10章

朝、ロンたちより早く目覚め、家の中を探検するハリー。誰かが入り込んで何かを探していった気配を感じ、スネイプ先生を疑っています。何かにつけて、その名が示され疑われる様子は、1巻のスネイプ先生を彷彿させます。スネイプ先生は疑われるようなことをしていないのでは?と思わずにいられません。

シリウスの部屋の様子から、どれほど、マグルのバイクが気に入っていたかが伺われます。ビキニを着たマグルの女の子の写真も笑えます。ローブを着ている魔法の世界では、女の子の露出度も低そうですから、興味を惹かれたのでしょうか?シリウス・・・

見つけた手紙、最初はジェームズからだと思って読んでいましたが、リリーからでした。
なんと貴重な!
何気なく書かれていますが、ペチュニアがクリスマスに送ってきたhorrible vase(身の毛もよだつような花瓶?)って、リリーが結婚してからのことでしょうか?二人はやっぱり交流があったのではないかと思いました。花瓶を選んだペチュニアの気持ちを色々想像してしまいました。どちらかというと、私は好意的に解釈する傾向にあります。

ダンブルドアが透明マントを持っていた理由もこの手紙からわかりましたし、バチルダとポッター夫妻の親しい関係もわかりました。
手紙は、客観的に過去を伝えるのでわかりやすいです。一気に説明された、という印象を受けなくもないのですが。

そして、やはりレギュラスがR.A.Bでした!実にあっさり明かされた印象です。
ロケットもかつてハリー達が大掃除の際に手にしたものであることがわかりました。
そして、やっぱりマンダンガスによって持ち去られていました!
クリーチャーの話は真実味があって引き込まれました。実験台だったのですね。そして、主人の命令は、ヴォルデモートの魔法にも勝る影響力を持っているとは、しもべ妖精の力も計り知れないと思いました。
レギュラスは死喰い人に追われて死んだのだと思っていましたが(というか事実を知らないシリウスがそう言っていただけですが)、水盆の薬を飲み干した直後、あの亡者たちによって湖に引きずり込まれたとは!メモの内容も、クリーチャーへの命令も、レギュラスの覚悟や諦めが感じられました。ヴォルデモートのようにクリーチャーを使ってまで生き延びようとはしなかったレギュラスの人柄も感じました。
クリーチャーがロケットを破壊しようと懸命だったこと、しかし叶わなかったこともわかりました。クリーチャーの苦しみが伝わってきます。ハーマイオニーの助言に今度は従ったハリーの変化は、クリーチャーをも変えました。主人の命令は絶対のようですから、きっとロケットの行方もわかるだろうと、期待しています。

クリーチャーの話から受けるレギュラスの印象は、今まで持っていたイメージと異なりました。クリーチャー自身も、ダンブルドアもそうですが、ずっと一方向からしか与えられなかった情報に、急に別の視点からの情報が加わり、私の中の各人物像を再構築する必要を感じます。きっとスネイプ先生に関しても別な視点からの情報があるのでは?とわくわくしています。

2007.9.23

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