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2004.04.27 (火) 雨 
ネコ騒動その1

ネコが子供を生んだ。
我が家のネコでは無い。第一、我が家ではネコは飼っていない。
近所で飼っているネコが、我が家の倉庫の中で生んでいたのだ。
数日前から、どうも倉庫にネコが入っているらしいという話題が、食卓に上るようになった。
閉めた筈の引き戸が開いている、戸を開けたらネコが出てきた、そんな話が続いた。
「子供を産んでいるかも知れない」という結論に達し、昨日、私が調べることになっていた。
ちょうど一昨日の夜、ネコ(彼女)が家の前にいた。わざと物置の戸を開けて、いつもカミサンや末娘が
やっているように、「ニャン、、、、ニャン、、、」と、呼びかけると、それに反応し、
ネコも「ニャン、、、ニャン、、、」と言いながら、近づいて来る。
続けていると、彼女は、私とカミサンの前をス〜ッと通って、物置の中に入っていった。
「やっぱり!子供がいる!」
家族で対策を話し合った。
すったもんだ討論の末、私が追い出し作戦をすることになり、とりあえず、

1.ネコの引っ越し作戦。
倉庫には出して整理しなければならない物が山ほどある。
中でガタガタやり、隠れる所がなくなってくれば、引っ越すだろう。という計算。
作戦決行し、結果は、彼女の居座り作戦が勝り、あえなく撤退。
そうか。彼女は居座る気か。
では、

2.強制退室作戦
彼女が食事に出かけているときに、鳥小屋の下に段ボール箱を置き、その中を
仮の子育てスペースとして、物置から子供を出してしまうというもの。
ちょうど彼女は子供を、大きな紙の袋の中で育てている。
その袋ごと出して、外で子育てをしてもらおうという作戦である。

彼女が昨日の夜、倉庫に入ってから、倉庫の戸を閉めて鍵をかけておいた。
私は今日、仕事の研修で一日留守をする。
そのまま彼女を閉じこめて、お腹を空かせてやろう。
そうすれば、夜、戸を開ければ必ず食事に行くだろう。
閉じこめても子供達(ネコの)は、彼女がいるので、ミルクをもらえるから大丈夫だろう。

夜、帰宅し、戸はそのままにしてまず、自分の食事を済ませる。
何しろ、「腹が減っては戦が出来ぬ」、、だ。
相手には、「腹が減って戦が出来ない」状態になってもらう。

食事を済ませ、トイレも済ませて準備万端!
では、懐中電灯を手に、倉庫の戸を開ける。
中から、フ〜!っと、威嚇する声が聞こえる。 彼女、相当怒っているな。
それでは、
「ニャン、、、ニャン、、、・・・」先日の手を使う。
すると彼女、す〜っと、首が伸び、袋から出てくるではないか。
そのまま戸の所にいる私の足元をくぐって、夜の闇に消えていった。

「今だ!」
早速彼女が近くにいないことを確認して、倉庫の中に入る。
使うと決めていた段ボール箱を出し、鳥小屋の下に入れる。
そして、子育てしている紙袋を低い体勢で、そっと取り出した。
すると、ボテッ、ボテッ、と、子供達が袋から床に転がった。
なんと、袋の底が、殆ど無い。大きな穴が開いていた。
ありゃりゃ!。急遽、袋に一緒に入っていた新聞紙を底の代わりにして、
子供達を1匹ずつ拾い上げて入れる。
小さくて、とても可愛い。
う〜ん、飼いたい!っと、一瞬も二瞬も思う。
いかんいかん、我が家はネコが飼えない。
息子がネコの毛のアレルギーなのだ。
子供達が入った袋をそっと抱き、用意した仮設住宅に移した。
まだ彼女は帰ってこない。成功だ!

これで一安心した。風呂に入って、もう一度見てみようと玄関を出る。っと、
玄関ドアを開けた途端、フ〜!っと威嚇の声が聞こえる。
顔を出してみると、玄関の正面の鳥小屋の下で、彼女が座ってこちらを睨みつけていた。
「あ、スミマセン」と言って、ひとまず退却。
どうしよう。玄関から出られなくなった。

とりあえず、数分してからもう一度ドアを開ける。
彼女は同じように威嚇してくる。
ここで、「ニャン、、、ニャン、、、・・・」と言うと、彼女の威嚇が一瞬止まる。
それに乗じて玄関を出る。また彼女は威嚇してくるが、「ニャン、、、ニャン、、、・・・」と
言いながらゆっくり歩くと、威嚇はするが、大丈夫なようだ。
これで何とかなるかな。と思った。

しかし、もう一つ大変なことに気づいた。
鳥の世話をどうしよう。
彼女がいると、鳥小屋に近づけないかも知れない。
もう一度作戦を練らなければならないようだ。

ネコとの戦いはつづく。