ルリルラ小説 光魔騎士団 〜ネメシス〜
ある日バリーは上官から命令を受けた
その内容は「NASAで開発された最新兵器「レフトアーム」の破壊」
控え室に戻ったバリーは深くため息をついた
控え室には2,3人の同僚がいたが
誰一人としてしゃべらず、部屋はしーんとしていた
バリーの脳裏に一瞬「今回ばかりは本当に死ぬかもしれない」
と言う考えがよぎった
バリーは今まで自分の母国のためならば命を捨てる覚悟があった
しかし、今回は少し違った
もしも最新兵器を破壊できず、任務を失敗した場合は
全世界が核の炎に包まれ、人類は確実に滅亡する
つまり、命がけでやらなければいけないが
命を捨ててはいけない
非常に困難な任務だった
バリーはなぜアメリカが世界を破壊しなくてはならないのかと
三日三晩考えた、しかし、それは人の手に頼らず
自分の腕一本で生きてきたバリーにはとうてい理解できない話だった
アメリカでは世界を自分の支配下におくための計画を実行すべく
最新兵器の開発をしていた
その物資の調達のために隣国に戦争を仕掛け
制圧した国々に重い税をかけていた
そうした国々の間ではキリスト教が主な宗教であった
そして、その国々の中ではアメリカに反抗する組織
「キリシタンフォース」が結成されていた
キリシタンフォースの総長デニスは全国ネットで
こう放送した・・・
「今、神のお告げがあった、巨大な悪の体内に潜り込み
脳ではなくその左腕を奪えと、そしてその腕を使い
全世界に浄化の光をそそげと
我々キリシタンフォースは神の言葉の通りに行動する
そして、必ずこの地球にはこびる悪、アメリカを
神の力によって浄化して見せよう 」
アメリカの脳とは大統領の住む官邸、ホワイトハウス
アメリカの右腕とはデルタフォース(陸軍、海軍、空軍の総称)
では、アメリカの左腕とは何なのか
それこそが、英語で左腕と名付けられた最新兵器「レフトアーム」だった
超大型歩行戦車「レフトアーム」
右腕には命中精度を高めたバズーカ砲
左腕には対人兵器、大型ガトリング砲
右肩には装甲の硬い戦車も貫くレーザー砲
左肩には魔の最終兵器「核ナパームミサイル」
胸部にはスティンガーミサイルを6門装備
装甲も地上最強の銃
「ルガー・NO1・シングルショットライフル460・ウェザビー・マグナムカスタム」
でも傷一つつけられないほど頑丈な
まさに最強の殺戮兵器だ
そして昨日、そのNASA本部が何者かに占拠され
レフトアームはその組織によって起動した
犯人は分かっている
キリシタンフォースだ
もしも核ナパームミサイルが発射されれば
世界は終わりだ
そしてそれを止めるために自分は行くのだ
と、バリーは自分に言い聞かせた・・・そして任務の時を待った・・・
そして、作戦実行の時が来た
キリシタンフォースは
総勢200人ほどの部隊、そしてレフトアーム
対するアメリカは
デルタフォースの精鋭500人(その中にバリーもいる)と
陸、空の戦闘機械
数の上では圧倒的有利、しかし
アメリカのスーパーコンピューターは
アメリカの勝率を6000兆分の1と計算した
アメリカ軍は部隊を三つに分けて突撃する計画を立てた
もしも、レフトアームが迎撃体制をとっても、これなら
いきなり全滅することはない、被害は三分の一ですむ
部隊1 「ライオンファング」
人数 200人
戦車などを多く取り入れたこの部隊は
獅子の牙の名にふさわしい
まさに最強部隊
部隊2 「タイガーネイル」
人数 150人
戦闘機を取り入れたこの部隊は
虎の爪の名に恥じない素早さを持つ
この部隊にバリーも所属している
部隊3 「クロウブレイン」
特殊部隊に所属する人間を多く含むこの部隊は
まさに鴉の脳のごとき賢さで臨機応変に
任務を遂行する
どの部隊も申し分ない能力を持ったいる
そして、朝日が昇る頃
