超初期のサウンドを支える「Gretsch DuoJet」
正式名は6128−57。このギターはレスポールのようでレスポールではない。
何を言っているかといえば,レスポールのように一枚板(ソリッドギターと申します)でできていて,
重量の重いギターではなく,中に一部空洞のある,セミソリッドギターなのだ。
よって,見た目重そうだけれど,レスポールほど重くはない。でも,なんつったって,この独特の
形状のマイクから拾った音に特徴がある。エッジが尖っていて,パリン!というような音がして,
これぞビートルズの前期の音という感じなのだ。それも,キャバーン時代,ハンブルグ時代を象徴する
曲にピッタリくるような音!唯一の欠点は,ブリッジの弦の通す溝が浅いため,チェット・アトキンス
奏法などの引っかけ奏法をやると,溝から弦が外れてしまうこと。
このギターをジョージは,アメリカからリバプール港に帰ってきた船乗りから,安く買ったそうだ。
前期ビートルズサウンドの要である,個性的なリードギターの音を決定ずけてくれたこの船頭さんに感謝!
ちなみに,このギターは現在でも生産中であり,アニーボールのショージ渋沢は3ヶ年計画で購入した!
現在生産中のこのギターのブリッジは,溝からの弦の外れ防止対策が施してある。(G)
<MeetThe ANNY BALL紙 2000年7月1日 掲載>
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