BACK ♦♦ニュージーランドのトレッキング♦♦その2
 某月月某日曇り空
  ホテル(Hermitage Hotel)で午前中はのんびりと過ごし、午後2時50分バス停を出発した長距離バスは約4時間でクイーンズタウンに夕方の6時45分に到着した。ここでは適当なホテルが見つからなかったので若夫婦が経営する小さなモーターロッジに2泊することになった。
  
  クイーンズタウンはその名の如く“女王の住む街”と呼ばれ、サザンアルプスの山々に囲まれ、ワカティブ湖の北岸に広がる小さな町である。またパンジージャンプの発祥の地として知られるアウトドアー派向けの町でもある。ゴンドラで標高440mのボブズヒルに登ると、山に囲まれた真っ青な湖の中にポプラ並木と街が続く雄大な景色が広がっていた。

  某月月某日朝から快晴
「ミルフオードサウンドクルージング日帰りコース」を楽しむ

  クイーンズタウンのバスセンターを朝7時50分に出発したバスは国道6号線を南下、羊の群れに何度か遭遇しながらも、2時間程で小さな町(Te Anau)に着いた。ここでの休憩が終わるとバスは国道6号線から狭い州道に入り、今度はTe Anau湖を左の車窓に見ながら北に向かって走りだした。

  まだ目的地のミルフオードまで120キロの距離、2ヶ所のビューポイント(view point景観眺める位置)がある。最初に到着したのはイグリントン(Eglinton Valley)の谷を一望できる高原の高台になっていた。平坦な谷は深いU字谷になっているのが特徴で、日光の戦場ヶ原を広くしたような湿地帯になっている。

  次のビューポイントはミラー湖(Mirror Lakes)と赤ブナ・銀ブナ・山ブナなど鬱蒼と茂る原生林(白神山地のブナとは葉の形状が違う)の中を歩いた。ゆったりと青く澄んで川が流れ、日光も射し込まない薄暗い静寂な世界になっている。

  ミルフオードに13時15分船着場に到着いよいよクルーズイング。
フィヨードランド国立公園が持つ210キロの海岸線には氷河に削り取られて出来たフィヨルドが14ヶ所もあり、深い入り江と複雑な地形が広がっている。18世紀にニュージーランドにはじめて上陸したキャプッテンクックもフィヨルドを発見できなかったという。
  
  ミルフォードサウンドはタスマン海まで15キロの距離があり、変化に富んだクルーズイングコースで観光のハイライトになっている。両岸には1000m以上もある垂直に切り立った断崖絶壁が迫っている。頂上の窪みからは滝が白いしぶきとなり、コバルト色の静かな海面に流れ落ちているのがあちこちに観られ、自然が造り上げた素晴らしい景観に感動した。15時15分にミルフオードのバス停を出発クイーンズタウンに19時45分帰着。

  某月月某日4日間とも快晴(ホームステイ滞在3泊の体験)
クイーンズタウン空港から約1時間のフライトでオークランド国際空港に12時40分に着いた。既に空港の出口にはホームステイ先のトニー家族4人が空港に迎えに来ていた。家に向かう途中まで時間があるというのでオークランド市街を一望できるビューポイントに立ち寄った。

  オークランドは別名「帆の街」と言われているように、街は海に囲まれていて、南半球で一番高いといわれるスカイタワーがひときわ高く、青い海には白いヨットが多く浮かんでいる。

  ホームステイ滞在1日目の夕食:
羊の肉とポテトそれにチョットした青物生野菜

  いやー質素な家庭料理です、一応食べ終わった後からビールとチョットしたおつまみでおしゃべりを楽しむ。後で聞いたはなしではあるがニュージーランドの家庭ではどうも子羊の柔らかい肉が最高のもてなしらしい。