無線から「任務開始」の声が響いた
平地からはライオンファング
山岳からはタイガーネイル
森林からはクロウブレインが
それぞれ敵の基地へと突撃していく
山岳から向かったのがよかったのか
バリーたちはほとんど抵抗を受けていなかった
「今回のミッションは以外と簡単」
と、タイガーネイルの誰もが思った・・・
しかし、そんな甘い考えは次の瞬間
無線から聞こえたノイズの混じった声によって
粉々にうち砕かれた
「・・・報告します、ライオンファング隊、全滅です・・・」
まだ、任務開始から5分ぐらいしか経っていなかった
はやすぎる最強部隊の全滅は、全ての隊員に
最悪の事態を予想させるのに十分な出来事だった
「・・・くそっ!なにが起きたんだ?」
バリーがそう言ったとき、右側に見えていた岩肌が消えた
山岳地帯を抜けたのだ
目の前に広がる広大な平野
そしてその平野の端の方では
膨大な量の黒煙が上がっていた
バリーは黒煙の中に一瞬、青黒い物が見えたように思った
しかし、確認する余裕など無かった
前方からものすごい数のミサイルが飛んできた
次々と撃墜されていく仲間を横目で見ながら
バリーはミサイルをかわした
機関砲で打ち落とし、急速旋回や加速、減速のコンボでかわし続けた
そして、ついにNASA本部にたどり着いた
相手は核なのでミサイルなどは打ち込めない
脱出装置を使い、パラシュートで着地、その後は
兵器の破壊とミサイル発射の阻止をする
破壊とは、エンジンを停止させることを意味する
それにはエンジンを破壊するか、エネルギー切れを待つかの
2種類の選択肢がある
しかし、時間がない、選べるのはエンジンを破壊する方のみだろう
バリーは脱出装置のレバーを引いた
引く直前無線から声が聞こえた
「・・・こちらクロウブレイン、ただいま敵兵器と交戦中」
バリーはその次にくるであろう報告を聞きたくはなかった
恐らくは、ライオンファングと大差のない報告だと思ったからだ
着地は無事に成功した、ミサイルなどの大型兵器はあったが
マシンガンのような対人兵器がなかったのが幸いして
パラシュートで降りている間は全く抵抗を受けなかった
しかし、先ほどのミサイル攻撃で
部隊の人数は40人ほどにまで減少していた
そして、進入経路が2つあったので
部隊を二つに分けて突入した
バリーがいる方のチームは非常階段
もう一方のチームはエレベーターから進入した
バリーは仲間たちを先に行かせ、自分が最後尾について
進入しようとした
その瞬間、10メートルほど離れたところにある扉が
爆音をあげ吹き飛んだ、その扉は今さっき別れた同胞が乗った
エレベーターのドアだった
バリーは心の奥からこみ上げてくる怒りを抑え
階段を下りていった、そして、
メインエントランスと思われる部屋にたどり着いた
メインエントランスにくるまでに何度か戦闘はあった
しかし、その戦闘によって死んだ物はこちらの軍にはいなかった
そのことを思って、バリーは微笑を浮かべた
次の瞬間、天井を突き破って巨大な何かが落ちてきた
砂煙でよく見えないが、それが巨大な兵器であることは
すぐにわかった
キュィィィィン
何かがものすごいスピードで回転する音が聞こえた
と、思う間もなく、近くにいた同胞が2,3人吹き飛んだ
砂煙が消えてきた
バリーの目の前には青黒い下半身は馬
上半身は人間を模して作られた機械がいた
その姿は、ケンタウロスを連想させた
それはもはや機械と言うより魔物だった
その機械から聞き覚えのある声が響いた
「こんな所までアメリカの犬が入り込んでいたか」
バリーはその声の主が誰なのかすぐにわかった
「デニス!」
バリーは叫んだ
「ご名答、私はこの機械を使い全世界に光をもたらす
じゃまをするな 」
その言葉を聞いてバリーは言った
