛び込んだ寝具売り場には困った店員、そうして有名な「死んだオウム」はこの回に。お婆さんたちがグレて街は大混乱。

第9回放映:1969年12月14日『The ant, an introduction』
 アリの紹介、ではなく、まずはラマが登場。フランス男の鼻の穴にはテープレコーダーが仕込まれ、登山隊隊長はちょっぴり目の調子がよろしくなくて、そうして、有名な情緒不安定な殺人鬼の床屋はこの回。数年前に出会っただけの男が、せっかく彼女を連れ帰った家にやってきて・・・。

第10回放映:1969年12月21日
 ふいにBBCから配管工へスケッチ出演の依頼が舞い込み、スタジオでは下着やが強盗にあっていた。
 なぜか木の司会者が木たちとディスカッション。チッペンデールの家具もダンスを披露し、イタリアン・マフィアは一旗挙げようと、純朴な男にドーヴァー海峡を走り幅跳びさせようと!妻は夫の脇で浮気。
 このころから頻繁にレビューに取り上げられるようになったからなのか、動物たちがスケッチを批評。

第11回放映:1969年12月28日
 歴史を語る教授の話を、葬儀屋たちが遮る。そんな中、邸宅で殺人事件が発生!?
 サッカー選手や奇人変人がTV番組にやってきて、歴史番組でセクシーな女性が語る中、葬儀屋たちは出張り続ける。とある婦人会は寸劇『真珠湾攻撃』を披露。

第12回放映:1970年1月4日
 線路の信号交換所の男が熊に襲われ、オフィスで仕事中の男が目にしたのは飛び降りる同僚。
 そうしてなんと、あのヒトラーが、英国の田舎町に潜伏していた!上流階級のバカ息子たちは自分のバカを競いあい、便所掃除の男は美しい金持ち娘との結婚を、その父親に許して貰おうとしていたのだった。

第13回放映:1970年1月11日
 数年後には妊娠することにこだわる妻を連れた建築家が訪れるレストランは、菜食のハズがちょっと危険な食材を供している模様。一方、映画館の休憩では、アホウドリを売る売り子。公園では警察官が男にナンパされ、警察官の御伽噺が綴られる。続く警察官を扱った報道特集には、とんでもない犯人がやってきて、精神科医は不安で不安でたまらない。
 第1シーズンの最後には、この番組の次のお知らせ(?)のテロップが。

第2シリーズ

 このシーズンの始まる前に、グループは初めての映画『AND NOW FOR SOMETHING COMPLETELY DIFFEERENT』(公開71年)を、アメリカ進出のために製作しています。ちなみにロマン・ポランスキー監督にも話が持ち込まれたのに、かの監督は断ったそうです。
 すでに人気を博す番組となっていたこのシーズンは、最もファンの多いシーズンと言われています。
 このシーズンにはすでに、ジョンは番組にマンネリ化を感じ初めていたと言いますが、もちろん、第1シーズンと同じほどの衝撃と、それ以上の笑いが詰め込まれています。
 第1シーズンの時よりもメンバーの気心が知れ、会議に遠慮などもなくなった第2シリーズで、更なる成功を手にしていきます。

第1回放映:1970年9月15日
 真面目な討論番組にやってきたのは、ピンクのオーガンジーのドレスに身を包む大臣。庶民がガステーブルを買おうとすると、煩雑な手続きが次から次へ。空軍のパイロットが髭を剃りながら髭じゃないものを落としてしまう中、新聞販売店では怪しげな会話。そこへやってくる、おかしな歩き方をする真面目くさった男。有名なバカ歩き大臣ネタはこの回。社会派の報道番組は、凶暴なダグとディンズデール兄弟が逮捕された経緯をドキュメンタリーでお送りするのだった。

第2回放映:1970年9月22日
 何かの修理をしていた男、上手くいかなかったことを雇い人の奥様に報告していると、いきなり家に飛び込んできたのはスペイン異端宗教裁判官3人!奥様は何かの罪を着せられてしまったが、さてまたまた来客。男はBBCのスケッチに借り出されることに。でも、ネタを知らないのに。
 街では皆が税金問題を考えていたが、スペイン異端宗教裁判官は、またまた民家に出没!手旗信号の劇が繰り広げられ、裁判はジェスチャーで行われる中、スペイン異端宗教裁判官は、自分たちが必要なはずの場所へ急いでいた。

