Canon EOS-1D MarkIII

2007年2月、キャノンのプロ用高速機 EOS-1D MarkIII
発表された。
有効画素数1000万画素、秒間10コマ連写、新AFシステム、
ライブビュー機能、新ファインダー光学系、リチウムイオン電池、
高感度低ノイズ、レンズ微調整機能、新操作性、防塵防滴、、など
中身のすべてを基本設計から、新しく設計し直したという、
新世代のプロ用高速デジタル一眼レフカメラだ。

今までニコンを銀塩時代から使い続けて来た私だけれど、
デジタル一眼レフカメラについては、色々不満があった。
特にD200では、色々苦労させられた。
そこで、
今回、EOS-1D MarkIII の発表を機に、カメラシステムを
ニコンからキャノンに変更することに決めた。


キャノンにする一番の決め手は、EOSのサブ電子ダイヤルの
存在だった。撮影時、右手親指の位置にある、このダイヤルで
露出補正が出来る。 これは大変使いやすい。
今までニコン一辺倒だった私が、キャノンを見直したのが、
このサブ電子ダイヤルの操作性の良さだった。
しかし、
アマチュアクラスはボディ性能に不満がある。
私のニコンデジタル D200 は大変良いボディだったから特に
感じるのだろう。
で、買うならEOS-1D系と考えていたが、1D系はずっと電池が
ニッケル水素電池だった。リチウム電池に慣れていると
ニッケル水素電池は充電に関する取り扱いがとても面倒だ。
それがEOS-1D系を躊躇する一番の理由だった。

今回、EOS-1D MarkIII にはリチウムイオン電池が採用された。
高感度ノイズも素晴らしく良く押さえられている。
それで、EOS-1D MarkIII の購入を決心した。


3月にD200を売却し、5月5日に予約した。
発売は5月31日。
すさまじい数の予約が入っており、待つこと3ヶ月、8月の初め、
夏休み直前に、ようやく手にすることが出来た。


持った感じ、重量は重いがバランスが良いためか、そんなに
重さを感じない。ホールド性が大変良いのだ。
シャッターを切ると、とてもタイトな感じで、さすがプロ機だ。
撮影フィーリングは最高に良い。

操作性も大変良いと思う。
ただ、今までニコン機を使ってきたので、ニコンはニコンなりの
使いやすさがあった。そういう所では、メーカ間の違いというか
得手不得手が感じられた。
しかし、ちょっと取扱説明書を読んだだけで、大体使えるような
感じで、とても分かりやすく、操作性が良いと思う。

今回、ルックスも大変気に入っている。
カッコイイと思う。買って良かった。



背面の様子。
大型の3インチ液晶とサブ電子ダイヤルが目を引く。

液晶は、晴天下では見にくいが、曇天などでは大丈夫。
私は液晶の輝度はマイナス1にしている。その方が実際の
画像に近い明るさで表示されるからだ。
シャープネスも申し分ない。

サブ電子ダイヤルは、EOS の最大の特徴のひとつだ。
大変に使いやすい。
これがあるからキャノンにした、と、言っても良いくらいだ。
ロックオン時、このダイヤルですぐに露出補正が出来る。
丁度右手親指のかかる位置にあるので、Good!だ。

サブ電子ダイヤルの下にあるメインスイッチは、
少々使いづらい。
もう少し指の引っかかりが良ければと思う。
特にニコン機はシャッターボタンの部分にあり、
大変使いやすいから、余計感じてしまう。

レンズは3本購入。 すべてズームレンズにした。

広角が、EF 17-40 F4 L USM

標準が、EF 24-105 F4 L IS USM

望遠が、EF 100-400 F4.5-5.6 L IS USM


はじめは EF 17-40 F4 L USM 1本だったが、
夏休みに海に行き、子どもの写真を撮ったが、広角は遠近感が
誇張されて写るため、浜辺からは泳いでいる子どもを撮ると
遙か遠くになってしまい、アップで撮れない。
その画像を見てカミサンも、望遠の購入を許可してくれた。
だが、そのうち標準域も必要になる。
結局、標準ズームと超望遠ズームを購入した。

この3本で、値引いてもらっても、計40万だった。
やっぱりレンズは高いと実感した。

一緒に1.4×エクステンダーも買ったが、帰ってカミサンに、
「それよりもストロボのほうが必要でしょう!」 と、言われ、
すぐさまカメラ店に引き返して、エクステンダーをストロボに
交換してもらった。
さすが、長年連れ添っただけのことはある。
何が私に必要なのか、お見通しだった。

左は超広角レンズ EF 17-40 F4 L USM
35mm換算で、約22mm〜52mmの画角をカバーする。
風景撮影には必須のレンズだ。

左は標準ズーム EF 24-105 F4 L IS USM
手ぶれ補正がついている。
35mm換算で、約31mm〜137mmの画角をカバーする。
ポートレートやスナップでは重宝するレンズだ。
カメラに装着時、このレンズは大変格好良く見える。

このレンズを普段装着している。

手ぶれ補正の効きはとても良い。
揺れていた被写体がピタリと停まる。
近頃ではボディに手ぶれ補正があるカメラが多いが、
レンズ側での手ぶれ補正は、ファインダーで補正の効き具合を
直接確認出来るから好きだ。

EF 17-40 F4 L USM もそうだが、どの焦点距離でも
明るさが一定なのは、非常に使いやすい。
ズーム値によって露出を気にする必要が無いためだ。


超望遠レンズ EF 100-400 F4.5-5.6 L IS USM
周りの人が、その大きさにビックリする、大変目立つレンズだ。

前玉にフローライト(蛍石)を使用し、大変色乗りが良い。
35mm換算で、130mm〜520mmの画角をカバーする。
これだけ超望遠の純正ズームレンズは、これしかない。

ズームは直進式なので、私には使いやすい。
手ぶれ補正もついているため、ある程度手持ちでもOKだ。

大きくて重いが、ホールド性が良いため、使いやすいレンズだ。
このレンズを装着していると、人が「プロのカメラマンですか?」
と、話しかけてくる。それだけ迫力のあるレンズだ。



結論として、
今回、カメラシステムをニコンからキャノンに変更した。
値引きしても総額90万円は、かなりハードな出費だった。
しかし、キャノンにして良かったと思う。
1D MarkIIIの性能、Lレンズの描写とも、満足している。
私を”撮る気”にさせるカメラであることは間違いない。