活動レポート
◆ 初レース!ライスポカップ第1戦
日時 : 2010年4月11日 曇りのち晴れ
サーキット : 白糸スピードランド

決勝は、全12周で行われます。

こんなグリッドになってしまったレイ。
ハッキリ言って、大ピンチです!
ヘタすれば、このままの順位で終わってしまう可能性”大”です。

いつもは落ち着いている監督も、この時ばかりは、落ち着き無く、一人でウロウロしながら必死に作戦を考えております。(笑)

監督:「よし!この作戦で行こう!」
レイ:「さすが監督!どんな作戦ッスか!?」
監督:「まずは、スタートして3コーナー出口までに、4〜5人抜いて!あとは、ひたすら”前へ”! とにかく前にいるライダーを抜きまくるんだ!!」
たー坊:「・・・・・えっ?」
レイ:「それが難しいから、ピンチなんじゃんよ〜!」
監督:「でもよ。それしかねーだろ。予選結果だけ見れば、3番目に速いんだからよ。俺のシュミレーションでは、とにかく3コーナー出口までに4〜5人抜ければ、表彰台(3位以内)に登れる可能性大なんだよ!」

そうなんですよね。
作戦っつったって、レースが始まっちゃえば、前の人を抜くしか、順位を上げられないんですよねぇ・・・・。

監督のシュミレーションだと、
「1周目で6番手以内にいれば、上位陣にそれほど差をつけられてない状況で、追撃体制に入れる。」
とのことです。

よしっ! その作戦で行こう!
ったって・・・・スタート遅いんだよ、俺。。。
しかも、スタート直後の”ダンゴ状態”を切り抜けることすら、経験ないんだよぉ。(T_T)

決勝レースのアナウンスが入りました。

レイの頭の中は、「前にいる人を全部抜く!」しかありません。
自分でも、ものすごく”闘争本能”に火が着いたのが分かります!
監督には言ってなかったけど・・・・
ピットから出る時に背中を叩かれたでしょ?
実は、あれでスポーツ用語で言うところの”ゾーン”に入った感じがしましたよ。
イメージとしては、「ロッキー」やら「スクールウォーズ」やらのテーマ曲が、体の中を駆け回ってる感じ。(燃)
選手紹介で、自分の名前が呼ばれたのも気付かないほど、集中してましたねぇ。(いや・・・ただの緊張かもしれないけど)


<監督によるレース実況> 

ライダーのレイさんが覚えていない為、
私”JOE監督”がレース実況いたします!
<1周目>
10番手からアドレナリン全開で晴らしいスタートダッシュを決めたレイ選手!
1コーナーで、ダンゴ状態の中をうまくインに入り2台をパス。
例の3コーナーでは、3台を抜き去り、なんと!3コーナー出口までに5台抜き!
アンビリーバボー!
これって・・・作戦通りじゃないですか!
<2周目>
1周目を6番手で通過したレイ選手。
2週目4コーナーで、前の選手をパスして、5番手浮上!
この時点で、4番手の選手との差が、ちょこっとあります。
<3周目>
3週目を5番手で通過。
4番手の選手に追いつくのに、ちょっと苦労してるぞ!
おっと!直線コースで、4番手の選手の後方にピッタリとつけた!
1コーナー、レイトブレーキでインにつけて前に出た!
これで、4番手に浮上!
<4周目>
4周目を4番手で通過。
1周毎に一台ずつ綺麗に抜いて行くレイ選手。
「”抜く”不安」は、どこへやら?
3番手の選手までは、またちょっと差がありますが、
監督:「これは・・・ヤバい位に乗れてるし、表彰台イケるぞ!」
たー坊:「えっ!?マジっすか?こーしちゃおれん!」
写真を撮る位置を変えるたー坊さんであります。
<5周目>
5周目も4番手で通過。
ここで、先頭に目を移して見ましょう。
この3選手が抜け出た感じで、バトルを繰り広げております。
ちょっと差も開いてるし、この3選手に追いつくことは、難しいか?
でも、追いつければ、スパッと行けそう・・・・

・・・・追いつきました。
そして5周目8コーナー、7コーナーからの切りかえしで、インを差し、なんと3位に浮上!
<6周目>
6周目を3番手で通過。
これで、レースの半分が終わり、残り6周!
う・・・嘘でしょ? 私が立案した作戦通りに事が進んでるし・・・
なんだか、全てが良い方向に向かっています!