第3回放映:1970年9月29日
 協会の主教がなにやら台詞の練習を草原でしていて、さて、とある飛行訓練教室では、男が一生懸命に訓練を受けていた。数年後、晴れてパイロットになった男だったが、ハイジャックに遭ってしまった!さて、アイルランドにはドの上にドの付くような有名な詩人。
 ラフな格好の精神科医登場に続き、精神世界を扱うドキュメント!司会の男が終わらない悪夢の体験。

第4回放映:1970年10月20日
 蛹が美しい変身を遂げる華麗なシーンに続き、なぜかBBCからのお詫び。有名な扮装、ガンビーが大量に登場。 続いて、フリーメイソンの陰謀を疑う建築家が登場し、フリーメイソンの見分け方も紹介される。イタリアン・マフィアは車の保険で悪巧み、そんな中、主教が刑事となって大活躍!詩人は一家に一台必要!とコマーシャルされ、詩人点検人が家を訪問。薬屋は下品な商売をしていた。

第5回放映:1970年10月27日
 この回は、アナウンサーが番組進行・・・のはずが。
 ゆすりをネタにした番組が放映され、邸宅を訪れた男の身の周りには次々と不幸が襲う。学校では学生が、ちょっと盛り上がらな過ぎる演劇発表会、肉屋を訪れた紳士は、肉屋の態度に翻弄される。
 そうして、偉大な経歴を誇るボクサーのドキュメンタリーが流れるが、アナウンサー、自分の司会ぶりを反省しきりで、嘆きまくって終了。

第6回放映:1970年11月3日
 賞金番組のカラクリを説明し始める司会者。BBCはおかしなお知らせ。パクリ屋の監督にインタビューなんかがあって、さて、ティミー・ウィリアムズの部屋。軽いティミーと不幸な男の会話の顛末はいかに?
 鼻のデカイ男がインタビュアーに食ってかかり、戸籍係はちょっぴり勘違い、黒子を放置王子様は死んでしまい(あとから検閲が入ったアニメ)、選挙報道で番組は締めくくり。

第7回放映:1970年11月10日
 アティラ・ザ・ハーンとその家族がホームドラマを繰り広げ、政治家にはグルーピーが。
 怒るグルーピーの実家では殺人羊が登場し、さらにアホの有用性を説く番組。
 クリケット中継の後は、クイズ番組で!

第8回放映:1970年11月17日
 スポーツ!スポーツ!スポーツ!何もかもがスポーツ。
 考古学の教授が番組に招かれて、司会者の嗜好のせいで、なぜか司会者と共に、一緒に出演の研究家に復讐を誓うことに!結婚したばかりの男は、気に入らない花嫁を新品と交換しようと試みて、パーティには異様なほど下品な夫妻がやってくる。
 昆虫を捕まえるために命を掛ける男たちのあとは、オカマの裁判官登場。ベートーベンの秘話に続いて、オカマの裁判官再び登場。

第9回放映:1970年11月24日
 オーストラリアの教授たちの名前は、みんなブルース!マッチョな男である事にこだわるブルースたちには厳しい掟があるのだった。で、この回、なぜか身体の部分にこだわります。数回前に登場したデカイ鼻の男は整形手術を受けに言った先で思わぬ拾い物(?)、歩兵隊は華麗な様子を見せ、街には人を食う車が出現。助けが来たと思ったら・・・。主婦がテレビをつけると、テレビの中から予言が告げられる。で、とある田舎のお屋敷では、警察官がやってきて、歌合戦を始めます。

第10回放映:1970年12月1日
 難解なフランス映画に続き、英国の英雄、スコットの冒険譚映画。
 コンラット・プーの歯が、みごとなダンスを披露します。「死んだオウム」を買わされた男は、魚を飼うための免許取得に郵便局へ。郵便局のある街では、市長参加のラグビーの試合が行われていたのでした。

第11回放映:1970年12月8日
 バカ息子が仕事をしくじり、首相はちょっぴりハレンチなお着替え。物凄くよく磨ける歯磨き粉のCMに続くは、お金持ちの家で起こる殺人事件。家の人間はみんな、鉄道オタクだった・・・。
 どうしてなのかアメリカで大絶賛される監督の作品のあとは、とっても正直な宗教家登場。街ではテロが行われ、テロの危険に怯えるバンドの演奏方法とは!?

第12回放映:1970年12月15日
 いきなり、歴史ドラマのオープニング。
 さて、英語を喋れないハンガリー人が、ポケット会話集を手に煙草やさんへ。会話はおかしなことになり、刑事事件に発展。クイズ番組「ワールド・フォーラム」には、マルクス登場。続いて戦争ドラマ。途中、名画がストライキを起こして、またまた戦争ドラマ。不幸な牧師は演技過剰病に罹り病院へ運ばれます。ガンビーが生け花講師。
 とある夫妻が妙なところから訪れた軽食屋は、SPAMだらけだったのでした。
 みんなの名前までSPAMだらけで、さて、ポケット会話集はその後如何に!?