「あいにく、じゃまするために来たんでな」
デニスは
「フフフ、このマシーンを見てもそこまで強気でいられるとは
気に入った、おまえ、私の仲間にならんか? 」
と言った
バリーはそれを聞くとにやりと笑いこう答えた
「ことわる!それに俺はおまえではない!バリー・シーカーだ!」
そう言うとバリーはグレネードランチャーを放った
オレンジ色の閃光が走り、爆音がとどろいた
「やったか?」
と思った瞬間、黒煙を引き裂いて青い魔物が飛び上がった
その腕から放たれたロケット弾をバリーは間一髪でかわした
魔物が着地した衝撃で床に放射状にひびが入り、大地が揺れた
魔物はレーザーの照準を同胞に向けた
「よけろ!」
そう叫んだ瞬間、マシンガンをうち続けていた同胞は
真紅の光に貫かれ、燃え上がった
何とも言えない、吐き気のするにおいがあたりに漂った
バリーはグレネードの弾をリロードしながら
相手の弱点を探した
そして、後ろ足の上部にマフラー(排気ガスが出るところ)があるのを発見した
「あそこに手榴弾を入れれば・・・」
その時、魔物はガトリング砲を回し始めた
キュィィィィン
「まずい!」
と思った次の瞬間
魔物は上半身を急速回転させた
弾は身をかがめたバリーの左腕をかすった
しかし、巨大なその弾は、かすっただけでも
相当なダメージをバリーに与えた
「くっ、左腕はもうだめか」
今の攻撃で同胞は一人残らず息絶えていた
バリーは魔物に向かって走りながら
グレネードを構えた
「ばかめ、グレネードはきかなかったことを忘れたのか?」
グレネードの照準を相手の頭部に絞った
「うおぉぉぉぉぉ!」
バリーはグレネードを発射した
グレネード弾は相手の頭部に直撃すると、
中から大量の液体を放出した
そして、その液体は瞬く間に魔物の頭部を氷づけにした
「液体窒素弾、俺のお手製だ、たっぷり味わえ」
急速な冷却によりメインカメラの機能が一時的に停止した
「おのれ!バリー!こしゃくなまねを!」
バリーは視覚を失いもがく魔物の背を走り、後ろ足付近にある
マフラーに手榴弾を投げ込み、そこから飛び降りた
バリーが着地するのとほぼ同時に魔物の後部は
激しい光を放ち吹き飛んだ
その爆発に巻き込まれたバリーは深い傷を負った
もはや立ち上がることもできなかった
しかし、その傷と引き替えに魔物はその活動を停止した
バリーはもうろうとする意識の中でこちらに近づいてくる
人影に気がついた、デニスだ
「バリー、貴様はよく頑張った、ほめてやろう
貴様のおかげで俺の計画は台無しだ
俺はこのままアメリカ政府に処刑されるだろう
だが、その前におまえだけは殺す
俺の計画でただ一人のイレギュラーのおまえだけは!」
デニスはリボルバーに弾を込めるとバリーに照準を合わせた
バリーは体中の全ての力を込めて右手を握り持ち上げた
その手には手榴弾がにぎられていた
「手榴弾は・・・爆発まで・・・約、10秒ある・・・
その間に・・・天国にいける・・・ように・・・
お祈りでも・・・する・・・んだな・・・ 」
そう言うとバリーは手榴弾のピンを親指で抜いた
「やめろぉぉーーーーーーー!!!」
デニスが大声で叫んだ
バリーの力の入らなくなった手から
手榴弾がこぼれ落ちた
手榴弾が床に落ちて破裂する寸前、バリーは
激しい光に包まれた
バリーは、手榴弾が爆発して自分が死んだのだと思った
「俺みたいにたくさん人を殺していても天国にいけるのか・・・」
そう思った次の瞬間
バリーは広い荒野にいた
ここがどこなのか、デニスはどうなったのか
そんなことを考える余裕はなかった
バリーはほほえみを浮かべると、意識を失った
そして数日後、彼はベッドの上で目を覚ました
そこは鉄板で作られた倉庫のような所だった
近くにあったドアが開いた
そこから現れたのは若い青年だった
