愛石コーナー
台座の製作手順
はじめに
次に説明いたします台座の製作は自己流で製作工具も
私の日曜大工のかき集めです。
ところで、台座は何時の時代から製作され、また、使用される様になったのか?
最初は、砂張(さばり)の盆にのせて観賞されていたと言われています。
台座は凝りに凝った彫り模様の物が多く仏具的祖形は如何にも中国伝来的匂の
感がします。

製作の重要点
)メインとなる物が水石なので簡素化された作りで良い。
2)台と石のバランスを考え平淡な石に対してはごく薄めの台を、また、立体感のある石では
  厚みの有る重量感の台座が好まれます。
3)台の縁取りは曲線的な柔らかなうねりをつけるとよい。
4)足は基本的に鼎足(かなえあし)とし、曲面の先端にバランス良く配置すると良い。
5)底はすいた状態にします、重量感を見せるためには、高すぎないように注意が必要です

工具及び備品、(私の場合)
彫刻刀(10本位)、 電動トリマー(2台)、電動彫刻刀(2台)、ジグソー(2台)、電動糸鋸、
卓上切断機、電動サンダー
紙やすり(♯80〜♯600)まで、使用。
亀の子たわし
カーボン紙(赤、黒)
マジックインク(赤、黒缶容器入りの物)
砥の粉
製作手順
1)型取り
 最初は材料の板は大きな板の間まで使用します、最初から石のサイズにしますと安定感が
 悪く怪我等の危険性があります。
 石をのせ周囲を鉛筆でくまどりをします。

)彫り込み

 私の場合は、始めに石の一番突起の中心から外に向けて、ルーターで平均した
 深さまで、彫りおこします。
 次に、穴の上にカーボン紙を載せ石を置き上から押し付けます。(黒を使用)
 色のついた部分をコマ目に繰り返し削り込んで行きます。
 最後の仕上げの時は、(赤のカーボン紙)を使用して台座と石の間に隙間が
 出来ない様に注意。

3)縁取り
 
 
ここで初めて石のサイズに合わせて鉛筆にて線引きをします。
 この作業は台の仕上がり(見栄え)に大きく影響しますので足の付けるバランスを考え
 ジグソーにて
 切り込みます

)胴の型きめ

 
トリマーのピットを曲線用の物と交換する、全体的に丸味をつけ、石幅より余白は
 広めに取ると良い。
 胴は上から下に若干のテーパーをつけると良い。

5)足決め

 
足の位置は石のバランスを考え数を決めます。
  位置、大きさ、等は予めマーキングして置きます。
 足は上から見たとき胴幅より外にならないように簡単な物にし、両端は丸味を付けます


6)底の仕上げ

 
底は見えない所ですが石の座りを考えると一番大切な箇所なので、彫刻刀で、
 丁寧に削ります。
 石を持ち上げた時に、台が付いて来るような、隙間にします。

7)台座裏の仕上げ

 
私の場合は、足の削り込みをする前にルーターで全部落とします。
 この場合足の形状(マーキング)に細心の注意を払う(ここで失敗すると足が
 一本少ない事もある)

8)仕上げ

 
胴の表面は、木工用紙ヤスリを(♯80〜♯600)の工程で研磨していきます。
 研磨仕上げが終わったら砥粉をぬり一日乾燥させます。
 翌日、再度♯250位のペイパーで磨きます
 木目の美しい材料を使用した場合はニス塗りはしないか、透明なラッカーを使用する。

ラッカーの使用しない仕上げは
 
 
マジックインキの赤、と黒を混ぜ色合いを整えます。
 調合の上がったインキを亀の子たわに刷り込み、それで台座を磨くと光沢の良い
 色合いになります。
 (赤と黒)の割合で調子が決まります。

ラッカーを使用した場合
 
 
下地は砥粉を塗りペーパーで仕上げた後色の付いていない亀の子たわしにて
 磨き上げます。
 ラッカーは色数があるので、自分好みの調合をすると良いでしょう
 これらは、ラワン材や銀杏材を使用した時に試みています。

                                              以上
材料(台座
紫檀(したん)、朴(ほう)、銀杏(いちょう)
(特に和裁に使用した張り板等は重宝します)

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