第13回放映:1970年12月22日
 この回は、女王陛下がご覧になりますと告げるアナウンサー。ウエールズの炭鉱の様子、変わった人のご紹介、数回前にも登場の、物凄い歯磨き粉の効能の続報に続くは、凄いものたちのCM。バードウォッチャーがどのように卵を採取するのか、に続くコントの最中、女王陛下が番組にチャンネルを合わせたというお知らせが!
 とある病院の画期的治療法に続いては、美しき青きドナウを指揮する男。
 救命ボートで彷徨う男たちの飢えを満たすものは? 
 第2シーズンの締めのスケッチは、葬儀屋へ母親の死体を持ってきた男に、葬儀屋が不気味なアドバイス(監督がやることを渋ったネタだったものの、観客に抗議させることでOK.になったネタ。かなりブラックです)。
 そんなネタに抗議する観客たちだったけれども、またもや女王陛下がチャンネルを合わせたので、皆で直立不動。

ドイツ版

 ドイツのバーバリアンテレビからのオファーで、グループはドイツに旅立ちます。
 TV番組の国際コンペ、モントリオール・フェスティバルに作品を出品したことで、ドイツのプロデューサーが彼らに接触し、番組制作となりました。

 第1回目の放映時は、パイソンズたちが台詞を吹き替えられることを嫌ったので、彼ら自身がドイツ語で演じています。ドイツ人に台詞を喋ってもらい、それをオウムのように覚えていったそうですが、テリー・Jによれば簡単だと考えすぎていたそうで、例えばマイケルには、「カンガルーの直腸」という言葉を、オーストラリア訛りのドイツ語でいう、という台詞があったりして、考えていた以上の荒業だったと気付いたそうです。「翻訳の人に「あれで良かった?」とか「今の面白さが分かった?」みたいに、尋ね続けるしかなかった」のだそうです。
 
 第2回放映時には、彼らは英語で演じていますが、これはドイツ語が下手だったからではなく、ドイツのテレビ局から英語でやったほうがフィルムを各国へ売れる、と言われたからだそうです。

 ドイツ版は英国でやっていたTV番組とかぶるネタはほとんどなく、書きおろしされたものばかりです。
 なぜか2回とも叔母さんにこだわっているのは、ドイツにはなにか、叔母さんにこだわる理由があるんでしょうか?
 
第1弾(1971年製作)
 ドイツ人の女子アナが、まずは番組のご紹介、と思ったら・・・。1972年はミュンヘンオリンピック開催年。というわけで、オリンピックの聖火リレーが行われます。番組の途中に、何度かリレー中継が。ドイツの偉大な画家についてのスペシャル。様々な横道にそれながら、画家を称える歌なども入り、番組続行は不可能に。変わって、牛たちが「ベニスの商人」を演じます。
 フランス人がトイレ(お風呂のことらしいです)に何年も言っていないことを主張し、フランス人の主治医が幸福だった時語り、しかし医者は、幸福を諦めねばならぬ時が。飼育されているからです。そんな中、また画家の生涯放送が試みられますが、やはり中断。お医者さんたち(?)も「ベニスの商人」を演じます。批評家の話しに続き、さらに医者の「ベニスの商人」。
 街角では露出狂が恋に落ち、さて、大きな大きな赤頭巾ちゃん登場。
 オリンピックはいよいよ開催され、ふいに舞台は西部、偉大な画家、デューラーが登場。でも中断。
 続いて主張を持った人たちがあれこれ主張の「私の主張」。
 主張する人の中には、第1シリーズに出てきた床屋のように、木こりに憧れる男登場。ドイツ語バージョンの木こりの歌を聴くことが出来ます。
 木こりの歌に対しては、本放送よりも危険度を増した抗議の手紙が。さて、記念写真を撮る写真家の前に現れたのは、なんと・・・。
 バイエルンのレストランでは、アメリカの観光客が地元流おもてなしを受け、今度はフランスの貴族が大変なことを執り行うために儀式。
 最後は女子アナが、受難にめげず締めくくり。

