昭和20年代、「町田日活」という名で誕生した
「町田ロマン会館」。
コンクリートまるだしの床と、きしむ座席、
しかし、そこそこ広い空間の中で見る映画は、格別のものでした。
今は取り壊され別の建物になってしまいました。
昔の面影皆無です。残念です。
ただ映画を見るだけの「シネコン」は味気ないし何故か疲れる。
仕事や学校をさぼったり、昼寝をしたり、
怪しいヒトが現れたりする
楽しくて暗い(?)独立系映画館、
これ以上閉館しないでもらいたいですね。
晩年は新東宝などのピンク映画3本立てを上映。ある夏の暑い日の館内は、仕事を放棄したサラリーマンやご老人など、そこそこの人がおりました。ガラガラだと思っていただけにビックリしましたよ!

以前は夏・冬休み期間に一般映画も上映してましたね。1978年暮れもおしせまった夜、バッグにカセットテープレコーダーを忍ばせ「スターウォーズ」の生録にチャレンジ。しかし120分テープはあえなく絡まってしまい失敗に終わる。ちなみに同時上映は「キタキツネ物語」。でも、「キタキツネ物語」が始まる前の予告編は、次回上映のピンク映画。いい時代でした。

J.カーペンターの「ハロウィン」を初めて観たのは、ここ。この映画、日本版のみ特殊音響効果(スペースサイザー360方式)で武装してた。センサラウンドみたいに特殊な音響装置が必要なワケではないので、このロマン会館でも大丈夫。ドキドキ緊迫のシーン→ホッとする→いきなりドカーンと大音響→観客飛び上がる。という不届き千万な仕掛け。実は私も飛び上がりました。あまりにもそれが面白いので、立て続けに2回観ました。(同時上映がなんであったかが思い出せない)
2回目は心の準備ができているので、まわりの人の反応を見てました。斜め前のオジサンはものの見事に10cm位飛んでました。
※その後、都内各所で「ハロウィン」のハシゴをしたのは、いうまでもない。
ちなみに一番盛り上がったトコロは「二子東急」。土曜午後なので近くの高校生らが大勢観てたせいもあり、場内騒然となりました(決して誇張してません)。同時上映は「ゾンビ」と「メテオ」。

さてロマン会館ではピンク2本と「食人族」という組み合わせもありました。(エロ+グロっていうのは結構地方館では多かったのではないか?)「食人族」はロードショー公開時、銀座東映に観に行ったのですが、あまりにも連れに悪いかなーと、途中退場した映画です。運良く数ヶ月後町田にて上映。この機会を逃すものかと、友人と散々飲んだ後オールナイトに行きました。しかも友人のカミサンもいっしょに。ピンク観て「食人族」観て、またピンク観て・・・。

そういえば町田近辺でオールナイトをする映画館、ないですね。マイカルシネマなんかもオールナイトやってくれれば気軽に足を運べるんだけど・・・。また何か思い出したら書き加えます。

←index
next→