「やあ、めがさめたんだね!いやー、荒野に倒れてるからさー、死んでるのかと思ったよ」
「俺は、生きているのか?」
「ここにいて、俺としゃべってるってことは生きてるんじゃないの?」
それがスカイ・G・フィールドとの出会いだった
そしてバリーは命の恩人であるスカイに忠誠を誓い
空上隊長に任命される。
ちなみに地球では、
命を捨てて全人類を守った英雄として
2階級特進、多数の勲章を授与され
立派な墓が建てられていた
もちろん、彼が別の世界で生きてることを
知る者はいない
バリー「世話になったな、この恩は必ず返す」
そう言うとバリーは荷物をまとめた
荷物と言っても召喚の反動で
ほとんどの武器が使用不可能になっていた
使えるのはバリーがもっとも大切にしていた
コンバットナイフただ一本だけだった
スカイ「ああ、元気でな、って!あんた生身で行くのか!」
バリーはスカイの驚きに満ちあふれた顔を見た
そして、5秒ほど考えて言った
バリー「生身ではいけないのか?」
スカイは勢いをつけていった
スカイ「いや!もうダメダメダメだよ!!!」
バリーは考えた
(なぜ生身じゃいけないんだ?戦争が行われていて
戦車か何かがないと危ないのか?うーむ・・・・・・・)
バリー「まあ、何とかなるだろ、今までもそうだった」
スカイ「今まではそうでも、今回はだめなんだよ!」
スカイ「どうしても行くならせめて絶対奏甲を手に入れなきゃ」
バリー「絶対奏甲?何だそれは?」
・・・スカイはバリーに絶対奏甲の説明をした・・・
バリー「つまり、そのガン○ムみたいなのが生きていくのに必要なのか?」
スカイ「まあ、そう言うことだ(ガ、ガンダム?)」
スカイ「あと、歌姫にもあった方がいい」
バリー「歌姫?酒場のネーチャンとかか?」
スカイ「うーん(か、完全にオヤジ化している)」
・・・スカイはバリーに歌姫の説明をした・・・
バリー「つまり、その酒場のネーチャンみたいなのが
ガン○ムみたいなのをパワーアップするんだな?」
スカイ「まあ、そういうことだ(この人絶対にわかってないよ)」
バリー「まあいいさ、そのうちわかることだ」
スカイ「蟲にあったら、絶対逃げてよ」
バリー「蟲?雑音か?」
スカイ「いやいやいや(もーいやや)」
・・・スカイはバリーにノイズの説明を適当にした・・・
バリー「つまり、その化け物と戦うのにはガン○ムみたいなのが必要で
酒場のネーチャンがいると戦闘が有利ってことか 」
スカイ「ああ(もういいや)」
バリー「わかった!じゃあ行くぜ」
スカイ「元気でね、って何聞いてたんだあんた!」
バリー「でもここにいても、手に入らないんだろ?」
スカイ「まあ、確かに、うーん」
・・・結局、バリーは生身で行ってしまった・・・
バリー「この荒野を西へまっすぐ行けば良いんだな」
バリーは西に向かって歩き出した
バリー「ノイズねぇ、できればお目にかからずに行きたいねぇ」
ゴゴゴゴゴ
バリー「ん?なんだ?」
バリーが右を見ると遙か遠くの陽炎の向こう側に
巨大な土煙が見えた
バリー「えらくでかいな、こっちに近づいてくるみたいだ・・・まさか!」
そのまさかであった、おこってほしくない無いことほどおこってしまうのである
爆音と膨大な量の土煙と共にそれはバリーの目の前に現れた
バリー「こ、これが蟲?」
ゆうに20メートルはこえているその体
刃のように鋭い両の前足
足は合計8本、蜘蛛のような生物だった
「キィィィィィィ」
ガラスとガラスがこすれ合うような不協和音を蟲は発生させた
バリー「ちっ、うるせえ蜘蛛だぜ」
バリーはコンバットナイフを構えた
バリーは相手をにらみつけると
相手の頭をめがけて突進した
しかし・・・
バリー「な!?消えた?」
消えた・・・バリーの目にはそう写った
しかし、蟲は消えたのではなかった
ズドォォォォン!