第2弾(1972年製作)
 まずはウィリアム・テルの華麗な技を。
 ヨーロッパ共同体のお偉方は会議を開いています。そうして、ゲストを招く番組にゴマすり人間登場。司会者の秘密が暴かれそうになりながらも、ゴマスリという動物の紹介に続きます。さらに続いて、一生懸命にネズミの保護をする男を紹介。そんな中、ゴマスリ男の運命は?魚公園を作る男紹介に続くは、不評の公園の理由を、ペルーの大臣が解説・・・しようと試みます。
 ネズミを保護する男が、ネズミ牧場を作ったことから、今度は西部開拓時代へ。
 街をネズミの大群が襲う中、人々はニワトリに夢中!ニワトリは価値ある動物で、砂金のように珍重されているのです。ニワトリ・ラッシュに沸いた歴史が語られる中、偽造ニワトリの解説。
 男が家で、なにやら動きを止めていた理由が明かされ、続いて哲学者たちのサッカー試合。試合中にも哲学する哲学者たち。
 続くは、自分自身と試合をするレスラーが登場。続いてサッカーの試合結果が!
 街には騒音が溢れ返り、国際問題にまで発展。戦争勃発です。続くは10秒間のセックス。
 とあるお店には、補聴器を買いに男がやってきますが、ちょっと問題のあるお店。
 都会の御伽噺に続くは、お姫様の御伽話です。幸福の谷のお姫様の結婚について。
 お姫様の恋路を、王様は邪魔だてばかり。お姫様の結婚の行方には、様々な困難だらけ。
 ニワトリ採りの男を喜ばせる出来事に続いて、さて、ゴマスリを招いた司会者は?
 

第三シリーズ

 番組の予算が増えて、大掛かりなロケも可能になったのがこのシリーズ。
 すでにジョンには留まる意思が完全になくなっていたものの、仲間の説得で第3シーズンには参加します。しかし主に演技での参加で、あまりネタを書いていなかったようです。
 ジョンにとっては「やり尽くした」あとに出来たシリーズだとはいえ、このシリーズにも有名なネタは多くあるし、30分丸々同じ青年を主人公にしたシュールな長ものをやったりもしています。

第1回放映:1972年10月19日『Whicker's World』
 語られるのは「ジョールの武勇伝」。バイキングがお話をはじめようとすると・・・。ところ変わって裁判所では、大量殺人鬼に判決が下ろうとしていたのだった。牢獄では捕まった男が、自分の身体の中へ逃走。で、またまた「ジョールの武勇伝」にお話は戻ります。続いて裁判所では、武勇伝に関係した男が裁判を受け、続くは株価ニュース。
 普通のオバサン2人が知り合いのサルトルを訪ねに行き、最後は有名司会者ウィッカー氏が何人も出て来て、気取った喋り方で南の島をレポート。勿論、エンドロールには、たくさんのウィッカー氏。

第2回放映:1972年10月26日
 ノリス夫妻は今まさに、冒険旅行の旅に出るところだった!果たしてノリス氏の立てた仮説は正しいのか?
 学校では生徒たちが、校長先生に怒られています。続いて子供のための番組へ。核についてや、白人と黒人が仲良くする方法なんかを伝える番組のようです。
 すでに育った息子を赤ちゃん扱いする母とその友人、友人には悲惨な運命が待ち構えていたのでした。色々あって、さて、有名な「フィッシュ・スラッピング・ダンス」はこの回です。BBCは貧乏ながらドラマを撮影し、民家で競馬中継。貧乏すぎるエンドロールに続くは、イッツマンのトークショー。ビートルズのリンゴ・スターがやってきます。

第3回放映:1972年11月2日
 まずは経済、「マネープログラム」。司会の男のお金への愛が歌われ、中世を舞台にエリザベス1世の物語が・・・でも、どこかに日本人が混ざっているみたいで、LとRの具合が悪い上に・・・。ドラマの監督はイタリア人と主張する日本人で、警察が逮捕。と思ったら、逃走!
 路上では強盗が発生し、とある民家では神の裁きが!ゴムマリ人間も登場。
 密林のレストランでお食事、と思ったら、危険が潜んでいたのでした。途中、有名監督作品が挟まって、密林でお食事、だったはずの人たちの冒険が。カルチャー教室には、妙な教室がいっぱい。警察もやってきて、

第4回放映:1972年11月9日
 危険がウリの番組のガーデニング特集に呼ばれた男は、綴りをさかさまに話す男。血も涙もない銀行屋にはほどこしの心などひとつもなくて、世界は弱肉強食なのです。リストラの危機が!人食いの家が現れて、ハンターが戦いを挑みます。
 陸軍が兵隊の募集をするスケッチのあとは、可哀想なほど可哀想なのに、周りに笑いを振りまく男。やけに指示の細かい男の司会するトーク。中断なんかもありつつ、アナウンサーの苦悩。続くはニュース、のハズだったけれど。
 先の銀行家が雇っていた馬たちが死闘を繰り広げる、スパイ番組で幕。

