14章
姿現わしした場所がどこか、いったいなぜグリモールドプレイスに行かなかったかわからないまま、いきなり恐ろしい事実が発覚しました。いったいロンに何が? 最初、ロンまで耳を失ったかと思いましたが、傷ついたのは上腕でした。 「ばらけ」のようですが、私は「ばらけ」で血が出るとは思っていませんでした。 確かに初授業でスーザンがばらけた時は、苦痛の叫びを上げてはしましたが。 ハリーも私と同様の驚きがあったようです。あの時は集結した寮監たちによって直ちに回復させられたから流血を見なかったのでしょうか。姿現わしは、結構命懸けの魔法なのだと思いました。 バッグから取り出した薬がすぐさま効果を発揮しましたが、ハーマイオニーの準備の良さに舌を巻きます。というか、このバッグ、旅に必要な道具をそのまま入れておけるところが、まるでRPGの「道具袋」か何かのようだと思いました。実際、テントまで入っているし。 「やくそう」とか「ねぶくろ」とか「テント」って・・・ ハーマイオニーの説明で、やっと状況が飲み込めました。もうグリモールドプレイスも隠れ家としては使えないし、クリーチャーも呼び出すことは危険と判断されたようで、いよいよ状況は厳しくなってきた印象です。護りは十分ではないし、食べ物すらないし。 ロンも体だけではなく、精神的にも弱っているようで心配です。 またしても、ヴォルデモート視点の夢を見ますが、新たに謎の人物が登場してますます混乱しそうです。この人物、きっと既に名前がわかっている誰かなのではないかと思うのですが、なんだか陽気でフレッド&ジョージ的雰囲気を持った金髪の男性(しかも泥棒)に思い当たらず、まるで展開が想像できません。 ところで、途中、ハリーがスネイプ先生のことを考える場面がありましたが、その時よくわからなかったのが、この一文です。 Snape,the sleeping snake,who had struck at the top of the tower...(p.230) スネイプ先生を「眠れる蛇」と言っていると思うのですが、それはどういう意味なのかわかりません。 それが、今後明らかにされるものなのか、蛇をシンボルとした寮の寮監だったからそう言ったのか、または、Snapeの文字とsleeping snakeの文字が似ているから連想したのか、或いは英語の比喩表現で、それが何か別の意味を表すのかがわかりませんでした。ちなみに例えば「a snake in the grass」という言葉なら、目に見えない敵、偽りの友、油断ならない友(ジーニアス英和辞典)の意味があるようです。 今まで、スネイプ先生をコウモリに例えることはあっても、蛇と見ることはなかったので、とても気になりました。 2007.10.5 追記) 「ハリー・ポッター7巻を英語で読もう」のみちえさんに伺いましたら、snakeとsnapeの語感が似ていることと、比喩表現の両方が考えられるようです。the sleeping snakeには「こっそり音もなく忍び寄る卑劣な奴」という意味があるそうです。 2007.10.8 戻る |