はるか上空からものすごい勢いで黒い固まりが落ちてきた
それは、蟲の放った鋭い前足での一撃だった
ノイズは消えたのではなく人間の視覚を超越したスピードで
飛び上がったのだった
バリー「これなら、レフトアームと戦う方がはるかにましだぜ」
バリーはギリギリのところで一撃をかわしていた
バリー「うりゃあ!!」
バリーの放った一撃は勢いよく蟲の皮膚に当たった
カギッ!
鈍い音と共にナイフがはじかれる
その隙をついて蟲の一撃がバリーにヒットした
バリーは一度もバウンドすることなく
20メートル以上吹き飛び岩に激突した
普通の人間なら即死してもおかしくない
しかしバリーは生きていた
しかも、けっこう軽い怪我で
バリー「くそっ、運がいいのか悪いのか」
ノイズ「キィィィィ」
ノイズが猛烈な勢いで突進してくる
バリー「くそっ!こんな時あの人ならどうする?」
バリーはかつて自分の命を救ってくれたレオン大佐を思いだした
ーーーーーーーーーーバリーの心の中ーーーーーーーーーーー
レオン「いいかバリーよ、人間には命を賭けてでも
やらねばならんことが3つある、わかるか?」
バリー「・・・?わかりません」
レオン「一つは仲間や家族を守ること・・・
二つ目は約束を守ること・・・
三つ目は忠誠を貫くことだ・・・ 」
バリー「!!!」
レオン「おまえも兵隊のはしくれなら、せめて3つ目は守れ!いいな!!!」
バリー「はい!!!」
その後、レオンは突如、消息不明となった・・・
それから、バリーは教えを守ってきたのである・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
バリー「忠誠を貫くこと・・・」
バリーは突進してくる蟲をにらみつけると
素早くタックルをかわした
バリー「俺はまだ、命をすくってもらった恩をかえしていない!」
蟲は勢い余って岩肌に激突した
バリーは半分崩れた岩に埋まっている蟲に飛びかかった
バリー「そこだぁぁー!」
蟲の関節にナイフが突き刺さった
蟲「キィィィィィィィ!!!」
蟲は緑色の体液をまき散らしながら暴れ回った
バリーは振り落とされながらナイフを抜き取った
ノイズは素早く起きあがりバリーの方を向いた
その目には激しい怒りが燃え上がっているかのようだ
ノイズはその両手を高々とあげた
バリーは蟲めがけて突進した
バリーめがけて鋭い両手が振り下ろされた
その瞬間、あたりは強烈な光に包まれた
バリーがやっと目が開けられるぐらいまで回復した時
目の前にはまっぷたつに引き裂かれたノイズと
巨大な人型兵器が立っていた
「まったく、あれほど逃げろっていったのに」
兵器の中からは聞き覚えのある声が
バリー「スカイ!」
スカイ「まあ、乗りなよ」
兵器の手がバリーの目の前に差し出された
バリーは兵器の肩に乗った
兵器は西にある村を目指して進み始めた
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
村に着いた
スカイ「村に着いたは良いけど、絶対奏甲なんて簡単に手に入る物か?」
バリー「あの工場に行ってみよう」
バリーが指さしたのは、今にも壊れそうな
すさまじくボロい工場のような建物だった
スカイ「いや、いくら何でもあそこにはないだろ」
バリー「それがカモフラージュかもしれない」
そういうとバリーは歩き出した
商店街のような所にさしかかったとき
右側の路地から突然、女の人が飛び出してきた
ドサッ
女はバリーに激突して地面に倒れた
女「きゃっ」
バリー「大丈夫か?元気なのは良いが、気をつけないとな」
女「す、すいません」
女は立ち上がった
身長は170ぐらい
胸のでかい色っぽい女だった
バリー「気にすることはない、良い筋肉をしているな」
女「あ、はい。少しは自分でも戦えないとこの世界では生きていけませんから」
バリー「鍛えているのか?とくに上腕二等筋、三等筋、大胸筋が鍛えてあるみたいだな」
女「はい、腹筋と背筋も鍛えてますよ」
スカイ(この二人、筋肉マニア?)