第5回放映:1972年11月16日『The All‐England Summariz Proust Compettion』
 「失われた時を求めて」の全章を時間内に要約するコンテストが行われる会場で優勝したのは誰か?(放送当時、検閲が入ったスケッチ) 
 さてさて、番組はエンディング・・・ではなくて、美容師たちは登山を愛する。映画の予告では、愛の映画をご紹介。
 ホームパーティに消防団を呼ぼうとする家庭には、久しぶりに息子が未開のアイルランドから帰って来た。この回、皆が足のサイズを気にしてます。 ホームパーティの開き方を教える番組では、大事に備えた指南。街では共産主義者が陰謀を巡らす。話し方を教える教室では、様々な時に合わせた話し方を教えます。
 危なそうな旅行代理店にやってきた男は自分のほうがおかしくて、ひとりの女性が恐竜について新説を発表しようとしていたのだった。

第6回放映:1972年11月23日
 主婦たちが世の中の堕落やハレンチなものに抗議!文字通り戦います。
 脳味噌が痛くなったガンビーはお医者様へ。軟体動物のドキュメント番組をセールスする男が家庭を訪問。可愛らしい赤ちゃんは大変なことをしでかして、政治家はアホで、それを報じたBBCは謝罪かもしれない文章を読みあげます。軍はどうでもいい探検。レストランではオチの見つからないお話が。

第7回放映:1972年11月30日
 英国の英雄、ビグルスが秘書に口述筆記をさせていると、部下の秘密が赤裸々に。ロンドン、ウックスブリッジ通りでは、危険を顧みない人たちの冒険が。そして、レモン・カレー。
 とあるご婦人の家が、知らぬ間に海の上に!貯蔵瓶の有用性を説く、危険を顧みないドキュメントが続く。TVを見る危険性も語られて、さてここで、ここまでのあらすじ。
 そうしてこの回は、有名な「チーズ・ショップ」の回でもあります。続くは有名監督の流血の映画、映画を紹介していた男には災難が降りかかり、BBCはお詫びします。そして、レモン・カレー。
 時間が余っちゃったので、海岸の様子を。

第8回放映:1972年12月7日『The cycling tour』
 見るからに人の良さそうなピザー青年は、サイクリングの旅をしているところ。おっちょこちょいが玉に瑕ですが、本人はたいして気にもせず、旅行続行です。ハプニングもありますが、自転車の旅は続きます。
 旅に出会いはつきもので、車に跳ねられた青年、跳ねた男と仲良しに。車に乗せてもらいます。男は食べ物と事故の関係を研究しているのでしたが、危険を察知したのに事故に。
 記憶を失い、自分を有名歌手と思いこんだ男を自転車の後ろに乗せて、青年は病院へ。さらに2人は、フランスを旅行中。男は自分をトロツキーだと思い込んでいる。仕方なくロシアを目指す2人には、様々な試練が待ちうけていたのでした。

第9回放映:1972年12月14日
 第6回のレストランに出てきた男、スケッチの邪魔をしに出てきてお金を要求。裸のオルガン弾きもアナウンサーも知的な話しに花を咲かせる中、オープニングへ。十秒間のセックスが紹介されて、英国文学のキャラクターたちが建設現場で労働します。驚きのマンション管理法も登場。死体置き場に視察にやってきた閣下は、ちょっと具合が悪いみたい。さてさて、テリー・Gのアニメ製作風景、と思ったら、SFが。
 オリンピックではかくれんぼが大規模に行われ、第1シリーズに出て来た男がお久しぶりに登場。迷惑な隣人に悩まされる夫妻が出てきたあとは、闘牛について語られる。アルゴン星ではパンティが発見される。

第10回放映:1972年12月21日
 「チューダ職業安定所」ではウラの商売をしていた。しかし見せは摘発を受けるが、やってきた警官は、突如、貴族のシドニー卿に変身。しかし死闘の末に摘発。シドニー卿のままシドニー卿の家に帰ると、シドニー卿の妻は怪しげな本を読書中。シドニー卿も摘発を受ける。妻の読んでいた怪しい本の劇が上映され、迷惑千万な牧師はカップルの運命を変えてしまった。射的で狙われた動物たちはカクテルされて、その傍らで愛の誕生。
 続くは額縁入りの電報局スケッチ。テレビの討論会では、死後についてが語られる。おかしな病に犯された男は医師を訪ね、医師は新病発見に心躍らせた。医師は体験を映画化のためアメリカに売り、招かれたTV局には、喋るのが遅すぎる男がいた。協会にはシェリー好きの牧師がいて、エンドロールは検閲済み。今回の製作には、BBCと、他の製作者がいたことが判明。

