18章

杖が折れて失望したハリーが、今後どうするのか、この章で希望を見出せるか、と期待しながら読みました。
ハーマイオニーがバチルダの家から持ち出したダンブルドアの伝記本に、興味を示すハリーでしたが、私はむしろ逆効果になる気がして不安でした。何しろ、リータ・スキータの書いた本でしたから。

あの金髪の泥棒は、グリンデルバルドでした!闇の魔法使いのイメージではありませんでした。というか、仲良しだったとは!

そして、案の定、ハリーは失望したようです。ダンブルドアがグリンデルバルドに宛てた手紙によって。が、その内容自体は、マグルを支配するといっても虐げるという意味ではないと思います。でも、たとえ10代のダンブルドアが晩年と違う考えを持っていたとしても、100年以上も前の話ですから、ハーマイオニーの言うよう変わった、と考えることができるはずだと思います。冷静なら。
やはりハリーの怒りは、ダンブルドアが多くを語らなかったことにあるようです。
ここは私も大きな疑問でした。5巻である程度真相を語ったダンブルドアでしたが、一人で計画して、本人にも明かさず事を運んで、突然の死でハリーが路頭に迷うのも仕方ないと思いました。これも全てダンブルドアの意図するところなのでしょうか?

かつて骨の髄までダンブルドアに忠実だと言われ、それを肯定したハリーでしたが、拠り所をを失い、どう自分自身を確立していくのか、ちょっと想像できません。
7巻も約半分のページを残すのみです。単純にホークラックスを探して破壊し、諸悪の根源を経つ物語でないことは確かなようです。ハリーは一体どうやって活路を見出すのでしょう?失意のまま終わるとは到底思えませんが。

2007.10.14

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