1:1931年、中米ホンジュラスのマヤ文明の遺跡から3本の貝殻を削って前歯に
埋め込まれた下顎骨が発見されました。
この骨は7世紀の20代の女性のものと推定されています。
発見後40年間はこの貝殻の義歯は死後に埋入されたものと思われていましたが
1970年ブラジルの学者がレントゲン写真で調査した所、驚いたことに顎の骨に結合
されているこが確認されました。この標本は現在発見されているものの中で世界最古の
インプラント成功例としてアメリカボストンのハーバード大学ピーボディ博物館に保管
されています。
2:南米ペルーの博物館にはおよそ西暦800年頃のインカ時代の
頭蓋骨が展示されています。
その顎骨には水晶とアメジストで作られた
32個の歯が埋め込まれています。
3:現代のインプラントの起源としては1938年アメリカ マサチューセッツ州
ボストンのStrock兄弟がスクリュー型のワンピースのインプラントを
上顎骨に埋入しています。
1940年代には、イタリア人歯科医師のFormigginiが
らせん状スクリュー型の骨内インプラントを埋入しています。
4:その後 フランス人歯科医師のラファエロ・シェルシェブは
Formigginiの形状を改変し、
バイタリウム(コバルトとクロムとモリブデンの合金)製
らせん型スクリュータイプの骨内インプラントを考案し成功。
そのインプラントはワンピースで歯肉を貫通しアバットメントの部分が
口腔内に露出していた為その部分に歯冠を作ることができました。
5:アメリカ人歯科医師のレオナルド・リンコーは
スクリュー型インプラントを改良しリンコーベントインプラントを
考案して成功を納めました。
1964年頃までにはベントインプラントの材質はチタンに変えられました。
6:1952年スウェーデンのブローネマルク博士は
チタンが骨に癒着することを発見し」(Osseointegration)
1965年にチタン製ブローネマルクインプラントが初めて臨床応用されました。
その患者さんのインプラントは42年間の長きにわたり脱落することなく使用されました。
「ブローネマルク物語」
若き研究者のブローネマルクは、うさぎの血流の研究に使用していた
チタン製の顕微鏡が骨に強固に結合していることを偶然発見し
この事は、インプラントが生体に拒絶されるという従来の常識から考えると
驚くべき発見でした。
彼の偉大さは、この発見を、歯を失った人達を救う為に
役立てる事ができないかと考えたことです。
それから、長い臨床応用に向けての研究が始まりました。
当初は、取り外し式の義歯しか考えられなかった歯科界からは
まったく相手にされませんでしたが、しかし長い臨床研究の末
1982年にカナダのトロントでブローネマルクのインプラントシステムが
紹介された時には、誰しも彼のインプラント研究結果を受け入れざるを
えなっかたのです。
インプラント関連学会の創設年
| 創設年 |
学会名 |
| 1951年 |
AAID
(American Academy of Implant Dentistry)
アメリカ口腔インプラント学会 |
| 1970年 |
DGZI
ドイツインプラント学会 |
| 1972年 |
日本口腔インプラント学会 |
ICOI
(International Congress of Oral Implantlogists) |
| 1986年 |
Academy of Osseointegration
(アメリカ イリノイ州) |
| 1991年 |
EAO
(European Association for Osseointegration) |
参考
1914年 AAP(American Academy of Periodontology)
アメリカ歯周病学会
現在のインプラント隆盛の先駆けとなった本です。
インプラントの父Dr.リンコー著
《WITHOUT DENTURES》
私はDr.リンコーより直接この本を進呈される栄誉に浴しました。
今ではあまり行われていませんが、
骨膜下インプラント・歯内骨内インプラント・ブレードインプラント
について書かれています。
尚、Dr.リンコーは2006年シカゴで行われた
AAID55回次総会で長年の功績を称えられて表彰されました。
1974年度AAID会長でした。
*AAIDとは?
American Academy of Implant Dentistry
1952年に設立された権威あるインプラント学会です。
(AAIDホームページ(Englishのみ))
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