My Bass History 2 完結編......[ ATELIEA Z M#245 ]

あれから数年、
スペクターNS-5CRFM を使っていたが、JAZZ BASSの音も欲しくて、
2007年にフェンダーUSAのアメリカンデラックスJAZZ BASSを買った。
だが、どうもフェンダーのベースは僕と相性が良くない、、というか、
JAZZ BASS自体の音は好きなんだが、自分にはそれをコントロールしにくい。。

また、スペクターの音も、自分の理想の音とはちょっと違うかな?と感じていた。

そんな折、JAZZ BASSを買った店にまた行ってみた。 2008年、年末の事。

そこにアトリエZ(アトリエ・ズィー)の M#245 があった。
好きだったベーシスト、故 青木智仁氏シグネイチャーモデルだ。
JAZZ BASSスタイルで、ピックガードが透明アクリル、すごくカッコイイ。

今まで自分は、海外ブランドのベースしか使ったことが無い。
日本のベースはどんなもんだろうか?そんなことを考えながら試奏してみた。

すると弾いてビックリ! なんだ?この音は! 
音の輪郭がハッキリしていてコシがある、ずしっとした低音と抜けの良い高音。
良い意味ですごく素直なベースの音。
自分が理想としていた音に巡り会ったような、すごくショッキングな音だった。
それに、フェンダーJAZZ BASS よりも格段に(自分にとって)コントロールしやすい音。

運命の楽器に出会った感じだった。

それでお店の人に、これを売らないでおいてくれるように頼み、
資金調達のために、スペクターとJAZZ BASSを持ってリサイクルショップへ。
査定してもらったところ2本で、アトリエZが買える値段に近い。
特にスペクターは数年前買った値段の半値以上の値がついた。
もちろんスペクターは気に入っていたが、迷わず手放す決心をした。


即、ベース2本を売り、その足でお店に直行。
値段はかなり値引いてあり超お買い得。 さらに値引き交渉するが、これが限界。
そこで、ストラップピンをシャラー製のロックピン
サービスで替えてくれるように交渉。また、ストラップもサービス。

ロックピンに変更した理由は
私はストラップピンを信用していない のです。
過去に何度か、演奏中エンドピン側のストラップがはずれて、ギターやベースを
床に落としかけたことがあるからです。危ないところでした。
ストラップは末端で捻れていると、演奏中にピンから外れる危険があります。
その経験から、ベースには必ずシャラー製のロックピンを付けることにしています。
なぜシャラー製にするかというと、自分にはこれが一番確実だからです。
他社のロックピン(ケンのベースに標準でついている)を使っていて、
ベース側の穴にストラップにつけたボールロックピンを入れるのですが、ネック側で
このボールロックピンが突然外れたことがあります。これも間一髪でした。
もちろん、完全にロックしていれば問題無いのですが、
しっかり入れてロックしたと思っても、実は不完全な場合があります。
それがわかりづらく、演奏前のバタバタした状況で確認が疎かになると、
ステージ上でのトラブルにつながります。

ですから、シャラー社の、ベース側のオスを、ストラップ側のメスで引っかけて、
吊ってロックする方式が一番安心です。
ただ、お店の人がストラップ側のメスを上下逆さまに付けていたので、
自分で修正しました。 
これでは全くロックピンの役に立たないし、逆に危険でダメ!
しっかりしろ!楽器店の店員。


M#245の外観 は、写真の通り、ナチュラル仕上げ。

ズッシリ重いアッシュボディ、 ワンピースのメイプルネックandフィンガーボード。
重さは、M#245の標準と思われる4.5kg。 

手に持つとズシッと来るが、肩にかけるとバランスが良く、さほど重さを感じない。
また、今まで使っていたスペクターのNS-5(フレイムメイプルボディ)も
同じくらいの重さだったので、べつに重いとは思っていません。
が、
フェンダーのJAZZ BASS (アルダーボディ)は超軽かったので、
アルダーボディのBASSを使っている人には、半端無く重いんだろうな、と、思う。
また、ギグバックに入れて持ち運ぶ時は、やはりかなり重く感じる。

操作系は、2ボリューム、2アクティブEQ(HIGH、LOW)。
フロントとリアのPUがそれぞれ独立したボリューム。
アクティブEQの低音側のノブを引くと、パッシブに切り替わるが、
このパッシブの音がまた良く、ベース自身の音の良さが分かる。

細身のPUフェンスは演奏の邪魔にならず、自分はある方が弾きやすい。

大きな特徴のアクリルピックガード。 なんと厚さが4mmもあり、
これが特にスラップ時の弾きやすさに大きな役割をしている感じだ。

バダスUブリッジも剛性があり、ヘッド(下の写真)も格好良く Good。

これからは、これ1本に決めた。
もしこれが壊れたら、また同じ M#245 にするだろう。

自分にとって最高の1本となった。


実際に自分の演奏している音をカミサンが聞いて、このベースの感想。

  「すごく意外!!
   今まで自己主張の激しい(癖のある音の)ベースばかりだったから、
   あなたがこんなオーソドックスな音のベースにするとは思わなかった。
   でも、すごく良い音だね。」

だそうです。



2008年12月31日購入。
2009年1月1日より演奏。