  ホームステイ滞在2日目の行動
ワイトモ鍾乳洞観光

  世界でも珍しい土ボタルが生息するワイトモ鍾乳洞を見に行った。ここは1887年マリオの首長とイギリス人メイスによってはじめて発見されたという。鍾乳洞の中をボートが進んでいくと、青白く輝く土ボタルが満天の星空のミニ版のように、次々と現れる幻想的な美しさだ。

  ホームステイ滞在2日目の夕食
日本の手巻き寿司を伝授

  日本を出る時に海苔と手巻き寿司に必要な道具である“竹のすだれ”を持参した。電器コンロを使い鍋で炊くご飯も成功、ウインナ、卵焼き、インスタントのお吸い物、それに現地素材でいろいろなものを作ったが、特にアボガド巻きは好評であった。

  ニュージーランドの家庭燃料は日本と違って電気が使われている。電器コンロは日本の鉄板焼きを大きくした台に大中小のフライパンや鍋を置くようになっている。しかし同じフラットな鉄板でわかりにくい。強さはスウィチで3段階の切り替えは出来るが、ガスのように火力を細かく調整が出来ないので苦労した。

  ホームステイ滞在3日目の行動
トニーの実家(両親の牧場)に行く

  朝7時にトニーと自分たち2人が車に乗りこみ出発した。50分程で実家に到着すると、既にトニーの父が庭で卵やパンを焼くなど朝食の準備をしてくれていた。父は警察署長を退職したばかりで、退職金で家と牧場を購入し田舎暮らしをしている。牧場には羊が20頭、牛が3頭、ニワトリなど飼っている。近くの川では釣りもできる素晴らしい環境で老後生活を楽しんでいる。日曜大工でビリヤードの台を作ったのだと自慢していた。
  
  滞在3日目の夕食:
ニュージーランドのバーベキュー

  ベランダに鉄板とキャンプ用小型のプロパンガスが用意された。前から最後の夜はバーベキューをやるよと言っていたのでそれなりに期待期待していたのであるが、出てきたものは太い大きなウインナ、ジャガイモ、トマト、コーンの4種類のみで、日本のように多種多様な食材はなく、異文化とはいえ、いささかがっかりした。

  彼はホームステイで来る日本人を案内するとして、3日間の休暇をとるなど、歓待してくれたことに感謝したい。
世界遺産の旅もそこに住む人の暖かい心のこもったもてなしが、観る価値を一層高めてくれたような11日間の旅であった。最後までお読みいただき有難うございました。    おわり

      一般事情
1)面積:27万534平方キロメ^トル(日本の約4分の3)
2)人口:432万人(2008年6月末、NY統計局推計)
3)首都:ウェリントン(19万人2008年末)
4)民族:アングロサクソン系及びマリオ系(約64万人)
5) 言語:英語 マリオ語
6)GDP:1,798億NZドル(2008年4月~2009年3月)
7)一人当たりGDP:4万1,600NZドル(2008年4月~2009年3月)

2009年6月2日に発表された英経済紙エコノミストの調査部門で、エコノミスト・インテリジュンス・ユニット(EIU)などが144ヶ国・地域の政情や治安状況を分析し、ランク付けした「世界平和度指数」2009年度版で、ニュージーランドが世界で最も平和な国として紹介されいます

世界遺産
(全部で3ヶ所あるが、今回は②のテ・ワヒポウナムの訪ねる)
①トンガリロ国立公園     自然遺産/1990年登録
②テ・ワヒポウナム       自然遺産/1990年登録
③ニュージアンド亜南極諸島 自然遺産/1998年登録
写真左から
1)イグリントンの谷
谷がU字型になっているのが特徴で日光の戦場ヶ原に似ている?
2)ミルフォードサウンド
氷河に削り取られて出来た複雑な地形のフイヨルド
3)垂直に切り立った絶壁や無数の滝などが観られる
写真左から
1)丘のビューポイントよりオークランド市街を一望すると遠くにスカイタワーが観える
2)父の牧場で遊ぶ牛と羊
3)牧場から遠方の自宅を撮る