女「では急いでいますのでこれで」
バリー「ああ、きをつけてな・・・人にぶつかるなよー!」
女「はいはいはーい、わかってまーす、きゃっ!」
スカイ「あの人言ってるそばからぶつかってるよ」
バリー「ある意味すごいな」
スカイ「超天然」
バリーたちは工場にたどり着いた
バリー「誰かいるみたいだ」
中にはいると中年の男が座っていた
奥には絶対奏甲「グラオグランツ」がおいてあった
スカイ「あっ、俺と同じだー
バリー「おっさん、こんなところで何してるんだ?」
男「わしは、このポルシェのパイロットじゃ」
スカイ「ポルシェ?」
バリー「この機械のことだろう」
男「わしはな、この世界に召喚される前は英雄と呼ばれていた」
バリー「けっこうじゃねぇか!名前は?」
男「赤い○星のシャ○じゃ」
バリー「!!!」
スカイ「!!!」
男「・・・じょうだんじゃ」
バリー「なんだ、びっくりしたぜ」
スカイ(寿命縮んだ)
男「わしはな、こちらに来てからしばらくは活躍していた」
男「しかし、調子に乗ったわしは歌姫と接触するのをさけ、一匹狼のつもりじゃった」
バリー「しぶいじゃねえか」
スカイ(しぶいのか?)
男「じゃが!その結果がこれじゃ!!!」
バリー、スカイ「これ?」
男には両足がなかった
バリー「!!!」
スカイ「!!!」
男「見たところ、ごっついあんたは召喚されたばかりの用じゃな」
バリー「ああ」
男「悪いことはいわん、歌姫と出会い、協力せよ!」
バリー「・・・」
ビーッ!!!ビーッ!!!
