連続特撮活劇

｢魔法少女つばさたん｣

企　画　書

１． なにを？

ごく普通、ちょっぴり元気(すぎる)中学生、つばさが、

ひょんなことから魔法少女にされてしまった！

しかし持ち前の前向き思考で｢魔法少女なアタシ｣を楽しんでいるつばさの前に、様々なトラブルや、ライバル魔法少女が立ちふさがる！

あこがれのお兄さん、親友が変身するライバル魔法少女、ドタバタのラブコメ風味…それまでの｢魔法少女もの｣、特にアニメにおけるそのジャンルの｢王道｣といえるものを踏襲しつつ、テレビアニメ、特撮番組において近年おろそかにされがちな｢気持ちを伝える｣｢友情の大切さを知る｣といった｢あたりまえだけど、むずかしい｣ことに真っ向からむきあい、考えることの出来るストーリー。

商業ベースではないからこそできる、｢物語優先｣の展開。

アニメのもつ独特な｢ケレン｣を前面に押し出した特殊効果、さらに漫画、ファインアート、ゲームなど、様々なジャンルからクロスオーバーして表現される

｢魔法バトル｣の映像的カタルシス。

実写・アニメの区別無く、見ているものが純粋に｢楽しめる｣おもちゃ箱のような表現を多く盛り込んだ映像世界。

｢魔法少女つばさたん｣は、特撮・ドラマ・ファンタジーの王道を行きながら、新しい地平を開拓する作品です。

タイトル	魔法少女つばさたん
放送形式	15分×４話のミニシリーズ(反響によって続編構想あり)
ジャンル	特撮ファンタジードラマ
放送時間	夕方５：45～６：00
制　作	Ｐｒｏｊｅｃｔ　Ｗｉｎｇ

２． なぜ？

・近年増加している、犯罪の低年齢化。その他、現代の少年、少女たちの抱える問題が多い時代です。子供達が迷走し、暴走してしまうのは、そのまま周囲の大人たち、ひいてはメディアが迷走し、暴走しているからです。

・表向きには｢放送倫理｣を掲げながら、｢売れるから｣という理由で、平気で他人を貶めるバラエティや、殺人をゴールデンタイムに流すアニメが横行し、ともすればキャラクターの人気のために物語が無視されるがごときドラマを垂れ流しているのが現在のテレビです。

・そのなかの、本当にいいもの、真摯な訴えのものが、大多数の｢売れる｣番組に埋もれてしまっていては、子供達、ひいてはドラマやアニメの受け手が、進むべき道を誤ってしまうのも無理はありません。

◎だからこその、｢王道｣

・そんな現状だからこそ、見ている者の心に真っ向から向き合える、一緒に笑って、一緒に泣ける作品が必要なのです。

・｢魔法少女つばさたん｣は、｢気持ちを伝えることってなに？｣｢友達ってなに？｣といった、子供達にとって大切な、かつ重要な問題を物語に埋め込みます。

・物語の中の主人公たちと、視聴者が、同じレベルで考える事が出来る、そんな作品を目指します。

３．物語

我々のすむこの世界とは違う、別次元の宇宙。そこに、地球と同じ星でありながら、そこに暮らす人々がまったく違う進歩を遂げた世界があった。

その星は、この地球ともとは同じの、「もう一つの可能性の星」である。

その星では、人類を二分した戦乱が長く続いていた。

科学技術を信奉する科学立国と魔法術を信奉する魔法立国。

この二国がおたがいの覇権をかけて争っているのである。しかし、両国の兵力は、ながきに渡る戦いで消耗しきっていた。

これ以上の疲弊と消耗を国だけでなく星全体の滅びにつながると考えた両国は、戦いの代表者を選び、その代表者同士を戦わせる｢代理戦争｣形式にする条約を結んだ。

両国の代表者は、別次元に存在する｢もうひとつの星｣たる、

われらが地球から選ばれる。

そして両国は、代表者として、二人の少女を選び出す・・・

ところかわって、ごくありふれたどっかの街。

中学生、河合つばさは、春休みだというのに補習に通わされげっそりしていた。ある朝、学校へ行く途中、つばさは何処からとも無く舞い落ちてきた一枚の羽を拾う。その羽には不思議な力が隠されていた。

つばさがその羽をかざすと、不思議な力の発揮できる魔法少女に変身できるのだ！

時を同じくして街に次々と起こる怪事件の数々。そしてそれを、魔法少女に変身して解決していくつばさ。そして怪事件の先には、つばさのように謎の力を持った少女がついてまわるのであった・･・

事件を解決し、謎の少女に迫るつばさだったが･･･つばさはまだ、その少女が自分の親友である東くるめであることを知らない･･･

運命に翻弄され「選ばれし者」になった二人の少女。このたたかいはどのような結果をむかえるのか。そして二人の友情の行方は･･･？

４．

河合　つばさ

･･･少々元気過剰な、ごく普通の中学生･･･のはずが、｢もうひとつの地球｣にある魔法立国に代表者として選ばれてしまい、魔法少女となって科学立国代表の少女と闘うことになる。

ひたすら前向きだが、ときにそれが弱点になることもある。

登場人物

東　くるめ･･･つばさの幼馴染にして無二の親友。つばさとは対照的に、おとなしく控えめな少女。つばさと同じく「もうひとつの地球」の科学立国の代表戦闘者として選ばれ、つばさと戦うことになる。しかしつばさと違い、科学立国の戦闘服から発せられる電波によって、自分がつばさと戦っているという自覚は無い･･･

添島　マサキ･･･つばさのお隣の高校生。ナイスガイ。つばさ、くるめとは幼馴染で、昔は三人でよく遊んだ仲。つばさからみればただのお兄ちゃん的存在だが、くるめにとっては憧れのお兄さん。

マサトシ・タケシ・ゴウ･･･危ない所をつばさに助けられて以来、かってに｢つばさちゃんファンクラブ｣をつくり、追っかけをしている三人組。職業年齢一切不明。

･･･以上が、「魔法少女つばさたん」の企画概要です。

文責：加藤　陽

イラスト：関　純夫･中澤　匡智

2003.9.11