第11回放映:1973年1月4日
 学者がボクシングして、義賊デニス・ムーアは喜ばれもしないプレゼントを持って貧乏人の家へ。やたらと言葉の知識のある主婦のところへは、悪い医者がやってくる。医者が悪ければ救急車も悪くて、続くは討論会では民放局を増やすべきか増やさざるべきかを、偉い人たちが大討論、というか多数決。デニスは貴族たちを襲う。
 さて、デイリー・エクスプレス主催のバカ見本市には、世界各国のバカ登場。スコットランドの衣装の下は?なんて中、イベントでは男の判事のミスコンが。勝った判事が喜ぶ中、警官は犯罪者逮捕。弁護士は詩に心を虜にされていて、デニスが颯爽と貧乏人の所へ行く中、貴族はデニスのせいで貧乏に。デニスは富の再分配を考えはじめる。
 テレビでは偏見に満ち満ちた偏見ショウが行われて、デニスはまたまた貴族を襲う、のではなく、富の再分配。
 最後は、ミスコン判事たちの帰路の様子。


第12回放映:1973年1月11日
 貴族が本の朗読。でも、読めない単語が山のよう!助っ人登場、でも進まないお話。
 スコットランドでは、カミカゼ訓練をする兵隊たちが。でも、カミカゼ特攻は練習するとあとがない。「時間がない相談所」では、「時間がない」の使い心地を相談。相談者には深刻な悩みが!そのうちお話はフランスへ。
 一方、スコットランドでは、カミカゼ訓練続行中。貴族も朗読を続行中。8人掛かりでも進まぬ話。
 原始人が発見をする中、TVの特別番組では、ペンギンとBBCの職員の頭の程度を比較調査。森林では英文学リポートをする男のマイクを、環境問題報道をしたい男が奪取。貴族の朗読は何とか終了。BBCは新番組の予告。 

第13回放映:1973年1月18日 『Grandstand』
 民放局のアナウンサー(本物)がBBCをけなして、オープニング。
 本日は、「英国芸能大賞」の授賞式。超ゴージャス(?)な審査員をお迎えしての晴れの番組です。貴族のプレゼンターを用意しましたが、亡くなっていたのでお骨で登場。
 ノミネート作品が次々上映。のちに国王エドワード7世になる皇太子と作家たちのウィットに溢れる会話の後は、社交パーティでどうどうとしたご婦人。授賞式のプレゼンターには亡くなった人に代わって、彼の冷蔵庫が登場。続くは有名監督の、エロスとオカルトなクリケット。とあるご婦人は通信販売で脳味噌を買って、病院には不気味な嗜好の男が。夫婦交換をスポーツにした番組が流れ、授賞式の司会者は感涙。
 そうしていよいよ、大賞受賞作が!
 

第四シリーズ

 ジョンが完全に抜けて(しかしネタのいくつかは提供)、番組名から『Flying Circus』がなくなったこのシリーズは、主にシュールネタを得意とするマイケルとテリー・Jが中心となったため、非常に色合いの違うものとなっています。
 6本しかないのは、番組のクリオティを下げるべきではないという考えからのもので、別段、人気が下がっていたわけではなく、このシリーズはゴールデンタイムに放映されます。
 しかしこのシリーズの雰囲気が違うのは、決してゴールデンに移って何かにおもねったからではなく、あくまでもシュール度が増したことと、全体を通して同じテーマの1本の回が多い、といったところでしょうか。
 ジョンが抜けたのでその分を埋めるために、テリー・Gの出演場面が増え、『ドゥ・ノット・アジャスト・ユア・セット』にも出演していボンゾ・ドッグ・バンドのたニール・イネスも出演します。
 