その時、サイレンがけたたましい音をあげた
放送「蟲の大群がこの村に迫っています」
スカイ「なにっ!!!」
放送「起動できる絶対奏甲は至急迎撃体制をとって下さい」
スカイ「俺行って来るよ!!!」
スカイは外へと走っていった
男「あんたはいかんのか?」
バリー「あいにく、さっき生身で戦って勝てないとわかったもんでね」
男「・・・」
・・・・・・・・十分後・・・・・・・・
放送「警備が手薄になっている東ゲートに大型蟲出現」
バリー「・・・!」
放送「手の空いている絶対奏甲はそちらに向かって下さい」
バリー(俺にも絶対奏甲があれば・・・)
男「・・・」
男「あんた、名前は?」
バリー「・・・?バリー・シーカーだ」
男「そうか、バリーよ・・・力がほしいか?」
バリー「ほしい!仲間を守れる力が!!!」
男「・・・」
バリー「そのためなら、自分の命も惜しくはない!!!」
男「・・・そうか、わしはおまえに昔あったことがあるような気がするよ」
バリー「?」
男「わしのポルシェ、おまえにやろう」
バリー「え?」
男「わしの夢と一緒にそのポルシェを持っていけ」
バリー「しかし、これはおっさんの大事な物なんだろ?」
男「いいんじゃ、おまえのような志を持った者に乗ってもらった方が
ポルシェも喜ぶじゃろう、遠慮なく持って行け・・・ 」
バリー「おっさん、あんた名前は?(さっきも聞いたけど)」
男「さあな、名前なんかずぅっと昔に忘れちまったよ」
バリー「おっさん!ありがとな!」
バリーは蟲に乗り込んだ
グィィィィン
エンジンが起動し、工場の外へと機体が歩き出した
バリー「なんだ?しっかり整備されてるぞ?」
バリー「それに操縦方法もわかる」
工場から出ると、目の前に東ゲートがあった
そして、ゲートの向こう側には、さっきの蟲の10倍はあろうかという
巨大な蟲がいた
肩からは巨大な曲がった角が何本も露出し
足は四本、腕のような形状の足が4本の計8本
まさに怪物だった
バリー「いくぞ!」
怪物はその大きさからは想像もできないスピードで動いた
バリー「な、はやっ!」
怪物の肩にある角がものすごい勢いで飛んできた
ガキィィィィン
腕で、角を受け止めた・・・
いや、角は腕に突き刺さっていた
バリー「まじかよ・・・」
バリーは角を引き抜くとその角を怪物の腕めがけて振り下ろした
「ギッシャァァァ!!」
怪物は恐ろしい叫び声をあげた
怪物の腕が地面に落ちた
ダメージを与えた、そう思った瞬間
恐ろしいことがおこった
ブシュッ!ジュルジュル
バリー「うお!?」
なんと、怪物の腕は再生した
そして怪物は自らの眼球をえぐり出した
バリー「なにをするきだ?」
怪物はそのえぐり出した眼球を
グラオグランツめがけて投げつけた
バリーはとっさに身をかわした
すると、眼球はさっきまでグラオグランツの頭があったあたりで
ものすごい爆発を起こした
バリー「うわっ!!!」
バリー「あんなのもろに食らったら、玉砕だ」
怪物は連続してその球を投げつけた
バリーは寸前のところでかわしつづけた
バリーは自分の不利を悟った
バリー「せめて何か武器さえあれば・・・」
バリー「ん?このボタンは?」
バリーが赤いボタンに手を伸ばしたその時
バサッ
上から何かが落ちてきた
バリー「ん?封筒だ?写真が入っているぞ?」
その写真には見覚えのある人物が写っていた
バリー「こ、これは!」
それは、自分がもっとも信頼していた男、レオンの妻の写真だった
バリー「と、いうことは、あのおっさんは・・・」
丁度その時、バリーの立ち位置は工場を背にする形になった
突然通信が入った
「赤いボタンを押せ!」
その声は先ほど工場で出会った男の声だった
バリー「おっさん、あんたは!」
「もたもたするな!はやくしろ!」
バリー「は、はい!」
バリーが赤いボタンを押すと
巨大な斧がグラオグランツに装備された
「いいか、今から言う作戦を実行するんだ」
バリー「作戦?」
「この立ちいち、おそらく、奴はこの工場をねらって攻撃する」
バリー「俺が止めます!」