6周目6コーナー、ついに2番手の選手を抜き、2位浮上!
レイ選手・・・・この6コーナーでインに入るのが一番怖いらしく、
「あそこだけは、絶対に無理!」
とか言ってたのに。

しかし、この時点で、トップの選手とは、だいぶ差が開いてしまっています。
キビシイか・・・・

<7周目>
7周目を2位で通過したレイ選手。

ここからが怒濤の追い上げ!
トップの選手との差が、1つの大きなコーナー分ほどあったのを、たった1周半で詰めて射程距離にロックオン!
この追い上げをしているときに、
場内アナウンス:「ゼッケン7番の選手!本日のこのクラスの最高タイムが出ました!」
会場のアナウンスと共に、どよめくギャラリー。
盛り上がった瞬間でした!

怒涛の追い上げで、トップの選手に追いついたレイ選手。
7コーナーから8コーナーにかけての切りかえしセクションで、一度抜きにかかりますが、さすがトップを独走していた選手、そう簡単には抜かせてくれません。

<8周目>
8周目をトップの選手の真後ろにピッタリつけて、ホームストレートを通過して行きます!

残り4周・・・・
レイ選手、どこで仕掛けるのか!?

このままゴールしても、レースデビュー戦で2位表彰台・・・充分過ぎる結果です。

仕掛けた!
8周目3コーナーヘアピン!
インに入った!!

監督:「いった!このレース勝った!!」

ちゅどーーーーーんっ!!!

( ̄□ ̄;)!! 

8周目・・・・悪夢の3コーナー

勝利を確信した瞬間、まさかの転倒・・・・
そして、トップの選手も巻き込んでしまって、クラッシュ・・・・

トップだった選手は、バイクを起こして、すぐコースに復帰したのですが・・・・
レイ選手は、起き上がれず・・・・
この時、順位より無事かどうかだけが気になりました。

数秒後、ヨロヨロしながら起き上がり、端っこの方で呆然と座り込むレイ選手。
この時点で、リタイヤ確定。

全12周のレースが終わり、おもむろに立ち上がって、その辺に転がっているレイ選手のバイクに乗り、正規の方法で、我々の待つピットへ戻って参りました。

とりあえず無事で良かった・・・・

ピットに戻り、自分でヘルメットを脱いだレイ選手ですが、鼻血が出ています。
ツナギ,グローブ,ブーツは、私とたー坊さんとで、脱がせました。

たー坊:「いやぁ〜、惜しかったね!転倒するまでは、すごい走りだったのにね!」
レイ:「えっ!?転倒!?」
監督&たー坊:「・・・・・・?」
レイ:「俺、転倒リタイヤだったの?って言うか・・・ここピットじゃん!? 俺どーやって帰ってきたの?」


脳震盪です。
”レースのこと覚えてない”ってのは、こーゆーことだったのです。
レイさんにとっては、残念な結果となってしまいまいましたが、監督としての私にとっては、結果だけが全てではなく、初レースにして、ここまでの「限界と期待以上の走り」をしてくれたレイさんに感謝すると共に、「気合いと根性」を見せて貰いました!

以上、<JOE監督による実況>でした。
いやいや、何をおっしゃる!
こちらこそ、ここまでに育ててくれて、感謝してますよ!
というわけで、LCRレーシング部のデビュー戦は、
リタイヤ
となりました。

やっぱりレーシング部創設時の目標、
「とりあえずレースに出て完走すること」
が、目標ってことですなぁ。(笑)

次の日に病院へ行ったところ、
・ 頭部打撲(CTスキャン撮影にて異常なし)
・ 右肩部なんとかじん帯断裂
となっておりました。。。(T_T)/~

最後になりましたが、転倒に巻き込んでしまった、ゼッケン10番の方。落ち着いてから探したんですが、見つけることができませんでした。本当にご迷惑をお掛けして、申し訳ありませんでした。






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