第1回放映:1974年10月31日『The golden age of ballooning』
 配管工が今回お送りする歴史番組、「気球の黄金時代」をご紹介。
 第1章:はじまり:気球を発明することになるフランス人のモンゴルフェ兄弟と執事が登場。兄弟は発表前に、久しぶりの風呂に入ることを決意。壮観な様子で風呂に入る兄弟と、BBCからは兄弟のドキュメントブックのお知らせ。本どころか、なんでもかんでも商品化・
 第2章:恋するモンゴルフェ兄弟〜でも兄弟同士じゃない:兄は妻と共に、気球の研究中。この夜、ルイ14世がパトロンとなるためにやってくるのだ。しかし王にしてはガラの悪い男と仲間。陰謀が隠されていたのだ。設計図は盗まれてしまう。
 第3章:フランスの歴史的瞬間:冒頭に入る軍備についての討論会、討論に参加の男が、番組の続きをご紹介。のちに発狂する英国王、ジョージ3世の元に設計図を持った男が登場。モンゴルフェの兄さんがやってきて、男の陰謀を阻止するのだった。ジョージ3世を称える歌の流れる中、一方、フランスでは弟が兄の嫁に迫っていた。
 そうして劇は、執事を中心に幕となるのだった。
 続いてノルウェーの政見放送。さらに気球の黄金時代は続き、飛行船の父、ツェッペリンが青春を捧げた実験の様子と、飛行船での事故とドイツの居間でハプニング。医療器具もカップルも空へ飛んで行ってエンド。
  
第2回放映:1974年11月7日『Michael Ellis』
 デパートにアリを買いに行ったマイケル・エリス。何でも売っているデパートの中で一悶着後にアリを購入。アリの飼育キットも買って意気揚々と帰宅しようとするけれども、なぜかでパートの放送で、「マイケル・エリス」を呼んでいた。しかし空耳のようだったので帰宅。家では次から次にペットを飼っては母親に世話を任せてしまうマイケルに母が意見。さて、母がマイケルの留守中に、人が訪ねてきたと言うのですがこれが誰だか分からない。
 TVを見ることにしたら、上手い具合にアリ特集。アリはいかにして気持ちを伝達しているのかなどの知識を詰め込む中、買ってきたアリが不良品だったことに気付く。TVの中でも、なぜか彼の名前を読んでいた。
 返品へデパートへ。エレベーターガール(おばさん)に教えられてアリの苦情を言う場所へ急ぐけれども、店員はおかしな様子で、仕方がないので総支配人の所へ向かう。カツラ売り場にいるという総支配人を探しに行き、カツラを買うのだと誤解されながらも到着。
 カツラ売り場にはなかなか着かず、詩の朗読会に紛れ込んでしまう。愛しい夫の棺を御付きに持たせた、ヴィクトリア女王も登場。しかしどうにかこうにか、あからさまに分かるカツラをかぶった店員たちが待ち受ける売り場へ辿り着いた。しかしここでも不毛な会話が。
 苦情受付カウンターへ行けば、ここでも大混乱。ふいにアナウンスが流れ、「マイケル・エリス週間」の終わりを告げた。こんな終わり方はイヤ、というマイケルに、デパートの男は色んなエンディングを勧めるのだった。
 
第3回放映:1974年11月14日『Light entertainment war』
 陽気なホームレスが主人公、と思いきや、主人公がどんどん入れ替わるうちに、ロンドンの下町訛りと隠語が酷くて、情報の伝達に困る軍隊の話になって、司令部ではおかしな報告、軍事法廷では人を食ったことをしたせいで裁かれていた軍人、さらなる疑惑もありそうな気配の中、軍事的解決の愚かしさを述べる。法廷は歌声に包まれた。
 戦争映画の華麗なる予告編に続いて、人間TVリモコン。BBCの会議室では大衆を馬鹿にした番組会議。朝日の昇る秘密が明かされ、言葉の響きに特別のこだわりを持つ家族たちが登場。
 金属的な言葉やプラスチック的響きの言葉を嫌う娘に、木っぽい言葉にこだわって、木っぽい言葉にエロスさえ見出す父。言葉の響きをじっくり味わう。妻はといえば、戦況報告に来た訛りの酷い男のせいで死亡。
 と、いう番組を見ていた、人間リモコンを使用するおばさんたちは、面白いテレビ番組探し。名画とコラボレートした乗馬大会を見つけて喜んでいたが、ふいに中断。第二次大戦についての見解が流れるのだった。男女の軍人が愛のミュージカルをはじめる。
 