「バカ!そのすきに奴はおまえに最高の一発を食らわせて勝負を決める気なんだ」
バリー「!」
「つまり、奴のねらいをはずさせて、こっちが一撃を食らわせるんだ」
バリー「そ、それじゃああんたは」
「いいんだ、もう戦えない俺の命ぐらい、村を守るためなら安いもんさ」
バリー「あんたは・・・レオン大佐なのか?」
「・・・」
「バリー、俺のやったナイフはまだもってるのか?」
バリーの目から大粒の涙がこぼれ落ちた
バリー「大佐、俺は、あんたに・・・」
「ふ、その話はあの世でじっくり聞こう、敵さんの方は攻撃準備万全みたいだからな」
バリーは涙を拭った
バリー「はいっ!」
「くるぞ!」
怪物は球を投げつけた
バリーは怪物めがけて突進した
後ろの工場が吹き飛んだ
その爆発の光で怪物の目が、一瞬くらんだ
バリー「うぉぉぉぉぉぉぉ!」
バリーの叫びに反応するようにグラオグランツは斧を振り上げた
丁度そのころ、町の避難場所では・・・
女「うっ!」
女の中にいた一人が、何かに反応した
女2「アオギリ!どうしたの?だいじょうぶ?」
アオギリ「大丈夫、ちょっと誰かに呼ばれたような気がしただけだから」
その女の名はアオギリ、先ほどバリーとぶつかった女である
女3「まじ?それってさ、歌姫の直感ってやつ?」
女2「ありうる」
アオギリ「力の歌を歌えって聞こえた、廃工場にいるおじさんの声で」
女3「廃工場のおっさんの声で?なんかうさんくさー」
女2「でも、あのおじさんって昔は結構有名な絶対奏甲乗りだったらしいよ」
アオギリ「歌わなくちゃいけない気がしてきた!」
女3「まじ?じゃあじゃまにならんように黙ってよう」
女2「うん」
アオギリは歌を歌い始めた
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その澄みきった歌声は、東ゲートで戦う
グラオグランツに届いた
その振り上げた斧に光がまとわれた
そして、斧が振り下ろされると同時に
まばゆい光があたりを照らした
バリー(この光、スカイが俺を助けたときと同じ光だ)
光がはれたとき、そこには
四方八方に臓器をまき散らした怪物の死体があった
勝利だ・・・・・
バリー(レオン大佐、俺がスカイに恩を返して、あの世に逝ったら、一緒に飲みましょう)
バリーが機体から下り勝利の余韻に浸っていると
スカイが走ってきた
スカイ「おお!絶対奏甲じゃん!どうしたの?」
バリー「いろいろあってな、もらったんだ」
スカイ「へー、よかったじゃん」
スカイ「ところでさー、どうせ行くあてないんでしょ?」
バリー「まあ、一応な」
スカイ「じゃあ光魔騎士団に入りなよ!」
バリー「光魔騎士団?」
ーーーーーーーーーーーースカイは光魔騎士団について説明したーーーーーーーーーーーー
バリー「わかった!俺は騎士団に入ってあんたに恩を返すぜ!」
スカイ「入団決定だ!」
こうしてバリーは騎士団に入ることになった
スカイ「光魔騎士団の本部にゴー!」
バリー「おう!」
この後、バリーは空上隊長に任命される・・・
ドン!
アオギリ「きゃっ!」
バリー「大丈夫か?」
スカイ「またあんたか」
アオギリ「あの、その、私もつれて行ってください」
バリー「なっ!」
スカイ「なんですとー!!!」
バリー「いや、何であんたがそこまでびっくりするんだ?」
スカイ「バリーちょっとこっちに来て」
バリー「なんだ?」
スカイ「(あんた、あの子をつれてったほうがいいぜ)」
バリー「(何で?)」
スカイ「(俺の直感だけど、あの子、たぶんあんたの歌姫だ)」
バリー「(よし、わかった、つれていこう)」
スカイ「(え?何でそう思ったかとか聞かないの?)」
バリー「(聞かない)」
バリー「わかった、一緒に行くか!」
アオギリ「あ、ありがとうございます!」
バリー「名前は?」
アオギリ「アオギリ・アズサです」
バリー「バリー・シーカーだ」
スカイ「スカイ・G・フィールドだ」
バリー「おまえにゃ聞いとらん」
スカイ「そ、そんな」
三人「ははははは」
こうして、バリーとアオギリは光魔騎士団に入りましたとさ
めでたしめでたし