第4回放映:1974年11月21日『Hamiet』
 現代に生きるハムレットが、精神科医を訪れる。しかし精神科医はなんでも性的なことに結び付けてしまう。結局、偽物だった医者。本物が現れたが、またしても・・・。
 続くは快適な椅子についてのレポート。悪徳警官がやってくる。レポートしているウエストミンター橋では、カップルが横になっていちゃ付いている最中。カップルは結婚するも、花嫁の父は一人で眠れないヘキがあるので、皆で一緒のベッドへ。
 テレビの中のハムレットでは、オフィーリアまでもが精神科医に。病院のラジオからは、激しいボクシングの試合が流れていた。公園ではいささか乱暴なおばさんがショッピングの途中だった。
 ハムレットはさらに、ボローニアス家を放映する、はずが、報道番組に。エプソムの新興住宅についてをレポート。エプソムの競馬場からは、クイーン・ヴィクトリア障害レース、ヴィクトリア女王たちが競馬場を走り回るレースを中継していた。
 一方、ハムレットの劇の中にも、ヴィクトリア女王たちが登場。劇は幕を降ろすのだった。

第5回放映:1974年11月28日『Mr.Neutron』
 のどかな田舎町、ポストの設置さえもニュースになる町に、世界の運命を手にしている、世界で最も畏れられている異星人、ミスター・ニュートロンがやってきた。アメリカ合衆国はその存在を消してしまうために、やっきになってミスター・ニュートロンの行方を追っていた。
 そんな世界情勢には関係なく、ミスター・ニュートロンはご近所との親交を温める。愚痴まで聞いて上げる仲になっているのだ。しかしアメリカは、追跡の手を緩めない。
 自分の匂いがやたら気になっているアメリカ軍のお偉いさんは、世界中のありとあらゆる武器を使いまくって、世界中に核兵器警報を配備させることに決定。そんなことなど知らないで、ニュートロン氏は近所と和みの時間。アメリカ軍はナメられちゃいけないと、爆撃を繰り返す。そうして、CSI工作員だったテディ・サラダにコンタクトを取るのだった。軍の人間がテディに会うと、敵から逃れるために素晴らしい変身を遂げていた。
 アメリカはとにかく爆撃に次ぐ爆撃を繰り返し、イギリスもその標的に入っていることを、いささか騒がしい官邸でイギリスの首相は知った。アメリカはさらに、どこもかしこも爆撃しまくる。間違っていた時には、勿論、スピーカーつきの車で、お詫びすることは忘れない。
 そんな中、ニュートロン氏はといえば、お手伝いに来ているミセス・スカムと恋に落ちていた。ケロッグの賞金当てに当ったニュートロン氏は、スカム夫人にプロポーズ。 
 さて、テディ・サラダはミスター・ニュートロンがイギリスにいると告げた。しかしアメリカは世界中を爆破し続けて、サラダと軍人のいた場所にまで、爆弾が落ちた!
 その時、ニュートロン氏は未知の力でスカム夫人に美しい服を与え、駆け落ちをしようとしていたのだった。
 と、ここで番組は「続く」に。BBSの解説、マジックショーがはじまる。 

第6回放映:1974年12月5日『Party Political Brordcast』
 この回は細かく、選挙活動してるらしい党が出てきます。
 下品な家族の下品な食事風景。ひどい不良娘のようでいて政治家の娘、何をやってもドジしか踏まない息子、下品にマメを食べ続ける下の息子。
 実はこの風景、1974年度英国最低家族大賞なのだった。審査員たちが、最低な家庭の審査をしている。上流階級の最低な家庭も登場。
 最低家族をテレビで見ていた、こちらも最低な感じの家庭には、アイスランドから蜂蜜売りがやってくる。国の愚痴をこぼしまくる。
 コマンチ族の歴史が語られるかと思いきや、医者の元には看護婦に刺された患者がやってくるのだけれども、医者にかかるのも煩雑な手続きだらけ。死にかけた男に書類を書かせながら、ゴルフの素振りをする医師。診察に必要な書類かと思ったら、どうもおかしな具合。
 一方、軍の准将は、主教に口述筆記をさせていた。2人はやっと、心の中にあった気持ちを吐きだしたけれども、テレビの限界を感じていたのだった。
 大砲の前で、声楽家が歌っている。続いて、超の付く大金持ちが、金持ちの主張を展開。お喋りな苦手な主婦のところには、文章完成屋がやってくる。文章完成屋のおかげで症状を克服した主婦は、何かにとり憑かれたように外出。どんどん歩いて、ストーン・ヘンジまで出かけて行く。
 ストーン・ヘンジに続くはアフリカ。アフリカで不思議な植物を捜し求める汗だくの冒険家。冒険中にカラハリのクリケットチームを発見。
 調子はずれのギターでエンドロールがはじまって、いつものようにエンドロール。
 それに続くはニュース。唐突にニュースキャスターが交代するも、そのまま画面は変わって、「以上、自由党の政見放送でした」のテロップが出るのでした。